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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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  ―恥ずかしくてつい、相手から目をそらしていたが…チラリと横を見ると
克哉が柔らかく微笑む様子が目に入って…ゆっくりと相手の方へと
顔を戻していく。
 
「…ふん」

 そんな一言を発していきながら、今度は御堂の方からそっと克哉の
頬へと手を伸ばしていく。
 自分よりも七歳も年下の恋人の肌は、男性の割には凄く滑らかな
感触をしていて心地好かった。
 そして…意趣返しとばかりにこちらの方から噛み付くようなキスを
落としていった。
 クニュ…と相手の弾力ある唇を歯で軽く噛むと、なかなか面白い
感触がしてつい夢中になっていく。
 恋人同士らしい戯れの時間。
 そうしている間に…克哉の指先が御堂の髪や項に触れて、愛しげに
撫ぜ擦っていく。

「…こら、克哉…あんまり触れると少し…くすぐったい」

「…くすぐったいだけか? これだけ愛情を込めてあんたに触れて
いるというのに…」

「あ、こら…耳元で何か、んんっ…囁くな…」

 克哉は片手で相手の背中をやんわりと撫ぜ上げていくと…
そのまま御堂の耳元に口元を寄せて、腰に響くような低い声音で
囁きを落としていった。
 熱っぽい吐息が同時に送り込まれて、それだけで肌が粟立つような
感覚が襲い掛かってくる。
 そして気づけば…克哉はゴンドラの座席に腰を掛けて、御堂が
正面で向かい合う形で彼の身体の上に乗り上げる体制になっていた。

(…さっきまで激しいキスをされてつい失念していたが…このまま彼と
ここでこうやって触れ合っていたら…危ない気がする…)

 …この男とこんな近くで密着し合っていたら…絶対に穏やかでは
ない展開になりそうな気がして、本能的に後ずさろうとした。
 だが…身を引こうとする御堂の肩をしっかりと掴んで、克哉は
決してそれを許そうとしなかった。

「…克哉、あんまり触れるな…。ここでそんなに君に触られまくったら…
私とて冷静ではいられなくなってしまうから…」

「・・・あんたは俺と一緒に二人きりでいて、冷静でなんかいられると
思っているのか? しかもこんな特別に夜に…?」

「だ、だが…ここはゴンドラの中だぞ! こんな所でするなど、
君は…正気か!?」

「…問題はない。今夜、この園内にいる人間は皆…俺の息が掛かっている
人間ばかりだからな。…ゴンドラ内でどれだけイカれたセックスを俺たちが
ヤろうとも…外部にそれが漏れるような事はないさ。
 その点はちゃんと考慮してある…」

「だ、だが…それ、でも…」

 相手があまりに自信たっぷりに言い切るので、常識とかモラルとかが
瓦解して…つい、欲望のままに相手を求めたい衝動に御堂は駆られていった。
 いくら廃園になっているとは言え、観覧車の中でセックスをするなど
彼の今までの常識では考えられない。
 そんな事を要求されてすぐに素直に頷ける訳がない。

(…君という男は…! どうして、こんな時でも私をおかしくさせるような…
そんな触り方ばかり、するんだ…!)

 興奮と憤りで、耳たぶまで真っ赤に染めている御堂の全身に…厭らしく
克哉の掌が這いずり回っている。
 彼の手が、こちらの衣類をゆっくりと剥ぎ取りに掛かっていく。
 火照った身体が徐々に外気に晒されていく。
 一瞬…肌寒くてブルっと震えたが、胸の突起を執拗に弄られている内に
空気の冷たさなど気にならなくなっていく。
 
「やっ…めろ、克哉…! 本当に、これ以上は…!」

「…俺を求めて、腕の中でよがり狂えよ…孝典…」

 そうしてついに眼鏡の手が…御堂の下肢の衣類へと伸びていく。
 流石に観覧車の中で…膝の上に乗せられた体制で、そこまでやられると
ぎょっとなってしまう。
 だが男の手はまったく躊躇いを見せずにそれを引きずり落として
あっという間にこちらを全裸に近い格好へと変えていった。
 自分ばかりが脱がされて、肌を晒される現状に身体全体が
紅潮していく。
 自分の下半身に、熱く猛った性器が息づいている。
 先端からは先走りが淫らなくらいに濡れそぼって…陰毛が
茂っている箇所を汚していく。

「はっ…やっ…其処を、弄るな…克哉ぁ…」

 克哉の手がこちらの硬く張り詰めたペニスへと伸びていく。
 丸みを帯びた鈴口を執拗に弄られるだけで、あまりに強烈な感覚が
走って呼吸が上がっていく。
 たったそれだけの刺激で奥まった箇所が淫らに蠢いて浅ましく
息づいているのが自分でも判る。

「…こんなに濡らしている癖に、口でいつまでイヤと言い続けている
つもりなんだ…。今更、あんたもコレを止める事など出来ないだろう…?」
 
「そ、んな…事、はぁ…はっ…んんっ!」

 尿道の付近を爪で抉られ、痛み混じりの快感が電撃のように
走り抜けていく。
 その瞬間、ドバっと蜜が一層大量に溢れて…ペニスを弄る克哉の
手を一気に濡らしていく。

「…ほら、口で拒んでいてもあんたの身体はこんなに正直に
気持ちいいって訴えているぞ…」

 そうして、暫く其処を執拗に扱きあげた後、イク寸前間際に唐突に
愛撫を止められて…その先走りでグショグショになった指先を
ついに後蕾へと延ばされていく。
 散々焦らされて、煽られた身体は瞬く間にその指先を飲み込んで
深々と受け入れていく。
 相変わらず克哉の手は、的確だった。
 こちらの快感ポイントを正確に突いて、追い上げてくる。
 首筋から鎖骨に掛けて大量の赤い痕を刻み込まれていきながら…
前立腺をねちっこいぐらいに責められ続けている間…御堂は本気で
気が狂うかと思った。

「はぁ、あぁ…! もう、ダメだ…早く、君を…!」

 ついに耐え切れずに御堂が、彼の身体の上で艶やかに腰をくねらせながら
懇願の声を漏らしていった。
 もう、ここがどこなのかすらもどうでも良くなっていった。
 求めて、相手が欲しくて仕方なくて…もうその欲望以外、思考回路の中に
存在しなくなっている。
 御堂が切羽詰った様子で顔を歪めてくる。
 克哉はその表情を見て…実に満足そうに微笑んでいく。

「あぁ、俺も…もう、あんたを感じ取りたくて仕方なくなっている…。
抱くぞ、孝典…」

「あっ…はぁ…」

 悩ましい声を思わず御堂が漏らした次の瞬間、自分の狭間に克哉の
熱い滾りが押し当てられているのが判った。
 その瞬間、ゆっくりと熱い塊が御堂の内部へと押し入って行ったのだったー
 
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 本日出ていく前と、横浜観光後におしげさん宅に移動して
着いてからの二回に分けて執筆してアップいたしますので
30日の夜更新になります~。
 …本来なら余裕で書ける時間あったんですけどね。
 ちょっとかさ張るものは先におしげさん宅に配送させて貰ったら
荷物を発着した日がね、別ジャンルの原稿やってて疲れて
頭がプーの状態でしたので…。

 宅急便の伝票に電話番号と、マンション.アパート名を
書き忘れてしまっていまして…。

 インターネットで配送状況調べたら「住所不明状態」に
なっててセンターで止まっておりました。
 その作業に20分前後取られたら、ちょっとお出かけする
前にアップするのは厳しい状況に…すすすす、すみません!
 また日付前後になるかもですが、30日分は書くと言った以上
絶対に書きます。
 もうちょいお待ち下さいませ!

 …しかし私、こんなんばかりです。
 昔、友人に「○○○さんはおっちょこちょいの遺伝子が
全開の人だから」と言われた事ありますが…本気でその一言が
身に沁みます。あうあう。
 …そしてこんな奴だから、寛容な人か…こちらの大ボケを
笑ってくれる人じゃないと付き合えなくなるんですね。はい。

 そして夜に書くと言っておきながら、ちょっとノド風邪を引いてしまって
ちょいと一旦寝てからじゃないと頭が使い物になりそうにないです。
 ・・・一度寝て、それで明日の朝中に30日分をアップします。
 どうも冬コミ終わって、ちょっとほっとしたから身体に出た
みたいです(汗)
 もう少し遅れますがご了承下さいませ。
 ではおやすみなさいませ(ペコリ)
 こんにちは香坂です!
 無事に冬コミから帰還して参りました!
 当日はうちのスペースの方に足を運んで下さった方、本当に
ありがとうございました!!
 今までサークル活動してて、あれだけ沢山の人に来て貰った事は
初めてだったから凄い嬉しかったです(感涙)

 こちらに差し入れを下さった方、そして…訪ねて声を掛けてくれた
友人の方々、へそまるさんのも含めて本を買っていった皆様…
今回はかなり励みを頂きました。
 まだ鬼畜眼鏡でのオフライン活動においては未熟な所が多い
管理人で御座いますが、これからもどうぞ宜しくお願いします(ペコリ)

 後、克克新婚本を購入頂いた方宛に…心苦しいですがこそっと
お伝えします。
 …オフ本作るのがそもそも4~5年ぶりな上に、今回初めての
データー入稿挑戦でドッキドキだった為、正直…まだ至らない事が
多く、乱丁やページ抜け、著しい誤字脱字の類のチェックまでは
やれる範囲でやりましたが…正直、フォントの統一化まで意識が
回らず、新婚本の途中に…「ちょっとこれは目立つよな」という
失敗を一つ、やらかしました(苦笑)

 本文を書く事に関しては全力を尽くしましたが、今回は残念ながら
そういう点で少しイタタな失敗をしてしまいました。
 皆さんの貴重なお金を頂いてお渡しする本なのに、こういう失敗をしてしまったのは
正直かなり心苦しかったですが、せめてものお詫び&気持ちとして
フリーで配布する予定だった無料配布を新婚本とはワンセットで
おつけするという形で対応させて頂きました。
 300部の無料配布を作るの踏み切った理由は…全力で作った本に対して
正直自分が至らなかったことに対する悔しさがあったので…それを昇華するのと
ちょっとした気持ちを買ってくださった方につけさせて頂こうという動機からです。
 
 今回、売り子担当してくれたへそまる嬢も微妙に印刷所の方への表紙の入稿での
カラーモードの指定に失敗してしまったらしく、予定していた色よりもかなり違った
色合いになってしまって…コミケの前に二人で「次回からはこの経験を絶対に生かして
二人で頑張っていこう!」と励ましあっておりました(笑)
 …現在、発展途上中の二人ですが当面ノマ受けオンリーまではお互いに相方として
励ましあいながら、二人でレベルアップを計っていきます。
 こんなサークル主ですが、お付き合い頂けると幸いですv
 そんな私らの来年の目標は「お互いに絵のレベルアップをする事。表紙とかも
 自力で良い物を作れるように頑張っていく事」です。

 次の機会がありましたら、今度こそは「この本を買って良かった!」と思って貰えるような
内容と…修正、編集等もばっちりな本を作れるように尽力させて頂きます(ペコリ)
 繰り返しますが、28日にうちのサークルで本を買ってくださった方…本当に
感謝しております。

  今回の新刊においては自家通販にて対応させて頂く事に致しました。
  ちょっとした通販オマケでもつけさせて貰おうかな…と予定しております。
  その準備が出来次第、サイトの方でアナウンスしますのでどうぞ宜しくお願いします。
  自家通販でのオマケは…コソっと三月の春コミにて、へそまるさんのスペースにでも
無料配布として置かせて貰おうかなって考えております。
 そういう形で、12月に購入した方にも手元に届くようにも対応しようかな~と…。
(イラスト一枚&ちょっとしたSSつけた両面ペーパーか、8Pの本のどっちかに
なると思います)

 一月中旬くらいまでには通販の準備出来るように対応させて頂きます。
 年明けから暫くは職場の方も落ち着いて、当分シフト制になって休みが
増えるとの事なので…自家通販対応させて貰いますね。
 それでは今回はこの辺で…。30日分は普通に連載させて頂きます。
 バーニング~の続きは年明け後の掲載になります。
 ご了承下さいませ(ペコリ)

 とりあえず克克新婚本におまけとしてつける
無料配布の本文をここに掲載して、コミケの方へ
旅立たせて頂きます。

 一応克克のクリスマス話として単体で読めますが
冬コミの新刊の『INNOCENT BLUE』や現在連載中の
バーニングクリスマスともリンクしているお話です。

 えっ? サイトに掲載する予定の話を何故…300部も
刷って製本頑張ったんだって?

 …あ~これ、新刊の侘び状も兼ねているので…乱丁や
ページが抜けていたり、違っていたりとかはなかったんですが
ちょいと…人によっては気になるよな~という点がございましたので
それで自分への罰ゲーム&読み手へのサービスを兼ねて
頑張って作っておりました(汗)

 今回コミケに行けない方用への置き土産も兼ねています。
 良かったら読んでやって下さいませ。ではでは♪

 克哉が指定して来た場所は、二ヶ月くらい前に閉園したばかりの
都内の外れにあるアミューズメントパークの跡地だった。
 景気が良かった頃は大変な賑わいを見せていたここも、近年では
すっかり客足が遠のいてしまって…ついに閉鎖にまで追い込まれてしまった。
 開園当初の頃は派手なパフォーマンスが人気でそれで賑わいを見せていた
からこそ…予算が厳しくなり、以前よりも地味な演出になってしまった事が
敗因となってしまったのだろう。
 名前だけは聞いた事があったその場所に車を乗り付けていって…
ますます御堂の怪訝な想いは深まっていった。

(佐伯はどうして…この日に私にここに来るように指定して来たんだ?
 ここはもう二ヶ月も前に閉鎖していて…何も稼動していない筈なのに…)

 彼の片腕として働くようになってからすでに一年近くが過ぎようとしている。
 ビジネスのパートナーとしてなら、彼の行動や思考パターンは読めるが
プライベートの事となると相変わらずさっぱりであった。
 仕事から離れて、私人となればいつだって御堂は彼に振り回されて翻弄
させられてばかりだ。
 閉園されていると言っても、駐車場や国道に繋がっている道路には街灯が
灯っているので真っ暗という訳ではない。
 ガランとしている駐車場スペースに愛車のセダンを乗り付けていくと…
御堂はとりあえず、克哉の姿を探すべく車から降り立っていった。
 
「…この園に来るのは初めてだな。確か4年くらい前にオープンして
最初の頃は良く雑誌やテレビとかで宣伝をされていた筈だが…」

 最初は都内の若い世代向けの新スポットとして紹介されていた場所も…
閉鎖された今では閑散とした雰囲気だけが残されていた。
 確か夏には盛大な花火のパフォーマンス、冬には鮮やかなイルミネーションを
売りにしていた筈だ。
 しかし、今ではそんなのは本来ならどうでも良い筈だった。

「…? 何か向こうの方が妙に明るくないか…?」

 手がかりを得ようとゆっくりと入り口の方まで歩いて向かっている最中に
御堂は違和感を覚えていく。
 …ここはすでに閉まっている筈だ。それなのに奥に進めば進むだけ
明るくなっていくのは奇怪な現象だった。
 だが、幾ら御堂が疑問に思ったとしても現実に…近づけば近づくだけ
光は強くなっていき、眩しく感じられる程であった。
 そして…目の前には予想もしていなかった光景が広げられていた。

「…これは…!」

 それは、目にも鮮やかな光の洪水だった。
 誰もいない筈の遊園地内の全ての乗り物のネオンが灯されて冷たい冬の
夜の下で輝いている。
 メリーゴーランド、海賊船…ジェットコースター、空中ブランコ…遊園地に
おなじみの乗り物達が光り輝き、奥の方にはアクリルで作られた透明な床が
淡く青や緑に輝いて…その下に流れている水が波紋状の揺らめきを生み出し
実に幻想的な雰囲気を生み出していた。

「…これは一体、何なんだ…? ここは確かに二ヶ月前に閉鎖された
アミューズメントパークの筈なのに、どうして…?」

 御堂が疑問に思いながら呟いていくと、その瞬間…今まで沈黙を守っていた
観覧車が光り輝いていった。
 それはまるで…水晶で作られた風車が回っているような、美しくも儚い
光景だった。
 水晶の柱をイメージさせたデザインの観覧車の梁の部分は…一定時間ごとに
様々な色へと移り変わって、まるで夢を見ているかのような光景だった。
 思わず御堂が目を奪われていると…その時、携帯から克哉専用に設定してある
着信音が響き渡っていった。

「…佐伯からだ!」

 暫く呆気に取られて身動き出来ないでいたが…御堂はその音楽に正気を
取り戻して、慌ててコートのポケットに収めていた携帯電話を取り出して、通話
ボタンを押していく。

『…やっと来たな、御堂さん…随分と長く待ち侘びていたぞ…』

「佐伯、これは一体どういう事だ…? ここは確かとっくの昔に閉鎖された場所の
筈だろう…! それなのにどうして…」

『あぁ、そんな事か。単純なことだ…。…俺がここのオーナーに交渉して
今夜一日だけ特別に全ての照明を灯して貰ったんだ。乗り物を全て
動かすのは無理だが、明かりを灯すだけならちょっと操作すれば外部からでも
出来るらしいからな。それで…電気代は全てこちらが持つという条件で
こちらの我侭を聞いてもらい、あんたをここに招いた。それだけの話だ…』

「…何っ? 本当かそれは…」

『…そんな事を嘘言って何になる。…だが、ここはかつて美しいネオンと
イルミネーションを冬場は売りにしていた所だからな。
 あんたを驚かせて…楽しませるにはここ以上に最適の場所はないと
判断した。だから誘わせて貰った…気に入ったか?』

 そう言いながら電話口で相手が愉快そうに笑っていたのでカチンと来た。
 …何となく良いように克哉に自分は踊らされてしまっているみたいで
非常に不愉快だった。
 確かに予想外の展開過ぎて、驚いてしまったのは確かだ。
 こんなサプライズをクリスマスに用意されているだなんて…思っても
みなかっただけに、そして口では軽く言っているが…廃園になっている
遊園地を一日だけ稼動させるというのが容易な事でない事ぐらい
御堂にだって判る。
 物凄い労力を払って、自分の為だけにこの男は黙って準備をして
くれていた。その想いは判るのだが、やはり癪に障ってしまった。

(…まあ、彼と付き合っていたらそんな事はしょっちゅうなんだがな…)

「あぁ、大変気に入った。あまりに予想外の事だったからな…。
まさかクリスマスにこんなサプライズを用意して貰っていたとは
考えた事もなかったからな…。それで今、君はこの園の中のどこに
いるんだ…?」

『あぁ、俺は観覧車の中にいる。…ここから、あんたの姿が見える。
その観覧車のゴンドラの『Blue』にいる…色で分けられているから
近くまで来れば一目瞭然の筈だ』

「判った…今から観覧車の方へと向かおう」

 そういって御堂は一旦、通話を断ち切っていくと…そのまま
観覧車の方へと駆け足で向かっていった。
 成る程、克哉が言っている通り…目的のゴンドラはすぐに判った。
 16個のゴンドラには、それぞれ色の名前がつけられているらしく…一つだけ
目にも鮮やかな青いゴンドラがあった。
 あれが彼が言っていた『Blue』に間違いないだろう…そう目星を
つけながら、御堂は乗り降りする地点へと降り立っていった。
 其処には係員が一人立っていて、彼の姿を確認すると…青いゴンドラの
方へと歩み寄り、扉を開けていく。
 だが、その係員は奇妙だった。黒尽くめの衣装に目にも鮮やかな金色の
髪をおさげにして纏めているという…異様な格好をしていた。
 顔立ちは端正で整っている方だが、纏っている空気にどこか不穏なものを
感じて…その男を見ているだけで妙に落ち着かない気分になっていく。
 そして男はこちらの方を向き直り、実に胡散臭そうな笑みを浮かべながら
こちらに声を掛けて来た。

『…御堂孝典様ですね。お連れ様の佐伯克哉様が先にこのゴンドラにて
お待ちです。さあ…あの方との聖夜の、空中での一時を今宵はどうぞ
存分に愉しんで下さいませ…』

「あ、あぁ…」

 とりあえず生返事ながら答えていったが、御堂の心は疑問でいっぱいに
満たされていった。

(何だこの男は…? 遊園地の係員にしては…口調も態度も随分と
おかしなものを感じるが…)

 だが、男ははっきりと克哉の名前を口にしていた。
 このゴンドラに彼が乗っているのは間違いないだろう。
 その割には何故、彼の姿が窓から見えないのか少し疑問を感じていったが
うかうかしていたら乗り過ごして、もう一周回ってくるのを待たなければいけなくなる。
 押し問答をしている余裕は今のところなかった。
 だから御堂は疑問を一旦頭の隅に追いやり…ゴンドラの近くまで歩み寄っていくと…。

「来たか、御堂…」

「っ…佐伯!」

 いきなり乗り付ける寸前に、克哉が目の前に現れてこちらの腕をグイと
掴んで行って、こちらを強引に引き込んでいく。
 そして中に倒れこむように二人で収まっていくと…次の瞬間に、ガチャンと
音を立てて外から閉錠されていった。

「ふっ…うぅ…!」

 いきなり不意打ちのように引き込まれて、激しいキスを交わされていく。
 グチャグチャ…と熱っぽく、頭がクラクラとするような濃厚な口づけを落とされて
御堂は意識の全てを浚われていってしまった。
 無意識の内に相手のコートの裾を握りこんでしまい、その強烈に甘い感覚に
耐えていくが…暫く解放される事なく、ザラついた舌先に口腔を犯され続けた。

―クチャ、ピチャ…ヌチュ…グチャリ…

 脳裏に厭らしい水音が響き渡り、背筋にゾクゾクした感覚が走り抜けていく。
 早くも身体のあちこちが、快楽の余りに反応し始めているのを御堂は
感じ取っていった。
 こんな歓迎の仕方、あまりに性質が悪すぎる。
 その事で文句の一つも言いたいのに、腰が砕けてしまっている上に口も
しっかりと塞がれているので抵抗することすら出来ないのが恨めしかった。

 ―チュパ…

 そうして、最後に大きな音を立てながら口接音が響き渡り、ようやく口付けが
解かれていった。
 そして目の前の男はまったく悪びれる事なく、平然と言ってのけた。

「孝典…メリークリスマス。良く来てくれたな…」

 そんな事を言われながら、優しく頬を撫ぜられて微笑まれたらこれ以上…
相手に向かって文句や悪態を言う事すら出来なくなってしまう。

「…あぁ、メリークリスマス。克哉…」

 と、頬を赤く染めてソッポを向きながら…御堂は呟いていく。

―その瞬間、本当に楽しそうに克哉は口元に笑みを刻んでいったのだった―

 

 

 とりあえず、本日朝…無料配布300部分の製本&見直し
作業の方終わりました。
 あ~本気で疲れましたわ。まあこれでこちらの方は確定しました。

 後は別ジャンルの原稿の方にラストスパートを掛けます!
 ここ数日、無理しないで連載の方を休んだり…駅まで徒歩15分の
距離を若干バス使ったり、睡眠を若干大目に取る形で労わっていたので
本日のコンディションはそれなりに整っています。
 …体力も回復してきたので、気力というか…気持ちの方も浮上して
来ました。今週頭は、本当に暗くなっててすみませんでした(苦笑)

 本日は、まずは別ジャンルの原稿を頑張って夕方頃までに仕上げれば
印刷段階では若干時間の余裕が取れるので(何故なら一度セットすれば
両面に自動的に印刷出来る複合機だから)その時間帯に連載の続きを
書かせて頂きます。

 …何か最初は頑張って一話でまとめようとしたんですが、何ページか
書いてこりゃ3~4回に分けてやった方が良いやと悟ったので…
現在やっている季節物の眼鏡×御堂のクリスマスものはそれくらいの
長さになります。
 これが終わったら途中で止まっているバーニングの続き行きます。
 ご了承下さいませ(ペコリ)

 それじゃ最後の修羅場の海に行ってきます。
 …11月初めから、ほぼ二ヶ月間…原稿というか修羅場状態が
続いていたんですが、その日々もやっと終わりそうです。
 後、もう一踏ん張り! さぁ頑張ろう!!(気合)

 PS  27日23時追記

 とりあえず別ジャンルの表紙&本文終わりました~♪
 今は自分の印刷機で刷り上り待ちなのでその間に日付を若干
越えますが連載書かせて頂きます。
 …最後の修羅場はこれでやっと越えられました。やったー!
 という訳で行ってきま~す☆
 ※とりあえず前半部分だけです(><)
 最初書いていたのはダラダラと長くなってすっぱり切って、自然な流れに
なるように修正しました。
 眼鏡×御堂ものなので苦手な方は気をつけて下さいませ(ペコリ)

―佐伯克哉と結ばれて晴れて恋人同士となり、一緒に新会社を起こして
公私共に掛け替えのないパートナーとなってから最初のクリスマスが訪れ
ようとしていた。
 だが、その日…御堂孝則は極めて不機嫌そうな表情を浮かべながら
アクワイヤ・アソシエーションの玄関を一人、出て行っていた。

―本日はクリスマスイブ。恋人がいる身なら、本来なら
ウキウキしながら過ごしている記念日の一つである

 紆余曲折を得て、克哉と恋人同士になった。
 普段は新しい会社を更に発展させようと二人で必死になって働いている
おかげで月に何度か、恋人としての時間が持てれば良い方だった。
 …対等でありたいという願いを抱いて、彼の傍にいるのだ。
 その点で不満を覚えた事はない。
 だが、恋人同士ならクリスマスぐらい…一緒に過ごすべきでは
ないのだろうか?
 12月24日、イブの日…いつもは言われなくても夜八時くらいまでは
必ず残って仕事をこなしている男が…18時を回る頃にはさっさと退社
してしまっていた。

(あの男は…本当に、何を考えているのかまったくわからない…! 
好き勝手に抱きまくる癖に、滅多に好きとか愛してるとか言わないし…
こちらを振り回すだけ振り回して、説明がなかったり…そんな事
ばかりじゃないか…!)

 相手が一足先に退社したぐらいで、こんなに憤っている自分の器は
もしかしたら狭いのかも知れない。
 だが、どこかで克哉が誘ってくれるだろうという期待を持っていただけに
御堂の落胆はかなり深かった。
 一言でも、何か用事があってとかそういう説明があったのならば…
こんな気持ちにならなかった。
 だが、今夜…クリスマスの日でさえも、あの男は何も言ってくれなくて。
 恋人同士になってから最初の聖夜であるだけに、御堂は少しイライラ
ムカムカしていた。

「ったく…あの男は! せっかく私が今夜は奮発して、とっておきの
ワインを購入して備えていたというのに…!」

 自分の車に乗ろうと駐車場へ向かう途中、つい大声で叫んで
しまっていた。その瞬間に鳴り響く着信音。
 それを聞いて、思わずぎょっとなっていった。
 …御堂は着信音を聞いた時点で、すぐ誰から掛かって来たのかを
判りやすくする為にグループごとに音楽を変えていた。
 そして今…流れているメロディは、克哉専用に設定してあるものだった。

「…佐伯から、電話が…?」

 ぎょっとなって、御堂は慌てて携帯のディスプレイを眺めていく。
 そこには間違いなく…『佐伯克哉』からの電話番号と名前が
表示されていた。
 
「あいつからか…?」

 と思うと、慌てて電話を取ってしまっている自分がいた。

「もしもし! 克哉か?今、どこにいるんだ?」

 自分の車の前で思わず電話に向かって問いかけていく。
 そこからは克哉の低く掠れた声音が確かに聞こえて来ていた。

『こんばんは御堂…しかし、今夜のあんたは随分と不躾なものだな。
いきなり…挨拶よりも先にどこにいるかを聞くなんて、無粋なんじゃ
ないのか…?』

「悪かったな…だが、今夜は私に何も言わないで黙って君が
帰ったりとかするのが悪いんだろうが…。今夜が何の日か、
一応…君は判っているだろう」

 自分がまさか、こんなに女々しい事を口にする日が来るだなんて
予想もしていなかった。
 かつてMGNで出世街道の軌道に乗っていた頃の御堂には
付き合っている相手がいるからと言って記念日の類もクリスマスも年内行事も
あまり関係ないに等しかった。
 仕事が忙しくて脂が乗っている男なんてものは大抵そんなものなのだが
特に相手の誕生日とクリスマスの日は比重率が高くて、会う時間を
捻出しないと、拗ねられたり喚かれたりして面倒くさいことも多くて
辟易していたぐらいなのだ。
 咎めるような口調になってしまっている自分に、御堂は歯噛みを
したくなった。

『あぁ今夜はクリスマスイブだな…恋人たちにとっては疎かに
出来ない行事の日だが…それが何か?』

「…そうか、ちゃんと君は判っていたのか…」

 相手の言葉を聞いて、心が少しヒリリと痛んだ気がした。
 
『あぁ、判っている。だからあんたと掛け替えのない一時を過ごそうと
一足先に出向いて待っているんだが…』

「…何だと?」

 相手の予想外の言葉に、御堂は軽く瞠目していった。
 だが…同時に凄く嬉しくもあった。
 彼が本日、早くに帰った理由…それは聖夜である事も
自分の事をすっかり頭から抜け落ちていたからではなく…
それに相応しい場所を確保する為だったのなら、溜飲が下がる
思いがしていった。

『あんたが来てくれるのを待っている…今から場所を伝えるから
其処まで来てくれ。…目印は…』

 そうして男は、御堂が予想もしていなかった場所を口頭で
指定していった。
 ホテルや、レストランとか…夜景が綺麗なスポットというのなら
理解出来るが、聖夜に其処を選んで来るとは思ってもみなかった。
 聞き終わった後、御堂はポツリと呟いていった。

「…君のいる場所は理解した。だが…今夜、其処を選んだ理由は
一体何なのかだけ聞いても良いか…?」

『…孝典、夜は短いんだ。あまり益のない会話でダラダラと
過ごしていたらあっという間に今夜は終わってしまうぞ…?』

「…判った。とりあえず君の指示に従って現地の方へと向かおう。
だが、後で必ず君の考えなりを私に伝えて貰うからな…」

 少しだけ硬い声音でそう相手に伝えていくと、相手が電話の向こうで
喉の奥で笑っているような気がした。
 それがまた少々腹立たしかった。

『あぁ…あんたがここに到着してくれるのを首を長くして待っているぜ。
それではまた後でな…孝典』

 そう呼び捨てにしながら自分の名を呟くと同時に…相手からの通話は
プツっと切れていった。

(お前は…言いたい事だけ言って、あっという間に切るのか…本気で
身勝手な男なものだな…!)

 思いっきり受話器を強く握り締めながら、御堂は少し引きつったような
表情を浮かべて心の中で訴えていった。
 一体自分はどれだけあの男の気まぐれや突発的な行動に
振り回されなくてはいけないのだろうか。
 そんな事を考えつつも、御堂は一旦思考を切り替えて自分の車へと
乗り込み…指定された場所へと向かっていった。

「…どうして、今夜にそんな所を…」

 相手の意図が判らず、疑問げに呟いていきながら…御堂はまっすぐに
克哉から指示された内容を忠実に守っていく。

「…まあ良い。とりあえず向かおうとしよう。直接会ってあいつの考えなり
行動なりを理解しなければならないだろうしな…」

 そういって車を発進させて、御堂は一人…目的地へと向かっていく。
 そこで果たしてどんな事が起こるのか、まったく予想もせずに…。

  そして御堂はある意味、一生忘れられない出来事を体験する事と
なっていったのだった―

 

 
 
 …とりあえず本日も二時間残業をしてきましたが、
本日は若干体調がマシな為…これからちょいとクリスマスに
ちなんだSSを書いて来ます。
 日付を若干超えるかもですが、とりあえずネタは頭に浮かんだので
頑張ります。
 ちなみにメガミドものなので宜しくです。

 バーニング…何か結構長い期間、休みがちになっていてすみません。
 けど、うん…今色々あってめっちゃシリアスモードになっているから
頭が突き抜けるようなギャグを書けそうにない心境なんですよ。
 エロとかシリアスなら大丈夫なんですけど(苦笑)
 という訳でエッチなの書いてきます。
 どうぞしばしお待ち下さいませ(ペコリ)

 23時時点での追記  
予定より長くなりそうです…がお。
 …今日明日二日掛けて仕上げるか、または二回に分けて
アップさせて貰って良いですか…(汗)
 …会社が連日残業なのと、ゴール寸前だったのに別ジャンルの
原稿を一からやらないといけなくなった件のダブルパンチのおかげで、
ここ数日、程よくノックアウト状態の香坂です。こんにちは~。

…もう、ちょっと開き直りました。
恐らく年明けるまではちょっと更新頻度は下がり続けると思います。
ここで無理したら、多分本格的に心がプチっと切れて戻らなく
なる予感すら致しますので(汗)

 今日はクリスマスだから…一本ぐらい何かをと思いましたが…
すみません、今夜は疲労でギブアップです。
 …明日の朝か、帰宅が早かった場合は何か短いSSでも
一本投下出来るように頑張ります。
 CPは現在の時点で未定ですけどね。いや、本当にすみません。

  正直言うと、何か友人がこんな事になって動揺しています。
  心配でそわそわしているっていうか、自分の事だったら多分ここまでに
ならないと思いますが…人の事なので(苦笑)
 しばらく無理しないでおきます。代わりに一月になれば時間と余裕が
出来ると思うので週4~5日程度の更新頻度までには戻せると思います。
 …明日、クリスマスの話を何か投下出来ると良いなぁ。
 …という訳で原稿と、それを頑張るとします。
 今夜は寝ますね。おやすみなさい(ペコリ)
  …え~と、現在着手している別ジャンルの原稿…一緒に
本を作っていた相方の子が身内に不幸があって、これ以上の
原稿を作成するのが困難&上京予定が白紙になってしまったので
昨晩、連絡貰った直後に「発行を延期してその子が体制を
立て直すまで待つ」と決断して、代わりに別の本を作る事に
なりました。

 その本を委託させて貰う予定だった友人にも速攻で連絡して
今回、新刊を差し替える事。
 そして…今回、冬コミ後はキチメガの方の飲み会に私は参加する
予定だったので…その人に、イベント後にお茶に付き合って貰ったり
して貰えるように頼んであったんですが…その予定も残念ながら、と
いう報告してきました。

 …まあ、こういう事態になった以上仕方がない。
 彼女の心理的な負担&負い目を無くすには「新しい本を代わりに
発行して待つ」以上の選択肢はないと思うし。
 …ただこの時点で、新しい本の表紙の用意と…本文を一本用意
するというのはちょっと大変です。
 それでも意地でも出しますが。

 …ま~そういう訳でち、新刊用の本文を新たに打ち直さないといけなくなったんで…
連載、冬コミまで一本か二本投下出来たら良いかな~という状況です。
 とりあえず未発表の半分だけ仕上がっている原稿を先日、発掘している
のが唯一の救いか? それを上手く活用して…どうにか間に合わせます。
 …しかし今回の冬コミ、本気でドラマが多いなぁ。
 自分でもびっくりだよ(滝汗)
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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