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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 相手を腕の下に組み敷きながら、自分はどれだけ…先週の週末から、この年下の
青年に翻弄され続けているのだろうか…と自嘲したくなった。
 週末に彼が連絡なく、自分の下に来なかった時は…まさか事件に巻き込まれたんじゃ
ないかと気が気じゃなくて、警察に秘密裏にまで捜索を依頼していた程だし。
 今日、定刻が終わるとすぐに飛び出した彼を追いかけて…地下鉄で撒かれた時は
自分なりに必死になって…彼が一番、立ち寄る可能性が高い場所はやはり自宅だろうと
踏まえて…何時間かここで粘って克哉を待ち構えるつもりでいた。

(まさか着いた早々…あんな場面に遭遇するとは思ってもみなかったがな…)

 御堂が立ち会ったのは、会話の途中からだった。
 階段を登って…克哉の部屋へ向かおうとした矢先に…恋人が見知らぬ美少年を
必死に抱きしめて…怪しい人物から眼鏡を…という会話が始まった辺りから
御堂は一部始終、二人のやり取りを眺めていた。
 話している内容は、信じがたいものばかりだった。
 今朝の一件がなければ…御堂は一笑に付して、二人の正気を疑っていた事だろう。
 だが…別人のような態度と口調になっていた時の彼に、無理やり抱かれそうになったが
為に…御堂は、克哉の打ち明け話を信じる気になっていた。
 
「克哉…」

 憤りと愛しさを込めた口調で、相手に呟いていく。
 シャツの上から、乱暴に胸の突起を弄りながら…噛み付くようなキスを暫く続けていった。

「ん…ぁ…たか、のり…さ、んっ…」

 唇の周辺を、充血するくらいに歯で食んでいって…濃厚に熱い舌先を這わせ続ける。
 相手を煽るようなキスを続けていく度に、己の中に…凶暴な衝動が育って、抑えが段々と
効かなくなって来る。
 乱暴な手つきで相手のシャツの襟元に手を掛けて、ボタンが弾け飛ぶぐらいの力を
込めて…Yシャツを破いていった。
 其処から露になる…首筋と胸元。その周辺に…まだ生々しい色合いの、自分がつけた
記憶がない赤い痕を見つけて…一瞬、御堂は本気で怒りを覚えた。

「…それ、は…。その赤い痕は…何だ…?」

「…っ!」

 思わず呟いてしまった瞬間、瞬く間に克哉の顔が蒼白に変わっていく。
 その反応で…大体判ってしまった。
 これは…もう一人の克哉が出ている時に、あの少年が必死になって…この身体に刻み
込んだ痕だ。
 傍から見ていていじらしい態度を取っていた子だ。
 彼なりに必死になって…自分の痕跡を、この身体に残そうとしたのだろう。
 そこら辺の事情は読めるし、汲み取れる。だが…。

(これは…私のだ…)

 そう、今は…克哉の恋人は、紛れもなく自分だ。
 他の誰かが刻んだものなど、決して許してやるつもりはない。
 御堂にとって、今は…克哉は絶対に手放したくないぐらいに愛しく、大事な存在だ。
 だから…彼の首筋に思いっきり吸い付いて、上書きしていってやる。
 …他の誰かが残したモノなど、一片もこの身体に残しておきたくはないから―

「っ…痛っ…あ、はっ…」

 何度も何度も吸い付かれながら、やや乱暴な手つきで充血しきった胸の突起を
こねくり回されていく。
 その度に…克哉の顔は赤く染まり…苦しげな呼吸を繰り返していきながら…
腰を何度もくねらせていった。

「…我慢するんだ。他の誰かがつけた痕を…君に残しておきたくなど、ないから…」

「…ぁ…。は、はい…。貴方の、好きなように…して、下さい…」

 低い声音で囁いた御堂に、克哉は大人しく自分の身体を投げ出していった。
 今夜、男も可愛い恋人も互いに行為に対して積極的だった。
 相手の足の間に…何度も何度も、己の欲望を擦り付けて煽っていくと…克哉の方も
身体が期待して疼いているのだろう。
 その度に自分からも擦りつけ返して、こちらを挑発するような動きを取っていく。
 だから…相手の足から下着ごと、一気にズボンを引きおろして…M字開脚するような体制に
なると同時に…相手の両手首を身体の前でタオルで縛って固定してしていく。

「た、かのり…さん! 何を…!」

「…お前が今夜は、好きにして良いと言った。大人しくしていろ…」

 その一言を出されたら、今の克哉には逆らう術がない。
 …結局、御堂の成すがままになって…今夜も手首を縛られる形になっていた。
 こうされると…彼に抱きつく事も、疼く部分を自分でさりげなく弄ることすら出来なく
なってしまうので…克哉としてはもどかしくて仕方ない。
 だが…御堂の瞳の奥に、ゾクリとするくらいに獰猛なものを発見して…その眼差しに
晒されているだけで…克哉はゾクゾクして堪らなくなる。

「…良い格好だ。君はいつも…私にここを触られると、堪らないって顔をするな…」

「あっ…はっ!」

 御堂が、克哉の顔と下肢を交互に見つめながら…枕元にこっそりと置いてあった
ローションをたっぷりと肌の上に落としていく。
 ジェル上の冷たい液が…自分の肌に落とされて、一瞬その冷たさに皮膚が粟立つ。
 だが…すぐに御堂にペニスと蕾を同時に弄られて、身体の奥に熱が灯ってそれ
処ではなくなっていった。

「もう…ヒクついているぞ…。ここは本当に淫乱で、貪欲だな…」

「ひっ…ぃ…!」

 反り返るぐらいに張り詰めたペニスの先端と、アヌスの奥の…すでに知り尽くされた
前立腺の部位を指の腹で同時に責められて、克哉の身体がビクリと震える。
 だがそんな反応くらいで御堂は容赦してやるつもりなどない。
 そのまま…性急に指の数を増やして、相手の蕾の中を擦り上げていってやる。
 相手が感じる場所を念入りに擦り上げていってやれば…その度に克哉の身体は
活きの良い海老か何かのように跳ね上がって、御堂の腕の下で悶え続ける。

「やぁ…そこ、ばかり…し、ないで…っ! おかしく、なります…から…!」

 あまりにも強烈な感覚が全身を走り抜けていくのに、それだけじゃ物足りなくて
克哉は腰を揺らしながら…相手の顔を真っ直ぐに見つめて懇願していく。
 その瞬間にギュっと性器を握り込まれて…痛みと快感が入り混じった強烈過ぎる
感覚が背筋を走り抜けていく。

「いっ…っ…!」

「…いっそ、おかしくなれば良い。他の事など、一切考えずに…君はただ、私が
与える感覚だけに悶えて…善がり続けていろ…」

 低く、凶暴ささえ孕んだ声で…耳元に囁いて、耳朶に思いっきり歯を立てていく。
 そのまま耳の奥まで舌先で犯されながら…性器とアヌスを同時に弄られる。

 ピチャ…クチュ、チュクチュク…と脳裏に厭らしい水音がダイレクトに響き渡る中で
部屋中に響くぐらいに激しく先走りを性器に塗り込められて、蕾の奥にたっぷりと
ローションを送り込まれて…執拗に掻き回され続ける。
 こんな状況で正気でいろ、という方が無理だ。
 瞬く間に御堂の与える感覚だけに支配されて…克哉は顔を真っ赤に染めていく。
 大事な人の顔は…この段階になっても、いつものように優しく微笑む事などまったくなく…
瞳と表情に張り詰めたものを感じさせていた。

(やっぱり…孝典さん、本気で怒っているんだな…)

 相手の強張った表情を見て、それだけでズキリと胸が痛んで…瞳に涙が浮かんでくる。
 それでも…自分に泣く資格など、ない。そう言い聞かせて…御堂が与えてくる感覚に
だけ集中していった。
 自分の性器は、先端から黒ずんだ穴が見えるぐらいにギチギチに張り詰めていて。
 御堂の指で責められ続けたアヌスは…貪婪に相手の指を締め付け始めている。
 前立腺ばかりを執拗に擦られ続けたら、もう駄目だ。
 痛いぐらいに相手の指を食んで、自分の意思とは関係なく…御堂の骨ばった綺麗な
指先を決して離そうとしなくなっていた。

「んんっ…やっ…! ダメ、です…! いっ…ぁ…!」

「もう良いな。抱くぞ…」

 克哉の身体の震えが大きなものに変わっていくのと同時に…御堂は指を一気に
引き抜いて…問答無用でその身体に熱く猛った性器を捩じ込んでいく。
 すでに何度も身体を繋げてきた間柄だ。
 あっさりと御堂の怒張したモノを、克哉の内部は受け入れていってしまう。

「ひぁっ…!!」

 最奥まで突き入れられると同時に、早くも激しく腰を打ち付けられていく。
 パンパン! とお互いの肉がぶつかりあう音が…藍色の闇に染め上げられた部屋中に
響き渡っていく。
 御堂の熱い性器が、克哉の弱い処を容赦なく攻め立てていく。
 その度に克哉は…息すらも苦しくなって、必死になって口を喘がせていった。

「ん、くっ…! 待って、下さい…! いきなり、そんな…の、は…!」

「黙るんだ…今は、君を食い尽くしてやりたい…ぐらいの、気持ちだからな…!」

 そのまま根元まで埋め込まれて、ズンと体重を掛けられていく。
 余りの衝撃に、克哉は…全身を身悶えさせる。
 拘束された不自由な手で…どうにか自分の肌に爪を立てて、甘美な責めに
どうにか耐えていくしかない。
 耳元を犯していた御堂の舌が、今度は克哉の唇を再び強引に塞いで…上も下も
彼だけで満たされていく。

「んんっ…ふっ…ぅ…!」

 時々、舌の根まできつく吸い上げられて…口元に血が滲むぐらいに…激しい
キスが続けられていく。
 ここまで荒々しく抱かれるのは…自分が想いを告げた時以来の事で。
 だからこそ…克哉は御堂の与える熱に、夢中になって追いすがっていく。
 自分の内部に、御堂の脈動をしっかりと感じ取り。
 重なり合った肌からはドクンドクンと、荒く強い血潮の音が伝わってくる。
 埋め込まれた楔は…どこまでも克哉を甘く、激しく奔走させて。
 接合部からは…お互いの体液とローションが入り混じって…物凄く
淫靡な音を其処から響かせ続けていく。

 ヌプ…グプっ…グチャリ…ネチャ…!
 
 粘性のものが絡まりあう濃厚な水音に、それだけで耳を塞いでしまいたくなる。
 それでも…今の自分にはそれすらも叶わない。
 イヤイヤするように頭だけを振り続けて…克哉は御堂が与えてくる感覚に必死に
なって耐えていくしかなかった。

「克哉…克哉っ!」

 御堂が切羽詰った声音で自分の名を呼び続ける。
 自分もまた、彼の名を呼び返したいのに…漏れるのは荒い呼吸と、喘ぎ声ばかりで…
まともな言葉になってくれなかった。

「た、…ハア・・・! か…んぁ…! のり…ぅ…さ、…あぁ!!」

 自分の身体の奥で、もう限界寸前まで相手が膨張しているのが伝わってくる。
 先走りがジュワっと、内部で滲んでいるのを感じるだけでもう駄目だ…。
 こちらの身体も歓喜に震え、期待しているように震え続ける。
 
「いっ…あっ…!」

 全身に、いつもと同じ…いや、遥かに強い快楽の波が走り抜けていく。
 あまりの強烈な感覚に、頭が真っ白になって…もう何も考えられなくなる。
 お互いの肉がぶつかりあい、絡み…激しい律動となって…一体になっていく感覚に
克哉は飲み込まれ、もうそれ以外の事など一時…頭の中からぶっ飛んでいく。

「ダメ…たか、のり…さっ…! オレ、もぅ…ダメ、ですっ…!」

 もう最後の方は快楽の涙を溢れさせながらの懇願だった。
 それでも御堂は決して容赦などしてくれない。
 こちらの意識が途絶えるくらいに、激しい責めを最後まで続けて…そして、
最奥に熱い精を注ぎ込んでいく!

「いやぁ…あぁ!!」

 首を大きく仰け反らせながら、克哉はその強烈な感覚を享受していった。
 あまりに感じすぎて、喉もカラカラで…全身のアチコチが痛いぐらい、だった。

(もう…ダメ、だ…意識…が…)

 あまりの疲労感と、快感に…克哉の意識は今夜もまた、一時途絶えていく。
 …意識が落ちる瞬間に、それでも御堂の唇を…一瞬だけ感じ取れた事が
少しだけ、嬉しかった。

(まだ…貴方はオレに、執着して…くれているんですね…)

 自分の罪の意識で苦しいぐらいだったけれど。
 激しく責められるように抱かれて。
 最後の小さな優しいキスで少しだけ…克哉は救われていく。

 そのまま…大きな波に浚われていくかのように…。
 一時、克哉の意識は闇の中に飲み込まれていった―

 

 


 
 
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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