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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 ―先程、仕事上がりに御堂を久しぶりに自宅に招いた際…部屋に入った瞬間
濃密な匂いが室内中に満ちていた
 それは脳を蕩かせて、痺れさせるような甘く官能的な代物で…
 元々、下心があって恋人を招いた男の欲望を…押さえ込んでいた獣じみた
衝動を解き放たれてしまい…悲劇は起こった。

 自分の会社があるビルの屋上に移動すると同時に、スーツの内側に
移しておいた愛用のタバコの箱を取り出して、一本口に咥えながら火を
灯していく。
 すぐに先端から紫煙を燻らせながら、克哉は…手すりに身体を預けて…
自分の気持ちを鎮めようと試みていた。
 だが、あれ程の事をしでかしたというのに…身体の奥には未だに欲望の
炎が宿って、気を抜けば暴れだしてしまいそうだ…。

(何なんだ…これ、は…!)

 御堂を何回も、この衝動のままに犯し…何度も彼の中に熱い精を注ぎ込んで
やっと自分は正気に戻れたのだ。
 それは自らの意思で檻に繋いでおいた己の獣性が、放たれてしまった事による
悲惨な結末。
 もう二度と、御堂を怯えさせたくなくて…この一年、自分のこの暗黒面を押さえ込み
続けていたというのに…だ。

「くそ…っ!」

 歯噛みしながら、手すりの向こうに広がる鮮やかな夜景を睨みつけていく。
 こんな心境では、せっかく…最高の展望を約束出来る場所に身を置いても…
その美しさを感じ取る事も出来なくなってしまう。
 自分の心が荒んで、刺々しくなっているのを感じて…何度も舌打ちしていった。

(…御堂、すまない…)

 心の中で…愛しい恋人に向かって謝罪の言葉を浮かべたその時―
 背後から、聞き慣れた声がした。

「…こんばんは~。お久しぶりですね…佐伯克哉さん…」

 歌うように軽やかに、こちらに語りかけてくるその独特の口調。
 最後に声を聞いてから…すでに二年近くが経過しているが、これだけインパクトが
強い人物の事は容易には忘れられない。
 怪訝そうに眉を潜めながら後ろを振り向いていくと…其処には予想通り、長い金髪を
風に靡かせながら、黒衣に身を包んだ…妖しい男が佇んでいた。

 Mr.R。今、ここにいる眼鏡を掛けた佐伯克哉を解放した謎の男。
 この男が冴えなかった頃の自分に例の眼鏡を手渡さなければ…恐らく、現在ここに
いる克哉も存在していなかっただろう。
 それくらい…深く関わりながらも、こちらは何一つこの男の事を知らないでいる。
 そんな奇妙な間柄の、存在だった。
 
「…お前か。何の用だ…? 俺は正直言って、今は機嫌が良くない。ベラベラと
お前が何かを語りだしても、相手にしてやる余裕はないぞ…?」

「ほう? それは妙ですね…。貴方は先程、とても魅惑的な一時を味わっていた筈
ですけれどね…。久しぶりに己を解き放つ快感は、悪くなかったと思われますが…」

「…っ!」

 Mr.Rの言葉が指しているのは…先程の陵辱の時間の事だと悟った克哉は、
見る見る内に表情を険しくしていく。
 だが…男は、涼しい顔を浮かべたまま…そんな彼を陶酔的な眼差しをしながら
見つめ返していた。

「あぁ…例の香りはお気に召しましたか? 当店特製の…私自らが様々な貴重な
香料を材料に調合した物なんですけどね…。貴方様がこの一年、押し殺していた
本性を解き放つのに…大変お役に立ったでしょう!」

「貴様! お前が…あの香りを用意したのか…っ?」

 さっきまで、あの香りに嫌疑を掛けていた処だったので…克哉は激昂して…
憤怒の表情をしながら男の胸倉に掴みかかっていく。
 互いの吐息が感じられるぐらい至近距離で睨み合うが…男の余裕たっぷりな
態度は未だに崩れる気配がなかった。
 それが余計に…克哉を苛立たせていった。

「えぇ…お役に立ったでしょう…? 本来…貴方様はもっと輝くべき存在なのに
愛とか恋という儚く脆い代物に躍らされて…曇ってしまわれたのですから。
あの香りは…そんな貴方の本来の光を取り戻すための研磨剤程度の代物。
…久しぶりに己の本性のままに振舞われて…貴方は、とても充実した時間を
過ごされたのではないのですか…?」

「黙れ! それ以上…ふざけた事を言えば…こちらとて、ただで済まさないぞ…!」

 克哉の色素の薄い目が、はっきりとした怒りの感情を讃えて爛々と輝き始めた。
 その様子を見て…男はうっとりしたようにその瞳を見つめ返していく。

「ふざけた事など、こちらは申しておりませんよ…事実です。佐伯様…。
あぁ、でも貴方の大切な方は…そんな貴方の本性に対しては否定的に
なってしまっているんですよね。それでは…大変、苦しまれる事でしょう。
 ですから…貴方をお助けする意味で…今夜は持参品を用意しました。
お気に召して頂けると…幸いですね」

「持参品、だと…?」

 克哉が怪訝そうな表情を浮かべながら…男を見遣っていくと…Mr.Rは
心底愉快そうな笑みを浮かべて頷いていく。

「えぇ…必ず、貴方は気に入ると…こちらは確信しておりますからね。
一度は…当店で、貴方も愉しまれた素材ですから…」

「お前は、何を…?」

 そう、克哉が呟くと同時に…足音が…コツ、と小さく響いていった。
 屋上の入り口の方に視線を向けていくと…一つの人影が、其処に立っていた。
 最初は辺りが暗くて…顔まで判別出来なかったが、闇に目が慣れていくと…
ようやく、その人物が誰かが判り…克哉は、アっと息を呑んでいく。

 自分の中から久しく気配を消していた存在。
 かつて…この身体を、自分が解放されるまで使用していた者。
 そしてこちらが主導権を握ったその時から…とっくの昔に消えていたと
思い込んでいた―

「…どうして、『オレ』が…ここにいるんだ…っ?」

 もう、こいつは自分に呑み込まれていない筈だった。
 だが現実にもう一つの肉体を持って、其処に存在している。
 最初はどこか虚ろな眼差しを浮かべていた…自分とまったく同じ顔の造作をしている
存在は、ゆっくりとこちらに視線を向けて…。

「…さあ、何でだろうね?」

 意味深に微笑みながら、悪戯っぽく答えていく。
 克哉は…呆然と立ち尽くしながら、もう一人の自分と対峙していった―
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―同じ過ちは二度と繰り返すまい、と心に誓っていた筈だった。
 
 だが、嵐のような衝動が過ぎ去って…正気に戻ってから、自分のベッドルームで
佐伯克哉は愕然としていた。
 たった今まで自分が行っていた行動に、ショックを受けて。
 しかしどれだけ後悔しても、何をしても…時間が巻き戻ることはなく。
 同時にやってしまった事を無かった事にする事も出来ない。

「御堂…」

 以前、自分が監禁していた頃と同じ…虚ろな眼差しをしながら…ここ一年くらいは
彼にとって良きパートナーであり、愛しい恋人である存在に声を掛ける。
 御堂は、何の反応を示してくれない。
 彼にとって忘れがたい過去を呼び覚ます、あまりに強烈な出来事が起こってしまった
為に…彼の心は一時、閉ざされてしまったようだった。
 
 新しい会社を設立して、その運営も軌道に乗り始めて。
 二度とこの人に対して酷い振る舞いを…あの鬼畜で外道めいた行為をするものかと
心に誓って、再会してからは穏やかな関係を築けていた筈だったのに。
 二ヶ月ほど触れ合えぬ時間が生まれたせいで、少し歯車がズレ始めて。
 そのせいで…自分は同じ過ちを犯してしまった。

「…御堂、答えてくれ…!」

 呼びかけている人物の様子は、悲惨な状態だった。
 四肢には赤黒い痕がくっきりと残されて、全身には克哉の所有欲の証が刻み込まれている。
 身体のアチコチには、お互いが放った精液の残滓がこびり付いて、御堂の整った顔には
涙の痕がくっきりと刻み込まれていた。
 
「ぁ……」

 何度目になるか判らない、克哉の悲痛な呼びかけに…御堂がやっと反応していく。 
 さっきまで無反応であった御堂が、微かにこちらに視線を向けて…か細くながらも声を
漏らした事に…彼はほっとしていく。
 だが…目の前にいる人物が克哉―自分をさっき乱暴に犯した当人であると認識すると
同時にその瞳が、不安定に揺れて…そして悲痛な叫びが喉の奥から迸った。

「うあっ…あぁ―!」

 其れは監禁し続けた日々の終わりに、彼が示した反応ととても良く似ていた。
 陵辱、と呼ばれる行為によって…誇りも矜持も、全て踏み躙られて。
 信頼という感情がお互いの間に生まれた時期に…過去と同じ振る舞いをされた
事によって、御堂の心に大きなダメージを与えてしまっていたのだ。
 
「や、めろ…もう…止めろ…!」

 さっきまでの扱いがあまりにも、かつての非道な頃の彼を思い出すような行為ばかり
だったので…あの頃と同じ拒絶を、愛しい人間が示していく。
 愛していた筈だった、大事にしたいと強く願っていた存在の筈だったのに―
 その想いが強すぎて、克哉は再び闇の中に堕ちてしまった。

 求めている気持ちが強すぎて。
 御堂と言う存在を欲しがりすぎて。
 その強烈な欲求を封じて、己の中にある獣の衝動を抑え続けた結果。
 二ヶ月間の触れ合えなかった時期の到来により、彼は一時…
己のコントロールが出来なくなってしまっていた。

「孝典…すまな、かった…!」

 御堂に縋りつくように、克哉がその身体を強く強く抱き締めていく。
 だが…返って来たのは、強い強張りと…拒絶感だった。
 その身体の硬さから…御堂はこちらに対して、酷く怯えていたり強い不信感を
抱いているのだというのが伝わってくる。
 それが悲しくて…切なくて、克哉の表情が悲痛に染まっていく。
 だが、御堂から怯えているような態度は消える事はない。
 彼の意思を無視して、己の欲求だけを…嗜虐的な衝動のままに犯してしまった
行為に対しての代償は、このような形で返って来てしまった。

「離せ…もう、私に今は…触れないで、くれ…!」

 やっと、御堂の瞳に光が戻ってくる。
 先程の人形のような態度に比べれば、反応があるだけ克哉は有難いと思っていたが
それでも戻ってくるのは険しい表情と、言葉ばかりだった。

「…今は、君の顔を…見たくない…! 一人に、させておいて…くれっ…!」

 吐き捨てるように、克哉の存在を拒むような発言をする。
 それに胸がズキリ、と痛むような想いがしたが…今の自分には、それを反論する
資格すらありはしないのだ。

「判った…一旦、俺が出て行く。あんたは…落ち着くまでここにいると良い…」

 ここは、克哉の興した会社と同じビルにある…彼自身の居室だ。
 だが…今の御堂はそっとしておいた方が良いと…そう判断して諦めて、克哉は
自分の方が出て行く決断をしていった。
 大急ぎで自分の部屋に向かうと、性行為によって汚れた衣類を脱ぎ去って…
新しいスーツやYシャツ、下着の類を身に纏っていく。

「…あんたも、身体をどうか冷やさないようにな…」

 着替えを終えて、寝室から出てくると同時に…片手には薄手の毛布を、持っていた。
 御堂の剥き出しの肩に、そっと毛布を掛けていくと…そのまま静かに克哉は
部屋の外に出ていく。
 御堂はその場に一人で取り残されて…呆然とした顔を浮かべながら、呟いていった。

「どうして…何だ…今になって、何故…」

 信頼していたからこそ、今夜の振る舞いは許しがたく…御堂の心に、深い不信の感情を
植えつけていた。
 愛していた、だからこそ…辛かった。
 御堂の意思など、まるで無視していたかのような…強引な、情交。
 いや…最早、強姦と呼べるくらいに乱暴に犯された事が…御堂にとっては、過去の過ちを
なぞられているようで…苦しかった。
 
 扉の向こうに、彼の姿が消えていく。
 その背中をジっと追いながら…御堂は深く項垂れて…。
 爪が肉に食い込んでいくぐらいに強く…その拳を握り締め続けていた―
 
 …とりあえずイベント終わって、溜まっていた事を一通り片付け終えたら
テンションがやっと通常に戻ってくれました。
 …何かGW中、修羅場が続いていたようなもんですから…私、やっている事が
思い返すと相当おかしかったり、支離滅裂でした(苦笑)

 執筆モードや、イベントモードになると執筆速度や事務処理速度が早くなるのは
良いんですが…異常なハイテンションになって自分でも制御利かなくなるんで
…本人的に相当、アタタです(シクシクシク…)
 おかげで溜め込んでいた事が6日までに殆ど片付いたから良いんですがね…。

 やっと拍手まで手が回るようになりました。
 非常にお待たせしてしまって申し訳ない。
 特に顔アイコン小説にメッセージを下さった方々には、重ね重ね…お礼を
申し上げます。
 
 とりあえず今は、家の方も(両親が離婚するという流れは回避出来た…良かった)
オフ関係も落ち着いてきたので、出来るだけ早く拍手レスも返していけると思います。

 時々、それでも読んで下さっているという一言が残されているだけで…あの時期は
弱っていた時期だったんで…それを励みにして、最後まで続けられました。
 3月30日から、5月2日までのメッセージを一斉に返させて頂きますね。
 返信は上から下へ、日付順に返していきます。(上にあるもの程古いものです)

 せつかさん

 とりあえず3月のこれくらいの時期は、確かに家の方がバタバタしてて大変でした。
 それでもこの時期にリンク報告して下さって凄い嬉しかったですよ~。
 こちらからもすぐリンク貼り返して、報告…行きましたよね? 私…(ちょっとアヤフヤ)
 連載いつも楽しみにして下さってありがとうございます。
 後、ちょっと追記。プチオンリーでお会い出来て本当に嬉しかったです。
 声掛けて下さってありがとうございました。

 080325 7:22の方

 はい、確かこの辺りの話で嫉妬により黒太一が降臨していましたよねぇ…。
 私も書いてて、これだけ黒くなるとは予想していなかったです。
 この話の眼鏡は、ノマの件に対して罪の意識をずっと抱えているって設定でしたので
通常よりも判断力、注意力が低下しています。そうじゃなければ私もGPSに眼鏡は
ちゃんと気づいていたと思います。奴は抜け目ないですから。

 080325 18:47の方

 太一×眼鏡、のつもりでした…一応、本人的には。この顔アイコン小説中に
話の展開上、そういうシーンが入るのは…ノマにその後、切り替えるという流れを
考えていた上で必須だと思って…フラグ立てしたんですが、当の眼鏡が嫌がって
フラグをぶっ壊してくれました…(涙)  実は35話は三回書き直しましたが…
前の二回は眼鏡が抵抗しまくって太一を逆に襲い返す展開になっていたので
もうあの怖い展開で妥協しました。
 期待して下さっていたのなら…申し訳なかったです(ペコペコ)

 080327 10:10の方

 顔アイコン、三十三話まで読んで下さってありがとうございます。…確かにこの話、
読み返してみると…凄い眼鏡の心境及び立場は切ないものがありますよね。
 自分が起こした結果…と言えるんですが、いつの間にか好きになっていた相手に
冷たい態度や拒絶されるのはやっぱり辛かったと想います。
 この辺りは私も書いてて…切なかった記憶ありますね。はい。

 080327 21:29

 『雪幻』の感想、どうもありがとうございました。そして…イベントの時にも確か
声を掛けて下さいましたよね。ご購入どうもでした(ペコリ)
 私にとってこの話は思い入れが深いものでしたから、そういって頂けると凄く
嬉しく思いますv

 080328 12:44

 太一×眼鏡、苦手な方にはこの辺りの展開はきつかっただろうと思います。
 けれどフラグを立てていたのに…ここまで読んで下さってありがとうです。
 こっそりとですが感謝しておきます(ペコリ)

 みついハルカさん

 リンクの修正の件、了解しました。
 一応修正作業だけはすぐに着手しておきましたが…報告に伺ったかが
極めて記憶が曖昧です。マジですみません。
 けれど連載、読んでいて下さっていると一言は当時は凄く嬉しかったです。
 またどこかでお会いしましたら宜しくですv

 080403  15:08の方

 はい、こんなに長い連載をやってしまってすみませんでした。書く方も相当
ヘロヘロになりましたが付き合って下さって真にありがとうございました!
 とりあえず目が離せない! と言って下さった貴方がいたから…当時、人差し指が
腫れて文章打つのが辛くなっても、最後までは完結させようと思いました。
 ここに密かにですが…感謝の気持ちを伝えさせて貰います。ではでは~。

 080410 8:48の方

 …45話は、このメッセージを見て誤解受けるように書いてしまったのかな~と
ちょっとだけ反省しました。私の中では…ノマが捨てたのは「恋心」の部分だけで
眼鏡を思い遣ったり、身内として愛する気持ちはちゃんと残してあったつもりなんです
けれどね…(苦笑) このような誤解を招かない文章を書いていけるように精進
したいと思います(ペコリ)

 むいさん

 いつもいつも、感想や言葉掛けありがとう! ラストスパートの部分で少し速度は
遅くなったけれど私頑張ったよ! 一言に凄い励まされました。
 これからも宜しくね~!

 080421 11:34-11:35の方

 御堂さんの大人の失恋シーンは…私も書いていて、ちょっと切ないな~と
思いました。けれど…こういう場面も、キチンと書きたいと思ったんですよ。
 恋愛って結局、どちらかがリアクションを起こさないと成就しないじゃないですか。
 想うだけでは、恋は実らない。そういう対比を出したくて失恋の部分を入れました。
 …私もどっかでポンポン持って頑張って~と言いたい気持ちが残ったから次の
連載物が御堂×克哉になったんでしょうね。自分の中では…。

 080422  22:45の方

 こちらこそ、いつも楽しく読んで下さっていてどうもありがとう!
 こういう一言があるだけでも、出来る限りは連載を続けていこうと
踏ん張れますよ~!

 080424 20:15の方

 連載終了の際に一声、真にありがとうございました。
 この一言で凄く報われた思いがしました…。
 感動、というか…読み終えた時に心の中に残ったものがあったのならば
辛かったけれど、この話を書き終えて本当に良かったと自分でも思えますよ。

 080426 20:20

 こちらもありがとう×100でお返しです。
 それだけのメッセージでも、書き終えてドキドキしていた頃でしたから
凄い嬉しかったですよ~!

 秋乃さん

 こんにちはです! こちらこそ突発的に行動して…驚かせてしまって本気で
申し訳なかったです。あ…でも愛の螺旋の一話、喜んで頂けたみたいで良かった
ですけど…。 今回はタイミングがお互いすれ違ってしまって残念でしたけれど
その原稿は秋乃さんに贈呈したので、好きなように扱ってやって下さい。
 …あぁ、書くのだけは早い奴なんで(苦笑) というかそれくらいしか私の場合
取り得がない気がするし…む~ん! 
 あ、イベントでお会い出来て本当に嬉しかったです。生秋乃さんマジで可愛かったし!
 月と銀剣…楽しんで貰えたなら…良いなぁ。ではまた!

 080430 12:56の方

 言霊の感想ありがとうございます! この話…何と言うか、砂糖の量を間違えて
凄く甘くしすぎてしまった感がメチャクチャあります! けどこうやって一言
貰えると凄く嬉しいです。N克哉はやっぱり可愛いのが良いですよね…(ジュルリ)

 雪兎さん

 事前予約&当日購入して一声掛けて下さってありがとうございました。
 ギリギリに掲載した為に誰も名乗り上げてくれないかも…と内心ビクビクしていたので
凄く嬉しかったですv  少しでもお渡しした本を楽しんで貰えたなら幸いです。

 みかげさん

 わわっ! 四種類全部予約して下さってありがとうございました~。
 当日、短い間でしたがお話出来て嬉しかったです。一応…連日、夜遅くまで
作業していたので大変でしたけれど、買いに来て下さった方がいてくれたので
結構、気持ちの疲れは感じないで済んでいました。
 ご購入、本当に感謝しています。無事にお渡し出来てほっとしました。

 みかげさん という訳で返信は以上です。
 返信が遅かったので、この期間はやはりメッセージが少なかったですけれど…
それに関わらず、一言残して下さったのは凄く嬉しかったです。

 六日は突発で書いたネタを掲載して…時間稼ぎしましたがね。
 その代わりにゆっくりじっくりと、自分の中で…思い浮かんだ話を熟成させた結果、
次の話は一番強くイメージが湧きました眼鏡×御堂にノマ克哉が深く関わってくる…
三角関係もの&シリアスものを連載する事に決定しました。
 一寝入りしてから…執筆開始致しますね。
 では、今夜はこの辺にて…。
 



 
 
 
 

 

 

 
 

 
 
 

 

 
 

 
 

 

 
 
 

 
 昨日、現在連載中の御克の完結編を書いてて、ちょいと…詰まった時に
ネットサーフィンをしてて…以前から絵が綺麗だな~とブックマークしていた
サイトさんが丁度絵チャをやっているのを遭遇したので、30分から一時間程だけ
絵が見れたらラッキーぐらいの気持ちでお邪魔したんですよ。

 それがどういう訳か本多×御堂で18禁エロ一本仕上げてしまいました。

 …いや、入った途端に本多×御堂話で凄い熱気でして。
 皆の妄想凄い! と感心しながら見守っていたら…主催の方が絵を書いている
間に皆でリレー小説を書くのだ!と指令が下されまして…その場にいた6人中5人が
順番に書きあって本御を書くという流れになり…。
 一応文章書きだし、字書きさん書いて~と要望されて書かないのもどうかって思ったんで
参加しました。
 
 ただ…私以外の人間が、そんなエロ書き慣れていないので…前戯までならともかく
本番までは~きゃ~いや~ん! という流れになり、結局…。

 本多と御堂、ケンカ仲間みたいな流れでくっつく→夏の縁日、二人が浴衣を着ているって
シチュで本多の実家で一杯飲もうという流れになって、縁側で一杯飲んでいる→
良い雰囲気になってキスしたり、色々する。本多が悶々し始めて、奥にある自分の
部屋に御堂を連れ込もうとして了承を得るが、本多ママが乱入して…「御堂さんの
布団をあんたの部屋に敷かなくて良いの?」とかお節介を焼かれて行為中断。→
 改めて二人きりになった時にこの続きをする…という約束をして、エンド。

 で…主催の方は本御に熱いそうなので、エロ見たい~! という感じだったので
良いや…書けるし私で良ければ…と名乗り上げて一本書かせて貰いました。
 他の人が会話している間…私だけエロ小説を書いてアップしてという素敵な羞恥
プレイ状態だったぜ!(ヤケ)
 んで仕上げたのが…こちらっす。
 本多攻めの小説って私、初めて書きました…。
 御堂さん受けはメガミドで結構な本数書いていますけれど…。

『真夏の夜の夢』「本多×御堂」

 …うちのサイトを見ている人に需要があるか判らんので…こういう形で掲載。
 一応、これを今日の分の掲載って形にしておきます。
 …毎度の事だけど、何か初めて参加した絵茶中に…何か書いて仕上げるってこれで
このジャンルで四回目です。
 …こんなのが読みたいって明確なイメージがあれば、6~12P程度だったら
2~3時間で書けるもんで…つい、やってしまうんですがね。
 
 おかげで五日分の連載小説の掲載、朝の七~八時になりました…(遠い目)
 こんな私を「おバカ」とでも突っ込んでやって下され…。
 とりあえず三時間寝たから、今は頭は働くようになりましたけれど…。

 勢いで行動しているから、たま~に思い返すと…非常に居たたまれないっていうか
恥ずかしいよ~! うわ~ん!A乃さんの例の愛の試練ものも…修羅場中に
勢いで仕上げて渡してしまっているし~! あたい最近、こんなのばっかです(汗)

 後、次の連載ものに関しては…六日いっぱい考えさせて貰います。
 …夜にこんな勢いで小説書いて、徹夜をやらかしたので…今日は午後くらいは頭を
休めないと使い物にならなくなりそうなんで(苦笑)
 七日の朝にはメガミドか克克、どっちかに決めて掲載する予定です。はい。
 二ヶ月程の長いスランプ明けしたら、反動で凄い事になっています…。
 こんな良く判らん行動やりまくる奴ですが、どうか見捨てないでやって下さい。
あうあうあう…(T○T)
 
『君を…私は凄く大事に想っている…心、から…』
 
 掠れた声音で囁かれた言葉は酷く甘くて、克哉を酩酊させるには十分な
威力を持ち合わせていた。
 まさかここまで言ってくれるとは予想外だった為に克哉は想いっきり瞠目して
驚いていってしまう。
 それに連動するように、瞬く間に御堂の顔が朱に染まっていった。
 
「…た、かのり…さん…」
 
 嬉しくて胸が詰まりそうになりながら…愛しい人の名前を呟いていく。
 それと同時に、更に御堂は照れ臭そうな表情を浮かべていた。
 
「…これは、君の特効薬に…なった、だろうか…?」
 
「あ…はい、凄く…嬉しかったです。貴方に…そこまで、言って貰えるとは…
思っていなかった、ですから…」
 
 お互いに繋がった状態のまま、至近距離で相手の顔を見詰め合っていく。
 本来なら恥ずかしくてすでに居たたまれないレベルで照れ臭かったが…ジワリ、と
相手に対する愛しさがこみ上げてくるせいでどうしても…顔を逸らす事が出来ない。
 まるで何かの魔法に掛かってしまったかのように…お互いの瞳を真っ直ぐに見つめあう。
 
 ドックンドックンドックンドックン…。
 
 一番深い処に、相手を受け入れているせいだろうか。
 御堂の鼓動まではっきりと其処から感じ取れて…羞恥を覚えるのと同時に、
嬉しくて仕方なくなってしまう。
 
「た、か…のり、さん…」
 
 このまま死んでも構わないと思えるくらいに…幸福で、胸が満たされていく。
 自然と唇を寄せ合っていくと…触れるだけのキスを交わしていく。
 くすぐったくて、甘い一時。
 けれど…二人の胸を満たすのは紛れもない暖かな感情だった。
 
「嬉しい…」
 
 うっすらと喜びの涙すら浮かべながら、克哉は恋人の背中に腕を
回してぎゅうっと強く抱きついていく。
 お互いの汗ばんだ肌が、しっとりと吸い付いていくようだった。
 御堂のいつもつけているフレグランスの匂いが、汗に混じって…フワリと
克哉の鼻腔を突いていく。
 今ではすっかりと馴染んでしまった、彼の香りそのものだ。
 それを胸いっぱい吸い込んでいきながら…克哉は、チュっと相手の首筋に
赤い痕を刻み込んでいった。
 
「おかえし…です。さっき…オレも、貴方にいっぱい…つけられ…ました、から…」
 
 悪戯っぽい眼差しを浮かべながら、克哉が呟いていくと…一瞬、驚いたような
表情を浮かべて…それから徐々に苦笑めいたものに変わっていく。
 御堂の方から克哉に痕を散らした事は数え切れない程あっても…克哉の方から、
彼に痕を刻む事は滅多にない。
 けれど…珍しく、彼の方から独占欲や所有欲の表れであるキスマークを刻
まれるというのは悪い気分ではなかった。
 むしろ、普段穏やかで何を考えているのかイマイチ掴みにくい自分の恋人にも…
こちらに対しての執着心を抱いてくれているのが判るから、むしろ喜ばしい気持ちすらあった。

 お互いにクスクスと笑いあっていくと…ふいに克哉が、小さくクシャミをした。
 それを見て…克哉の容態が本日は優れなくて、ここに連れ込んだという事実を
思い出していった。

 お粥を作っていた時点ではその気持ちの方が勝って、出来るだけ色めいた方向の事は
考えないようにしていたんというのに…つくづく、自分は精神修行が足りないと思い知らされる。
 深く溜息を突きながら…御堂は克哉に問い尋ねていった。

「克哉…平気か? 冷やしてしまっただろうか…?」

「あ、はい…どうやら、汗を沢山掻いたせいで…冷えたみたいですね…」

 照れ臭そうに呟きながら、克哉は慌ててタオルケットを手探りで探り当てて…自分の
身体の上に掛けていった。
 抱かれている最中は、熱に浮かされて熱いくらいだったのに…今はあっという間に
汗が冷えて寒く感じられてしまう時期なのだ。
 
 クチュン…。

 そう答えている間に、もう一回小さく克哉がクシャミをしていく。
 御堂は、恋人の様子を見て小さく溜息を突いていった。

「随分と冷やしてしまったみたいだな…。今夜は、このまま…責任を取って君の
湯たんぽ代わりにでもなるとしよう…」

 そうすると、一旦克哉の中から性器を引き抜いていくと…そのまま克哉の身体を
しっかりと抱きすくめて、腕枕をしていくような態勢になっていく。
 克哉も御堂も、同じくらいの立派な体格をした人間同士なので…その図だけでも
かなりの圧巻ものだった。

「ゆ、湯たんぽですか…?」

 ふいに腕枕をされる格好になって克哉は顔を真っ赤にしていく。
 殆どされた経験がないせいか…照れ臭いのだろう。
 そんな姿を見て、御堂は更に微笑ましい気分になっていった。

「あぁ…今夜は君の特効薬になりうる労わりの言葉と…暖める役割を果たして
無体な振る舞いをした償いをしていこう…。そういう形にして構わないかな…?」

 ドキン…。

 ふと、悩ましくも優しい眼差しで、御堂に見つめられていくと大きく胸が跳ねていって…
それ以上の反論を封じられていってしまった。

「はい…その、構いません…」

 布団を被り直して、改めて相手の腕の中に納まっていくと…くすぐったいような、奇妙な
ざわめきを感じて…最初は酷く落ち着かなかった。
 意地悪をされる事は数あれど、こんなに甘ったるく優しくされた経験は殆どないせいで
鼓動も荒くて早いままで、ドキン、ドキン…という音がずっと止んではくれない。

「…いつも、君を虐めてばかりだからな…。こういう時ぐらいは、ちゃんと労わって
大事にしないと…いつか、逃げられそう…だしな…」

「逃げる、何て・・・そんなっ…。オレは…意地悪な、御堂さんだって好きですし…それで
貴方の元からいなくなるなんて…在り得ないですよ。それなら最初から…貴方に告白
してまで…この腕に、飛び込まなかった…ですからね…?」

 室内の証明に照らされて、克哉の色素の薄い髪が…キラリと透かされていった。
 その様と透明な笑顔を浮かべられながら、密かに御堂はノックアウトされていく。
 嗚呼…どうして、無自覚にこうも…こちらの胸を掻き回すような事を言ってのけるの
だろうか…。御堂はこの年下の恋人に向かって、深々と溜息を突いていった。

(まったく…私はどこまで、君という存在に振り回され続けるのだろうな…)

 出会った時から、今思えば彼は予測のつかない…御堂の理解の範疇を超える
行動や反応ばかりを返していく。
 最初はそれが不可解で理解の出来ない人種だと思ってむしろ…嫌悪した。
 だが、今となっては相手の全てが見えない事や予想のつかない部分が…今もなお
御堂を夢中にさせて離さないでいる魅力になっているのだと、素直に感じた。

「…参ったな。君からも…言霊を与えられてしまったみたいだな…私は…」

「えっ…?」

「…今の一言、かなり…私にとっては照れ臭くて、嬉しかったぞ…?」

 そうして、克哉の頬に手を触れさせて…ゆっくりと顔を寄せていく。
 彼は、そんな恋人の振る舞いに…瞼を閉じて、素直に受け入れていった。
 
「あっ…」

 甘い声を漏らしながら、その口付けと抱擁を克哉は享受していく。
 今夜、何度目かになるか判らない穏やかな幸福の波に…ゆっくりと呑み込まれて
いきながら、克哉は…御堂の胸の中で そっと目を閉じていった。

 暖かな腕に、抱擁。
 そして…愛されていると実感出来る愛情の篭った『言霊』
 たったそれだけで、人はこんなにも幸せを手に入れる事が出来る。
 普段、言葉が足りない二人だからこそ…時折、こうやって紡がれる想いを確認しあう
一言というのはとても貴重で…。
 少し不安定であった二人の関係を少しだけ確かなものに、補強していく。

 後、どれくらいの言葉を紡げば、安定した地盤を築けるのだろう。
 どれ程身体を紡げば…この想いは愛に昇華していくのだろうか。
 それは誰にも判らない。不安定の極み、と呼べるものが恋愛であるからだ。
 けれど…恐らく、相手にとっては宝石の価値を持つ言葉を必死に考えて、伝え合う
努力をしていけば…恋は、愛に緩やかに変質する日が訪れるかも知れない。 
 その日を信じて、君に気持ちを伝える言葉を伝えよう。

 お互いに…この腕を離さずに済む未来が訪れることを、小さく祈りながら―
 
 え~と、本日も暫く溜めていた事をチョコチョコ~と片付けていたり
久しぶりにGWだから、離れて住んでいる祖父母の家に顔出しに行くわよ~と
親に言われて付き合って出かけたり夕飯の支度とか、色々やっておったら
気づいたらこの時間(23時)でした。はい(汗)

 何故、一日は24時間しかないんじゃ~とつくづく叫びたくなる今日この頃
だったりします…(シクシク)
 とりあえず、現在連載中の御克は本日分、これから書くので…一応
五日分にしておきますけど、実際の掲載は昨日と同じで若干…日付を
越えた時間帯になります。ご了承下さい。

 自分の事務処理能力と、部屋を片付けるスキルが欠落している事に
本気で頭抱えています…(T○T)
 泣き言言い続けていてもラチがアカンのでそろそろ執筆に入りますです。
 後、一応…次の連載モノ、メガミドか克克にするか悩み中…。

 とりあえず本日分書き終えて、6日の執筆時に…書きたいと思った方の
連載が始まると思われます。
 んじゃ今宵はこの辺で~(脱走)
 実に魅惑的な笑みを浮かべた克哉を前にして、御堂は息を呑みながら
たった今…耳元で告げられた一言を脳裏で再生していった。

『今のオレは…正直、いつもより弱っています。だから…もう少しだけ優しくて…
貴方の愛情を感じられる言葉が欲しい、です…』

 克哉の内部に指を押し込めた状態の御堂の耳元に囁かれたのは
そんな恋人からの、可愛らしい要求だった。
 それを聞かされて、先程まで彼を追い詰めて苛めるだけにしか
意識が向かなかった自分に少しだけ恥ずかしくなって…つい、言葉に
詰まってしまった。

「例えば…どんな言葉を欲しい、と願っているんだ…?」

 何となく今の惑いを感じている自分の表情を、克哉にじっと見られたくなくて
御堂は相手の耳元に唇を寄せながら、甘く囁き返していく。
 克哉もまた、それに習って…恋人の耳元に、熱っぽいような声音で…
自分の望みを、口にしていった。

「…言霊、って知っています? 言葉に魂が宿ると、どこかで聞いたことがあります。
弱っている時に励まされるような一言で元気になったり…逆に酷い言葉で傷つけ
られてしまったり…言葉って、とても…重要なものだと…思うんです。
だから…今のオレにとって…元気になるような…そんな特効薬になりそうな
一言を、貴方の唇から…聞いて、みたい…」

 チュっと耳朶に克哉から口付けられると同時に、彼の内部が怪しく蠢いて
こちらの指を実に淫らに締め付けてきた。
 熱に浮かされた克哉の表情は、艶やかと言っても差支えがない程…いつも
よりも色っぽくて扇情的だ。

 ―こんな状況で、相手にこのような一言を言われて…男として、冷静でなど…
いられる訳がない。
 指に強い締め付けを感じた瞬間、ズクン…と下半身が疼く想いがした。

「か、つや…」

 つい、知らぬ内に乾いていた唇を舐めてしまっていた。
 性急に指を引き抜いていくと、克哉の唇から切羽詰った声音が溢れていった。

「うあっ…!」

 何て、甘くて…魅惑的な声と表情をしているのだ…と思った。
 本当ならば、克哉の要望に今すぐにでも応えてやりたいのに…相手の言葉や
他愛無い反応から、欲情を刺激されて…興奮の方が先走ってしまう。

―克哉が、欲しい

 あまりに直球で、即物的な欲求。
 だが…それが彼の正直な気持ちだった。
 相手の上に覆い被さっていくと…お互いの呼吸は酷く荒くて、熱かった。
 ギリギリまで張り詰めて、先端から先走りを滲ませ始めているこちらの欲望の証を
相手の狭い隘路に宛がい、グイと押し込め始めていく。

 病人だから、労わらなくてはいけないと頭の片隅では理解しているので…いきなり
乱暴に腰を使うような真似だけはどうにか避けたけれど…ただ、挿れているだけで
こんなにイイとは思わなかった。

(いつもよりも…克哉を可愛い、と思っているからな…。いつもよりも…
君の中にいる事が気持ち良く感じられる…)

 克哉の内部は早くも淫らに蠕動を繰り返して、御堂のペニスを自らの際奥に
導こうと妖しく吸い付き、搾り始めている。
 腰を使わなくても、中にいるだけで達してしまいそうなくらいにきつくて…
気を抜けば、それだけでイってしまいそうだ。

「み、御堂さん…お願い、ですから…」

 貴方からの、愛されていると実感出来る一言が欲しいと…その欲求を
瞳に強く宿していたが、御堂の方は…まず、身体全体で…克哉を愛して
その想いを叩き付けたい欲求に駆られていた。
 
 ヌチャ…ヌチュ…グプ、グチャ…

 お互いの体液が混ざり合う音が、接合部から響き渡って来て…ゾクゾクゾク、と
した快楽が背中から這い上がって来た。
 凄く、気持ち良くて…眩暈すらしてくる。
 それ程の極上の快楽を共有しながら…お互いに、身体のリズムを合致させて
快楽の階段を駆け上り始めていった。

「あっ…んっ…み、ど、う…さ、ん…! 凄く、気持ちが…イイ…ふぁっ!」

 与えられる強烈な感覚に堪えるように、必死になって克哉は恋人の背中に
腕を回して縋り付いていった。
 相手のそんな一つ一つの動作が、御堂の心を更に激しく煽って…どうしようもなく
昂ぶらせていった。

「克哉、私も…凄く、良いぞ…っ。君の、中は…凄く熱くて…こちらまで、蕩かせて
しまいそう…だ、からな…」

 お互いに焼き尽くされそうなくらいの激しい情熱に突き動かされながら
夢中で相手を貪りあっていく。
 両者の呼吸と、刻むリズムがほぼ重なり合っていく。
 克哉がギュウッと強く内部のモノを締め付け…御堂もまた、限界に達して
熱い精を解放していくと…双方、押し寄せてくる悦楽の海へと呑み込まれ
始めていった。

「くぅ…!」

「んんっ―!」

 ギュウ、ときつく相手の身体を抱きしめあいながら…二人、ほぼ同時のタイミングで
達していった。
 克哉の内部に、御堂は熱い滾りを注ぎ込み…克哉もまた、それを受け止めながら
己を抱いていた相手の腹に、白い飛沫を飛ばしていってしまった。

 荒い呼吸に、鼓動。
 真っ白になるような快楽と、気だるい余韻。
 息を整えていきながら…御堂は改めて相手の耳元に唇を寄せて、少ししてから…
やっと言葉を紡いで、恋人に伝えていく。

『克哉…私は……………………』

 照れ臭さもあったのだろう。
 彼なりに必死になって考えた、この想いを伝える特効薬になりうる一言というのは
気恥ずかしくて、消え入りそうなくらいにか細い声音だった。
 だが、克哉の耳には辛うじて届いていて…その一言がジンワリ、と彼の心に
染み入っていくと同時に…。

「た、かのり…さん。本当に、ありがとう…」

 泣きそうな表情を浮かべながら、御堂の腕の下で…克哉は花が優しく綻んで
いくように…穏やかで嬉しそうな微笑を浮かべていった―

 
 先日はプチオンリーでうちのサークルに立ち寄って下さったり、
声を掛けて下さった方…本当にどうもありがとうございました!
 はっきり言って鬼畜眼鏡では、正式に自分でスペースを取って
参加したのは初めての経験でしたので、結構ドキドキでしたが…
買いに来て下さった方が結構いて凄い嬉しかったです。

 サイトを見ていますよ~と声を掛けて下さった人のおかげで
もう少しこれからも頑張っていこう! と思えました。
 …本、一応頑張って用意しましたけれど…少しは楽しんで
貰えましたでしょうか…?
(凄い不安が…バクバクバク…)

 えっと、昨晩に帰宅してからバタンキューしていたり…(ともかく疲れて
眠りこけていた…)早朝から親戚の一家と潮干狩り(磯遊び)に出かけたり
夜はもう一組来客が来たりで、今日は何か時間が取れなかったですが…
今日の日付ギリギリか、今日の日付を越えてしまうかもですが…
一応連載は掲載します。
 もうちょい、お待ち下さい。

 一応、次は受かっていたら夏コミ…でしょうか。
 今回は四月中旬くらいまで新しい話が浮かばない~! という
スランプ状態に掛かっていたので準備期間が短くなってしまいましたが
夏までにはもうちょい読み応えがあるオフ本用の長文のを一本は書き下ろし
たいな~と他のサークル様の発行物を見て、メラメラと野望燃やしています。
 明日からは通常ペースに戻していきます。
 わざわざ、うちのサークル訪ねて下さった方にはこれからも地道に作品を
書いていくという形で応えていきたいと思っていますので…。
 無事にイベント終わって良かったです。
 では、また後で上がって来ますv
 イベント行けない方用の置き土産
 当日配布の無料配布本の中身でございます。

『春麗らかに』
 
                      BY 香坂 幸緒
 
 ―桜を見に行こう
 
 桜の蕾がつき始めの頃、御堂は克哉に向かって短い言葉で花見に誘い掛けていった。
 最初は克哉もびっくりしたけれど、御堂にそうやって誘って貰えた事自体はと
ても嬉しくて、二つ返事でOKした。
 だが、タイミングが悪い時というのは重なるものだ。
 心の其処では随分とこっそり、楽しみにしていた花見は結局…桜の花が見頃を
迎えた頃に大きなトラブルの対応に追われている内にあっという間に過ぎてしまっていた。
 特に恋人同士になってからは、克哉はMGNに移籍して彼の直属の部下に
なったおかげで…御堂の仕事が忙しくなれば、彼も一緒に慌しくなってしまう。
 花の命は短し、と良く言ったもので…関東圏内で花見をするのに最適だった時期は
全て忙殺されている内に終わってしまっていた。
 
―せっかく御堂さんが誘い掛けてくれたのに残念だったよな…
 
 内心ではそう感じていたが、特に不満を表には出さないように心がけて…GWまでの
期間を過ごしていた。
 4月の初旬にあれだけ忙しかったおかげか、連休に入る頃には少しは
仕事状況も落ち着いて。
3日から6日の間は丸々…二人共連休を取れる運びとなった。
 その前日、御堂は改めて…克哉に向かって声を掛けていった。
 
―もう、葉桜になってしまったが…二人で先月のあの約束を果たしに行かないか…?
 
 そう言われた時はびっくりしたけれど、とても嬉しくて。
 
―はい、オレで良ければ…喜んで。
 
 克哉は二つ返事で…了承、していった―
 
                *
 
 5月3日、MGNに移籍してから初めて迎えるGWの初日。
 御堂と克哉は…いつもと違ってスーツ姿ではなく、ポロシャツにゆったりとした作りの
ズボンというラフな服装で、都内の外れにある大きな自然公園に足を向けていた。
 この時期、都民の殆どは田舎に帰省したり…海外旅行に勤しんだりしているので
普段の休みの日なら賑わうこの公園も、すっかり人気がなかった。
 正門から随分と離れた位置まで歩いて進み、恐らく一月前だったら見事な桜の
花を讃えていただろう立派な桜並木の下でビニールシートを敷いて二人で腰を掛けていく。
 
 ―昨晩、結構遅くまで二人で愛し合ってしまっていたので…かなり最初は眠気と
疲労感を覚えていたが、日の下にいる内に結構意識が覚醒していった。
 
(正直言うと…結構、眠いかも…。でも、せっかくの御堂さんとのデートだしな…)
 
 付き合い始めて今月で四ヶ月から五ヶ月目に差し掛かるくらいだろうか。
 最初、あんなに険悪な形で関係が始まったとは思えない程、交際するようになって
からは自分と御堂の間には優しい時間が訪れるようになった。
 
(ちょっと御堂さんは…言葉が足りない部分が多すぎるけど、な…)
 
 正直、好きだとか愛しているとか…そういう甘い言葉を殆ど言ってくれない人なので
時折不安を覚える時もあるが…他愛ない表情や仕草、言葉の中にこちらを気遣ってくれる
言葉がちゃんとあるので…一先ず、そこまで不安は覚えずに済んでいた。
 
「…ふぁ…」
 
 今日の屋外デートだって、御堂が自分と一緒の自分を過ごしたいと思ってくれた
からこそ実現した事なのだ。
 その嬉しさをちゃんと噛み締めたい、という気持ちはあったが…やはり、睡眠不足には
勝てず生あくびが零れ続けていった。
 
(いつまで御堂さんに気づかれずに過ごせるかな…)
 
 せっかくこうして外にまで出たというのに…自分があくびを繰り返してばかりでは
御堂にだって申し訳ない…そう考えた瞬間。
 
「えぇ…っ?」
 
 克哉は信じられないものを見たような思いがした。
 御堂もまた、眠そうに…必死になってあくびを噛み殺していたのだ。
 すぐにこちらから顔を背けられて、隠されていったが…見間違えようがなかった。
 
(も、もしかして御堂さんも…オレと同じく、凄く眠いのかな…?)
 
 いつも完璧主義者で、乱れた処やだらしない処を殆ど見せようとしない…御堂に
対してはそういうイメージを抱いていたせいで、今のあくびをした瞬間は克哉にとっては
ちょっとしたカルチャーショックだった。
 しかし良く考えていれば、御堂と自分は同じように働いている訳だし…昨晩だって、
行為が終わって就寝に就いたのはほぼ同じくらいの時間である。
 よって、克哉が睡眠不足であるという事は…御堂だって同じ条件である事は頭で
理解していたが…やっぱり、ちょっと驚いてしまう。
 
(御堂さんでも、ちょっと呆けたような顔で…アクビをするような事あるんだな…)
 
 何となく、今の顔を見て…いつも格好良い自分の恋人に対して凄い親近感が
湧いていくが…恐らく本人に面と向かって言ったら絶対に不機嫌になる事だろう。
 
「…あのう、もしかして…御堂さんも、凄く…眠いんですか…?」
 
「…む、あぁ…そうだ。昨晩は…少々、寝るのが遅かった…から、な…」
 
 いつも語尾まではっきりした物言いをする彼にしては、珍しく歯切れが
悪い返答だった。
 けれどこちらを向いた瞬間に、キっとした眼差しに戻った処を見ると…
やはり克哉の前ではみっともない姿を晒したくないという彼なりの美学が
存在しているからだろう。
 その瞬間、春風が柔らかく辺り一面を吹きぬけていく。
 春の暖かさと、爽やかさをそっと周辺に伝えていくその微かな風を…克哉は
心地良さそうに受けていった。
 
「…オレも、同じです。本当なら…今日、貴方とこうして外にデートに行くって
判っていたのに…結局歯止めが利かなくて、昨晩は夢中に…なってしまいました…から…」
 
「う、む…そうだな…」
 
 お互いに昨晩の情事の記憶を思い出して、顔が赤らむような思いがした。
 だが…この沈黙は気恥ずかしいが、同時に悪くない気分だった。
 御堂が照れ隠しにそっぽ向いていく仕草が可愛らしく思えて…ついクスクスと
笑い声が漏れていってしまう。
 そんな自分を御堂はちょっとだけ不服そうに見つめていたが…忍び笑いを
噛み殺す事が出来なかった。
 
「あの…御堂さん。お互いに眠いというのなら、葉桜の下でお弁当を食べる
んじゃなくて…一緒にお昼寝しませんか。きっと…気持ちいいですよ…」
 
「誰が来るのか判らない場所で…その振る舞いは、少々無用心では
ないのか…?」
 
「えぇ、人の気配を感じたらどっちかがちゃんと起きれば良いだけですから。
それに…本当に眠らなくても、目を閉じて日光浴をしながら身体を休めるだけでも…
少しは身体の疲れが取れると思いますから…。
あの、ダメ、ですか?」
 
「む、ぐ…!」
 
 克哉が柔らかく微笑みながら、強請るようにそっと相手の顔を見つめていくと…
御堂は暫く押し黙っていった。
 そのまま腕を組んで暫く考え込んでいって…結局、観念したように深い溜息を
突いていく。
 
「…判った、君の提案を呑もう。私も確かに…睡眠不足だしな。君と一緒ならば…
それも悪くなさそうだ…」
 
「…はい、御堂さん…オレの提案、聞いて下さってありがとうございます…」
 
「…礼を言われる程の事ではない。私だって…その、君と一緒に過ごしたいという
想いは…一緒、だからな…」
 
 本当に心底照れ臭そうに咳払いしながら、そんな事を言うこの人を…愛しく
感じながら、克哉はそっと相手の腕に凭れ掛かって頬を擦り付けていった。
 多分、御堂と一緒ならば…より添って昼寝をするだけでも自分はきっと
幸せな気持ちになれる事だろう。
 そして…二人は暖かな日差しが降り注ぐ中、若葉を力強く繁らせた桜の木の幹に…
そっと背中を凭れさせながら、一時のまどろみに落ちていく。
 
(ん…凄く、良い気持ちだ…)
 
 心地よい春の一日。
 どこまでも澄んだ陽光と春風、そして自然の恵みに包み込まれていきながら…
相手が今、自分の傍らにいてくれる喜びを、互いに噛み締めていく。
 ジンワリと胸の中に満ちていく幸福感。
 他愛無く、同時にとても得難く…貴重な一時。
 克哉は瞼を閉じながら、傍らの愛しい人の体温を脳裏にしっかりと刻み込んで…
ただ、その僥倖を享受していった。
 
 ―この春麗らかな光の中で―
 
 
                         
 机の上に本が四冊、けど克克が二冊で御克がない。
 予約してくれた人に、ささやかだけどおまけつけたい。

 という訳で粗品作りました。
 簡単な表紙+本文4P、ほのぼので短い内容なんですけどね。
 御克のGW、春にちなんだ短いお話です。
 一応、これはP数も少ないので無料扱いで配布します。
(全部で30部ほど)
 うちのスペースに顔出す気満々の管理人さんの分と、予約して
下さった方々にこっそりおつけ致します。
 その他で欲しい方は、スペースに無料…と書いて置いておきますから
ご自由にお持ちください。
 本気で薄い本なので、あまり期待はしないで下さいませ(汗)

 一応石榴祭の記念に作成したものなので、配布は今回のみ。
 その代わり、明日…イベント行けない方用の置き土産にこれを
掲載して旅立ちますね。
 ではでは!
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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