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※お待たせしました。3月23日から連載再開しました。
御堂さんの日の企画に参加して間が開いてしまったので過去のリンクも
貼っておきますね。
夜街遊戯(克克) 1 2 3 4 5 6 7 8
―そんなには広くない店内で、多くの人間の視線に晒されて
いきながら深く口づけを施されていく。
久しぶりに触れるもの一人の自分の唇は、こんな状況だというのに
酷く甘く感じられた。
「ふっ…うっ…」
突然の事態に克哉の思考はついていけず、相手を引き離そうという
気持よりも先に…為すがままになって硬直してしまっていた。
クチュリ…と淫らな音を立てながら相手の舌がこちらの口腔に
割り込んできて、こちらの上顎の部分をくすぐるように撫ぜたり…
熱い舌先を絡め取っていく。
その度に脳髄を痺れさせるような甘い感覚が背筋から走りぬけていって
克哉を腰砕けにしていった。
「んんっ…ふっ…ぁ…」
ダメだ、と止めろ…という言葉すら満足に紡げない。
そんな情熱的なキスをかなり久しぶりに施された上に…尻肉を揉みしだくように
両手で捏ねくり回されたら…抵抗する気力すら奪われてしまっていた。
相手の腕の中は思いがけないぐらいに熱く、思わず酔いしれてしまいそうになる。
(こ、んな状況、なのに…振り、解けない…! 沢山の、他の人間に見られながら…
何て、そん、な…!)
痛いぐらいの視線と注目に晒されて、神経が焼き切れてしまいそうだった。
こうして克哉がもう一人の自分にキスをされている光景は周りの人間にとっては
絶好のショータイム以外の何物でもない。
双子、としか思えないぐらいに整った容姿を持った二人の青年同士の官能的な
口づけのシーンは多くの憶測を生み、店中の人間の視線を釘付けにしていった。
その無遠慮な眼差しは一種の暴力に等しいぐらいだった。
けれど身体の力は完全に抜けてしまって、逃れることすら満足に出来ない。
相手の指先が、間接的に…後蕾の部分を刺激していって、浅ましく其処が収縮を
始めているのが解る。
(そんな、所…あまり、弄るなよ…!)
見られているのに、恥ずかしいのに…そのキスと指先に情欲を煽られてしまって
身体が熱くなり始めていく。
そんな自分を信じられないと思う反面…甘美過ぎる感覚に抗うことが出来なかった。
本来なら振り解いて逃げなきゃいけない状況なのに、与えられるキスがあまりに
官能的過ぎて頭の芯が蕩けかけていく。
暫く欲望を満たされていない身体はあまりにも素直に反応してしまって…妖しい
情欲を湧き上がらせていく。
そうしてたっぷりと数分、濃厚な口づけを交わされてしまった後は…膝が笑いかけて
満足に立っている事すら出来なくなってしまっていた。
「…ほう、こんなに多くの人間に見られているというのに…腰も立てなくなるぐらいに
感じまくっているのか…。相変わらず、お前は天性の淫乱だな…」
「そんな、事は…ない…! 止め、ろ…よ…っ!」
けれど久しぶりに聞く相手の声が、そんな風に揶揄するものであった事に…克哉は
軽く憤りを覚えて睨みつけていく。
だが感じきってしまっている瞳は甘く蕩けてしまっていて…うっすらと潤んでしまっている。
薄暗いバーの店内の中でも、その瞳は…まるで宝石か何かのようにキラキラと
輝いてしまっていた。
「…何を今更、さっき俺がキスしている間…感じまくっていた癖に…。お前の此処は
随分と素直に反応してしまっているぞ…?」
「っ…! や、駄目だ…!」
お互いにスツールから立ち上がってカウンターの前で真正面から向き合いながら
立っている状況で…相手の腿が、こちらの下肢の狭間に割り込んでくる。
相手のあからさまな欲望を感じて、ゴクリ…と克哉は息を呑んでいった。
けれど…こんな処で反応しかけている部位を擦りあげられて、克哉は本能的に
恐怖を覚えて身を引こうとする。
それでも眼鏡は容赦する様子を見せず…愉快そうに微笑んでいった。
「興奮しているみたいじゃないか…? もう立てなくなっているのか…?」
「うる、さい…言うな! 言うなよっ!」
ククっと喉の奥で笑いを愉快そうに立てている相手に憤りを感じて、キッっと睨みつけて
いくが相手はまったく堪えた様子がなかった。
その現実が、限りなく情けなくて悔しかった。
無数の視線に痛いぐらいに…暴力のように晒されていく。
早くこの場から、逃げ出したかった。
(こいつは、どうして…こんな風に意地悪なんだよ! せっかく…久しぶりに会えたのに…!)
心の中で強くそう叫んだ瞬間、強い力で腕を握られていく。
「いっ…!」
思わずその痛みに鋭い声を挙げていくと…眼鏡は容赦なく、克哉の腕を引いて
移動を始めていった。
「なっ…一体、どこへ…?」
「うるさい、黙ってついて来い…」
感じきってしまって満足に立っていることも辛い状況で…無理やり移動を
させられていく。
「代金だ。受け取ってくれ…こいつと、さっきの男の分も合わせてだ。
面倒を掛けたな…」
そうして立ち去る間際、カウンターにいたバーテンダーの前に五千円札を一枚、
差し出していくと…眼鏡は強引に、克哉をつれ去っていく。
「来い…」
そうしてどこか不機嫌そうに呟きながら、眼鏡は…店の入り口からではなく
裏路地に繋がる、裏口の方へと…克哉を引き込んでいったのだった―
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当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
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