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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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―克哉が作ってくれた朝食はいつも以上に美味に感じられた

 他愛無い談笑をしながら愛しい人間と食べる朝食の時間。
 それがこんなにも…心を満たすものだと、御堂は今まで知らなかった。
 カリっと焼いたトーストに、ベーコンエッグ。そして…シーザードレッシングを
掛けたツナサラダ。
 どれもそんなに手間が掛かっている訳ではない料理ばかりだ。
 それなのに、愛情という要素が込められているせいか…今まで食べてきた
朝食の中でも抜群に美味しく感じられた。

「…克哉、今日の朝食は…とても美味しく出来ていた。わざわざ
私の為に作ってくれて…ありがとう」

「あ…そんな、孝典さんがかしこまってお礼をする程の物を…オレは
作っていませんから。あの…その、片付けて来ます」

「うむ…」

 克哉はこちらの言葉に反応して、再び顔を真っ赤に染めていく。
 今朝の彼は、いつもよりも表情や態度の一つ一つがウブで可愛らしく
感じられた。
 照れくさくて、こちらから一旦…離れようとしたのが見え見えの態度
だったので…スルリ、と相手が自分の脇を通り過ぎていっても、御堂は
つい微笑ましい気持ちになってしまった。

(…まったく君は、どうしてそう…可愛らしすぎるんだろうな…)

 しみじみと、他の人間に口に出していったら「惚気」以外の何物でもない
事を考えながら…皿をキッチンの方まで下げていった克哉を眼で
追っていく。
 ついでに時計をチラリ…と眺めながら、少し思案していった。

(…まだ時刻は、随分と早いな。予約の方は…午後から入れてあるし
今日は休日で、充分時間がある。それなら…)

 克哉は手っ取り早く、朝食の片付けに掛かっているようだった。
 ジャーという水の音と、カチャカチャという皿同士が擦れ合う音が
聞こえ始めている。

(…少しぐらい、私の愛しい恋人と触れ合う時間ぐらいあるな…)

 そう考えながら…御堂はキッチンの方へと足を向けていった。
 スリッパをわざと脱いで足音を立てないように注意しながら再び
近寄っていったので…克哉は気づく気配はない。
 彼という人間はいつもそうだ。
 何事も、ちょっとした事でも真剣にやろうとする。
 だから…その瞬間に、隙が生まれることも多いのだ。
 御堂は、軽く笑いながら…克哉の背後に、さっき朝食を作って
いた時と同じように背後から抱きすくめていく。

「うわっ…! 孝典、さん…? ちょっとどこを…?」

 ただ、今朝と違っているのは克哉は火を扱っていない事。
 そして御堂の手は直接…背後から胸の飾りを、服の上からとはいえ
弄り始めている事だった。

「ちょっと…孝典、さん、ダメ…です…。今、皿を洗っている最中…
何ですから、弄らないで…下、さい…」

 そんな甘い声混じりに、抗議してくる恋人の姿が可愛くて…御堂は
首筋にチュっと吸い付いていきながら、ゾロリと舌で舐め上げていく。

「ほう…? 君は口で抵抗している割には…あっという間に此処を
硬くさせているみたいだがな…?」

 ククっと喉の奥で笑っていきながら…スルスルと服の隙間から手を
差し込んで、胸の突起を直接弄り上げていった。

「ひゃ…! あ、孝典…さん、ダメ、ですってば…んんっ…!」

 首筋に強く吸い付いて、赤い痕を散らしていきながら…克哉がもっとも
感じるぐらいの強さに加減しながら、胸の突起を捏ねたり摘んだりを
繰り返していった。
 必死に頭を振ってその感覚に耐えているみたいだが…御堂の愛撫の手は
一層執拗さを増していって、相手の理性をどんどん蕩かし始めていった。

「…何がダメなんだ? 私は…今、君が欲しくて堪らなくなっている。
いや…君がさっき朝食を作っていた時からずっと…そう思っていた。
だがさっき引いたのは、君が手ずから作ってくれた朝食を無駄にしたくは
なかっただけだ…だから、今は…止めてやる理由など、ないな…」

「そ、んな…あんなに、昨日…した、のに…」

「…正直、まだ足りない気分だ。今朝は…君が私を心から受け入れてくれた
いわば記念日のようなもの。だから…求めて、止まない気持ちのが強い…」

「あっ…ん…」

 耳元で、そんな甘ったるいことを囁かれて…克哉の背筋がゾクゾクゾクと
震えていった。
 今の一言で、随分と感じてしまっていたのが自分でも判った。
 その瞬間…臀部に、相手の昂ぶりを感じて…克哉は、もう洗い物など
もうどうでも良くなってしまった。
 
―こんな風に煽られたら、御堂が欲しくなって仕方なくなってしまうから…

「はっ…ん、孝典さん…も、う…」

「あぁ、君が欲しくなって…熱くなっている…だから、克哉…」

 そう言いながら、ズボンのフロント部分をゆっくりと指先でなぞられて
握り込まれていく。
 もう、逆らえそうになかった。

「はい…貴方を、奥まで…オレに、下さい…」

 そんな挑発的な一言を口にして、克哉は背後から自ら振り返って…
御堂の唇に熱く深い口付けを施していったのだった―
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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