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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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  今日は、いつもお世話になっている「眼鏡依存症」の如月さんに
捧げる話を投下します!
 …ここ3~4日、回線トラブルは起こりまくるわ、仕事で新しい
事を沢山覚えなきゃいけなくなって頭がパンク状態なので…
小説書くのスランプです。すみません~(TT)

 けど、本気で如月さんにはお世話になっているし…二日遅れでも
やっぱり一本、何か贈りたいと思ったので書きます。
 …これからパーティーで家を出て行くまで一時間切った、という時点で
創作の神が降りてくるっていうのも皮肉やけど。
 思いついた以上、書きたいので投下します!
 本日は御克です! …最近、何が出てくるか判らないブログに
なっていて本気ですみませぬ!
 けど如月さん、誕生日おめでとう! 

※このお話は、如月さんのブログに掲載されているイラストの
一枚から、勝手に香坂がイメージを膨らませて書いた作品です。
 香坂の独断で書かれたものなので、ご了承下さい。

『貴方に繋がれて』

 プロトファイバーの営業期間が終了しても、御堂と克哉の関係は
ずっと続いたままだった。
 御堂と会う度に、感じる奇妙な想い。
 克哉はその気持ちに名前を敢えて、名をつけずに目を逸らしていた。
 そしていつもの週末、克哉は…指定された御堂のマンションへと
足を向けていく。
 緊張と、期待に満ち溢れながら…廊下を歩き、御堂の部屋の前で
少し立ち尽くしていった。

(今日も御堂さんに…オレは、抱かれるんだな…)

 御堂に半ば脅迫されて肉体関係を持つようになった日から
すでに五ヶ月が経過しようとしていた。
 季節はすでに二月、肌寒い時期を迎えていた。
 第八課のプロトファイバーの営業は、ドリンク業界の今までの
最高記録を塗り替える程の成果を出していた。
 御堂が最初にこちらを揺さぶる手段として用いた…「売り上げ目標値の
繰上げ」の数字すら、とっくにクリアしていて…今となってはこうやって
御堂と身体を繋げることに意味などなくなっている。
 
―それでも何故、自分達はこんな関係を続けているのだろうか…?

 そんな自問をしながら、克哉はインターフォンを押していった。
 すでに約束の時間間際だったので、殆ど待たずにその扉は
開かれていった。

「君か…やっと来たようだな。待ちかねたぞ…」

「…はい。お待たせしました…御堂さん」

 クスクスと笑いながら、御堂はそっと克哉を招きいれていく。
 愉快そうに笑う相手の顔を見て、克哉は少し不安に襲われていく。
 それでも敢えて意識せずに…むしろ約束の時間よりも少し早く
訪れたにも関わらず、克哉は一言謝って…室内へと入っていった。
 御堂は面白がるように克哉の腕を掴んでいくと、そのまま…腕を
引いて寝室へと連れ込んでいった。
 
「来い…」

「…はい」

 頬を軽く染めながら、克哉は頷いて相手のされるがままになった。
 年を空けた頃からだろうか。
 克哉と御堂の関係は、接待を繰り返していた頃よりも…少しだけ
変化していった。
 何か劇的な事件が起こった訳ではない。しかしその辺りから
御堂はホテルの部屋ではなく、克哉を自分の部屋へと呼ぶように
なっていた。
 御堂自身の弁では、「どこから自分達の関係が発覚するか判らないから」
という事だったが、真意は判らないままだった。
 
 性急に御堂のベッドルームに連れ込まれると、いきなり大きなベッドの
上へと押し倒されていった。
 手馴れた感じで、あっという間に衣類を剥ぎ取られていく。
 もう何回抱かれたかすでに判らないぐらいなのに…克哉の顔は
真っ赤に染まって、居たたまれなさそうに目を瞑っていく。
 生娘のように、恥じらいを忘れない態度は却って男の欲望を
煽るだけだと無自覚なままで…。

「相変わらず君はいやらしいな…もう、こんなに胸の突起が
赤く熟れている…」

「あっ…っ…言わないで、下さい…」

 そのまま、胸元に顔をうずめられていくと…其処だけを執拗に
攻められ続けた。
 甘い疼きが、その度に走り抜けていく。
 いつの間にか、克哉の身体も変わってしまった。
 御堂に触れられた途端、どこも顕著に反応するようになって
しまっていたのだ。
 ギュウっと目を強く瞑りながら、克哉は必死に与えられる感覚に
耐えていくと…ふいに金属音が聞こえた。

ジャラ…

 鎖のようなものが擦れ合う音が聞こえて、怪訝そうな顔を
浮かべて目を開けていくと、そこには手錠を持って愉しそうに
微笑んでいる御堂の姿があった。

「っ…! それは…!?」

 とっさに暴れようとした。しかし驚いていたので実際に身体が
反応するのは遅れてしまっていた。
 その隙に御堂は克哉の片腕をそっと掴んで、ベッドの柵の部分と
繋げてしまっていた。

「御堂さんっ?」

「…たまにはこういう趣向も良いだろう? 君は淫らな性質をして
いるんだからな…」

「そんな、事は…うぅ…!」

 御堂の指先が、そっと克哉の頬から首筋にかけてそっとなぞり
上げていく。
 たったそれだけの刺激で確かに自分は過敏に反応してしまっていた。

「はっ…あっ…」

 甘い声を漏らした瞬間、ふいに足を大きく広げられて…御堂が
自分の足の間に割り込んで来ていた。
 熱っぽく、傲慢な双眸。その奥に確かな欲情の色を感じて…
知らず、克哉はゴクンと息を呑むようになった。

―その眼差しに逆らいきれず、支配されてしまう…

「克哉…抱くぞ」

 そう一言、熱っぽく言い放って強引にペニスを挿入されていった。
 御堂の体重を全身に感じて、その熱さと重量に眩暈すら感じる。
 すでに把握されてしまった感じる部位を執拗に擦られながら…相手と
自分の身体の間に挟まれてしまっている性器を扱かれていく。
 たったそれだけで…すでに欲望に火を点けられてしまっている事を
自覚せざるを得なかった。

 グチッ…ネチャ…

 相手の手が絡まり、亀頭の部分から早くも粘性の水音が
響き渡っている。
 御堂の整った指先に、自分の体液が絡まっていく様が妙に
卑猥だった。
 そうしている間に、真っ直ぐに相手の目線が…こちらの痴態に
注がれていることに気づいて、克哉は羞恥で神経が焼ききれそうになる。
 
(また…貴方の、その目だ…。御堂さん、貴方は一体…オレに
何を伝えたいのですか…? その熱い目で見られていると…
落ち着かなく、なってしまうんです…!)

 最近、御堂は何かを訴えるようにしながら…正面から向き合う
ようになって身体を繋げるようになった。
 その度に、メチャクチャに克哉は感じて…乱され続けていく。
 彼の自宅で抱かれるようになってから、行為は執拗さと嗜虐性を
増していき…今日の手錠のように、何かSM道具や性具を用いて
辱められることは当たり前のようになっていた。
 御堂が激しく、こちらを突き上げる度に…手錠が繋がっている箇所から
皮膚が擦れて、痛みを覚えていった。
 それでも…逃れたくても、こうして手錠だけではなく、身体も繋がれて
しまっては克哉としては逃げようがない。

「あっ…はあぁ…! ううっ…んっ…!」

 ただ甘い声を漏らして、喘ぐのみだった。
 その声に気を好くしたのか…御堂は激しく克哉の唇をも深く
塞ぎながら、激しく突き上げ続けていった。

「…相変わらず、君の中は厭らしくて気持ち良いぞ…この、淫乱…」

「ふっ…言わないで、下さ、…! ああっ!」

 そうして、御堂に繋がれながら克哉は翻弄され…今夜もまた
彼の腕の下で啼き続けるだけの存在になっていく。

 お互いに胸に抱く想いはあるのに、それを口に出せない。
 伝え合わないから、『接待』という名目でしか彼らは逢瀬を重ねる
ことができない。
 不器用な人間同士の、切ない関わり。
 ほんの少し、態度と言葉に出せばハッピーエンドに結びつけるぐらいに
お互いを想い執着しあっているのに…彼らはまだ、そんな形でしか
顔を合わせる理由を見出せずにいた。

―この胸に宿る感情は、一体何なんですか…? 教えて下さい…
御堂、さん…!

 激しく突き上げられながら、今夜もまた心の中でその疑問を浮かべて
声を出さずに問いかけていく。
 克哉が自らの思いに気づいて、リアクションを起こせばきっと別の
形へと彼らの関係は変わっていく。
 しかし時期を逸してしまった彼らは、『今』は不毛な関係を続けていた。

『あぁー!』

 そうして、克哉は今夜も御堂の腕の中で乱れていく。
 …彼が自らの想いに気づくのは、きっとこの冬が明ける頃だろうか。
 克哉が答えに至るまで、この形で関係は続く。

―『恋人』という間柄になる、その日まで―
 
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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URL=http://yukio0201.blog.shinobi.jp/

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 …一言報告して貰えると凄く嬉しいです。
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