鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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もう一人の自分がシャワーを浴びている十分程度の時間に
克哉は夕飯の支度を全部整えてた。
克哉は夕飯の支度を全部整えてた。
眼鏡が出てきた頃にはホカホカと暖かそうな湯気が立っている
食卓が用意されていた。
食卓が用意されていた。
他愛ない会話をしながら夕食を終えていく。
そして後片付けをしてから克哉もまたリビングに移動していった。
革製のソファの上に腰を掛けているもう一人の自分の髪が濡れているのを見て、
克哉はふと気付いていく。
克哉はふと気付いていく。
(…そういえば今日は、日中にシャワーを浴び忘れたな…)
…結婚してから克哉は朝と夕方近く、一日二回シャワーを浴びるのが
習慣になっていた。
習慣になっていた。
毎晩抱かれているのでお互いの汗と体液でベタベタになっているので朝、
眼鏡が出勤した後のシャワーは必須だ。
眼鏡が出勤した後のシャワーは必須だ。
けれど夕方のシャワーの方は日中、家事や買い物で動き回っていると何となく
汗ばむ時もあるので、こちらは克哉の任意で入っていた。
汗ばむ時もあるので、こちらは克哉の任意で入っていた。
(…こいつはまず、毎日のようにオレを抱くからな…)
一緒に暮らすようになって一ヶ月程度が経過しているが、今の所その間に…
眼鏡に克哉が抱かれなかった日は一日もなかった。
眼鏡に克哉が抱かれなかった日は一日もなかった。
人の身体の事を見飽きているとか昔、言っていた癖に毎晩飽きもせずに
相手に仕掛けられて…翻弄され続けている。
相手に仕掛けられて…翻弄され続けている。
TVを見ているもう一人の自分の横顔をチラリ、と眺めていくと自然に
鼓動は忙しいものへと変わっていく。
鼓動は忙しいものへと変わっていく。
―ドキドキしているのが自分でも判ってしまっていたたまれない
気分になっていた
気分になっていた
(…うわっ! 静まれ、オレの心臓…!)
真っ赤になりながらとっさに自らの心臓を片手で押さえる仕草を
していきながら、克哉はそっと相手の隣に腰を掛けて行った。
していきながら、克哉はそっと相手の隣に腰を掛けて行った。
「…やっと来たか」
「わわっ…!」
すると、すぐにさも当然とばかりに眼鏡の腕が克哉の背中に回されて、
強い力で引き寄せられていった。
強い力で引き寄せられていった。
相手の身体に密着する体制になって余計に克哉の心臓の音は
激しくなっていく。
激しくなっていく。
もう一人の自分にそれを悟られてしまうのは恥ずかしくて仕方がないのに、
克哉の意思に反して胸元から早鐘は刻まれていた。
克哉の意思に反して胸元から早鐘は刻まれていた。
どうにか相手から意識を逸らそうと、TVから流れているニュースに
視線を向けていく。
視線を向けていく。
「…明日は雨みたいだね。傘を忘れないでね」
「あぁ、当然だ。そんなヘマをしない為に…今、こうして天気予報を
見ているんだからな…」
見ているんだからな…」
それがさも当然だと言わんばかりの自信に満ち溢れた口調で
眼鏡は答えていく。
眼鏡は答えていく。
「…ん、そうだよね」
はにかむように微笑みながら、克哉は頷いていく。
そうしている間に眼鏡の手は頭の方に伸ばされて穏やかな仕草で、
そっと髪をなぜられていった。
そっと髪をなぜられていった。
その手付きから、ジワリと優しさが伝わってくるようで心地が良い。
ついうっとりとなりながらそれを受け入れて、克哉の方から静かに…
相手の方ヘともたれ掛かっていった。
相手の方ヘともたれ掛かっていった。
(…あったかいな…『俺』の身体…)
そんな事をしみじみと実感しながら目を伏せていくと、唐突にもう一人の
自分から声をかけられていく。
自分から声をかけられていく。
「…さっきも言ったと思うが、今日はお前に贈り物がある。…これだ、受け取れ」
「…あ、ありがとう。開けても良いかな…?」
「…当然だ。開けないでしまい込まれても意味がないからな…」
こんな時でも、もう一人の自分の物言いは相変わらず横柄そのものだ。
だが今の克哉はその瞳の奥に優しいものを感じとっているから、相手の偉そうな
態度にも昔のようにムッとすることはなかった。
態度にも昔のようにムッとすることはなかった。
(…何だろう…? 箱の大きさからして、オレが期待していた物では
なさそうな感じだけど…)
なさそうな感じだけど…)
…本当は贈り物を貰ったのなら、少しぐらいは嬉しそうな顔を浮かべた方が
良い事ぐらい判っていた。
良い事ぐらい判っていた。
けれどあの日から克哉が心の奥底で求めていた物じゃないと…箱のサイズの
時点で明らかだったので、克哉はつい失望してしまっていた。
時点で明らかだったので、克哉はつい失望してしまっていた。
大きさ的に、ハンカチやネクタイなどが収まっている大きさぐらいた。
ゆっくりと包装紙を解いて、箱の蓋を開けていく。
―その中身を確認した途端…、克哉はその場で硬直していった。
「こ、これって…?」
その品はあまりに克哉の予想の範疇を越えていたので、まともな
リアクションがとれなかった。
リアクションがとれなかった。
見ているだけで恥ずかしくていたたまれなくなるような品だった。
だが人間、一定の感情以上を越えると赤くなるよりも蒼白に近くなるらしい。
今の克哉はまさにその状態だった。
…こんなマグマが煮えたぎっているような激情を覚えたのは久しぶりだった。
「気にいったか…?」
それなのに目の前のこの男は平然と笑みを浮かべながら問いかけてきた。
克哉にはその神経が信じられなかった。
克哉にはその神経が信じられなかった。
…男がこんな物を貰っても、いや…女性相手だったとしても絶対に
喜ぶ事はないだろう代物だ。
喜ぶ事はないだろう代物だ。
「お、お前って…」
一瞬でもこの男相手に期待した自分こそ馬鹿だったのだろう。
そう自覚した瞬間、克哉の身体はワナワナと大きく震えて…絶叫していった。
「…ほんっとその神経が信じられない! こんな物を貰って喜べる筈が
ないだろ~!バカ!」
ないだろ~!バカ!」
そう叫ぶと同時に箱ごと勢い良く眼鏡の顔面に投げつけていった。
パリィィィン!
その瞬間、部屋中にガラスが割れた音が響き渡る。
だが今の克哉には知った事ではなかった。
「オレは絶対にそんなのは身につけないし、いらないからな!」
そう威勢良く言い放っていくと克哉は駆け足でその場から
立ち去っていく。
立ち去っていく。
リビングのソファの上には克哉の強烈な一撃を受けてうつ伏せに
突っ伏した眼鏡とプレゼントが残されていく。
突っ伏した眼鏡とプレゼントが残されていく。
―克哉をそこまで怒らせた贈り物の中身…それは真っ黒な大胆なデザインの
Tバックの下着だった―
Tバックの下着だった―
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
鬼畜眼鏡にハマり込みました。
当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
当ブログサイトへのリンク方法
URL=http://yukio0201.blog.shinobi.jp/
リンクは同ジャンルの方はフリーです。気軽に切り貼りどうぞ。
…一言報告して貰えると凄く嬉しいです。
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