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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 こんにちは香坂です。
 えっと…うん、6日は帰宅早々力尽きてそのままソファで
21時前には力尽きて、そのまま12時間程眠りこけていたので
アップできませんでした。

 …んで、7日も表紙絵の下書きとか新刊の原稿をボチボチ
やっていたらあっという間に終わりましたね。
 何せ現在、体力的にきつい作業を仕事でやっているのでちょっと
執筆時間とかギリギリチョップ状態になっているので…余裕が
マジでありません。
 それでも幸い、休みが今月は比較的多いから休みの日に頑張れば
新刊は完成出来ると思います。
 ちょっと更新等が遅れがちになっててすみません。
 7日分として新刊の冒頭部分を掲載させて頂きます。
 今回の御克本はまあ…こんな感じです。
 生暖かい目で見守ってやって下さい。
 興味ある方だけ「つづきはこちら」でどうぞ~。
 タイトルは仮です。もっと良いタイトルが浮かび上がったら変更する
可能性あるので宜しくです(ペコリ)


『ラブ・メッセージ(仮)』 御堂×克哉

御堂と克哉が正式な恋人同士になって、二年近い年月が
流れようとしていた。
 三月に入ってから、先月までの突き刺すような寒さが嘘のように日毎に
過ごしやすい気温になっている時期。
 自分の執務室からふと窓の外を眺めていくと、ふと暖かい日差しを感じていき…
御堂は一息入れる事にした。

「もう春か…月日が流れるのは随分と早いものだな…」

 しみじみとそう呟いていきながら、季節の移り変わりを意識して…
同時に、経過した時間を御堂はふと振り返っていった。

(克哉と正式に結ばれてから…三度目の春、か…)

 そんな考えが脳裏をよぎった瞬間、御堂は感慨深げに瞳を
細めていった。
 頭の中に、愛しい恋人であり自分のかけがえのない右腕でもある
青年の穏やかな表情がフっと浮かんでいく。
 御堂孝典の傍に佐伯克哉が存在しているのがいつもの日常に
なりつつあった。
 結ばれるまでに紆余曲折があった。
 彼らの関係の始まりは決して穏やかなものではなかった。
 相手の弱みを握り、限りなく脅迫に近い形で肉体関係を強要する形で始まった。
 だが身体を幾度も繋げている内に、お互いの中に情が芽生えて…
徐々に変質して、いつしかそれは恋愛感情へと発展していった。
 そして、お互いの気持ちを確認した後は…御堂は克哉を、MGNへと引き抜いた。
 交際を始めてから一年半程度過ぎた頃に、一緒に暮らすように申し出た。
 そして身も心も結ばれてから丸二年が経過して…自分たちが恋人同士に
なってから三度目の春が訪れようとした頃、御堂はその幸せを噛みしめると共に…
多少のマンネリ感を覚えていた。
 自分のディスクで、自分たちのこれまでをそっと振り返っていきながら…
御堂は軽く、溜息を吐いていった。

(マンネリか…関係が不安定だった頃に比べれば贅沢な悩みだが、この辺は
少々…新たな刺激を加えた方が良さそうだな…)

 午前中に近場にあった取引先に営業に赴いた際、その帰り道で購入
しておいたサンドイッチを頬張りながら…御堂は軽く恋人の事を考えた。
 今日は出勤してから、ついさっきまでの間は各所に連絡を取り合って
確認しなければいけない事が大量にあったから息もつけない程忙しかったが、
ようやく一息を入れられる段階になった。
 そして彼の脳裏によぎるのは愛しい年下の恋人の事ばかりだった。

「…まったく、私も重症だな。仕事から少し意識を離した途端に思い
浮かべるのは克哉の事ばかりとはな…」

 そう苦笑しながら呟いていくが、その顔には柔らかい笑みが
自然とこぼれていた。
 克哉と公私ともにパートナー関係になってからは一年以上の時間が
流れていた。
 仕事上でも彼は有能であり、今となっては克哉の存在は御堂の
右腕として無くてはならないものになっている。
 彼がMGNに移籍したばかりの頃は、就業時間の殆どを同じ部屋の中で
過ごす事にお互いに緊張して硬くなっていた時期もあったが、今では
職場でも自宅でも一緒にいても空気のように傍にいる事が当たり前になりつつある。

「一緒にいるのが当然のようになっているのは喜ばしい事だが…激しく
ドキドキする事が少なくなっているのはどうにかしなければな…」

 そう、マンネリ感を覚えるぐらいに克哉と一緒に過ごす事が日常の
一部になっているのは良い。
 だがそれにともなって、ハラハラドキドキするような…焦がれるような
想いや、激しく興奮する事が少なくなっているのは恋人同士としては切ない事だった。

(長く一緒に暮らせば…徐々に恋人という意識よりも、家族という認識の方が
強くなると言うがな…。やはり、久しぶりにお互いに激しく燃え上がりたいものだな…)

 最初に関係を持った頃のような、あの脳髄が蕩けるような興奮を
味わいたいという気持ちがふと湧き上がった。
 まだ恋人になる前、様々な複雑な想いを抱いていた頃の出来事を
思い出し、ゾクリと背が粟立った。


―その瞬間、猛烈な欲望が湧き上がって抑えが効かなくなりそうだった

(そういえば…以前にこのオフィスで克哉に電話を取らせて、散々悪戯しながら
電話応対をさせた事があったな…)

 ふとよぎる、オフィスでの鮮烈な情事の記憶。
 思い出せば思い出すだけ、己の血が熱くたぎっていくようだった。
 止めてくれ、と泣きそうな顔で訴えながらのたうちまわるような字で必死に
メモを取る克哉の姿を見て…あの日の自分は相手をムチャクチャに
したくて仕方なかった。
 だから強引に克哉を連れ出してタクシーに乗せていき…そして自分の
マンションで思うがままに犯した。
 あの時はもし誰かに見られてしまったらという恐れもあったが…それ以上に
自分の私室で相手を良いようにするという背徳感で脊髄が焼け付きそうな
ぐらいに興奮していた。
 その記憶を思い出した瞬間、鮮烈に克哉の震えていた手が妙に印象に残った。
 あの日、克哉が必死に書き残そうとしたのは片桐からの伝言内容だったが…
それがもし、こちらに対してのおねだりや懇願であったらどれだけ刺激的だろうか。
 ふと、そんな事を閃いていった。

―そうだ、克哉にメモで懇願させてみるのも面白そうだな…

 ついでに声を極力出さないように命じて、して欲しい事は全て書かせて
みるのはどうだろうか?
 一度思いつけば、御堂の脳裏に様々な欲望が生まれ始めていく。
 御堂のマンションは防音設備はしっかりしている。
 だから克哉を激しく乱れさせても外部にその声が漏れることはない。
 だから今まで彼に声を抑えさせる必要などなかったし、むしろ克哉が
自分の腕の中で快楽にむせび泣いている姿を見たくて煽っている事ばかりだった。

「声を、出させないようにするか…それも普段とは趣向が異なるので愉しめそうだな…」

 愉快そうに微笑みながらその場面を想像していくと、携帯からメールの
着信音が聞こえてくる。
 何気なく確認していけば、それは克哉からだった。

ー取引先との交渉が長引いてしまいましたから、今日は戻るのが夕方過ぎに
なりそうです。昼食は一緒に食べられそうにありません。もし孝典さんが
早く帰れるようでしたら夕食は出来れば一緒に食べましょうね

 簡潔に必要事項だけを記して纏めているそのメールを見て御堂は
柔らかい笑みを浮かべていく。

「…まったく、克哉が今…私の目の前にいるのなら、すぐにでも試して
みたかった所だが…。出先では仕方ないな…この楽しみは夜に回すとしよう…」

 そう呟きながら御堂は物騒な笑みを浮かべていった。
 心がこんな風に久しぶりに熱くなっている時に、きっと克哉の顔を
見てしまったら自分はきっと抑えきれず…久しぶりにこの私室で
行為に及んでいた事だろう。
 それもスリリングで楽しめそうだが、やはり就業時間中に下手に行為に
及んだら、万が一誰かに目撃されてしまったら自分も克哉も
今の地位を失いかねない。

「さて、夜が楽しみだ…」

 そう口に出しながら御堂は思考回路を切り替えていき、そのまま
サンドイッチを食べ終えて仕事の方へと意識を戻していったのだった―

 

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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 …一言報告して貰えると凄く嬉しいです。
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