鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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これは10月11日に発行する新刊「SIREN」の
冒頭部分、試し読みになります。
この最初の部分以降はエロばかりの内容になるので
ご了承下さい。
鬼畜覚醒した眼鏡克哉と、そんな眼鏡に堕とされる克哉の
お話になります。
良ければ、イントロダクションに当たる部分だけでも
見てやって下さいませ。
それでは失礼します。
追記 新刊表紙、70%程度色塗り完成。
冒頭部分、試し読みになります。
この最初の部分以降はエロばかりの内容になるので
ご了承下さい。
鬼畜覚醒した眼鏡克哉と、そんな眼鏡に堕とされる克哉の
お話になります。
良ければ、イントロダクションに当たる部分だけでも
見てやって下さいませ。
それでは失礼します。
追記 新刊表紙、70%程度色塗り完成。
「SIREN」
SIREN
―佐伯克哉はこの日まで、身も心も支配されるという事を…それが
甘美な悦びに繋がる事すら、まったく知らなかったー
甘美な悦びに繋がる事すら、まったく知らなかったー
プロトファイバーの営業も御堂が掲げた高すぎる目標もどうにかギリギリの
ラインで達成し、例の眼鏡を返却する事で克哉の元に平穏な日常が戻りつつあった。
ラインで達成し、例の眼鏡を返却する事で克哉の元に平穏な日常が戻りつつあった。
当たり前の平凡とも言える日々。
異常な体験を幾つもしたせいで最初はそれが帰って来た事を凄く有り難かった
筈なのに、何ヶ月も変化に乏しい状況が続いていくと…明らかに『退屈』を
感じている自分がいた。
筈なのに、何ヶ月も変化に乏しい状況が続いていくと…明らかに『退屈』を
感じている自分がいた。
本日も恙無く業務を終えて、キクチ本社から自宅までの帰路をトボトボと
歩く途中、克哉は軽く溜息を吐いていった。
歩く途中、克哉は軽く溜息を吐いていった。
克哉の住んでいるマンションは簡素な住宅街の中にある。
夜八時を迎えれば、辺りは静まり返り…生活音や、時々通りかかる
エンジン音の類しか殆ど聞こえなくなる。
エンジン音の類しか殆ど聞こえなくなる。
その中を歩いていると…克哉はふと、侘しさを覚えていった。
「何か…最近、全然張り合いを感じないなぁ…」
例の眼鏡の力を借りて、プロトファイバーの営業権をもぎ取ってからの
三ヶ月間は今振り返れば信じられないくらいに密度の濃い日々でもあった。
三ヶ月間は今振り返れば信じられないくらいに密度の濃い日々でもあった。
だが、本多と片桐を始めとする営業八課の面々と連携してあの高い目標を
達成出来た時、克哉は確かに今までの人生の中で感じたことがない程、
心が激しく高揚していた事は事実だった。
達成出来た時、克哉は確かに今までの人生の中で感じたことがない程、
心が激しく高揚していた事は事実だった。
そしてもう一つ…
穏やかであるという事は、同時に特に何もないという事でもある。
克哉の心は確実に刺激に飢え始めていた。
だが克哉は歩いている途中で、自分のその本心に薄々と気づき始めていくと…
否定するように頭を横に振っていった。
否定するように頭を横に振っていった。
「…ダメだダメだ。一体俺は何を考えているんだよ…。あんな異常な日々が
恋しいだなんて、絶対にオレ、おかしいよ…」
恋しいだなんて、絶対にオレ、おかしいよ…」
力なく独り言を呟いて、その本心から目を逸らそうとしていた。
その瞬間…唐突にソレは目の前に現れた。
「…いいえ、おかしな事など何もありませんよ。退屈は人の心を緩慢に死へと
追いやる毒のようなもの。生きている手応えや喜びを得る為に…苦難や試練、
刺激や痛みは必要不可欠なものなのです…」
追いやる毒のようなもの。生きている手応えや喜びを得る為に…苦難や試練、
刺激や痛みは必要不可欠なものなのです…」
「うわぁ!」
突然、自分の目の前に黒衣の男が湧いて出て来て…克哉は
悲鳴を挙げていった。
悲鳴を挙げていった。
一体どこから出現してきたのかまったく判らなかった。
「一体どこから現れたんですか! もう…! びっくりして心臓が止まるかと
思ったじゃないですか!」
思ったじゃないですか!」
「…おやおや。其処まで驚いて下さるとは…克哉さんは本当に驚かせ甲斐の
あるお方ですね…。お久しぶりです…」
あるお方ですね…。お久しぶりです…」
「お久しぶりです、じゃないですよ…。一体オレに何の用ですか…? ここ暫くは
ずっと出てこなかったのに…」
ずっと出てこなかったのに…」
「…随分な謂われようですね。何ヶ月ぶりかに顔を合わせた訳なんですからもう少し
歓迎して下さっても良いんじゃないんですか…?」
歓迎して下さっても良いんじゃないんですか…?」
どこまでも優雅に微笑みながら、Mr.Rは極めて難しい事を要求してきていた。
この男性が克哉の前に現れると毎回、不可解な出来事が起こるか不吉な予感を
匂わせて去っていくかのどちらかなのだ。
匂わせて去っていくかのどちらかなのだ。
こんな事を繰り返されて相手に好感を抱く事は極めて難しい事だろう。
その発言には流石に克哉も軽く眉を顰めて首を横に振るしかなかった。
「…あの、久しぶりに会った早々に難しい事をオレに要求しないでくれますか…?」
「さりげに酷い事をサラリと言ってのけますね…。まあ、そんな貴方も
素敵ですよ…佐伯克哉さん…」
素敵ですよ…佐伯克哉さん…」
こちらの皮肉も笑顔で余裕でかわされていく。
「まあ、それはさておき…。貴方はどうやら平穏で変わり映えのしない毎日に
どうやら飽きつつあるようですね…。それならば以前に眼鏡を手にした時のように…
スリリングで心躍るような体験を再びしたいのではありませんか…?」
どうやら飽きつつあるようですね…。それならば以前に眼鏡を手にした時のように…
スリリングで心躍るような体験を再びしたいのではありませんか…?」
「そんな、事は…」
ありません、違います…と否定する言葉を続ける筈だった。
だが知らぬ内に口が其処で止まってしまう。
克哉は男の言葉を否定出来なかった。
自分は間違いなく、この平穏さに…安定した日常を
どこかで忌避している。
どこかで忌避している。
(プロトファイバーの一件の時のように…そして、あいつに遭遇した時のような…
あの…体験をオレは…望んで、いるのか…?)
あの…体験をオレは…望んで、いるのか…?)
本心に気づくと同時に…その瞬間、克哉の脳裏に鮮明にもう一人の自分に
際奥を貫かれてた生々しい感覚が蘇っていく。
際奥を貫かれてた生々しい感覚が蘇っていく。
これもまた、克哉が無意識の領域に閉じ込めていた欲望だった。
赤い天蓋に覆われた部屋のソファで、真夜中のオフィスで…デコレーション
ケーキでクリーム塗れにされたりなど…様々な愛欲の体験が脳裏に再生されていった。
ケーキでクリーム塗れにされたりなど…様々な愛欲の体験が脳裏に再生されていった。
―やぁ…んんっ… 『俺』…! そんなにしたら、ああっ……!
克哉の脳裏に最後に顔を合わせた時の強烈な快楽の体験を…自分の
乱れっぷりを思い出してしまい…耳まで真っ赤に染まっている。
乱れっぷりを思い出してしまい…耳まで真っ赤に染まっている。
そして間近に聞こえる相手の掠れた声に、荒い息遣い。
全てをリアルに思い出してしまい…背筋に悪寒めいたものが走り抜けていく。
脊髄が蕩けるかのような鮮烈な体験。
ほんの僅か思い出すだけで下肢の中心に熱が集まり、浅ましく
勃ちあがっていく感覚さえしてくる。
勃ちあがっていく感覚さえしてくる。
(どうしよう…! 思い出してしまったら、勝手に身体が…反応してきた…!)
克哉は無意識の内に、腰をモゾモゾと揺らめかしていった。頬が自然と
紅潮していって、口元が艶めかしく開かれていく。
紅潮していって、口元が艶めかしく開かれていく。
知らない内に誘っているような色っぽい表情を浮かべていることに克哉自身は
まだ気づいていない。
まだ気づいていない。
「ふふ…あの方に可愛がられた体験を思い出して、身体が疼き始めて
いるみたいですね…」
いるみたいですね…」
「そ、んな事は…!」
図星を指摘されて克哉はとっさに反論していくが…その瞳はどこか
潤んでいて色気さえ感じられた。
潤んでいて色気さえ感じられた。
「…ご自分の欲望には正直になられた方が宜しいですよ…? そんなに
顔を赤くして…私の顔を見て、あの方の事も自然と思い出してしまわれた
のでしょう…? 貴方の半身であり、もっとも激しく熱く蹂躙して快楽で支配した…
もう一人のご自分の事を…」
顔を赤くして…私の顔を見て、あの方の事も自然と思い出してしまわれた
のでしょう…? 貴方の半身であり、もっとも激しく熱く蹂躙して快楽で支配した…
もう一人のご自分の事を…」
「言わ、ないで…下さい!」
克哉は半泣きになりながら訴えていく。
だが男の…こちらの本心を暴くための問いかけは一向に止まる様子を見せない。
「いいえ、貴方が本心に気づかれる為ならば何度でも言って差し上げましょう…?
貴方はこのくだらなく退屈な日常に飽き飽きしてしまっている。強烈な興奮を、
快楽を心の奥底では欲しているのに…いつまで常識に捕らわれて、その本心から
目を逸らし続けているんですか…?」
貴方はこのくだらなく退屈な日常に飽き飽きしてしまっている。強烈な興奮を、
快楽を心の奥底では欲しているのに…いつまで常識に捕らわれて、その本心から
目を逸らし続けているんですか…?」
「あっ…ぅ…」
そうしている間に、ゾクゾクゾクと…身体が大きく震えていく。
男の目元を…眼鏡を見ている内に、その向こうに…もう一人の自分の
残像が見えていく。
残像が見えていく。
そして、幻聴が聞こえてくる。
―さあ、『俺』の元に堕ちて来い…なあ、『オレ』…
まるで耳元で直接囁かれたかのように鮮やかに、もう一人の自分の声が
頭の中に響いていく。その瞬間、期待するように腰が激しく疼いて…最早、
満足に立っていられなくなる。
頭の中に響いていく。その瞬間、期待するように腰が激しく疼いて…最早、
満足に立っていられなくなる。
気づけば克哉の周りには蟲惑的な匂いで満ちていた。
そのオリエンタルで不思議な芳香が…克哉の理性を麻痺させて、
甘く狂わせ始めていく。
甘く狂わせ始めていく。
呼び声に応えてはいけない。
本能がそう警鐘を鳴らし続けているのに、すでに抗えなくなってしまっている。
「ほら…もう一人の貴方もこんなに…克哉さん、貴方がこちらに来られる事を
願っておられますよ…?」
願っておられますよ…?」
「はっ…ぁ…うっ…ぁ…」
もう、満足に声が出なくなる。
身体の奥底から快楽が湧き上がり、もっと強い刺激を求め始めていく。
疼きは止まる事を知らず、ジワジワと克哉の身も心も蝕み始めていった。
「さあ…克哉さん。もう一度問いましょう…? 貴方は、もう一人のご自分の
呼びかけに…応える気はありますか…?」
呼びかけに…応える気はありますか…?」
そうして、妖しい男は悠然と微笑みながら再度…克哉に問いかけてくる。
応えては駄目だ、と頭のどこかで察していた。
だが、もう抵抗できない。克哉は小さく頷き…短く呟いていった。
「は、い…」
たった一言。
そう答えた瞬間に眩い光が満ちていく。
それは…克哉を日常から切り離し、男の存在する異質なる空間に
呼び込む為の道標でもあった。
呼び込む為の道標でもあった。
「良い、返答です…。判りました…なら、貴方をあの方の元へと
お連れしましょう…!」
お連れしましょう…!」
黒衣の男は歓喜に満ちた声で盛大にそう叫んでいった。
瞬間、グニャリ…と視界が歪んで、まともに像を結ぶことすら
困難になっていった。
困難になっていった。
意識が遠くなり、頭の中に霞が掛かっていくようだった。
その感覚はエクスタシーの達する時の感覚に良く似ていた。
強烈な浮遊感と、頭が真っ白になるような強烈な快感を同時に覚えながら…
克哉の意識は唐突に飛びつつあった。
克哉の意識は唐突に飛びつつあった。
「はっ…あああぁ…!」
そして大きな声で、嬌声めいた声を挙げながら…克哉の意識は
ホワイトアウトしていった。ガクリ、と地面にその身体が倒れ込む直前。
ホワイトアウトしていった。ガクリ、と地面にその身体が倒れ込む直前。
―簡素な住宅街から、Mr.Rと佐伯克哉の姿は煙のように忽然と…
跡形もなく消え失せていたのだった―
跡形もなく消え失せていたのだった―
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香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
鬼畜眼鏡にハマり込みました。
当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
当ブログサイトへのリンク方法
URL=http://yukio0201.blog.shinobi.jp/
リンクは同ジャンルの方はフリーです。気軽に切り貼りどうぞ。
…一言報告して貰えると凄く嬉しいです。
当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
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