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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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※7月25日からの新連載です。
今回は「恋人関係」について掘り下げた内容になっております。
眼鏡が意地悪で、ノマは不安定で弱々しい場面も途中出てくる
可能性が大です。
 それを承知の上で目を通して下さるよう、お願い申し上げます。

 恋人の条件     

―どうしよう、あいつに嫌われちゃったのかな…
 
 克哉は資料室のディスクに突っ伏しながら、頭の中でずっとグルグル
している事に振り回されて…深い溜息を吐いていた。
 今朝の眼鏡の怒りは、好きという単語を克哉がついポロリと口にした事が
キッカケのようにしか、感じられなかった。
 だからこそ克哉は出社しても、どうしてもその事が頭から離れてくれなかった。
 本日のコンディションは限りなく最悪に近くて。
 昨晩、何度も激しい行為をされた肉体は…腰は重いわ、あちこちの普段
使っていない筋肉がギシギシと早くも悲鳴を挙げているわ、とても満足に
働けるものではなかった。

(ううう…凄く身体のアチコチが痛い。全く、週末ならともかく…平日に
突然現れて好き放題やるなよ。おかげで、こっちは今日…働くのすら
辛い状態になっているんだぞ…)

 心の中で思いっきりもう一人の自分に対しての文句を盛大に思い描きながら
克哉はどっかりと椅子に座り、机の上に身体を伏せる格好で軽く目を閉じて
休んでいった。
 しかし…セックスが原因で、仕事に支障を出して営業八課の仲間たちに
迷惑を掛けるのはどうかと思ったので、どうにか全気力を振り絞って
克哉は業務に辺り、午前中は何とか乗り切れた。
 だが、午後二時に差し掛かった辺りで流石に限界を迎えて、こうして
少し休む事にしたのである。
 それでも15分程度、身体を休めたら…また仕事に戻るつもりだったが、
こうして作業を止めると、余計な事ばかりが頭の中に浮かんできて…
それが一層、克哉を苛んでいった。

「…あいつに、恋しているなんて…認めたくないけど。けど…この胸の
モヤモヤはそれ以外に当てはまりそうにないんだよな…」

 相手に会いたいと思ってヤキモキしたり。
 顔を思い描くだけで何となく暖かい気持ちになったり。
 触れられるとドキドキしたり、照れくさい気持ちになったりと…これらの
症状をひっくるめるとそれ以外に該当するものはなかった。
 それが余計に克哉の心をズーンと沈めて、落ちこませていった。
 何でよりにもよって、自分と同じ外見をした存在に対して恋など
しなければならないのか。
 そんな自分の感情を認めたくないという気持ちもまた強かったが…
相手にその気持ちを否定され、怒られてしまったという痛みだけは
どれだけ打ち消そうとしても心の底からなくなる事はなかった。

(…次、いつ会えるのかな…)

 ふと、そんな考えが過ぎってつい涙がこぼれそうになった。
 今までこんな風に…次、もう一人の自分がいつこちらの前に来てくれるのか
望んだ事はなかった。
 けれど想いを自覚したら、まるで泉のように胸の底から…気持ちが
溢れて来て、止まる事はなかった。

「会いたい、よ…」

 今朝、会えたのに…あんな風に機嫌を損ねたまま、次いつ現れるかを
心待ちにしなければならないのだろうか。
 そう考えた瞬間、さらに否定的な感情が胸の奥から湧きあがってくる。

―今朝の事で機嫌を損ねて、もう自分の前に来てくれなかったら
どうしよう…

 普段だったら、ここまでネガティブな感情に支配される事はない。
 相手の心中は、克哉には理解出来ない。
 ただ…今朝のやりとりを思い出す限りでは、自分が『好き』だと言ったから
怒ったようにしか感じられなくて。
 相手にとっては自分の想いなど煩わしいものでしかないのだろうかと
思うと…本当に辛くて堪らなくなってきた。

(いつ、次は会えるんだろ…それまで、この胸の奥に溜まったモヤモヤを
抱え続けなきゃいけないのかな…?)

 苦しくなれば、なるだけ…相手の熱を求めて、身体の奥で何とも言えない
燻りが生まれていく。
 其れを吐きだしたくて仕方なくなって…克哉は無意識のうちに己の股間に
手を伸ばしていく。

(こら、止めろ…。今は就業時間中なのに…)

 理性が、ギリギリのところで無意識の行動を止めようとする。
 しかし…この出口のない逡巡から、一時だけでも解放されたいという
欲求の方が勝っていき、克哉は…スーツズボンのフロント部分を寛げて
その部分から手をしのび入れていく。
 まだ柔らかさを保ったままのペニスは、相手の事を思い描いて軽く
触れただけであっという間に硬度を取り戻していく。
 
(一度…抜いてからじゃないと、モヤモヤして…集中して仕事に
取りかかれそうにない…情けないな、オレ…)

 苦笑していきながら、出来るだけ素早く達して気持ちを切り替えようと
自らの性器を克哉は扱きあげていく。
 興奮するのは、簡単だった。
 昨晩から今朝に掛けて、もう一人の自分がこちらに対してどんな事を
したのかを思い出すだけで…充分なおかずになったから。

「ん…んんっ、『俺』…!」

 このやりきれない感情も、疼きも全て吐きだしてリセットしたかった。
 その一心で克哉は自分のモノを必死に慰めていく。
 射精感はすぐに訪れていった。
 克哉の頬は真っ赤に紅潮し、吐息も荒く…瞳も艶っぽく潤んだ状態に
なりながら追い上げられていく。
 そして絶頂を迎えようとした次の瞬間、予想もしてなかった事態が
起こっていく。
 
 ガチャリ…

 その音を聞いた瞬間、克哉は冷や水をぶっかけられた気分になった。

「っ…!」

 だが、もうギリギリまで追い上げられた身体は止められなかった。
 そうして…扉の向こうに現れた相手に克哉は自慰をして達する己の浅ましい姿を、
思いっきり見られる形になってしまったのだった―

 

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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