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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 ※ これは3月10日の御堂さんの日参加作品です。
 御克の甘々というかバカップル話なので了承した上で
お読みください

 ―窓の外は、晴れ渡るような快晴ぶりだった

 こんな明るい内から、しかも窓が微妙に開いている上に
太陽光が差し込んでいる状態で真昼間から致してしまった事に
克哉は思いっきり、羞恥を覚えていた。
 はあ、はあ…とお互いに激しい行為の後なので、かなり息遣いが
忙しいものになってしまっている。
 御堂の重みを全身で感じていきながら、ゆっくりと冷静さが戻って来た時…
恥ずかしさの余りに、克哉は本気で死にたくなった。

(…どうしよう、だんだん恥ずかしくなってきた…)

 しかし、消耗が激しい上に…自分とほぼ同体格の愛しい恋人の重みが
掛かった状況では、抜け出すことも適わない。
 何となく居たたまれなくて、無意識の内に相手の指先を舐め挙げていったら
微妙に塩気を感じていった。
 それに気づいて…克哉は微妙に申し訳なさそうな表情を浮かべていく。

「御堂さん、ごめんなさい…」

 蚊の鳴くような、細々とした声で呟いていく。
 さっき声を抑える為に咥えさせられた御堂の指先。どうやら頂点に達した時に
一瞬だけ強く噛み締めすぎてしまったらしい。
 そのせいで少しだけ人差し指の第一関節の周辺から血が滴っていた。
 自らが歯を立てて刻んでしまった傷を、少しでも癒したい一心で懸命に
舐め取っていく。

―だが、その表情は克哉自身は自覚がなかったが…酷く淫靡なものだった

 情事の名残に、上気した顔で…唇を半開きにしながら、熱く湿った
舌先を出して、必死に指先を舐め挙げている克哉の表情は…かなり
扇情的だ。

「んっ…ちゅっ…」

 そして、その指から滴る血を舐め取って吸い上げていく。
 その度に漏れるチュパ…チュク…という音でさえも御堂の情欲を煽っていく。

「…克哉、あまり気にしなくて良い。これぐらいは男の勲章として受け取っておく。
それよりも…君がそんなに色っぽい表情を浮かべながら、私の指を舐め続けて
いたりしたら、また…元気になってしまうぞ?」

 御堂はもう一方の掌で、克哉の頬を愛しげに撫ぜていきながらそう呟いていく。
 その瞬間、ポッっと火が点ったように…自分の腕の下の恋人の顔全体が赤く
染まっていった。

「あっ…そ、その…ごめんなさいっ…!」

 そしてかなり狼狽しきった顔で、舌をもつれさせながら克哉が必死に
謝り始めていく。
 その様子が…御堂にとっては堪らなく可愛く思えてしまって…。

「ククッ…ククククッ…!」

 本人が必死になっている前で、大笑いをしてしまうなんて失礼だとは
判っていたが、笑いがどうしても止まってくれなかった。

「御堂さんっー?」

 克哉も、突然御堂が笑い出してしまったことに驚きを隠せない様子で
ついに大声を出して叫んでしまっていた。
 けれど、セックスの最中の声を大音量で叫ぶならともかく、大声で
こちらの名前を呼ぶぐらいなら問題はない…と思いたい。

「ハハッ…ハハハハッ…悪い、な…君があまりにも…可愛すぎて、
つい…笑いたくなってしまった…」

「だからって、そんなに…大笑いしなくたって…良いじゃない、ですか…」

 滅多に見せない、御堂の大笑いに…克哉は拗ねたような表情を
浮かべていった。
 そんな恋人の機嫌を直すために、愛しげに生え際から髪の周辺を撫ぜていく。
 そうしている内に…口を一文字に引き絞りながら、克哉が少し潤んだ瞳を
こちらに向けて来た。
 そして、「機嫌を直せ」と伝える為に小さく唇にキスを落としていってやると…
やっと少しだけ、その表情が綻び始めていった。
 
「…御堂さんは、ずるいです……」

 それは、こんな風にあやされてしまったらこれ以上拗ねたりなんて出来ないのに…
という気持ちの表れだった。
 そんな恋人の一挙一足、一言一句すら愛しくて…珍しく柔らかく微笑みながら
御堂は答えていった。

「…あぁ、君よりも七年長く生きている分だけな…年の功という奴かな…?」

 そんな事を呟きながら、身体を繋げたまま革張りのソファの上で抱き合い続けていく。
 触れ合っている素肌から、トクトクトク…と忙しい鼓動音が聞こえてくる。
 そのまま…二人で心地よい余韻に浸り、ただ…お互いだけを感じていった。

(御堂さん…まだ、熱い…)

 しっとりと触れ合っている箇所が汗ばんでくる。
 本来なら不快である筈のものでさえ、愛しい人の汗であるのなら
心地よく感じてしまえるのが不思議だった。
 そうしている間に、御堂の紫紺の双眸がこちらに真っ直ぐ向けられる。
 柔らかい唇の感触を、耳朶に感じていく。
 そして…こう告げられた。

―可愛い君へ…伝えさせて貰おう。私は―

 耳元で、熱っぽい口調で…更に言葉を続けられていって、見る見るうちに
克哉の顔は最大限に紅潮していった。
 もう、本気で全力でジタバタ暴れ出したいぐらいにその後に続く言葉は
不意打ちだった。
 居たたまれないぐらいに恥ずかしくて仕方なくて、本気で憤死するんじゃないかって
思うぐらいだった。けれどそれ以上に…嬉しかった。

「あっ…あぁぁ…」

 言い返したいのに、自分だってこの人に想いを同じように告げたくて
仕方ないのに、舌がもつれてしまってまともに言葉にならない。

「おや? どうしたんだ…? 同じ言葉を返して貰えないのかな…?」

 御堂が、余裕たっぷりの表情で伝えてくる。
 その瞬間…体内に収まったままの御堂の性器が、再び熱を持ち始めていった。
 ドキドキドキ、と荒い脈動が止まってくれない。
 同時に、受け入れている自分の浅ましい箇所が…この人をもっと欲しいと
蠢き始めていく。
  
「…判りました、言います…!」

 そして、破れかぶれな調子で克哉は御堂の耳元に同じように言葉を落としていく。

―オレも、貴方を愛しています…

 そう、告げられた言葉は…「君を愛している」
 だから、克哉も懸命な様子で同じ言葉を返していった。
 その瞬間、御堂は満足そうに微笑み…再び抽送を開始していった。

「あぁー!」

 その衝撃に、克哉は思わず鋭い声を挙げそうになった。
 途端に熱い掌で口元を覆われていく。

「…本当に、君は可愛くて堪らないな…。もっと啼かせたくて、そして…
悶えさせたくて仕方ない…」

 そうして、内部を往復していく度にズチャグチャ、と淫らな音が身体の奥で
響き続けていった。
 御堂が動く度に、克哉の中の情欲も再び膨れ上がっていく。
 この人がもっと欲しい、その率直な欲望に突き動かされるように…
克哉は強い力をこめて愛しい人の背中に縋り付いていった。

「…ふっ…んんっ…!」

 覆われた掌で、感じ切っている癖に…必死に声を抑えている克哉がいじらしい。
 だから充溢したような表情で、御堂は一言…こう告げていった。

「…良い子だ…」

 そうして、再び週末の昼下がり。
 ソファの上で行為は開始されていった。
 飽く事なく、いつまでもお互いをむさぼり続けたい。
 そんな欲求に、二人とも突き動かされていきながら―

―可愛い君へ 君となら私は…例え地獄に落ちたとしても構わない。
 どんな場所でも、君と二人なら華やかで幸福に満ちた楽園になりうるから
 だから願わくば…これから先も、ずっとこうして…

 そんな事を願いながら、御堂はただ…己の想いを恋人の身体へと
叩きつけていく。
 激しい行為の果て、克哉は…甘い声を懸命に抑え込んでいきながら
愛しい人の腕の中で、乱れ続けたのだった―
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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