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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 ※いつもお世話になっている「花冠を」のむいさんがが開催した萌え茶に
先日、参加して参りました。
 こちらが落ち込んでいる時などに、暖かい言葉を何度も掛けて下さったので
そのご恩返しに、ささやかながら作品を書かせて頂きました。
(萌え茶=主催者の方がお題を予め用意しておいて、参加者が
それをランダムで引き当てて、SSをアップしていくチャットの事です)
 その日引いたお題内容は「だってそんなに抱きしめたらば壊してしまうだろう?」と
いう内容だったのでそれに合わせた18禁ものです。
(お題提供=不在証明様)
 というかそれ以外の要素はございません(きっぱり!)

 自分の誕生日に更新するものが、連載しているどっちの作品でもなく
別CPの一話完結なのはすっごい突っ込まれそうですが…そういう事情で
書いたものなので、本日分として掲載させて頂きます。眼鏡×御堂ものです。
 明日は書けたら「残雪」の続き掲載します! ではん!
 

『熱い抱擁』
 
 全てが静まり返った深夜の時間帯。
 克哉の寝室内で…荒い呼吸音が繰り返し木霊していた。ベッドの上で、二人は
抱き合い続けていた。
 
―ん、はぁ…
 
 御堂の唇から、悩ましい声が零れ落ちる。
 相変わらず彼の抱き方は、乱暴で性急だ。容赦なくこちらに一方的に
快楽を与えて来て、息を次ぐ間すら満足に与えてくれていなかった。
 
「…大丈夫か」
 
「…あまり、大丈夫ではない。…まったく君という男は…いつだって、
私を抱く時は…加減…などしてくれないんだな…」
 
 二人の肌はうっすらと汗が浮かび、上気していた。
 しっかりとお互いに相手の身体にしがみつきながら呼吸を整えている。
 触れ合っている部分から、ドクドクドク…とお互いの荒い鼓動が感じられる。
 まだ繋がっている箇所からは…相手の欲望と、熱が感じられて…御堂は
むずがるように腰を揺らしていった。
 
「克哉…あまり、この状態で動くな。…気持ちが落ち着かなくなる…」
 
「…あんたがまだ欲しい気持ちでいっぱいなんだ。…腕を離すことは、出来ない…」
 
「っ…!」
 
 顔を間近に近づけた状態でそんな殺し文句を言われたものだから…
御堂の顔は耳まで真っ赤に染まっていった。
 そんな恋人の様子を、克哉は愛しげに瞳を細めながら見つめていく。
 …思いがけず、その双眸が優しかったものだから…御堂の心臓はより
一層落ち着かなくなった。
 
(…こういう体制で、そんなに優しい目をするなんて…反則だ…)
 
 心底、そう感じながら…真っ赤に染まる顔をこれ以上見られたくなくて
そっぽを向いていく。
 こんな…生娘のように照れて赤く染まっている自分の顔など、こんな
至近距離で見られたくなかった。
 だが相手はそんな御堂の反応が不服だったらしく…内部に性器を
収めた状態のままグイ、と顎を引かれた。
 
「はっ…うっ…!」
 
 その僅かな衝撃でも達して過敏になってしまった肉体には強烈な
電流を浴びたぐらいに感じられてしまってついあられもない声を漏らしてしまう。
 …とっさに口元を押さえたが遅かった。御堂の目の前で恋人は…
どこか愉快そうに微笑んでいた。
 
(うう~屈辱だ。…こんな甘ったるい声を、セックスの最中ならともかく…
それ以外の時に漏らしてしまうなんて…)
 
「…随分と色っぽい声を漏らすな…孝典。そんな声を俺に聞かせたら…
きっとあんたの中でまた、元気になるぞ…?」
 
「…! さっき散々、人を激しく抱いただろう! しかも今夜はすでに
二回もヤっているだろうが! なのに…あ、こら…触る、な…」
 
 御堂が抵抗の言葉を吐いている合間に、克哉は御堂の胸元から
腹部に掛けてゆっくりと掌を這わせていく。
 まだ充血して硬くなったままの胸の突起に指が掠めていくだけで
ビクン、と肩を揺らしていった。
 
「あっ…やだ。そんな風に…触れたら、また…」
 
 身体を繋げて覆い被さった体制のまま…克哉の愛撫は
次第に熱のこもったものに変わっていく。
 相手の指先に押しつぶされるように刺激を加えられていくと…
その度に、御堂の身体は小さく跳ねていった。
 
「俺は何度でも、あんたが欲しくて堪らないけどな…。孝典さえ大丈夫なら
一晩中だってあんたを抱いていたいぐらいだ…」
 
「うっ…! その…そういう熱烈な言葉は、言われるのは悪くない気分だが…
そんな真似をされたら、幾ら週末だからと言っても…私の身が持たない…」
 
「判っている…。だから次で止めておくさ…」
 
「って、三回目を君はするつもりなのか! どこまでケダモノというか…
精力絶倫なんだ! あっ…くっ…!」
 
 身を捩って逃れようとした矢先に、お互いの身体の間に息づき始めていた
性器を握りこまれてしまって…御堂は耐え切れずに、全身を跳ねさせていった。
 だが克哉は一切容赦する様子を見せず…先端の敏感な場所を
親指の腹で執拗に擦り上げながら、相手の欲情を煽っていった。
 扱き始めて少し経つと…早くもペニスの先端から大量の蜜が滴り始めて、
その手を汚し始める。
 
―ヌチャ…グチャ…グチュ…
 
 克哉が手を蠢かす度に、淫靡な水音が静かな室内に響き渡っていって…
耳から犯されていくようだった。
 
「やっ…だ、克哉…音が、聞こえて…」
 
「…この方が興奮するだろう…あんたは…。もっと、俺の腕の中で乱れろよ…」
 
「ふっ…はっ…」
 
 相手の瞳が、熱を帯びて濡れ始めていくと…その視線に御堂の意識は
釘付けになった。
 
「み、見るな…こんな、私を…」
 
「…こんなあんただから、もっと見たいんだ…俺だけしか知らない…姿をな…」
 
「~~~~き、君という男は…んはっ!」
 
 今夜の克哉は、情熱的な言葉をやたらと紡いでくるので…本気で
羞恥で死ねそうなぐらいだった。
 言葉でやたらと責められるのも充分憤死ものだが…これはこれで、
頭の血管がプチっと行きそうなぐらいだ。
 途中まではどうにか…相手の身体を引き離そうと、必死になって
押しのけるように腕が動いた。
 だが、克哉が容赦なくこちらに快楽を与えるように扱き上げる度に…
もう、縋るような腕の動きになってしまっていた。
 
「はっ…! んんっ! もう…克哉…。あっ…!」
 
 御堂が克哉の首筋に、強い力を込めてしがみついてくる。
 それは痛いぐらいの熱の篭った抱擁だった。
 こちらのペニスを弄られ続けている間に、いつの間にかまだ御堂の中に
入ったままの克哉のモノまですっかりと硬度を取り戻してしまっている。
 ドックンドックンと脈動している相手の欲望を…身体の奥で感じ取ると、
御堂もまた…再び興奮して来てしまった。
 連日の仕事の疲れで、最初の頃はもうこれ以上は…という気持ちがあった。
 だが身体に火を点けられたらもう途中でなど止まれる訳がない。
 気づけば相手のリズムに連動するように、御堂もまた腰を揺らして
快楽を追い始めていった。
 
「あっ…克、哉…もっと…」
 
 気づけば、相手の胸に縋って淫らに…ねだるような言葉を
口にしてしまっていた。
 それを聞いて、克哉は心から嬉しそうな…満足げな笑みを浮かべていく。
 この瞬間こそ、眩暈がする程…甘美に感じられた。
 愛しい人間が痛いぐらいに力を込めてこちらに縋ってねだってくる。
 男としての支配欲が、欲望がもっとも満たされる瞬間でもあった。
 
「もっと…俺を、欲しがれよ…。俺も…もっと、あんたを食いたくて…
堪らないからな…」
 
 そうして、際奥に目掛けて激しく腰を突き上げていく。
 その度に接合部から…ネチャグチャ、と厭らしい水音が響き続けていった。
 御堂が、こちらの想いに応えるように…激しく唇を求めてくる。
 深く唇を重ねあいながら…二人は、強く強く…相手の身体を抱きしめあっていった。
 
―こんな風に強く抱きしめあったら相手を壊してしまうかも知れない
 
 そんな予感すら感じさせるぐらいの熱い抱擁。
 それでも…二人とも、力を緩めることなど出来なかった。
 頂点を目指すように、激しく腰を打ち付け合っていく。そうしている間に…
頭が真っ白になるような、激しい快楽の波が二人に容赦なく襲い掛かってくる。
 
「はっ…孝典…!」
 
「か、つやぁ…!」
 
 そうして、二人は無心に相手の名を呼び合いながら…絶頂に達していった。
 
―だが、三度目の行為が終わった後も…お互いを抱きしめる腕が
解かれることは、この夜はなかった。
 
 ―だた、どこまでも抱き合おう
 
 愛しい貴方を、しっかりとこの腕で感じる為に
 せめてこの夜が明けるまで…恋人としての時を過ごせる間ぐらいは…どうか―
 
 そう祈りながら、壊れそうなぐらいに力を込めて…克哉は御堂の
身体を抱きしめ続けていった―
 
 
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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