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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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※ 某克克チャット行ってから、どうも新婚ネタが幾つも浮かんでいて
勿体無いので週に一回ぐらいのペースで連載の合間に挟んでいくと
思います。
 どうぞご了承下さい。
 明日は普通に通常の連載物を書きます(ペコリ)

 克克新婚ネタ3 爪切り編 『…バカ』

 ある日曜日の昼下がり。
 新居のマンション内での話だった。
 克哉が昼食の片付けと、洗濯物を干し終えるともう一人の自分が
リビングのソファに腰を掛けながら爪を切っている姿に遭遇していった。

 パチン、パチン…パチン。

 小気味の良い音が、規則正しく聞こえてくる。
 新聞の中に折り込まれているスーパーの特売のチラシを広げながら
爪を切る姿は妙に生活感があって新鮮に感じられた。
 強引な挙式から、一緒に暮らすようになってすでに一ヶ月以上の月日が
経過していた。
 最初の頃は躊躇いや困惑を感じていたが、これだけの時間が流れれば
どれだけ異常な状況でも適応してくるものだ。
 こうやって平和な昼下がりを過ごしていると、何となくほのぼのした
気分になってきた。

パチン、パチン…パチン。

 合理的な性格の眼鏡が、どうしてここまで時間を掛けて爪を切って
いるのが少し不思議で、つい気になって克哉はソファの隣のスペースに
腰を掛けながら問いかけていく。

「…ねえ、『俺』。何で爪切り一つにそんなに丁寧に時間掛けているの?」

 ちなみに克哉の爪きりは、伸びてきたなと思ったら一週間から十日に
一回程度実行に移す程度だ。
 ついでにいうと、あまり時間を掛けず1分前後で終えてしまう。
 だがもう一人の自分はこの時点で5分以上の時間を掛けて実に
丁寧にやっている。
 それが単純に疑問だった。

「…それが夫のたしなみという奴だろう?」

「…どういう事?」

 相手が何故、そんな発言を言い出したのか判らずにキョトンと
していくと…眼鏡はふいに何かを企んでいるような、どこか意地悪い
表情を浮かべていった。

「…判らないか?」

「だから、爪切りがどうして夫のたしなみに繋がるんだよ…?」

 本当に判らないから聞いているのに、相手の含みのある言い方と
笑い方に少しイラっとしていった。
 克哉の様子を見て喉の奥で笑っている様子を見て、ついムっと
なってしまう。
 こちらが拗ねた顔を浮かべていくと…いきなり、耳元に唇を
寄せられて囁かれた。

―キチンと爪の処置をしておかないと…指でお前の中を掻き回したり
する時に、不必要に傷つけてしまうだろう…?

 その一言を聞いた瞬間、カッと克哉は耳まで真っ赤に染めていった。
 生々しく、行為の記憶が頭の中を過ぎって…口をパクパクさせて
いった。
 思いっきり反論したい。
 なのに、あまりの動揺っぷりに克哉はまともな単語を口にする事が
出来なかった。


「な、ななななななっ…」

 昨晩のセックスで、相手の指がこちらの内部を探って…嫌っていう程、
焦らされて煽られた記憶が鮮明に蘇ってしまう。
 こんな真昼間から、Hしている時の事なんて思い出したくないのに…
克哉のそんな意思とは裏腹に、営みの記憶は津波のように押し寄せて来ていた。

「バカッ! どうして耳元でそんな事を囁くんだよ! 死ぬほど…恥ずかしく
なるだろっ!」

 照れ隠しについ手近にあった黄色の中心が軽くくぼんでいるデザインのクッションを
投げつけていったが、それを眼鏡は胸元で受け止めていった。
 それが机の上に置いてあった灰皿なら、それなりのダメージに繋がっていたかも
知れないが基本的に克哉は気弱な生活が災いして、強気の態度に出れない。

「…相変わらず鈍い行動だな。そんなノロノロした動作で投げつけられても…
俺が喰らうと思うか?」

「悪かったな動作がノロくて! ほんっと…お前、信じられない…っ!」

「…そんな顔して、信じられないとか…バカとか言っても、こちらを誘っている
ようにしか見えないぞ?」

「だ、誰がっ…! むぐっ…!」

 気恥ずかしくて一瞬だけ相手の前で俯いていた隙に素早く間合いを詰められて、
強引に顎を捕まれて上を向かされていく。
 そのまま問答無用で唇をキスで塞がれて、ねっとりと時間を掛けながら熱い舌先が
口腔を辿り始めていった。
 最初はジタバタと抵抗の意志を示したが…的確に口腔内の脆弱な場所を
舐め上げられて刺激されていくと…腰が砕けて、力が徐々に入らなくなっていった。

「ん…ふぁ…」

 5分もたっぷりと濃密なキスを施されていくと、もうマトモな思考回路は蕩かされて
崩壊寸前になっていった。
 いつだってこの男はそうだ。
 克哉が幾ら抵抗しようとも、反論しようとも…こうやって快楽で強引にこちらの意思を
封じて思い通りにしてしまう。
 それが少し…悔しかった。

「さて…こちらの爪切りは終わった。次はお前の番だな…」

「えっ…?」

 いきなり、ソファの上に押し倒されて覆い被さられる格好になって呆けた
表情を浮かべていった。
 だがそのままスルリと克哉の腕を掬い取っていくと…その指先に口付けながら
再びとんでもない発言をぶつけられていった。

「…行為の最中、爪が伸びていると…お前が夢中になって俺にしがみついている時に
痛いんだぞ。…まあ、男の勲章と思って黙って大概は受けているがな…」

「っ…!」

 そ、そういえば…確かに快楽に翻弄されて無我夢中になっている時は、相手の
背中に縋り付いてしまっている事が多々あるけれど。
 だ、だからってこんな組み敷かれている状態で…面を向かって言う台詞じゃない
事も確かだった。

「そ、そんなに…痛く…していた、のかな…?」

「あぁ、痛い。ま…こちらも愉しんでいる最中だからその時は特に気にしていないがな。
終わった後は数日痛む時があるぞ…」

「ご、御免…」

 相手にそう言われてしまうと、思わず抵抗の意思が削がれてしまう。
 そんなやりとりをしている間に…眼鏡は爪切りを片手に、パチンパチン…と
丁寧に克哉の爪の手入れを始めていった。

「丁寧に、やってやろう…愛情を込めながら、な…?」

「あっ…んっ…」

 指と指の間を、スルっと撫ぜられていくだけで鈍い快感が走り抜けていく。
 その状態で真摯な表情を浮かべながら、こちらの爪を切っている姿は不覚にも
格好良く映って…不覚にもドキドキした。
 爪を切られている時間は一瞬のようにも、凄く永いようにも感じられていった。
 
「ほら…両手の処置は終わったぞ。さっさと足を出せ…」

「んっ…あっ…」

 カプっと指先を咥えられながらそんな発言をされると、ビクリ…と克哉の肩が
震えていった。
 キスされて、指先とかそういう場所に触れているだけなのに全身が性感帯に
なってしまったかのように過敏に反応していってしまう。

「こら…そんな声を出すな。俺には誘っているようにしか聞こえないぞ…?」

「誘って、いる訳…あっ…」

 そうしている間に体制を変えられていて、眼鏡は少し後方に下がって…ソファの
上に横を向いて足を延ばしている格好の克哉の足先をそっと掬い取っていった。
 そのまま…恭しく足先に口付けられていくと、ペロリと舐め上げられていく。
 その表情も、癪に障ることに非常に様になっていて…ドキドキドキ、と心臓の
鼓動が止まらないままだった。
 眼鏡はその体制のまま、高らかに告げていった。

―ここの処置が終わったら、たっぷりと可愛がってやるよ。楽しみにしていろ…

 強気な笑みを浮かべながら告げられていく。
 素直に頷くのは少し悔しかったけれど…火照り始めた身体は確かにもう一人の
自分を求めていて。
 …とても夜が来るまで我慢出来そうになかった。
 まったく、この男と一緒に暮らすまで自分がこんなに快楽に弱い性質であった
事を自覚した事はなかったのに…。
 他愛無い日常の中でさえも、ドキドキハラハラさせられて。
 おかげで一ヶ月以上、顔を突き合わせて暮らしているにも関わらず一向に
相手に飽きる暇がなかった。

―バカ…

 そう、克哉は短く答えながら…爪切りが終わって再び圧し掛かって来たもう一人の
首元へと両腕を回していったのだった―


 

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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