鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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※この話は御堂×克哉のクリスマスネタです。
切なさとほんのりとした甘さが信条の話と
なっておりますので了承の上でお読みください。
いつかのメリークリスマス 1 2 3 4 5 6 7 8
そしてクリスマス当日、克哉は御堂に会社前まで迎えに来て
貰うのと同時に目隠しをされていった。
今日は少し、仕事が立て込んでしまったので残業になってしまった。
その事を申し訳なく思いながら会社の玄関に慌てて向かっていくと
御堂はぶっきらぼうに対応して克哉の視界を白い布地で奪い、
助手席へと押し込んでいった。
(一体御堂さんはオレを何処に連れていくつもりなのだろう…)
社内には車のエンジン音だけが大きく響いていく。
恐らく御堂は運転の方に集中しているのだろう。
先程から幾つかの質問の言葉をこちらから投げかけていったが
御堂からはまともな返答が戻って来る事はなかった。
―ドクン、ドクン、ドクン、ドクン…
目隠しをされて何も見て確認が出来ないという状況下のせいか
心臓が嫌に大きく脈動しているのが判った。
自分の鼓動の音だけが、妙に大きく感じられてしまう。
(まさかクリスマスの日にこんな展開になるなんて…。何て言うか
何も見えないっていうのは落ち着かないな…。まるで御堂さんに
連れ浚われてしまうみたいな錯覚を覚えてしまうな…)
御堂に拉致されて、どこかに監禁されてしまうような甘美な錯覚。
だがそのシチュエーションを想像した途端、背筋に痺れが
走り抜けていくようだった。
例えば、御堂に閉じ込められてしまったらどうなるのだろうか。
他の人間と一切関わる事が出来ず、この人だけとしか接する事が
出来なくなったら。
二人きりの世界でずっと生きる事が出来たら…。
そんな現実離れした夢想が克哉の中に生まれて、次第に大きく
膨らんでいった。
(…きっと、そうなったら今のオレにとっては…一つの理想郷かも
知れないな…)
まともに何も見れない状況下だからだろう。
脳裏にそんな事を空想していく。
実際は御堂はそんな事をしないだろうが…その瞬間、克哉は
己の胸の奥に潜む願望を垣間見る事になった。
無意識の内に、縋るように御堂の名を口にしていった。
「御堂、さん…」
恐らく自分が座っているのなら御堂はこちらにいるだろう。
そう推測して愛しい人がいると思われる方角に克哉は振り向いていく。
その瞬間、車が止まったような気がした。
同時に…何かが近づいてくる気配も強く感じていくと…。
「っ…!」
唐突に唇が塞がれていく。
不意を突く形でこちらの口腔に捻じ込むように熱い舌先が
割り込んでくる。
とっさに口を閉じて侵入を拒んでいくも…御堂はそれを抉じ開けるように
力強く舌先を挿入してくる。
まるで御堂に無理やり犯されているかのような気分になってくる。
「はっ…ぁ…」
強引に割り込まれていくかのように口づけられていく。
たったそれだけの事で身体が熱くなってどうしようもなくなる。
こちらの歯列を、そして上顎や下顎を…熱い舌先にも余す処なく
御堂の舌で舐め上げられて、そして深く絡め取られていく。
時間にすれば一分程度。
もしかしたら信号待ちをしている最中かも知れない。
唐突なキスの時間に…克哉の思考はバラバラになりかけていく。
「…続きは後で、な…」
「えっ…あ…」
名残惜しげにキスを解かれて、あやすような口調でそう一言だけ
告げられていった。
御堂を追いかけるように、とっさに手を伸ばしていけば…ギアの
処に添えられている御堂の手の甲に己の手を重ねていく。
「佐伯…其処に手を置くのは今は危険だ…」
「あ、すみません…ごめん、なさい…」
本当は見えなくて不安だった。
けれどその言葉で確かに運転中にこちらが御堂の手の上にこちらの
手を重ねるのは危険と察して、おずおずと離していく。
縋れるもののない不安を覚えていきながら…満足に外の景色を確認する
事も出来ないまま車は進められていく。
確かにすでに迎えに来て貰った時点で暗くなっていて…空は
紺碧に染められていた。
けれどそのせいで周囲の状況が見えづらいのと、全く見て確認を
する事が出来ないのは全く違う。
(御堂さん…貴方は一体、オレを何処に連れていくつもりなんですか…?)
まだ付き合い始めて日が浅いせいか、一カ月も経っていないせいで
克哉にはそれを推測するだけの情報を持っていない。
御堂が何を考えて、この日に自分を迎えに来て何処に連れて行こうと
しているのか。
だからこそどうしようもない高揚を同時に生みだし、耳までつい赤く
なるぐらいに興奮を覚えていく。
―早く、目的地に着いて欲しい。そうじゃなければ…オレの心臓の方が
先にパンクしてしまいそうだ…!
そうしてギュっと強く目を閉じていきながら…その瞬間が早く訪れて
くれる事を克哉は切実に祈っていったのだった―
切なさとほんのりとした甘さが信条の話と
なっておりますので了承の上でお読みください。
いつかのメリークリスマス 1 2 3 4 5 6 7 8
そしてクリスマス当日、克哉は御堂に会社前まで迎えに来て
貰うのと同時に目隠しをされていった。
今日は少し、仕事が立て込んでしまったので残業になってしまった。
その事を申し訳なく思いながら会社の玄関に慌てて向かっていくと
御堂はぶっきらぼうに対応して克哉の視界を白い布地で奪い、
助手席へと押し込んでいった。
(一体御堂さんはオレを何処に連れていくつもりなのだろう…)
社内には車のエンジン音だけが大きく響いていく。
恐らく御堂は運転の方に集中しているのだろう。
先程から幾つかの質問の言葉をこちらから投げかけていったが
御堂からはまともな返答が戻って来る事はなかった。
―ドクン、ドクン、ドクン、ドクン…
目隠しをされて何も見て確認が出来ないという状況下のせいか
心臓が嫌に大きく脈動しているのが判った。
自分の鼓動の音だけが、妙に大きく感じられてしまう。
(まさかクリスマスの日にこんな展開になるなんて…。何て言うか
何も見えないっていうのは落ち着かないな…。まるで御堂さんに
連れ浚われてしまうみたいな錯覚を覚えてしまうな…)
御堂に拉致されて、どこかに監禁されてしまうような甘美な錯覚。
だがそのシチュエーションを想像した途端、背筋に痺れが
走り抜けていくようだった。
例えば、御堂に閉じ込められてしまったらどうなるのだろうか。
他の人間と一切関わる事が出来ず、この人だけとしか接する事が
出来なくなったら。
二人きりの世界でずっと生きる事が出来たら…。
そんな現実離れした夢想が克哉の中に生まれて、次第に大きく
膨らんでいった。
(…きっと、そうなったら今のオレにとっては…一つの理想郷かも
知れないな…)
まともに何も見れない状況下だからだろう。
脳裏にそんな事を空想していく。
実際は御堂はそんな事をしないだろうが…その瞬間、克哉は
己の胸の奥に潜む願望を垣間見る事になった。
無意識の内に、縋るように御堂の名を口にしていった。
「御堂、さん…」
恐らく自分が座っているのなら御堂はこちらにいるだろう。
そう推測して愛しい人がいると思われる方角に克哉は振り向いていく。
その瞬間、車が止まったような気がした。
同時に…何かが近づいてくる気配も強く感じていくと…。
「っ…!」
唐突に唇が塞がれていく。
不意を突く形でこちらの口腔に捻じ込むように熱い舌先が
割り込んでくる。
とっさに口を閉じて侵入を拒んでいくも…御堂はそれを抉じ開けるように
力強く舌先を挿入してくる。
まるで御堂に無理やり犯されているかのような気分になってくる。
「はっ…ぁ…」
強引に割り込まれていくかのように口づけられていく。
たったそれだけの事で身体が熱くなってどうしようもなくなる。
こちらの歯列を、そして上顎や下顎を…熱い舌先にも余す処なく
御堂の舌で舐め上げられて、そして深く絡め取られていく。
時間にすれば一分程度。
もしかしたら信号待ちをしている最中かも知れない。
唐突なキスの時間に…克哉の思考はバラバラになりかけていく。
「…続きは後で、な…」
「えっ…あ…」
名残惜しげにキスを解かれて、あやすような口調でそう一言だけ
告げられていった。
御堂を追いかけるように、とっさに手を伸ばしていけば…ギアの
処に添えられている御堂の手の甲に己の手を重ねていく。
「佐伯…其処に手を置くのは今は危険だ…」
「あ、すみません…ごめん、なさい…」
本当は見えなくて不安だった。
けれどその言葉で確かに運転中にこちらが御堂の手の上にこちらの
手を重ねるのは危険と察して、おずおずと離していく。
縋れるもののない不安を覚えていきながら…満足に外の景色を確認する
事も出来ないまま車は進められていく。
確かにすでに迎えに来て貰った時点で暗くなっていて…空は
紺碧に染められていた。
けれどそのせいで周囲の状況が見えづらいのと、全く見て確認を
する事が出来ないのは全く違う。
(御堂さん…貴方は一体、オレを何処に連れていくつもりなんですか…?)
まだ付き合い始めて日が浅いせいか、一カ月も経っていないせいで
克哉にはそれを推測するだけの情報を持っていない。
御堂が何を考えて、この日に自分を迎えに来て何処に連れて行こうと
しているのか。
だからこそどうしようもない高揚を同時に生みだし、耳までつい赤く
なるぐらいに興奮を覚えていく。
―早く、目的地に着いて欲しい。そうじゃなければ…オレの心臓の方が
先にパンクしてしまいそうだ…!
そうしてギュっと強く目を閉じていきながら…その瞬間が早く訪れて
くれる事を克哉は切実に祈っていったのだった―
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
鬼畜眼鏡にハマり込みました。
当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
当ブログサイトへのリンク方法
URL=http://yukio0201.blog.shinobi.jp/
リンクは同ジャンルの方はフリーです。気軽に切り貼りどうぞ。
…一言報告して貰えると凄く嬉しいです。
当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
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…一言報告して貰えると凄く嬉しいです。
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