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今夜は季節はずれの台風が、都内を襲っていた。
一歩会社を出れば、其処は豪雨が激しく降り注いでいる事だろう。
こんな日に一人残って…仕事をしていると嫌でも不安になる。
佐伯克哉は今夜何度目になるか判らない、盛大な溜息を漏らしていた。
(仕方ないよな…俺が使っている路線が、今日は復旧は見込めない訳だし…)
ついでに言うと、同じ八課に所属している女の子達の使っている電車も
いつ止まるか判らない状況だった。
そんな日にMGNから送られた、大量の書類。
これを今日中に半分は入力して整理しなければ明日の正午に開かれる
会議に間に合わないだろう。
(…しかし、本当にこういう日は…MGNの方も考慮して欲しいよな。残業するしかない
量の打ち込みをこっちに回すよりも…会議の日程を数日ズラしてくれれば良いのに…)
しかし溜息を幾ら突いていても、現状が変わる訳ではない。
これだけ山積みになっている書類の打ち込みはキクチ内だろうが、MGN内だろうが
誰かがやり遂げなければ仕事は回っていかないのだ。
それに…台風の日に女性を会社に泊まり込みさせる訳にはいかない。
克哉はそう考えて、彼女たちを先に帰して…自分は泊り込みをする覚悟を決めた。
片桐、本多の二人もそれに付き合ってくれて…23時を回るまでは三人で必死に
打ち込み作業を続けていた。
結果…23時からは交代で打ち込み作業をしていこう…という結論になって、
トップバッターの克哉が今は一人で起きている形になった。
中間の時間帯に起きるのが、一番体力がある本多。
片桐は朝早くに起きるのは苦にならないから…との事だったので一番最後に起きて、
始業時間まで作業を続けて貰うという形にした。
(本当はもう少し早く打ち込んでいかないと…片桐さんと本多に負担が掛かってしまうんだよな…)
就業時間から六時間が経過した時点で…三人で必死にやって六割が完成した。
しかしこれから朝までの時間帯…一人しか起きない状態で三時間ずつ打ち込んでいくのだ。
それで残り四割を片付けるのはかなり厳しい状況だ。
始業時間までには打ち込みを追えて、会議開始までの時間は見直しに費やしたい処だった。
「…こんな時、あいつがいたらな…」
と、呟いて…はっとなる。
以前にもこんな事があった事を思い出し、ついでに顔も赤く染まっていく。
「な、何を考えているんだ…俺は。あんな奴に手伝って貰ったらどんな事になるか前回で
散々思い知ったっていうのに…!」
かつて…こんな風に山積みの仕事の処理に追われたいた時…何故か、
其処にあった果実を齧ったらもう一人の自分に遭遇したのだ。
その日…有能極まりないもう一人の自分のおかげで、確かに入力は間に合った。
…それに関しては感謝しているが、払わされた対価の形が問題だったのだ。
問答無用でオフィス机の上に押さえつけられて背後から無理やり犯される。
…無体過ぎる振る舞いをされた挙句、自分は途中から追い上げられて…結果、
大変な醜態を晒す羽目になったのだ。
「こ、今回は…本多とか、片桐さんだって仮眠室で寝ているんだぞ…。
あんな事態になったらシャレにならないし…忘れよう、うん…」
頭を振って、必死になって…忌まわしい記憶を隅に追いやろうとした。
「…と、これに関しては…裏づけ、というか資料を見て確認が必要だな。…資料室まで
行って取って来ないと…」
これから克哉が入力するページは…MGNから販売を任された商品の、過去の売り上げ
の数値と…現在任されている新商品のプロトファイバーとの数値を比較する為のグラフを
作成しなければならなかった。
こういう物を打ち込む場合、比較する過去の数字が正確でなければ意味をなさない。
「比較する商品はサンライズオレンジと…それより前の商品をもう一つって処だな。
探してすぐに見つかれば良いんだけど…」
机から立ち上がった瞬間、軽い眩暈と頭痛を覚えた。
7時間以上に及ぶデスクワークで身体が極限までガチガチに強張っていたのだ。
「いたた…肩と腰が鉛のように重くて、痛いや…。やっぱり日中だけじゃなく…これだけ遅くまで
パソコンの前にいると身体が悲鳴を上げるな…。まだ休めそうにないけど…」
そういって、一旦パソコンでデーター保存をした後に…ややぎこちない足取りで
克哉は資料室の方まで向かっていく。
廊下を歩いている最中…何度も雷が鳴り響いていた。
すでに秋も深まってきているのに…これだけ雷が鳴り響くというのも珍しかった。
ピカッ!! ゴロゴロゴロ…!!
どうやら、この付近で落ちたらしい。
光ってから音がなる間隔が酷く近く…轟音が社内を駆け抜けていく。
「わぁっ!!」
思わず驚いて声を挙げてしまう。
「早く…資料室に向かった方が良いな…もし雷が落ちて停電になったら、それ以上の
作業は望めない訳だし…」
そうして克哉は資料室へと急いでいった。
ドアを性急に開いて中に入っていくと、それと同時に…轟音が周辺に響き渡っていた。
ドッガーン!!!!
今度は間近で落ちたようだった。
その音に驚いて、足をもつれさせて克哉はすっ転んでいく。
「うわぁ!!」
勢い良くその身体は転倒し、リノリウムの床の上に身を躍らせていく。
幸いだったのは、シャツの生地の滑りが良かったせいか余計な摩擦が
生じなかった事だ。
打ち付けた部分は痛んだが、うっすらとした傷をいくつかと軽くあちこちを打ち付けて
アザになった程度で済んだのは僥倖だろう。
「いてて…あれ? これは…?」
転びながら資料室に飛び込んだせいで、室内は真っ暗で…目が慣れてない状態
でははっきりと物の輪郭が据えられない。
しかし克哉の転んだ周辺には一つの果実が転がっているようだった。
その甘酸っぱい芳香は、記憶がある。
(これはまさか…)
何度も経験した、不可思議な体験。
それらの引き金はいつも…この果実を齧ったことから始まっていた。
手を離さねば、と思った。
しかし同時にこれを口にすれば…あの日のように、もう一人の自分に会えるかもとも
考えていた。
(このままじゃ…間に合わないよな。俺一人がどう頑張っても…残り四割の内の
一割だって終わらせられるかどうかも怪しい…)
しかしその分量も、自分が三時間以上は掛かる分量を…きっちり一時間で
終わらせる事が出来ると言い張っていた彼ならば…どうだろうか。
終わらせる事は出来なくても、これから目覚めるであろう…本多や片桐の負担を
減らす事は出来る。そう考えた瞬間…克哉は覚悟を決めていた。
「出て来てくれ…もう一人の、俺…」
意を決して、赤く熟れた柘榴の実を一口…齧っていく。
その瞬間…室内に眩いばかりの閃光が走り抜けていった―。
御堂の眼差しがゆったりと這うように注がれて…視線を向けられる場所がその度に
緩く疼いていく。
特に性器を見られている時など、見えない手で弄られているかのようだった。
自分の意思と関係なく、そそり立って…小刻みに震え…荒い吐息と共に先端から
先走りが滲んでいく。
「っ…! ふぁ……」
携帯を持つ手が次第に頼りなくなる。
本音を言えば、大切な友人である本多の誘いに乗りたい。
しかし…今の身体の反応では、首を縦に振ることは難しかった。
「…本多、その…御免。俺…今、熱があるみたい、なんだ…。一応…明日から、いつも通り仕事がある
訳だし…休んでおきたいんだ。またの機会に…誘って、欲しい。…駄目、かな…」
『…そうか。さっきから様子がおかしいって思ったら…熱があったんだな』
「う、うん…ちょっと自分でも…こんなにボーとするのは…おかしいかなって思ってさ。
体温計取り出して計ってみたら…37度、ちょっとあったんだ。だから…今日は家でおとなしく
しておく。また誘ってな…」
体温計云々は方便だが、熱がある事は嘘ではない。
散々御堂に煽られて、視線で犯されている状態では嫌でも身体に火は灯っていく。
『そっか…お大事にな。それなら…帰りに見舞いに寄らせてもらって良いか?
お前の処…一人暮らしだから食い物関係差し入れた方が良いだろ?」
その言葉に思わず、ぎょっとなる。
恋人同士になってから…週末は基本的に御堂の家で過ごしている。
だから克哉の部屋はもぬけの空だ。
熱があって…という口実で断っておいて、尋ねたら誰もいないという状況では
嘘がバレてしまう。必死になって説得を始めるしかなかった。
「い、いや…大丈夫、だよ…一応、こういう時の為に買い置きの類は欠かしてないし…。
本多だって、懐かしい顔と逢うんだ。夕飯とか皆で楽しく…食べて、きなよ…。
俺の事は気にしないで良いから…な?」
『…ん、そうだな。お前とは会おうと思えば、会えるしな…。今日は後輩とか、草バレーの
仲間たちの方を優先させてもらうよ。それじゃ…お大事にな、克哉…』
本多の声にはかなり残念そうな響きが含まれていて、それが少しの罪悪感を呼び起こしたが
すぐに電話が切られて、ツーツーという音が耳に届く。
どうにか…やり過ごす事が出来て、安堵の息を漏らしながら…こちらも電話を切っていく。
「…終わったのか…?」
「…はい」
そう答えた瞬間、ベッドの上から御堂が身を起こして…こちらの身体を引き寄せていく。
問答無用の熱い抱擁と口付けに、克哉も抗う事が出来ない。
「ん、んんっ…ぁ…!」
唇の端から、甘い声が零れていく。
情熱的に蠢く、御堂の熱い舌先に翻弄されながら…尻房の辺りを容赦なく揉みしだかれる。
…心から愛しいと思っている人物にこんな振る舞いをされたら、朝早くだという理性など
最早何の意味もなさない。
先程から燻っていた情欲に、本格的に火が灯る。
もう抑える事など…出来る訳がなかった。
「…克哉。私以外の男と…こんな真似をしたら…絶対に、許さないからな…?」
「…何度言えば、信じてくれるんですか…。俺がこんな真似をするのも、したいと願うのも
…孝典さん。貴方…ただ、一人…だけです…」
その言葉を聞いて、御堂が満足げに微笑んでいく。
…彼の表情を見て、克哉はつい拗ねたような顔を浮かべていく。
対照的な態度であったが…想いは結局、同じ方角を向いていた。
「…そうか。それなら…今度、私のベッドの上で…他の男と楽しげに電話をするような
真似は謹んでくれ。それ以外の場所なら…君にだって人付き合いがあると考えて
割り切れるが…ここは駄目だ。…私と君だけの…大事な場所、だからな…?」
余裕たっぷりに瞳を細めて、微笑んでいる御堂の顔を見て…何故、御堂がこんな
意地悪な真似をしたのか思い至った。
恋人同士になってから…甘ったるいくらいに優しかった彼がどうして、こんな行為に
出たのか。
…その動機にようやく思い至った時…さっきまで密かに燻っていた御堂への憤りは
綺麗に鎮められていった。
「…すみません、孝典さん。…それは、その…俺が軽率…でした…」
「別に良い…これから、たっぷりと…君の身体で、責任を取ってもらうからな…?」
御堂の手が、ベッドサイドにあるローションの容器に伸びて…それをトロリ、と…
下肢に落とされていく。
冷たい感触と共に…下肢をたっぷりと濡らされて、これから起こるであろう行為の
予感に…再び肉体が昂ぶっていく。
「あっ…はっ…」
「…イイ声だ…もっと聞かせてもらうぞ。克哉…」
御堂の身体が覆い被さり、耳元で甘く囁かれれば…蕾に宛がわれた彼の性器の
先端を…貪婪に引き寄せようと…其処がヒクつき始める。
何とも艶やかな表情を浮かべながら…克哉は、静かにその要望に応えた。
「…は、い…孝典、さんの…望む通りに…」
「…良い子だ…」
満足げに微笑み、そして…克哉の中に全てを収めていく。
そのまま情熱的に、律動を開始されて…克哉の身体は快楽に何度も震え、
ベッドシーツの上で踊り続ける事となった。
日曜日の晴れやかな午前中。
日がすっかりと昇り切る頃まで…御堂からの甘いお仕置きは続けられたのであった―。
勢いでブログ借りて、1~2ヶ月くらいなら毎日一話ずつ書いていくだけなら出来るだろうと
思ってサーチ登録してみたんですよ。
一日40~50カウント回れば上等だろ…くらいの気持ちで。
けど予想以上にカウンター回ってて怖いんだけど、それ以上に嬉しいですⅴ
毎日一話をアップする、が優先でそれ以外のことは余裕ある時にしか出来ないので
リンク作業や、細かい調整とかはまだまだ時間掛かりますが、気長に見守って
下さると有難いです。
昨日、拍手を叩いて下さった方…どうもありがとうございました。
メッセージ等が入っていた場合はブログ内で返答させて頂きますので
ご気軽にどうぞ。
自分の中の熱い萌えは、語りという形ではなく…作品を書くという形で
昇華していきます。
今回の話が完了したら、次は眼鏡×克哉話を一本始めます。
11月の中旬までにサーチに登録した眼鏡×御堂、御堂×克哉、眼鏡×克哉の
三つは揃える予定です。
それ完了したら15~20話くらいになる…長めのシリアス話でも始めようかな~と。
当面の予定はそんな感じです。
興味があるなら付き合って貰えたら、幸いです。では…。
少し反応しかけた先端を口に含まれて、克哉の身体がピクっと震えていく。
チロチロと舌が蠢いて、敏感な鈴口を執拗に攻められていく。
チュ、チュパ…チュル…ピチャ…
股間の付け根や、太股の内側を緩やかに撫ぜられながら…先端だけを口で
刺激されて、次第に克哉の性器も硬さを帯びていく。
暫く続けている内に、御堂の唾液と共に…自分自身の先走りも混ざって幹を
伝い落ちている様子を眺めて、克哉は羞恥で震えていた。
『おい…克哉、どうしたんだ? さっきから…ずっと黙っているみたいだが…?」
「はっ…ん、御免。ちょっと…まだ、眠くて。少し、ボーと…なっていた…」
『…大丈夫か? それで…どうする? さっきの俺の誘い…良かったら受けてもらえるかな?
俺は是非、大学時代の仲間としてお前に来て欲しいんだが…」
「ん、ぁ…俺も行きたい、けど…」
「…イキ、たいか。ちょっと弄っただけで…酷く淫らだな。君は…?」
御堂から与えられる快楽に耐えて、どうにか平静を装って応対するが…相手の口から
漏れる挑発的な言葉に、顔がカっと熱くなる。
本音を言えば、今は同じ会社じゃなくなったとは言え…本多は今でも自分にとっては
大事な元同僚であり、友人でもある。
その彼にこうして熱心に誘われたのならば…是非とも顔を出したい処なのだが…。
一旦指先で通話口を押さえて、一旦こちらの小声が本多に聞こえないようにしてから…
身体を折り曲げて御堂の方に顔を寄せて囁いていく。
「み、どう…さん。止めて、下さい…。本多に気づかれたら…どうするんです、か…っ…!!」
終わりの方は掠れて、殆ど声に出来なかった。
御堂に尿道の付近を深く舌先で抉られたからだ。
快楽によって、生理的な涙が眼の周辺に滲んでいく。
「…私は、気づかれても良いがな…。その方が、君は私のモノだという事を…あの男に
示せるしな…?」
「…! そんな、の…出来る、訳ないじゃ…ないですか…! 本多は、俺の友人で…
貴方は、俺の大事な…人、です…! 比べるまでの、事じゃないって…何度も、言って
…いるじゃない、ですか…? だから…止めて、下さい…」
これはまるで…以前、MGN内の御堂の部屋で…片桐部長と通話している最中に
淫らな事をされた時のようだった。
あの時も御堂から体中を弄られて、攻められて…煽られて。
そんな状態で片桐と会話して、メモを取らされて…そんな記憶が過ぎったせいか
更に身体の奥に、熱が灯るのを感じた。
「あっ…ぅ…」
「…そうか。それなら…これ以上の悪戯は…止めておこう。しかし…そのまま、足は
開いておくんだぞ…?」
「そ、そんなの…」
涙目になりながら、反論しようとしたが…少し離した位置に置いた携帯電話から、
『克哉、克哉』と呼びかけの声が響いている。
こちらの返答がないままだから…本多が必死になって呼びかけていたのだ。
それに気づいて、慌てて受話器を耳元に宛がっていく。
『克哉? 克哉…? そんなに眠かったのか…? さっきからずっとおかしくないか?
お前…?』
「いや、大丈夫だよ…けど…うん。今週は…凄く仕事が、忙しくてさ…。正直、バレーを
やれる程の体力はないんだ…」
『そうか。それは残念だな…。けど、それなら…ちょっと顔出して、観戦してくれている
だけで良い。それでも…来れないのか?』
「それ、なら…」
と言い掛けて、克哉はチラリと御堂の方を見遣っていく。
御堂からの視線を、痛いぐらいに感じた。
先程、弄られて硬く張り詰めた状態のままのペニスに…熱い視線を注がれていく。
時折、彼と目線が合うと…それだけでカッとなっていく。
(これじゃ…眼だけで、犯されている…みたいだ…)
前回は、御堂の熱い囁きと…掌がこちらを追い上げて煽っていた。
しかし今回は…この熱い眼差しが、克哉の心をどうしようもなく追い上げていく。
「良い眺めだな…克哉…」
悠然と微笑みながら、こちらの顔を見つめてくる様子に…克哉は、本多への返答を
返せずに、身の奥に宿った…強い情動を持て余し、燻らせるしかなかった―。
御堂と克哉が晴れて恋人同士になってから半年近くが経過した…
天気が良い、日曜日の朝の事だった。
肌触りの良い布団に包まって、二人で一緒にまどろんでいた時…ふいに
電話の音が鳴り響いていた。
ツルルルルル…ツルルルルル…。
発生源は自分の携帯からのようだ。
佐伯克哉は寝ぼけながらも、どうにか腕を伸ばして携帯を取っていく。
ディスプレイに表示されている相手の名は「本多憲二」とあった。
「……本多からだ…。朝っぱらなんて、珍しいな…」
本多、と呟いた瞬間…隣で寝ていた人物の肩がピクリと震えていたのだが、当の克哉
本人は電話に意識を取られてその事に気づいていなかった。
通話ボタンを押して、携帯を耳元に宛がっていく。
「もしもし…」
『おう、克哉か。出てくれてほっとしたぜ。もしかしたらまだ寝ている頃かも…と少し不安
だったんだぜ』
「…そう思うなら、もう少し遅い時間にしておけよな…。まだ朝七時だよ。
それに起きていたんじゃなくて、お前の電話に起こされた形だし…」
『うわっ! それは悪い事したな。どうしても気が逸ってしまってな…』
「…どうしたんだよ。凄いウキウキしているっていうか…本多の声、弾んでいるけど。
何か良い事あったのか?」
実際に、今朝の本多はかなりハイテンションのようだった。
声の調子を聞くだけで嬉しいことがあったと一発で伝わってくる感じだ。
『あぁ…! 今日はな。俺が所属しているバレーチームに、飛び入りで…大学時代の
後輩が顔出してくれる事になったんだ。それが嬉しくてな…ついお前に報告したくなった』
「へえ、それは良かったな。…本多、大学時代での出来事…引きずっていたからな。
そうやって一緒にバレー出来るってだけでもお前にとっては嬉しい事だろうからな…」
克哉が御堂と結ばれて、MGNに引き抜かれてから…声を掛けられて本多とは何度か
飲みにいった事があった。
特に営業の最中に、以前の仲間であった松浦と再会した辺りは頻繁に呼び出されて
大学時代の…かつての仲間たちとの確執の話を相談されたりした事があった。
…その時期、毎週のように金曜日に本多の話を聞きに伺っていた為に…御堂に
ヤキモチを焼かれたりした事もあったが…こんな報告を聞ければ、その当時の
苦労など一気に吹き飛んで、こちらまで嬉しくなってくるくらいだ。
『あぁ…仲間は本当に大事だからな。一人でも…こうして、俺に会いたいと
連絡してくれる奴がいるだけでも…例の件を責めないでいてくれるだけでも
本当に嬉しいと思っている。で…克哉、お前も良かったら来ないか?』
「…えっ? 何で俺まで…?」
『…お前だって途中で辞めたけど、同じチームの仲間だっただろ? それなら
本日のバレーに参加する資格は十分だと思うけどな』
「…そんな事、ないよ。俺は…レギュラーメンバーでも、大した実力も持っていない
幽霊部員に近い奴だっただろ?」
『…昔から俺にとって克哉は大事な仲間だ。大学も卒業して…今は八課からも
いなくなったけど…俺は一生、その気持ちは変わらないと誓えるぜ』
あまりに率直かつ、熱い言葉に…逆に恥ずかしくて顔が真っ赤に染まっていく。
「ば、バカ…そんな事、真っ直ぐに言うなよ! 言われたこっちが恥ずかしくなるだろ…!」
克哉が動揺した声を漏らせば、傍らの御堂から殺気にも似た濃密なオーラが立ち上り
始めていく。しかしそれでも…今の克哉には気づく余裕がなかった。
「ん…でも、本多がそう言ってくれる事は…うん。嬉しいかな…俺にとっても、本多は…」
それ以上の言葉は、紡げなかった。
咄嗟に唇を噛んで、声が漏れるのを防いだからだ。
「っ…!」
気づけば、隣に寝ていた御堂はいつの間にか移動して…自分の足の間から、顔を
覗かせていた。
大きな掌に下着を纏っていない状態の自分の太股から鼠経部に掛けてを
やんわりと…撫ぜ擦られていく。
「…み、どぅ…」
咄嗟に相手の名を呼んで、止めさせようとしてはっとなった。
今は本多と電話中で…「御堂さん」と口に出せば、絶対に聞かれてしまう。
日曜日に朝七時という早い時間に、御堂と一緒にいる事を詮索されたら…
自分は上手く誤魔化せる自信はない。だから口に出せる訳がなかった。
どうにか声を抑えるのには成功したが…耐えたのも束の間、今度はやんわりと
まだ柔らかいままの性器を掌で握り込まれていく。
な、ん、で、こ、ん、な、こ、と
声に出せない代わりに口パクでそう呟き、哀願するような切ない表情を浮かべて…克哉は
足の間の御堂を見つめていく。
御堂は、傲慢に笑っていた。
―恋人関係になってからの彼は非常に穏やかで、ここ暫くは優しい眼差ししか見る事は
なかった。
しかし今の御堂からは…最初に無理やり身体の関係を持たされた頃のような酷薄な
眼差しを浮かべている。
そう、御堂は憤っていた。
心から執着し、愛しいと思っている相手が…自分のベッドの上で、他の男と
楽しそうに電話し続けていた事を。
これが服を纏い、ベッドの上での事でなければ…許せただろう。
しかし本気で想っている相手が己の領域内で、他の男の言葉で顔を赤らめて
動揺しているような姿を見せられて…冷静でなどいられる訳がないのだ。
「君が悪いんだ…克哉…」
剣呑な表情を浮かべながら御堂は…克哉の性器の先端を緩やかに舐め上げて刺激した
後に、そっと口に含み始めたのだった―。
暫しのまどろみの中に落ちていた意識が浮上していく。
薄っすらと瞼を開けば、目の前に広がるのは宝石のように輝く夜の息吹。
御堂の身体は臀部にはタオルが敷かれた状態で…壁際に背をもたれさせる格好で
座らされていた。
身体の上に掛けられていたのは…自分と、相手の上着。
相手の匂いがふわり、と鼻腔をくすぐって…何か甘い気持ちが胸を過ぎった。
「ここは…?」
とっさに状況判断が出来ない。
身体の節々があちこち軋んで、悲鳴を上げている。
電灯が落とされた特別展望室内を見回していくと、窓際の方から聞き慣れた声が
耳に届いていく。
「起きたか…孝典…」
最近になって、言われる事に慣れた呼ばれ方。
再会してから暫くの間は…ずっと「御堂さん」だったのが、いつから二人きりの時だけ
佐伯克哉がこう呼ぶようになったのか…はっきりと覚えていない。
意識はせずとも、こう呼ばれるようになった事に気づけば…自分もまた「佐伯」から
克哉と呼ぶように心がけて…ごく最近になって、それが当たり前のように感じられるようになった。
それが…お互いの気持ちが通い合ってから一年という時間の成果だろう。
「あぁ…あれから、どれくらいの時間が…過ぎたんだ…?」
「30分くらいだ。こちらは大体の片付けは終えてある」
「…片付け?」
「…今夜の痕跡を、ここに残しておく訳にはいかないだろう?」
その意味を理解して、再び顔がカッとなる。
そんな自分の反応を、面白げに見ているのだろう。
御堂は少し憮然としながら闇の中に佇む相手のシルエットを睨んだ。
「…誰のせいだと、思っているんだ…? 君は…?」
「くっく…そういうなよ。…あんただって、今夜は楽しめたんじゃないのか? さっきはあんなに
腰を振ってよがっていたんだし…な…?」
「…本当に、君という男は優しくないな。…まさかこんな処で強引に抱かれるとは
呼び出された時には思ってもみなかった」
指定された場所が場所だっただけに、最初訝しげに思ったのは確かだったがこの男を
甘くみていた自分が振り返ると…今は少々悔しく思えた。
「…だから、俺といると…刺激的なんじゃないのか? あんたにとっては…?」
その言葉を聞いて、正直頷くしかなかった。
この佐伯克哉という男は…自分にとっては、革命者だった。
初対面の時の眼鏡を掛けた瞬間から別人のように代わり、自分の予定や将来の設計を
ことごとく破壊していき…今まで生きて培ってきた価値観や考え方を変える事を余儀なく
されるくらい、強烈な事を数々とされてきた。
自分を陵辱し、監禁までして…MGNを退社せざる得ない状況にまで追い込んだ男。
憎かった筈なのに、最後にこの男が見せた情と…こちらへの好意が、その憎悪を溶かし…
離れてからゆっくりと、この強烈な感情は…恋慕へと、変質を遂げていた。
「…まったく。君はどれくらい私の価値観とか、そういうものを壊し続ければ
気が済むんだろうな…」
「一生だ。その方が…楽しい人生という奴を送れるだろう?」
「…楽しいかどうか定かではないが…確かに、退屈しない人生は送れそうだな。
君といる限りは…」
会話をしながら、ゆっくりと克哉が歩み寄って…自分の傍らに跪いていく。
大きな形が整っている指先がこちらの両頬を包み込んで、そっと上を向かされていく。
…顔を寄せられて、優しくキスをされるのが当たり前の事として受け止められるように
なったのは、果たしていつの事だったのだろうか…?
「飽きさせるつもりはないさ…それがあんたを引き抜いて、俺たちが作った会社に
来させた責任だからな…」
「ほう、それは良い。たまに困らされるが…私も退屈な未来の為に、将来設計や
基盤の数々を壊されたのなら…堪らないからな…?」
こちらからも、唇を押し付けて…やんわりと唇を吸っていく。
相手の手がこちらの髪を優しく撫ぜて…梳き始める。
その心地よい感触に眼を伏せながら…身を委ねていった。
「立てそうか…?」
「あぁ…こうして雑談している間に、少し身体も回復したようだ。…眼が覚めたばかりの
頃よりは随分マシになってきたな…」
先程までの情事の最中は、自分の方が窓際に立たされて…この鮮やかなネオンの数々を
背負っていたのだろう。
しかし…今は、彼がその夜の息吹をその背中に背負っている。
それが…この傲慢な男には、限りなく似合っているような気がした。
「…まるで、君は帝王だな…。私がいる世界をことごとく支配し、破壊して…同時に
君臨して離さない」
「離すつもりなど、毛頭ないがな…やっとあんたの心を手に入れる事が出来たんだ。
このまま一生愛し続けて…傍らにいてもらう予定だからな」
傲岸不遜な彼らしい物言いに、つい吹き出しそうになる。
「あぁ…それで良い。もう二度と私を置き去りにしていったら…それこそ君を探し回って
それなりの報復はさせて貰うつもりだからな…」
「…怖いな。一体…あんたはどんな報復をするつもりなんだ?」
「…さあな? そんな事は許さないからな。私の世界をことごとく変えてくれた責任は
一生掛けて、取ってもらおうかな…?」
互いに物騒な物の言い方をしつつも、彼らはこのやり取りを楽しんでいた。
どこか腫れ物に触れるようだった最初の頃に比べれば、こうして挑発的なことを
口にしても大丈夫になったのは…大した進歩だし、お互いに安定したからだ。
「あぁ…責任は取ろう。俺にとって…あんたは、今は…掛け替えのない…右腕であり
パートナーだからな…」
その一言に、どうしようもなく満たされる気がした。
いつしか自分の中で存在を大きくした男に、必要され求められる。
お互いの眼を見つめあい、楽しげに笑いながらもう一度…そっと唇を重ねていく。
『私もだ…』
御堂の同意の言葉は、紡がれると同時に唇によってかき消されていく。
夜の闇の中…二つの影が一つとなり、重なり合う。
相手の腕の中に包まれながら…もう少しだけ、御堂はどうしようもない
幸福感に己が身を委ねていったのだった―。
五時半くらいに起きて朝に書くか(朝っぱらから不健全な…)か、仕事から
帰って来た頃にでもひょっこりアップされていると思います。
後1~2話でとりあえず夜の帝王は完結するのでもうちょいお付き合い下さると
嬉しいです。
後、ひょっこりプロフの処に当サイトのリンクも追加しておきました。
他にも時間が出来たら、ちょこちょこ修正したり何かします。
眼鏡×御堂話が終わったら、次は御堂×克哉で3~6話程度の
長さの話をやる予定です。
うふふ…今から書くの楽しみですv ドキドキドキ…。
これほど甘くこちらを苛んでいく拷問はないだろう。
冷たいガラスに身体の前面を押し付けられ、背後には相手の燃えるように熱い体温。
それでもっとも脆弱な…自分の最奥と、性器の先端を同時に刺激されているのだ。
幾つもの強烈な感覚を同時に与えられて、御堂の身体は耐えられずに大きな痙攣を
繰り返していく。
呼吸も鼓動も、そのまま心臓が壊れるのではと恐怖するぐらいに早鐘を打っていた。
「ふぁ…っ! くぅ…や、止め…ろ…!」
ガラスに爪を立てようとしたが、滑らかな表面には掴みどころがなく…空しく下に
ずり落ちていくだけだった。
しかし頭を振って嫌がっても相手の指での蹂躙は収まるどころか…一層激しさを増していく。
アヌス周辺の皺を丹念に伸ばすように、克哉の中指と人差し指が入り口周辺で蠢いている。
クチュ…と淫らな音を立てながら、浅く深く相手の内部を辿り…ペニスを攻め立てる。
「止めたら、自分の熱を持て余すだけだろう…いい加減、認めたらどうだ…? そうすれば、
あんたが望んでいるものを…あげても良いんだがな…?」
愉しげな笑みを刻みながら、克哉がこちらを鮮烈な眼でもって問いかけていく。
こういう時の彼の追及は容赦がなかった。
(…どうしてこいつは、こういう時は心底意地悪なんだ…)
御堂は非常に自尊心と意地が強い人間であった。
だから…克哉にこうやって意地の悪い事を言われたり、陵辱めいた事を繰り返されても
精神が壊れる一歩手前まで譲ろうとしなかった事すらあった。
克哉が求めるように、相手に全てを委ねておねだりするなど…今まで相手にさせた事はあっても
彼以外の人間の前でした事など一切ない。
この男に無理やり開かれた身体は、両思いになってからは…快楽に関して歯止めが
いつしか効かなくなっていた。
男の整った指が前立腺を掠る度に生じる、悦楽。
最初はあれだけあった場所柄に関しての抵抗も…今はどうでも良く。
ただ…克哉の熱さを己の深い処で感じ取りたい気持ちだけでいっぱいになっていた。
「っ…くっ…! はぅ…ぁ…ふっ…か、つや…も、う…欲…しい…だ、から…」
余裕のない嬌声と共に漏れるのは、相手の純粋な熱を求める言葉。
その言葉を聞いて、やっと…克哉は心底満足そうな笑みを浮かべた。
「良い子だ…それなら、たっぷりと…ご褒美をあげないとな…」
耳元で、低音で囁かれてそれだけの刺激でもイキそうになる。
長い指が引き抜かれれば…喪失感を覚えたが、すぐに蕾の処に熱いモノを宛がわれて
期待で身体が小刻みに震えていった。
「入るぞ…孝典…」
「…はっ…あぁぁぁっ…!」
すでに柔らかくなっていた内部に…容赦なく挿入されていく。
そのまま焼き尽くされてしまいそうな熱さに…眩暈すら覚えた。
うっすらと眼を開けば、飛び込んでくるのは地上に瞬く、ネオンと言う名の地上の星。
タワーの中の特別展望室。
その大きなガラスの前で犯されるという異常なシチュエーションでさえ肉欲に
火をつけられれば…快楽のスパイスにしかならない。
「やっ…か、つや! もっと…早…くっ…!」
挿入こそ性急だったが…際奥まで辿り着けば、その内部を掻き回す腰の動きは
ゆっくりとしたもので貪婪になっている今は、そんなのじゃ全然満たされなかった。
「そんなに急くなよ…。せっかくあんたの中にいるんだ…もう少し、堪能させてくれても
良いんじゃないのか…?」
たっぷりと塗りつけられた軟膏の助けもあるのか…御堂の内部で克哉自身はスムーズに
蠢いていた。
最初は単調なストロークだけだったが…次第に円を描くような動きに変わっていき
その度に色々な処を擦り上げて、こちらを追い上げてくる。
「はっ…もっ…と! お前が…欲、しい…から…だ、から…!」
「早く、腰を使え…と、いうのか? なかなかの…淫乱ぶりだな。あんたも…」
眼が闇に慣れたのか、ふとガラスを見れば…闇の中に鏡のように背後の相手の顔が
映し出されている。
相手の快楽に歪んだ表情に、更に煽られていく。
気づけばこちらからも腰を大きく揺らして、相手の律動のリズムに合わせ始めていた。
「…自分から、腰を使うとは…な…やらしく、なったな…考典は…」
クチュ、と耳の奥に舌を差し込まれ…其処を舐め上げられながら胸の突起を弄られれば
相手のペニスをキツく締め付けていた。
「お前が…私、を…そうした、んだろ…! はぁぁぁ!!!」
ふいに克哉の腰の動きがパンパンと肉を打つようなものに変わった。
ようやく待ち望んでいた強い刺激を与えられて御堂の身体もまた歓喜でもって
応えていく。
「んんっ…! イイ…! か、つや…! 熱、い…ひゃっ!!」
この段階まで来れば、もう声を抑える事など出来やしない。
ただただ…相手の与える感覚に身を委ねて、それを享受するだけだ。
「あんたの…中だって、凄く熱いぜ…そのまま…こちらを、食いちぎって…
しまいそうなくらいに、キツい…」
「お前の、だって…大、きい…じゃ、ないか…んぁ…!」
激しい腰使いで、弱い処を突かれ続ければ…御堂の性器からもはしたなく蜜が
零れ続けて…其処を手で覆う克哉の手すら汚していく。
律動に合わせて緩く扱かれるだけだった手の動きもまた…先端を重点的に
攻めていくものに変わればすでに御堂にとって、その感覚に抗う術はなかった。
「はっ…ふぁ…だ、駄目だ…お、かしく…なるっ!!」
圧倒的な快楽の前には、理性も何も打ち砕かれた。
克哉の性器が一層大きく熱を持ったのを最奥で感じられる。
それを夢中で頬張るような動きになっているのを自覚し、更に羞恥は高まっていく。
だがこの段階まで昂ぶればすでに何であろうと関係ない。
深い愉悦を求めて、互いの身体を重ねて求め合う以外に…この欲望を満たす
方法はないのだから―。
「も…駄目、だ…か、つやぁ…」
普段の御堂ならば、決して出さないであろう切羽詰った声音。
それを聞いて克哉もまた限界近くまでペニスを張り詰めさせていく。
相手の内部を己の先走りで更に濡らしていき、頂点を目指そうと激しく
御堂の身体を突き上げ続けた。
「…俺も、イクぞ…孝典…」
グイっと強く性器を握られながら深く抉られて、こちらも感極まった。
「あぁっ…!」
一際大きい声を漏らして、御堂が達していく。
ほぼ同時に克哉も達して…熱い精が堰を切ったように御堂の身体の奥へと
解放され…流し込まれていった。
「孝典…愛して、いるぞ…」
「っ!!」
滅多に囁かれない言葉に、御堂は瞠目する。
しかしすでに達した疲労感で意識ははっきりせずに…ぎこちなく振り返るくらいしか
出来なかった。
荒い息を整えながら、振り絞るように…小声で、呟く。
「そんな、のは…私、も…同じ、だ…」
やっとの想いでそう口に乗せれば、グイと顔を引き寄せられた。
お互いの気持ちを確認しあうような熱いキス。
それだけで…こんな場所で無理やり抱かれた事も何もかもがどうでも良くなって
許せてしまいそうになる。
甘い幸福感に浸りながら…そのまま克哉の腕に支えられて、御堂の意識は
一時…深い闇の中へと落ちていった―。
色々とブログのマニュアルの方を見ながらやっているので暫くの間は
細かい処での変更は多いと思います。
了承下さいませ(ペコリ)
18禁小説もそのままアップするのではなく…一旦URLに戻してっていう方が
良いんでしょうかね。む~。
こちらの抵抗などものともせずに、克哉の舌先がこちらの口腔を犯していく。
クチュ…ピチャ…チュル…。
互いの脳裏に淫靡な水音が響き渡り、それだけで劣情を呼び起こされていく。
相手の舌が的確にこちらの敏感な場所を擦り上げる度に、脊髄すら焼き切れて
しまいそうな熱と、強烈な快感が全身を走り、抗う気力すら奪われそうだ。
「佐伯、やめ…っ…!」
必死に抵抗するが、払いのける腕の力すら弱々しくなっている。
「…何が嫌なんだ…? こんなに…キスだけでここをこんなに硬く張り詰めさせている癖に…?」
克哉の膝が容赦なく御堂の股間を攻めていく。
何度かそうやって服の上から押されるだけで、鈍い快感が襲い掛かってくる。
「…誰がそうしていると思っている!」
「…ほう? あんたは俺以外に…誰がいると思っているんだ?」
「お前以外にいる訳がないだろうが! いいから…離せ!」
もがいて克哉の腕の中から逃れようとするが、揉み合っている内に御堂の身体の前面は
大きなガラスの方に押し付けられていった。
背後からしっかりと抱きすくめられて、今度は克哉の胸の中に背中を向けた状態で
閉じ込められる形になった。
ふいに臀部の谷間に、硬い感触を覚えて…背筋に悪寒が走った。
「…っ!」
「…相変わらず、あんたは察しが良い…」
ズボンの布地越しに、克哉の熱を感じて…御堂の身体の奥に言いようのない情欲が
湧き上がっていく。
無理やりに陵辱された時は恐怖しか覚えなかったモノも、今となっては…それは御堂に
深い快楽を何度も与えていた。
まるでパブロフの犬だ。これだけの動作で克哉が与えてきた悦楽を思い出して…身体の
自由さえ奪われてしまっている。
「はぁ…ぁ…」
何度も、尻の谷間に硬いものが擦りつけられて…間接的に御堂の後蕾を刺激していく。
それだけで奥まった箇所がヒクつき始めて堪らなくなる。
淫らに腰が揺れて、まるで強請っているかのような動きをする己の身が恨めしくすらあった。
「…あんた、口では嫌と言っている癖に…身体は反対の事を訴えているんじゃないのか?
さっきから物欲しそうに腰が揺れているぞ…?」
ふいに克哉が首筋に顔を埋めて、色濃く痕を刻み込んでいく。
「ひゃう!!」
突然に走った鋭い痛みに、とっさに声を抑えられなかった。
そうしている間に胸の突起を同時に背後から摘まれ…指先で異なるリズムで捏ね回され、
一瞬だけ片方の突起を強くつねられて、強烈な痛覚と快楽が脳髄を走り抜けていく。
「はぁぁっ…ぅ…!!!」
その身が大きく震えて、嬌声が唇から零れた。
幾らこちらがもがいても、その魔手が身体から離されることはない。
じわじわ…とこちらを快楽で苛んで、まともな思考を破壊尽くされていった。
「い、やだ…佐伯! こんな、処では…誰の目に触れるか…判らないんだぞ! 止めてくれ…!」
こうやって仕掛けられたのがホテルか、お互いの自室のベッドの上ならばここまで強固な抵抗を
御堂はする事なく…彼に身を委ねていただろう。
しかし、こういった場所ではどうしても…万が一の最悪の事態が脳裏をよぎって、どうしても
行為に集中など出来ない。
それにいい加減…克哉も焦れてきたらしい。
最初は相手のイキの良さを楽しんでいたが…これだけ煽っても「止めてくれ」という単語を
口にする御堂に苛立ちを覚えていく。
「…困ったな。あんたのぼうやも、身体も…どこも俺を欲しがって堪らなくなっている癖に
まだそんな口を叩くんですか…?」
「当たり、前だ…! 場所というものを考えろ!」
御堂のその気丈な目は、克哉の男としての征服欲を酷く刺激していく。
いつまでも屈服する様子が見えない相手に…過去の焦燥めいた思いが胸の中を満たしていく。
「なら…教えてやるよ。言っていることと…あんた自身がまったく噛み合っていない事にな…」
いきなりズボンと下着が一気に引き下ろされると、冷たい感触が臀部全体に
広がっていく。
恐らく感じからして、潤滑用に使うローション系の類だろう。
それが尻房の上部から伝って、奥の蕾の周辺をしとどに濡らしていく。
其処に鉤状に丸められた指など宛がわれたら堪ったものではなかった。
克哉の指が的確に御堂の弱い箇所を探り当てて…指の腹で容赦なく擦り上げていく。
もう、ここまでの強い感覚にこちらも抵抗する気力を根こそぎに打ち砕かれた。
「くっ…あぁっ!!!」
堪え切れずにまるでエビのように身体を幾度も跳ねさせていく。
そのままもう一方の手でペニスを扱かれて…御堂のモノは、すでに今にもはち切れんばかりに
熱い蜜を滴らせていた―。
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当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
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…一言報告して貰えると凄く嬉しいです。