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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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※久しぶりの短編の連載です。
連載の展開に詰まってしまったので気分転換に書いたもの
ですので良かったら見てやって下さい。
 全部で2~3話程度の長さの話です。イチャラブです。
 ちょっと過ぎましたが…15夜ネタになります。ご了承ください。

―お月見をしませんか?

 九月の満月の夜を少し過ぎてしまってから…克哉は恋人である御堂に
そう声を掛けていった。
 最初はどうして十五夜当日に声を掛けなかったのが疑問に思って
相手に尋ねてみたら、こうした答えが返って来た。

―だって満月の夜は貴方は凄く忙しそうだったから…。それなら少し
落ち着いた頃にと思いましたから…

 そういじらしい事を頬を微笑ませていきながら答える恋人を心から
愛しく思いながら…御堂は、満月から三日程度過ぎてから出された
恋人のその申し出を承諾していった。
 だが…どうせなら、雰囲気を愉しみたいと思い…御堂は急遽、都内の
川べりにある一軒の古風な旅館を手配していった。
 交通の便がイマイチ悪く、車がなければとても辿りつけないような位置に
あるその宿は…山の中にあるせいか、見晴らしは抜群で。
 川のほとりにはススキ野原が広がっていて、窓からその光景を眺めるだけで
お月見をするのに相応しい雰囲気が漂っていた。
 部屋の窓から望める展望も…四方が豊かな緑に囲まれていて外れの方に
あるとは言え…ここが同じ東京とは信じられないぐらいにのどかな雰囲気が
漂っていた。

(そろそろ…克哉が来る頃だな…)

 仕事上がり、業務を一段落をさせてから浚うように恋人をこの
宿に連れて来た。
 そして一緒に温泉に入りたいという欲求を辛うじて抑えて…それぞれ
一人ずつ入る形にしていった。
 急な予約だったから室内風呂がついている部屋は確保出来なかったし、
一応他の客の目もあるから…一緒に入るのは控えておいたのだ。
 克哉の裸を見ていたら、性的な悪戯を仕掛けないでいられる自信が
なかったからだ。
 そんなギリギリのスリルを楽しみたい欲求もあったが、一応御堂は
社会的な地位もある人間である。
 誰に目撃されて、キャリアに傷つく要因になるか判らないので…
一緒に風呂を入るのは断念したのだ。
 今夜の目的は、あくまで月見であり…そして一緒に克哉と過ごす事だ。
 けれどこうやって…愛しい相手が風呂から上がってくるのを待つというのも
なかなか新鮮な気分になれた。
 御堂の方は先に入浴を終えて、宿側が用意してあった白生地に藍色の
風が流れるような文様のある浴衣に袖を通して…縁側に腰を掛けて
静かに待っていた。

「遅いな…」

 そう御堂が呟くと同時に、入口の扉が小さく開いていった。
 そして浴衣姿の克哉が姿を現していく。

「お待たせしました孝典さん…。ちょっと良い湯でしたから、つい
長湯をしてしまったので遅くなりました…」

「ああ、君の方はゆっくりと温泉に浸かっていたのか。普段は私と同じ
シャワーだけで済ましているのに珍しいな」

「えぇ、自宅ではそうしていますけど…たまには湯船に浸かるのも良いと
思いましたし…その…」

 途端に、克哉は頬を染めて赤らめていく。
 モジモジして言い淀んでいる様子を見て、御堂は何となく察していった。

(恐らく私を焦らして…苛めてもらいたい、と言った処だろう…。フフ、
やはり私の克哉は淫らで…悪い子だな…)

 その恥じらいの表情を見た途端、御堂の悪戯をしたい欲求が頭を
もたげていった。
 だがその時、微妙に違和感を覚えていく。
 克哉が足を擦り合わせてモジモジしている動作と、浴衣のラインが
何故か妙に気になったのだ。

「その…何、なんだ? キチンと言わないと…判らないな…」

「えっ…それは、ちょっと! それよりも…孝典さん。一緒に月見を
しましょう…。最近、本当に忙しい日々が続いていましたから…たまには
息抜きするのは必要な事ですしね!」

 克哉は顔を真っ赤にしながら、少し御堂から距離を取ろうとしていった。
 だが御堂はそれを許さず、恋人の方に間合いを詰めていこうとする。
 しかしそれでも、軽やかに克哉は離れていこうとする。
 そうして…緩やかに窓際に誘導されていくと、満月から少し欠けた形の
月が…煌々と藍色の闇の中に浮かび、輝いていて…それを背景にして
克哉が妙に艶めいた表情を浮かべていった。
 それはまるで、絵画の中のワンシーンのように美しく御堂の心を
乱していった。
 克哉を腕の中に閉じ込めたい、そう切に願って御堂は…窓際で
恋人の身体を抱きすくめていく。

「あっ…」

「やっと…捕まえられたな。ふふ、浴衣姿の君は凄く色っぽいぞ…」

「…そんな事言ったら、孝典さんだって…その凄く…セクシーです…」

 浴衣には普段のスーツ姿にはない、何とも言えない色香が漂っている。
 僅かに覗く肌が、動作によって揺れる布の動きが…キチンと整えられている
衣類にはない雰囲気を生み出すのだろう。
 御堂の、息遣いを感じて…克哉の吐息もまた少し乱れていくのが判った。

「孝典さん…お月見、を…団子、用意して…あったんですけど…その…」

「あぁ、それも悪くないな。けど…団子よりも今は、君を食べたいかな…」

「そ、そんな…」

 恋人の言葉に、克哉はまた更に赤くなっていく。
 もう数えきれないぐらいの夜を共にしてきたというのに…未だに
恥じらいを失わない彼が、御堂には愛しくて仕方なかった。

「…今夜は、貴方と一緒に月見をしたくて…勇気を出して、誘いを掛けたのに…」

「月見なら、ここでも出来るだろう? それに良く…花より団子というが、今の
私は団子よりも…私の華を、愛でたい気分だ…」

「ん、はっ…」

 そんな言葉を耳元で囁かれながら…熱い吐息を吹き込まれて、襟元を
乱されながら胸の突起を背後から弄られてしまっては…克哉としては
もう抗える筈がない。
 御堂から与えられる快楽を、強烈な感覚はすでに身体に覚え込まされている。
 だからまるで条件反射のように、あっという間に胸の突起は硬く張りつめて…
相手の指をはじき返していった。

「ふっ…あっ…孝典、さん…」

「克哉、触れるぞ…」

 そうして御堂はゆっくりと…愛しい恋人の浴衣を乱して、触れ始めていく。
 だが少しして大きく目を見開いていきながら驚きの声を漏らしていった。

「…っ! これ、は…!」

 そうして言葉を漏らした次の瞬間、欲情で目を滾らせて…獣になった
御堂の顔が…其処に存在していたのだった―

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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