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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 ある秋の夜。
 御堂孝典は指定された場所へと、タクシーを出して急いでいた。
 今現在、自分達が興した会社を退社したばかりだ。

(まったく…あいつは、本当に傲慢すぎるにも程がある…)

 タクシーのシートの上で、軽く憤慨しながら…自分の公私にわたるパートナーに対して思考を巡らせていく。
 彼は本日分の自分のやるべき仕事を終わらせてさっさと帰っていった癖に、こちらが丁度仕事を片付け終える時間に丁度電話を寄越して、いきなり呼びつけたのだ。
 しかも、こういうパターンの場合…いつもならば使い慣れたホテルなのに、何故か今夜に限っては展望タワーを指定してきたのだ。
 少し不可解に思いながらも、惚れた弱みという奴だろうか。
 御堂は深い溜息を突きつつも、相手の元に真っ直ぐに向かっていく。

 タクシーの窓の向こうに広がるのは、色鮮やかなネオンの群。
 一つ一つの光は、まるで生き物のように光り輝き、蠢いている。
 そんな深夜の街の息吹に触れている内に…車は目的地へと辿りつき、五千円札を一枚運転手に手渡して悠然と言い放っていく。

「つりはいらない。そのままで…」

 態度こそ、いつものままだが…本音を言えば運転手がつり銭を用意する時間すらも今は惜しい。
 だからそんな太っ腹な事を言ってのけて、タクシーを降りていく。
 この展望タワーはいつもなら、この時間帯はカップルたちで溢れている。
 しかし今夜は…どこか活気がないように見受けられた。
 だが、そんな違和感など頭の隅に追いやって…入り口に足を踏み入れていく。
 
(何故…こんなに人が少ないんだ?)

 先程感じた違和感は、更に強まっていく。
 夜のこの時間帯に、デートスポットとして有名なここがここまで閑散としているのは少しおかしい気がした。

「御堂孝典様ですか?」

 しかし、そんな事を考えていると…エレベーターの前に立っている女性から声を掛けられいていく。
 服装からして、この展望台の案内係…といった処だろう。
 髪を綺麗に纏め上げ、薄い控えめなメイクをしている処が好感が持てた。

「あぁ…そうだが…」

「はい、それなら…お連れ様の佐伯克哉様が展望室でお待ちです。伝言を頼まれましたので…確かに御堂様にお伝えしました」

 恭しく女性が頭を下げて、伝言を伝えていく。

「…後、本日21時からは佐伯様の希望で、当タワーの特別展望室は貸切となっております。ゆっくりと夜景をお楽しみ下さいませ。それでは失礼致します」

 言葉を言い終えると同時に、女性は御堂にエレベーターに乗るように動作で薦めていった。
 その優雅な動きは、洗練されていて見ているだけでつい目を奪われる程だ。

「あぁ、ありがとう。それでは失礼するよ…」

 そう告げて、御堂はエレベーターに乗り込み…特別展望室へと向かっていった―。

 
 

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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