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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 ※この話は7月いっぱいに連載していた『在りし日の残像』の後日談に当たる話です。
  その為、克克の夏祭りのお話でありますが…その設定が反映された会話内容と
描写になっています。
 それを了承の上でお読みください(ペコリ)


 ―船上であるせいか、床がフワフワと不安定に揺れているような
感覚がしていた。
 
 与えられる感覚に、ボウっとなってすぐに夢心地になっていく。
 屋形船の窓の向こうには、漆黒の水面と鮮やかな色彩で瞬く
無数の花火。
 あまりにも非日常過ぎて、これが現実なのか…実感が薄い。

―そもそも、彼が本当に帰って来てくれたこと自体が、克哉にとっては夢の
ような出来事だったのだ…

「克哉…」

 甘く掠れた声音で、眼鏡がこちらの名前を呼んでいく。
 首筋に何度も何度も、所有の痕を刻み込まれる。
 熱い吐息に、もう一人の自分が欲情して求めてくれているのを感じられて…
ジィン、と胸が甘やかに痺れていった。

「はっ…ん…『俺』…」

 背後にいる男に触れたくて、手を掲げて背後に回すような形で…クシャ、と
その髪に触れていった。
 もう一人の自分の、胸を弄り上げる手が一層、執拗に…情熱的なものとなる。

「…んんっ…あっ…」

 ただ、背後から胸を甚振られているだけだ。
 それだけなのに…すでに嬌声が口を突いて止まらなくなっている。
 浴衣越しとは言え…自分の臀部に、すでに硬く張り詰めた相手のモノを
感じ取って、それだけで期待に息を呑み、背筋にゾクゾクしたものが走り抜けていった。

「…くくっ。お前の突起は…まるで俺の指に吸い付いているみたいだな。こんなに
硬くなっているのに、歓喜に震えているみたいだ…」

「…バカ、言うなよ。それに…何で、そこばかり…」

「あぁ、せっかくお前の肌に映えている浴衣を着ているんだ…。全裸より、どうせなら
残しておいた方が赴きはあるな…」

「えっ…あっ…」

 そのまま浴衣を大きく肌蹴けさせられて…浴衣の袖から腕を引き抜かれていく。
 だが帯だけは残されていて、腰の真ん中ぐらいで辛うじて肌に引っ掛けられて
いる状態にさせられていった。
 裾だってすでにこんなに大きく捲り上げられていては…却って着衣が残って
いる方が恥ずかしいぐらいだった。
 片方の袖を抜かれただけでも…克哉の背中は大きく露出して、その白い肌を
晒していく。
 目の前の手すりに必死に縋り付いて、尻を相手に突き出す形で四つんばいに
なっている克哉の姿は、傍から見て相当に扇情的だった。

「…良い、格好だ。見ていて非常に…そそるな」

「…っ! 本当、に…お前、趣味…悪いぞ…!ひっ…」

「うるさい口だ…? こちらの口を弄って…少し黙らせた方が良いな。
…どうせなら、こういう時は文句ではなく…甘く啼く声を聞きたいからな…」

「ひゃあ…! んんっ…!

 こちらは、ほんのりとした淡い照明が灯っている中でこんな挑発的なポーズを
取らされているだけでも羞恥の余りに死にそうになっているのだ。
 だから眼鏡の意地悪な物言いに、本気で拗ねそうになった。
 だが…自分の蕾に、たっぷりとローションを塗りつけられて…其処を何度も
指を抜き差ししながら擦り上げられてまともに言葉を紡げなくなる。
 
―すでに男は、克哉の感じる部位を知り尽くしている。抗える筈がない

 ヒクヒクヒクと…早くも内部が蠕動して、浅ましく眼鏡を求めているのが
自分でも嫌でも判ってしまう。
 滑らかに眼鏡の指が出入りを繰り返し、その度に克哉の全身は大きく震えて
次第に興奮で、朱に肌を染めていった。

「あっ…やっ…! そこ、ばかり…弄る、なよ…! も、先に…オレ、が…
おかしく、なって…しまう、から…っ!」

「ダメだ…。忘れられない一夜にしてやる、と言ったのを忘れたか…?」

 意地悪に、そして甘い色を帯びながら眼鏡が耳元で熱っぽく囁く。
 耳の後ろや首筋に、沢山強く吸い付かれながら…気が狂いそうになる
くらいに蕾ばかりを攻められていく。

「やだぁ…其処、ばかり…弄る、なよぉ…!」

 早く眼鏡が欲しくなって堪らないのに、求めているものが与えられずに…
代わりに指でばかり攻められて克哉はともかく…もどかしくて啼く事しか
出来なかった。
 その間、眼鏡は…背中にも執拗に吸い付いて、ともかく無数の赤い痕を
刻み付けていく。
 もう、感じすぎて…与えられる鈍い痛みに全て気づく余裕すらない。

「くくっ…綺麗だぞ」

「なっ…何が…?」

 唐突にそう囁かれて、克哉が驚きの声を零していく。
 その様子を見て、眼鏡は可笑しそうに笑っていった。

「…お前の背中に、今…花火みたいに赤い花が咲かせたぞ。…存外、良く
似合うな…」

「オレ、の…背中に…?」

 そんなに沢山、吸い付かれたのだろうか…? 
 もう発狂するのではないかと思うくらい…前立腺ばかりを攻められて
いたので記憶すら定かではなかった。

「…あぁ、お前が俺のものである証を…な。今、たっぷりと刻み付けた…」

 ねっとりとした声音で、低く耳元でそう囁かれると…フイに、克哉の
胸に嬉しさがこみ上げていく。
 それはこの一時が夢ではない証。
 …その痕こそが、紛れもなく今ここに、もう一人の自分がいるという証でも
あったのだ。

 痛み交じりでも良い。
 一方的過ぎる快楽を与えて、どれだけ泣かされても良い。
 もう二度と…いなくならないで欲しかった!
 だから、克哉はすでに掠れ始めた声で、呟いていく。

「…嬉、しい…」

 目の前に、幾つも花火が舞い散っていく。
 こんな体制を取らされているので…克哉の方から、眼鏡の表情を
伺うことは出来ない。
 けれど…背中全体に、包み込まれるような暖かさが感じられる。
 その温もりすら、愛しくて幸せで…。
 だから余計に、相手が欲しくなってキュウ…と強くその指を
食い締めていってしまった。

「…随分と、貪婪に俺の指を締め付けてくるな…」

「…当たり、前だろ…! もう、欲しくて…気が狂いそう…なんだか、ら…!」

 耐え切れずに克哉が、相手の方に振り返っていくと…その瞳は
快楽に甘く濡れて、潤み始めている。
 アイスブルーの瞳が、まるで宝石のようにキラキラと輝いて…こちらを
心底求めている色合いを帯びているのを目の当たりにして…眼鏡の忍耐も
ついに限界に達していた。

(…こいつがこちらを強く求めて、懇願するまで追い詰めたかったが…そろそろ、
俺の方も限界だな…)

 その目を見て、男はついに観念するしかなかった。
 もっと追い詰めて…こちらが欲しいと泣いて、懇願して訴えてくるまで追い詰めて
泣かせなかった。
 だが、そんな欲望も諦めざるを得ない程…今の眼差しは破壊力があって
眼鏡の心を激しく煽っていった。

「入るぞ…お前の、中に…」

 熱っぽくそう囁きながら、相手の蕾に熱い塊を押し当てて…そのままズブズブと
蕩けきった肉路を割り開いていく。

「あっ…あぁぁ…っ!」

 ―その瞬間、克哉の全身は大きく震えて、唇から歓喜の嬌声が零れ始めていった―
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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