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※この作品は『メッセージ』を共通項目としたCPランダムの
オムニバス作品集です。
暫くの期間、出てくるCPはネタによって異なります。
通常のように一つのCPに焦点を当てて掲載する話ではなく
1話完結から2~3話で纏めて、鬼畜眼鏡ゲーム本編に出てくる一通りの
CPを消化するまで続きます。
期間中、それらを踏まえた上で作品をご覧になって下さい。
この形での連載期間はタイトルの部分に扱うCPも同時に
表記する形になります。興味ない方はスルーなさって下さい。
本多×克哉? ガムガムメッセージ 1(完)
眼鏡×秋紀 愛妻弁当 1 2 3 4(完)
太一×克哉 二人の記念日 1 2 3
―太一が耳元で歌った曲と、オルゴールが奏でる澄んだメロディが
シンクロして、克哉の胸に強く響き渡っていった
窓の外では、藍色の夜の帳が完全に消えて…ゆっくりと
朝の刻を迎えていこうとしていた。
折り重なるような体制でベッドの上に横たわり…耳元で甘い吐息混じりに
歌われた克哉の顔は瞬く間にくすぐったさと嬉しさで真紅に染まっていく。
(うわっ…うわうわっ…! メチャクチャ、ドキドキするよ…! こんなの
不意打ち以外の何物でもないよ…!)
あまりに耳奥に届く太一の声が掠れて甘くて、とても優しくて…
ドクドクドクと鼓動が荒立つのを自覚していった。
其れは一分程度の短い曲だった。
小さく青い箱から、優しい旋律が奏でられていた。
―貴方に愛されて、手を取って歩んで来れて本当に良かった
この記念すべき日をどうかいつまでも一緒に迎えていきたい
あの日、貴方が手を取ってくれたから今の俺がいるんだから…
ずっとこれからも一緒にいようよ 愛しているよ…
優しく、ゆったりしたテンポの曲だった。
其れに合わせて、太一が耳元で愛の歌を歌っていく。
一分弱の短い曲に、想いが要約された歌詞。
飾らぬ言葉で紡がれた歌詞と、綺麗なメロディが…克哉の胸を
強く心を打っていった。
(この曲は…きっと…太一が、作った曲だ…太一の癖が、ちょっと残ってる…)
一度聞いていっただけで克哉は、そう確信していった。
微妙に太一が作る曲の癖が残っていたから、一度聞いただけで
すぐに判ってしまった。
そのイメージを例えるならば、藍色の澄んだ夜空に月が輝いているような、
朝日の光がキラキラと輝いていうような…そんな感じだった。
どこかで幻想的なものを感じさせる曲調を、オルゴールで奏でる事で
たった一度聞いただけで胸に鮮烈に焼きつくぐらいのインパクトを
生みだしていった。
「太一…ずるいよ…こんな綺麗なメロディに合わせて耳元でそんな風に歌われたら…
それだけで腰砕けになってしまいそうだよ…もう…」
「へへ、けど…俺の想いがダイレクトに克哉さんの胸にも響いたっしょ?
これ…克哉さんに贈ろうと作った世界で一つのオルゴールなんだ。
この曲はさ…オルゴールにすることを最初から考慮して作った曲なんだけど
良い出来でしょ?」
「…うん、凄く綺麗なイントロだよ。幻想的というか、ロマンチックというか…
子守唄のような優しさがある旋律だと思う。俺…凄く、この曲好きだな…」
「やった! 克哉さんに気に入って貰えたなら作った甲斐があったよ!
オルゴールで曲を作って、其れに合わせて歌って気持ちを伝えるって…
インパクトに残るかなって思ったからやってみたんだけど、大成功だったみたいで
マジで良かったよ」
「もう、太一ってば…子供みたいに、無邪気に笑うね…」
肩越しに振り返って、年下の恋人の顔をそっと見つめていくと…
其処には自分のたくらみが大成功を収めて、心から喜んでいる
青年の顔があった。
こんなサプライズが、この記念日に用意されているとは予想しても
いなかっただけに克哉の驚きと喜びは半端ではなく、うっかり涙腺すら
緩みそうになってしまう。
ポロポロ、と克哉の意思と関係なく透明な雫が目から溢れて…
頬を伝っていく。
この反応はそれだけ…太一の曲とメッセージが克哉の心の琴線に
触れて感動させていった何よりの証でもあった。
「あれ…克哉さん、泣いているの…?」
「うん、嬉しくて…まさか、太一がこんな贈り物をしてくれるなんて…
予想してもいなかった、から…わっ…!」
これが嬉し涙であることを伝えると同時に、太一が克哉の
目元をそっと舐めとっていく。
その行動も想定外のことだった為に慌ててしまうが…すぐに
唇に淡く口づけを落とされて、反論の言葉は封じられていった。
「…克哉さんが、喜んでくれて本当に良かった…!」
そして、触れるだけのキスが解かれると同時に太陽のような
明るい太一の笑顔が視界に飛び込んできた。
その瞬間、克哉は心から…あの日、彼と共に生きる事を
決断して良かったと思った。
(本当は四年前…駆け落ちすることになった時…凄く迷っていた。
何もかもを捨てて太一だけを選びとるのは…凄く勇気がいったけれど…
オレは、正しい道を選べたんだ…。今、心からそう思うよ…)
きっと、今…世界で一番、太一が克哉を必要としてくれているから。
愛してくれているから、そう信じられるからこそ…克哉は四年前の
自分の決断が間違っていなかった事を確信していった。
彼が傍にいてくれることに感謝して、胸が暖かくなるのを感じていった。
―世界でただ一つのオルゴールと、愛しい人間の肉声で歌われた一曲
其れは、今でも太一が自分を愛してくれていると伝えてくれている
メッセージであり、最高の贈り物だった。
嬉しくて嬉しくて、今ならきっと死んでも人生に悔いが残らないだろうと
確信出来るくらいに心が満ち足りているのが判った。
「太一、本当にありがとう…。今まで贈られたプレゼントの中で、
一番嬉しかったよ…」
そうしてきつく抱きしめて、感謝の言葉を伝えていく。
そして…彼が伝えてくれた想いに応えるように、克哉もまた
太一の耳元に唇を寄せて、そっと囁いていった。
『大好きだよ…これからもずっと太一の傍にいたい…』
そう呟いた時、吐息が掛かるぐらい間近に存在している太一の顔が…
満面の笑みを浮かべて、克哉を強く強く抱きしめていく。
『ん、俺も同じ気持ちだよ…。だから一生、俺の傍にいてよ克哉さん…」
その言葉にクスっと笑っていくと、了承の意を伝える為に羽のように
柔らかいキスを太一の唇に落としていった。
気持ちを確認し合うように…無意識のうちに二人の指が絡め合って
ギュっと握りしめられていく。
そして…キスをしながらお互いの想いを確認しあっていきながら、彼
らは四年目の記念日の夜明けを静かに抱きあいながら迎えていったのだった―
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当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
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