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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 顔から、胸元…腹部に、欲望に滾っている下肢…そして足先。
 御堂の眼差しがゆったりと這うように注がれて…視線を向けられる場所がその度に
緩く疼いていく。
 特に性器を見られている時など、見えない手で弄られているかのようだった。
 自分の意思と関係なく、そそり立って…小刻みに震え…荒い吐息と共に先端から
先走りが滲んでいく。

「っ…! ふぁ……」

 携帯を持つ手が次第に頼りなくなる。
 本音を言えば、大切な友人である本多の誘いに乗りたい。
 しかし…今の身体の反応では、首を縦に振ることは難しかった。

「…本多、その…御免。俺…今、熱があるみたい、なんだ…。一応…明日から、いつも通り仕事がある
訳だし…休んでおきたいんだ。またの機会に…誘って、欲しい。…駄目、かな…」

『…そうか。さっきから様子がおかしいって思ったら…熱があったんだな』

「う、うん…ちょっと自分でも…こんなにボーとするのは…おかしいかなって思ってさ。
体温計取り出して計ってみたら…37度、ちょっとあったんだ。だから…今日は家でおとなしく
しておく。また誘ってな…」

 体温計云々は方便だが、熱がある事は嘘ではない。
 散々御堂に煽られて、視線で犯されている状態では嫌でも身体に火は灯っていく。

『そっか…お大事にな。それなら…帰りに見舞いに寄らせてもらって良いか?
お前の処…一人暮らしだから食い物関係差し入れた方が良いだろ?」

 その言葉に思わず、ぎょっとなる。
 恋人同士になってから…週末は基本的に御堂の家で過ごしている。
 だから克哉の部屋はもぬけの空だ。
 熱があって…という口実で断っておいて、尋ねたら誰もいないという状況では
嘘がバレてしまう。必死になって説得を始めるしかなかった。

「い、いや…大丈夫、だよ…一応、こういう時の為に買い置きの類は欠かしてないし…。
本多だって、懐かしい顔と逢うんだ。夕飯とか皆で楽しく…食べて、きなよ…。
俺の事は気にしないで良いから…な?」

『…ん、そうだな。お前とは会おうと思えば、会えるしな…。今日は後輩とか、草バレーの
仲間たちの方を優先させてもらうよ。それじゃ…お大事にな、克哉…』

 本多の声にはかなり残念そうな響きが含まれていて、それが少しの罪悪感を呼び起こしたが
すぐに電話が切られて、ツーツーという音が耳に届く。
 どうにか…やり過ごす事が出来て、安堵の息を漏らしながら…こちらも電話を切っていく。

「…終わったのか…?」

「…はい」

 そう答えた瞬間、ベッドの上から御堂が身を起こして…こちらの身体を引き寄せていく。
 問答無用の熱い抱擁と口付けに、克哉も抗う事が出来ない。

「ん、んんっ…ぁ…!」

 唇の端から、甘い声が零れていく。
 情熱的に蠢く、御堂の熱い舌先に翻弄されながら…尻房の辺りを容赦なく揉みしだかれる。
 …心から愛しいと思っている人物にこんな振る舞いをされたら、朝早くだという理性など
最早何の意味もなさない。
 先程から燻っていた情欲に、本格的に火が灯る。
 もう抑える事など…出来る訳がなかった。

「…克哉。私以外の男と…こんな真似をしたら…絶対に、許さないからな…?」

「…何度言えば、信じてくれるんですか…。俺がこんな真似をするのも、したいと願うのも
…孝典さん。貴方…ただ、一人…だけです…」

 その言葉を聞いて、御堂が満足げに微笑んでいく。
 …彼の表情を見て、克哉はつい拗ねたような顔を浮かべていく。
 対照的な態度であったが…想いは結局、同じ方角を向いていた。

「…そうか。それなら…今度、私のベッドの上で…他の男と楽しげに電話をするような
真似は謹んでくれ。それ以外の場所なら…君にだって人付き合いがあると考えて
割り切れるが…ここは駄目だ。…私と君だけの…大事な場所、だからな…?」

 余裕たっぷりに瞳を細めて、微笑んでいる御堂の顔を見て…何故、御堂がこんな
意地悪な真似をしたのか思い至った。
 恋人同士になってから…甘ったるいくらいに優しかった彼がどうして、こんな行為に
出たのか。
 …その動機にようやく思い至った時…さっきまで密かに燻っていた御堂への憤りは
綺麗に鎮められていった。

「…すみません、孝典さん。…それは、その…俺が軽率…でした…」

「別に良い…これから、たっぷりと…君の身体で、責任を取ってもらうからな…?」

 御堂の手が、ベッドサイドにあるローションの容器に伸びて…それをトロリ、と…
下肢に落とされていく。
 冷たい感触と共に…下肢をたっぷりと濡らされて、これから起こるであろう行為の
予感に…再び肉体が昂ぶっていく。

「あっ…はっ…」

「…イイ声だ…もっと聞かせてもらうぞ。克哉…」

 御堂の身体が覆い被さり、耳元で甘く囁かれれば…蕾に宛がわれた彼の性器の
先端を…貪婪に引き寄せようと…其処がヒクつき始める。
 何とも艶やかな表情を浮かべながら…克哉は、静かにその要望に応えた。

「…は、い…孝典、さんの…望む通りに…」

「…良い子だ…」

 満足げに微笑み、そして…克哉の中に全てを収めていく。
 そのまま情熱的に、律動を開始されて…克哉の身体は快楽に何度も震え、
ベッドシーツの上で踊り続ける事となった。

 日曜日の晴れやかな午前中。
 日がすっかりと昇り切る頃まで…御堂からの甘いお仕置きは続けられたのであった―。

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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