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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 ※この話はラブプラスを遊んでいて、眼鏡キャラとかでこういうの
やったら面白そうだな…という妄想から生まれています。
 基本、完全にギャグでアホな話なので流せる方だけ宜しくお願いします。
(一話掲載時とはタイトル変更しました)
 
 ラブ眼鏡+   2  


 四六時中、恋人と連絡を取り合っているのはそれだけ
お互いの気持ちが通い合っている恋人同時の特権だ。
 それ以外の人間関係で、しょっちゅう用もないのに相手に
メールをしていたらうざがられるのが普通だ。
 特に克哉と、もう一人の自分との付き合いの場合…今までは
相手からの連絡など望む事など出来なかった。

―だからこそ、ずっと相手と連絡が取り合える手段が出来ても
戸惑いを覚えるしかない訳だが…

 目覚ましの音に気付いて、会社に向かわなければならない
現実に気づかされてから…克哉はニンテンドーDSに似た
二つ折りデザインのゲーム機を開く事が出来ないでいた。
 現実逃避宜しく、今日は仕事に没頭して過ごしていたけれど…
昼休みを告げるチャイムの音を聞いて、克哉はふと…現実に
意識を引き寄せられていった。

(今朝から五時間ばかり放置しているけど…アイツ、怒って
いないかな…?)

 ふと、自分のディスクからこっそりとカバンの方を覗き見て
克哉は溜息を吐いていった。
 いきなり大きく変化してしまった日常に、どうしても戸惑いを
隠せない。
 特に今朝、もう一人の自分に画面を通してキスをしたり…
タッチをしてからというものの妙に腰の辺りがモゾモゾする。
 具体的に思い出すと、妙に意識してしまいそうだったので
意識の外に追いやっていたが、ふと…放っておいた事に
対して怒っていないのか不安になってしまった。

(け、けど…仕事中なんだし、仕方ないよな…。四六時中今日から
一緒にいられるようになったと言っても…俺には仕事があるんだし。
 仕事中に、ずっと相手を構えって言われたって…不可能だし。
ど、どうしたら良いんだろう…?)

 朝の始業時間から、昼休みまでの間は仕事に意識を
向けていればよかった。
 しかし仕事以外の事が許される時間帯に入ったら、見ないように
していた不安感が一気に襲い掛かってくる。
 モヤモヤとディスクの上に座ったまま思考をグルグルさせていると
背後から声を掛けられていった。

「よお、克哉…! 良かったら一緒に飯を食おうぜ!」

「あ、本多…」

「最近、昼時は営業先を回っていたからなかなかキクチ内に
いられなかったからな。今日はゆっくり飯ぐらいは食っていられるから…
良かったら久しぶりに食おうぜ」

「あ、ゴメン…今日は、ちょっと…」

 普段なら、当然のように即答して受けていたけれど…今は
カバンの中のゲーム機が気になって気になって仕方なかった。
 だから申し訳なさそうに首を振ると、本多にあからさまに残念
そうな顔をされていった。

「ええっ! マジかよ…。今日、お前って午後から何か予定が
入っていたっけ?」

「い、いや…ちょっと食欲なくてさ。人気のない場所でゆっくり
休もうかなって思っているから…本当に、ゴメンな」

「ええ、また少し体調でも崩したか? そういう時はカレーでもガッツリ
食った方が良いぞ。カレーって色んなスパイスが使用されているから
内臓の働きを整える効能もあるんだってさ。俺と一緒に馴染みのカレー屋
にでも繰り出すか?」

「いや、良いよ…。カレーを一杯とか食べ切れそうにないし…」

(…体調、悪い時にカレーをがっつりなんて食べたら…却って
胃もたれしそうなんだけど…。流石本多、カレー魔人だ…)

  密かに友人のカレー狂っぷりに苦笑していけば、いきなり
本多がゴソゴソと手に持っていたカバンを探し始めていた。

「あ、そうだ。ならカレー一杯を食べるのが厳しいならこれなんてどうだ?」

「へっ…何これ?」

 いきなり、大きな土産物らしき箱をカバンから取り出していくと
中に入っていたキャラメルを幾つか克哉の手の中に乗せていった。
 鮮やかな黄色の、何となくカレー粉を思わせる色合いの代物だ。

「ああ、この間俺がカレー好きだって知っているお得意の営業先の
上の人から土産に貰ったもんでな。横須賀名物のカレーキャラメルだそうだ」

「は…?」

 いきなり予想もしていなかった代物を手渡されて克哉の頭が
真っ白になりかけた。

「…まあ、俺も最初は微妙と思ったんだが…案外カレーの風味を
感じられて悪くなかったんでな。カレー一杯食べられそうになくても
これなら気軽に食えるだろ。疲れた時は甘い物が良いって言うしな…」

「いや、気持ちだけ受け取っておくよ…じゃあね!」

 何て言うか、本多なりに気を遣ってくれているのだろうが
やはり部内でKYと称されるだけだって、空気読めてない事を
平然とやらかしていった。
 笑顔を浮かべつつ、徐々に後ろににじり寄って…そして
克哉は脱兎の勢いで駆けだしていく。

―何て言うか、お願いだから全てからオレを現実逃避させてくれ…!

 何となくドっと疲れて、心の中で叫びながら克哉は全力で
屋上に続く階段を一気に駆け上っていったのだった!
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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