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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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御堂が自らを受け入れる箇所にそっと触れた時には其処はヒクヒクと
軽く痙攣を繰り返して、まるで誘うようにこちらの指に吸い付いて来ていた。
 前で達したばかりだろうか。
 早くも其処は綻び始めて、柔らかくこちらの指を飲み込み始めていく。

「うっ…くっ…」

 すぐに二本目の指を飲み込ませていくと、やはり其れはきつかったのか
少し苦しそうに克哉が呻き声を漏らしていく。
 だが、恋人のそんな表情さえも見逃さないように…熱っぽい眼差しで御堂は
彼の顔を凝視し続けていった。
 強い眼差しに、それだけで視線でも犯されているような気分になって…
ジリジリ、と神経が焼き切れていくような想いがした。

「…も、う…今日の、御堂さん…意地悪、過ぎ…です…」

 ただでさえ高熱が出て体調不良になっている時に、強い羞恥を覚えていくように
苛められ続けて…いい加減克哉の反抗も弱々しい口調になっていく。
 悔しさと、みじめな気持ちがいっぱいで…気持ち的にはモヤモヤして、いっそ…
このまま拒んでやろうか…という考えすら湧いてくる。

「…お願いですから、もう…あぁ!」

 止めて、下さいと…懇願しようとした瞬間、指を深く突き入れられて…前立腺の
部位を指の腹で探られて、刺激されていく。
 気持ちの上では反発しているのに、恋人に身体をこんな風に追い詰められたら…
拒みきる事すら出来なくなってしまう。
 生理的な涙と、悔しさの混じった雫が…克哉の目元からうっすらと零れて、頬を
濡らし始めていった。

「ヤ、だ…御堂、さん…こんなの、イヤ…だ…!」

 確かに自分の好きになった人は、いつも抱く時は意地悪で…こちらの都合すら
考えずに意地悪な行為や発言を、セックスの時に仕掛けて追い上げていく。
 いつもはそれは快楽のスパイスになっているので…この段階まで来たら、克哉
だってはっきりと…イヤ、という言葉を口にしない。
 百歩譲っても、拗ねた視線と顔を浮かべたりはするが…押しのけるような動作までは
しないだろう。
 だが…風邪で弱っているせいだろうか。
 『いつもと同じ』ように扱われる事に対して、どうしても反発したくなった。

「克哉…?」

 それが、睦言による「イヤ」や「ヤ…」という言葉ではなく、はっきりとこの行為を
拒絶するイヤである事に…御堂も気づき始めていく。
 怪訝そうな顔をして…中を探る指が一旦止まっていくと…オズオズと、その腕を
掴んで静止させていった。

 ―はぁ…はあ、はあ…はあ…。

 高熱によるものと、先程まで容赦ない快楽を与えられ続けていたせいで…
克哉の呼吸は随分と荒いものになっていた。
 それでも、キっと蒼い双眸に強い光を宿していきながら…彼は自分の意思を
はっきりと告げていく。

「み、どう…さん…」

 其れは初めて器具で追い詰めるだけではなく、身体を重ねた夜…克哉の
瞳に宿っていた反抗的な瞳、そのものだった。
 はっきりとその双眸で、こちらにその意思を伝えて来ていたので・・・御堂は
暫し、息を呑んでいった
 お互いの間に落ちる沈黙、ふいに重くなる空気。
 その息が詰まるような緊張が当分、続いた後に…克哉は、ゆっくりと…
口を開いていった。

 御堂の事は愛しているし、SEXの時は嗜虐的な一面がある人である
事は承知の上で好きになっているし、今も付き合っている。
 けれど…今の自分は、病人なのだ。
 いつもと同じようには与えられる快楽に没頭出来ないし…ただ、良いように
扱われるのが少し悔しかったのだ。
 その想いが克哉の中で、一方的に快楽を与えられて弄られ続けている事で
反発心を生んでいた。

「…貴方が意地悪な一面を持っている事を承知で…オレは、貴方を好きに
なりました…。だから、それで貴方を否定したくないんですが…今日のオレは
病人、なんですよ…。少しぐらい、その…配慮、して下さっても…良い、んじゃ…
ないんですか…?」

 内部に相手の指を感じたまま、出来るだけ今は其れを意識しないように
気をつけながら…慎重に、一言一句を口にしていく。

「う…む…そう、だな。確かに…君が恥ずかしがる様が…あまりに、殊勝で
可愛らしすぎて、確かに私は…その事実を、途中から失念して
しまっていたな…」

 相手に改めて言われて、実に肩身が狭そうな表情を浮かべていく。
 それで少しだけ克哉は…溜飲が下がるような思いを感じた。
 さっきまで余裕たっぷりだったり、意地悪な顔ばかりしか見れなかったので
少しだけ満足していく。

「はい…オレは、今日は…病人です…だか、ら…」

 それ以上の言葉を面向かっていうのは少し恥ずかしくて。
 顔を見られたく心理から、相手の耳元に唇を寄せて…かなり控えめな
声音で、自分が今日…ずっと内心感じ続けていた事を口にしていく。

『――――――』

 それを聞いた御堂は瞠目し、言葉を失っていく。
 その様子を見届けて…克哉は心底、楽しそうに…彼に向かって、妖艶と
呼べる雰囲気の笑みを浮かべていったのだった―
 
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 とりあえず一晩で、残り15Pを書き上げて…ほぼ予定通り、正午付近に
印刷出来る段階にまで漕ぎ着けました!
  本文仕上がってから2~3時間、印刷の為の編集や見直し作業等を
やって、本文をどうにか印刷出来る準備が出来たのが午後三時半くらい。
 それ以後、うちの印刷機フル回転状態でしたが…やっと本文が印刷
終わりました。
 これから紙を折って製本していく作業です。
 その作業の合間に、本日分の更新と…この中間報告を書いていたり。

 まあ日付変更する前には終わって、24時くらいまでには明日のイベントに
備えて就寝すると思われます。
 明日の分の連載掲載は、休ませて頂きます。
 代わりに一つ、置き土産掲載していこうかと。
 それはイベント行けない人用のものなので、帰宅したらサクっと下げますので
宜しくです。

 一応予約受付は…明日の朝六時に最終チェックをします。
 ですので2日の日付変更を少し過ぎても、大丈夫ですよ。
 後、ちょっとした粗品をつけさせて貰いますね。
 あんまり期待されても恐縮…なんですが(汗)
 粗品が欲しい方は、当日声を掛けて下さればチョロっと
お渡ししますね。
 では残り時間、ちょいと頑張らせて貰いますね。
 皆様、良いプチオンリーを! 
 是非明日、無事に笑ってお会いしましょう! ではでは!

 とりあえず現在、本文は10P目まで完成。
 表紙は印刷完了済み、遊び紙までは二つ折り完了している段階。
 後は今晩から明日の昼ぐらいまでに掛けて本文を頑張れば、印刷出来る
段階にまで持っていけます! 頑張れ自分!

 …という製作状況です。
 暇見てチョコチョコ~と進めていますが、どうもイメージが鮮明じゃない
時は他の事やって気分転換しているんですが…。
 
 某サイト様のパラレルネタの第一話を二時間で仕上げて向こう様に
勢いで送りつけるわ…。
 拍手ページを二つ程、こっそり追加しているわ…。
 このブログでの連載ネタ、むしろ普段よりも掲載ペースが
早くなっているわで…。
 生態観察日記の方までちゃっかり書き込んでいるわ…でどう考えても
ここまでやると、真面目に原稿の方やっていればすでに完成しているだろ!
 くらいの分量を他の処で打ち込んでいます(汗)
 脇道に逸れすぎですね、はい…。

 これで本命の克克本の原稿を落としたら格好悪いことこの上ないので
今晩は真面目に打ち込み作業やる事にします。
 後…集中して三時間くらい打ち込めば、終わる処まで来ているので
一踏ん張りですな。

 諦めなきゃ、人間どうにでもなります(キッパリ)
 つ~訳でまた修羅場の海に沈んで参ります。

 後…ウチの新刊、確実にゲットしたい…という方は拍手かメールフォームで
一言、HNを名乗ってどの本が欲しいか言って下されば取り置きしておきますよ。
 一応リミットは、二日いっぱい(日付変更周辺)までです。
 …本当は29日辺りに言うつもりだったのがドタバタしてて忘れました。はい(汗)
  一応、置いてある本のタイトルとCPは…。

 月と銀剣-ナイフ-(眼鏡×克哉)
 夜桜幻想    (眼鏡×御堂)
 未来予想図  (太一×克哉)
 可愛いヤキモチ(眼鏡×克哉)

 以下四種類になります。
 月と銀剣は、もう意地でも出すつもりでいるから…これも予約を受け付けます。
 確実にゲットしたい! 最初に他の大手さんを回りたいという方はご活用下さいませv
 ではでは~v
 克哉の目許、こめかみ、頬の稜線や生え際に優しくキスを落としていきながら
ゆっくりとYシャツのボタンを外し始めていく。
 強引な手つきであるが…一つ一つの仕草には、病人の相手を気遣うような
優しさが滲んでいた。

「ん、はっ…」

 唇が首筋にまで降りてきて、ゆっくりと其処に吸い付き始めると克哉の唇から
悩ましい声が零れ始めていった。
 まだ触れたばかりだというのに…熱っぽい声を早くも聞かされて…御堂は
自分の下肢が熱く昂ぶっていくような感覚を覚えていた。

(すでに今日は…熱があるからな…。やはり、気遣った方が良いだろう…)

 本来なら、病人に欲情して抱こうとするなど…身体に負担を掛けてしまう
行為なのだからNGなのだろう。
 けれど…今日の克哉は凶悪的なまでに可愛らしく思えて仕方なくて…欲望は
とても抑えられそうにない。
 このまま、彼をどこまでも感じさせて啼かせたい。
 そんな凶暴な欲求が胸の中に湧いてきて止まらなくなっていく。

「もう尖っているな…いつもに比べて、随分と此処も赤く熟れているんじゃないのか…?」

 胸の突起に指と唇を這わせていくと、左右にそれぞれ異なる刺激を与えながら
愛撫を施していく。
 つつしまやかな尖りはすぐに硬くしこり始めて、独特の弾力を伴い始める。

「んぁ…や、御堂、さん…音…」

 わざとピチャピチャ…と水音が立つように其処を舐め上げてやると、克哉が僅かに
其処から御堂の唇を引き剥がそうと弱い抵抗をしていく。
 だが…そんな僅かな拒絶ぐらいで、今夜は止めてなどやるつもりはない。
 舌先で押し潰すようにしていきながら、同時に手で愛撫している左の突起の先端にも
軽く爪を立てて、両方同時に刺激していってやる。

「あ―っ!」

 克哉の唇から、鋭い悲鳴に似た声が漏れていく。
 ビクンと痙攣するようにその身体を仰け反らせて、強烈な感覚を耐えていく。

「…相変わらず、君は敏感だな…」

 愉しげに笑いながら、右手をゆっくりと…彼の下肢の方へと移動させていく。
 スーツのズボンのフロント部分をゆっくりと引き下げていき…其処に手を差し入れて
いくと…早くも布地の下で息づき始めていた彼の性器にぶつかっていった。

「…っ!」

「…もう、ここもカチコチだな…。ちょっと胸を弄っただけでこんなに硬くするなんて…
君も期待、していたのかな…」

「…そ、んな…事、は…」

「ほう…? じゃあ…これは、何だと…言うんだ…? こんなに私の手の中で…
熱くなっている此処は…」

「あっ…あっ…!」

 そうやって施される愛撫の手つきこそは、熱がある彼を気遣って優しいもので
あったけれど…代わりに言葉で酷く羞恥を煽られて、いく。
 御堂の動作と向けられる言葉の酷いミスマッチぶりに…逆に普段よりも、精神的に
追い上げられていく。
 握り込まれた性器は、恋人の手の中でドクンドクン、とまるで其処だけ別の生き物に
なってしまったかのように激しく脈動し…克哉の興奮ぶりを相手に伝えていく。
 たっぷりと早くも先走りを滲ませ始めて、相手の手を汚していく様は…自分でも
卑猥に思えて…逆にそこから目を離せなくなっていった。

「やっ…み、どう…さん…」

「克哉…良く、見ていると良い…。私の手の中で…どれだけ君がいやらしく
暴れていくかを…な…?」

 ふいに耳朶を甘く噛まれていきながら…ペニスを性急に扱かれ始めていく。
 御堂が手を蠢かせる度にネチャヌチャ、と粘質の音を響かせていきながら…自分の
ペニスが一層硬く、大きく膨れ上がっていく。
 余った皮を容赦なく扱かれて、根元の部分もきつく指先で締め付けられて…
どうしようもなく快楽が高められていく。

「や…だ…オレ、の…凄く、いやら、しくて…!」

「目を閉じるな…ちゃんと…最後まで、見ているんだ…克哉…」

「は、あ…み、どう…さ、ん…」

 御堂から命じられるように、見る事を促されて…うっすらと生理的な涙を
滲ませた熱っぽい瞳で…何かに魅入られたかのように、自分の淫らな場所に
目を向けていく。
 
(やだ…オレの、御堂さんの手の中で…あんな、に…)

 別段、普段ならば自分の性器がこんなに膨れ上がっていようと…はち切れん
ばかりになっていようと…すでに見慣れた場所だ。
 自慰をしたからと言って、こんなに恥ずかしくなる事はない。
 だが…他者の手によってここまで硬くなり…それを見届けるように強要される
事によって…克哉の中に強烈な疼きが生まれ始めていく。

「み、どう…さ、ん…お願い、です…も、う…」

 涙を一筋、頬に伝らせていきながら…苦しげに呼吸を乱しながら、恋人に
向かって懇願していく。
 だが…このような状況では、そんな切なげな表情すらも…男の欲情を
一層強く煽るだけだ。
 止めてなど、やれない。
 むしろ…一際強い刺激を与えて、克哉を悦楽の中に追い込もうとするように…
激しく手を動かし、絶頂に導こうとしていく。

「ダメだ…もう、止めてなど…やれない。もっと…君の感じる姿を…見たいんだ…」

「あっ…んんっ…!」

 御堂の食い入るような眼差しに、背筋から甘い衝動が同時に競り上がってくる。
 彼の荒い呼吸、熱っぽい欲望を讃えた眼差し…そして大きく、熱くなっている掌。
 全てが…彼が、自分を求めてくれている証だった。
 それを感じて…克哉はブルリと背を震わせて…。

「み、どう…さんっ―!」

 余裕など一欠けらもない、切羽詰った声音で…恋人の名を呼び上げながら…
その手の中に吐精していった。
 ドロリ、とした粘っこい精液が…相手の手の中に放たれる様を目の当たりにして
克哉は居たたまれない気持ちになりながら…肩で息を突いていった。

「随分と濃いな…。先週から、ずっと…ご無沙汰だったのかな…?」

「そ、んなの…答えられる、訳…ない、でしょう…! 今日の…御堂、さんは…
その、意地悪…過ぎ、ます…」

 さっきまであれだけ優しかった姿を見ていた分だけ…セックスの時の意地悪さが
いつもよりも際立って強く感じられる。
 顔を真っ赤にして…プイと相手から顔を背けて、枕に顔を半分埋めて表情を
隠していったが…耳まで朱に染まっている処を見れば…こちらが恥ずかしがって
いる事など御堂にはすぐに悟られてしまうだろう。
 いっそ布団でも被って、顔を全て相手の前からシャットアウトしたい気分になったが
御堂は恐らく…許してはくれない、だろう…。

「…すまない、な…。君が今日は…可愛らしすぎるからな…。つい苛めたくなって…
仕方なくなってしまう…」

「また、オレを…可愛い、とか言って…あっ…」

 そうしている間に、頬に濡れていない方の手を宛がわれていくと…強引に顔を
御堂の方に向かされて、唇を重ねられていく。
 啄ばむような優しい口付けに…さっきまでモヤモヤしていた、恥ずかしさや
悔しさがあっという間に溶かされていってしまう。

「御堂…さ、ん…ズルイ…」

 こんなに優しくキスされたら…これ以上、拗ねている事すら出来なくなってしまう。
 チュウ…と唇を吸われて、舌を這わされたら…背骨の奥から快楽が競り上がって
きて…再び腰が疼き始めていく。

「ん、んぁ…やっ…ぁ…」

 チロチロと舌を口腔に差し入れられながら、もどかしいくらい優しい愛撫を
暖かな舌先で施されていく。
 やんわりとこちらの舌を舐め上げていく感覚が、心地よいと感じると同時に
物足りなくて…もっと強い刺激を求めて、こちらからも舌を擦り付けていく。

「克哉…」

 声の振動が唇に伝わってくるくらい、間近で…自分の名前を呼ばれたら
それだけで…嬉しくて、切ない気持ちが湧き上がってくる。

「み、どう…さん…」

 こちらもまた、応えるように相手の名を口にしていくと同時に…御堂はいつの間にか
こちらのズボンに手を掛けていって…ゆっくりと下着ごと、足から抜いていき…
克哉の奥まった場所に指を触れさせていったのだった―

「そのまま口に入れたら、多分火傷するだろうな…」

 スプーンで一口分のミルク粥を掬いながら、御堂はそんな事を呟いて…
フーフーと息を吹きかけていく。

(うわ…)

 別段、それ自体は大した事でないのかも知れないが…大好きな人の吐息が
これから自分が口にする物に吹きかけられていくと思うとやはり気恥ずかしい。

「ほら、克哉…口を、開いてくれるか…?」

「は、はい…お願い、します…」

 そうして、オズオズと御堂の方に向かってア~ン、と口を開いて顔を向けていくと…
ゆっくりと仄かに暖かい粥が口の中に運ばれていく。
 さっき食べて美味しい、と感じた味が…こういう行為によってまた違う味のように感じられる。

 ドキドキドキドキ…。

 いつになったら、自分の忙しない鼓動は落ち着いてくれるのだろう。
 御堂のマンションに来てからというもの、ずっと落ち着かないままだった。

「旨いか…?」

「はい…とて、も…」

 顔が火照ってしまっていて、まともに御堂の顔を見つめ返す事も出来ない。
 そんな克哉の様子が可愛かったのだろう…。
 御堂は、顔を俯かせたままの自分の恋人の姿を見て…酷く微笑ましいような
もっと苛めてみたいような、相反する感情を抱いていた。

(本当に…君はこういう処が、可愛いな…)

 しみじみとそう思いながら、もう一口…克哉の口元に運ぼうと、スプーンで
彼の唇を軽くノックしていく。

「ほら…これでは、足りないだろう。もう一度…開けられる、な…?」

「…御堂、さん…もう…」

 これ以上は恥ずかしくて、仕方がなかった。
 だから…首を振って、もう…止めて下さい、と告げて自分の手で食べたいと
思ったが…それを簡単に、御堂も許すつもりはなかった。

「…私は、君に食べさせてあげたい。ダメか…?」

「うっ…は、はい…判りました。貴方が…そう、言うなら…」

 御堂がダメ押しをすると、克哉もようやく観念して…瞳を閉じながら、御堂の方に
口を差し出していく。
 まるでヒナに餌を丁寧に食べさせてあげているような気分になった。
 一さじ、一さじ…愛情を込めながら、可愛い恋人の口に…自分が作った粥を
運ぶ時間は…御堂にとっては楽しい一時だったが、その間…克哉の顔は常に
上気したままだった。

「ほら…これで終わりだ…。良くここまで食べれたな…」

 労いながら、最後の一口分をスプーンに乗せて克哉の口に宛がってやる。
 もうこの時点で…茹でダコのように克哉は、耳まで赤くして…羞恥に耐えていた。
 だが…この時間もやっと終わると思って…ふわっと柔らかく克哉が微笑みを
浮かべた瞬間…御堂は胸が射抜かれるような衝撃を味わった。

(克哉…その顔、可愛すぎるぞ…!)

 現在の御堂の心中を一言で表現するなら、背景にカミナリが走っているような…
そんな気分だ。
 ふいに、意地悪したい気持ちが勝っていく。
 最後の一さじを…安堵したような表情で頬張っていく克哉の姿を見て…スプーンの先を
引き抜く際…相手の唇と舌先をくすぐるような動きをしていった。

「ふっ…?」

 克哉がびっくりしたような声を漏らすと同時に、スプーンをひっくり返して…
アーチになっている部分で舌全体を覆うような動作に変えていく。
 突然、冷たい金属に口腔を弄られて…相手の目が見開いていく。
 だがその躊躇した瞬間を…御堂は見逃さなかった。
 いつも深くキスする時に、舌先で弄ってやると謙虚に反応する上顎や舌先の
部分を…スプーンの先で刺激していくと、すぐに…克哉の目はトロンとした艶めいた
色合いに変化していった。

 ピチャ…クチャ…

 時折、其処から漏れる水音が…まるで深い口付けを交わしている時のような
淫らなものに変わっていく。
 一分ぐらい…そうしていただろうか。
 ようやく解放して、スプーンを引き抜いていった頃には…銀糸が口端から伝い、
克哉の瞳は、潤み始めていた。

「こ、んなの…不意打ち、です…ずる、いですよ…御堂、さん…!」

 冷たい金属に、ふいに性感を刺激されて…自分の口の中が酷く淫らになっていた。
 似ているけど、否なる感覚。
 あんなに硬くて冷たいものじゃなくて…同じ部位を、暖かくて柔らかい舌先や唇で
刺激されたいという…いやらしい欲求が湧き上がって、どうしようもなくなった。

「…悪いな。君が素直に…私の口から、食べている様子を見て…つい、
可愛くて…そうしたくなった…」

「また、オレを…可愛い、って…言う、んです…ね、んんっ!」

 スプーンをお盆の上に置いていくと同時に、一旦それごとサイドテーブルの上に
どけていって…すぐに身を乗り出して、克哉の唇を塞いでいく。
 本当は風邪を引いている人間に、こんな振る舞いをするのは…自分も移る可能性が
あるし…相手の体力を無駄に消耗させるだけだというのは判っている。
 だが、もう止まらなかった。

 たっぷりと…相手の唇を貪るように舌を蠢かしていって。
 その柔らかく熱い舌先を捉えて、たっぷりと吸い上げていくと…すぐに相手の身体から
力が抜けて…こちらに凭れ掛かっていく。

「はっ…あっ…み、どう…さ、ん…」

 たっぷりと二分は相手の口腔を犯していくと…唇を離した際、克哉は実に
悩ましげな眼差しを浮かべてこちらを見つめ返してきた。

「…今日、君を私の部屋に連れてきたのは失敗だったかもな…。このままでは、
とても君を安静になど…させてやれそうに、ない…」

 苦笑めいた笑みを浮かべながら…御堂が優しく克哉の髪を梳いていく。
 その口調もまた…自嘲めいたものが滲んでいたが、彼の方もまた…克哉が欲しくて
仕方ない心境になってしまっている。
 すると…克哉もまた、顔を真っ赤にしながら…ぎゅっと恋人の背に腕を回して…
小さく、呟いていく。

「…いえ、その…良いんです…。貴方に、その…気遣って貰ったり…優しく、
してもらって…オレ、も…凄く、嬉しかった…です、から…」

 御堂の耳元で、小声で…掠れた声でそんな可愛い事を伝えてくる。
 ギュっと彼の袖を掴んでいくと…勇気を振り絞って、自分の気持ちを告げていった。

「…だから、御堂…さん。貴方の好きに…して、下さい…。オレは…今は、
貴方の…もの、なんですから…」

「…っ!」

 それは、御堂にとっては殺し文句以外の何物でもない一言。
 聞いた瞬間に…辛うじて残っていた理性がコナゴナに砕け散っていく。
 愛しい人間から、こんないじらしい一言を聞かされて…男として冷静でいられる
訳がないのだ。

「克哉…!」

 其処で、御堂もまた余裕のない表情を浮かべていく。
 強い力で…相手の身体を抱きすくめていきながら…御堂は、克哉を…
自分のベッドの上に組み敷いていったのだった―

 

 とりあえずそろそろイベント間際になりましたので、正式に
イベントインフォメーションを掲載させて頂きます。

 五月三日石榴祭は 東4ホール い-52bです。
 当日の販売物は現在確定のが三種類。
 もう一種類、克克シリアス本は…5月2日までの
私の頑張り具合で出るかどうかが決定します。
 どれも価格は一律300円で、コピー本です。

 新刊

 夜桜幻想 (眼鏡×御堂本)

 春&夜桜をテーマにしたお話。激甘というか…二人が
すでにバカップルレベルでイチャついています。
 …携帯で打った後、本人良く確認したつもりなんですが
4~5箇所くらい、文法間違っている処を印刷後に発見して
ちとヘコんでいます。が…甘いお話を求める方には良いんじゃ
ないかと思われます。
 一応頑張って…60部は刷っておいたので…安心、と思いたい。
 プチオンリーにうちにわざわざ買いに来てくれるお客さんがどれくらいの
数いるのか…まったく読めないのでちょっと怖いです(ガタガタガタ)

 既刊

 未来予想図 (太一×克哉本)

 可愛いヤキモチ(眼鏡×克哉本)

 こちら二種類は1月13日のインテックスで発行した本の
再版になります。
 …多分再版するのは今回のイベントで終わりにする予定なので
欲しい方はお早めにどうぞ。
(というか自分的にちょっと荒い処があって居たたまれないので…)

 一応各30部程度ずつ刷りました。
 今回のバージョンの方がちゃんと中綴じで作られているので
コンパクトに纏められています。
 …もし大阪で買った方で、ホッチキスが止まっていない&中途半端な
物に当たってしまった方は当日、お持ち下さい。
 交換するか、もしくは…ホッチキス持参しますのでこちらで改めて
止めさせて頂きます。ホンマにその辺、すみませんでした(ペコペコ)
 11時半までは買いに走りますが、それ以後はスペースにいる予定なので…
その頃辺りにでもお持ち下さい。

 後一種類、克克はここ数日の頑張り次第になります。
 現在進行状況、7~8P前後。
 明日までに本文仕上がれば…2日までには製本完成させて
持って行けると思います。
 では…ちょっと原稿の方に沈んで参ります。

 当日、色んな方々の本を買えるの今から楽しみです!
 んじゃまた…夜に連載の続きを書きに上がって来ますね。
 ではでは~!

 とりあえず、昨日の晩からせっせとメガミド本の製本作業を
頑張って…どうにか本日中に宅配業者の方に荷物発送しました!
 …一応荷物、30日必着だったのでこちらの作業の方を優先して
やっておりました。
 どうにか1月に発行した克克、太克本も合わせて…三種類は当日
机の上に並んでいると思います。
 お願いだから、無事に荷物届いていて下さい(ガタブルガタブル)

 それと…今晩から明日に掛けて、ちょっともう一冊の原稿を
頑張ってやってみたい気分になったので…本日はそのオフ本の
冒頭部分掲載という形にさせて貰います。
 …ちょっとイメージが鮮明な内に形にしておきたいんで。
 現在連載中の御堂×克哉の掲載の続きは明日にさせて貰います。
 ご了承頂けると幸いです。
 …話のベクトルが真逆の話同士なので、混ぜると今…頭が混乱しそう
なんで…(汗)
 んじゃ原稿頑張ってきます。ではでは…(ペコリ)

『月と銀剣』 冒頭部分①


―さあ、解放を望まれるのでしたら…是非それを手に取りなさい。それは今、閉ざされた
関係に悩む貴方を…その袋小路から解き放つ救いそのもの。
 今、胸を焼き焦がすその強い想いに苦しんでいらっしゃるのでしょう? 
それなら…受け取って下さい。
 ソレは貴方たちにとってもある種の救いを齎す代物ですから…
 
 男は長い金髪を闇の中で揺らめかせながら、謡うように告げていく。 
 静まり返った深夜の歩道橋の上。
 月がとても綺麗で、怖いくらいだった夜に…彼は渡された一本の銀剣を呆然と
握り締めていく。
 それは金属とは思えないほど、しっとりした手触りで…自分の肌に吸い付いて、
早くも馴染み始めている。
 
 はあ、はあ、はあ、はあ…。
 
 次第に、凶器を持っているせいか…胸に抱えている大きな葛藤のせいか、
 彼の呼吸が乱れててきた。

 ―本当にこれで、オレは解放されますか…?
 
―えぇ、あの人の心が見えなくて悲しいのでしょう? その御心が日々遠く…
ご自分の中から消えていってしまうのが辛いのでしょう?
 それは…貴方達を一つの存在に戻す為の鍵。 
 同一になる為の儀式に欠かせない神具のようなものですよ。
 それであの方を刺しても…殺す訳ではありません。一つに還るだけ…ですよ。
 
 そう言われて彼は恐怖を抱きつつも…ぎゅっと銀剣を握り締めていく。
 
―えぇ…オレはもう、嫌…なんです。日々、あいつの気配がオレの中から感じられなく
なるのも…何を思っていのか判らないのも…!
 
 この一年、突然現れるもう一人の自分にどれだけ翻弄され、犯され続けたのだろう。
強引に快楽を引きずり出されて乱れさせられただろう。
その癖、いつも意地悪で傲慢で…こちらを嬲るような発言しかしない、
身勝手で冷酷な男だった。
 
―だが彼の胸を満たすのは燃え上がるような強い恋情。
 
 いつから惹かれていたのか、想うようになっていたのか…最早、自分でも
判らなくなっていた。
 それでも、そんな己の狂暴な感情が恐ろしいのか、小刻に肩と指先が
震え続けている。
 そんな彼をあやすように黒衣な男は艶やかに笑い、優しく言葉を紡いでいく。
 
―愛する人間を独占したい。近付きたい…一つになりたいと望む事は、恋をしたなら
誰の心にも生じるごく自然な感情です。
 それを実際に使われるか、ただ持っているだけに留めておくかは…貴方の判断に任せます。
…ではご機嫌よう、佐伯克哉さん…
 
 そう告げて男が音もなく踵を返すと同時に…瞬く間にその姿が闇に
溶け込んでいく。
 掌の中に在る物の質感と重みが怖かった。
 だが克哉は何かに操られているかのように、十四夜…後、一日で完全に満ちようと
している月に向かって翳していく。

 月はルナティックという言葉の語源にもなっている通り、人の心を時に狂わせる魔力が
あるという。
 こんな風に空気が冴え渡って、一際月が美しく見える夜は…余計に惑う者の心をも
乱していくのかも知れない。
 魂を魅了するぐらいに美しい刀身が淡い光に照らされていく。
 
―其れは晧々とした眩い月光を受けて、銀色に美しく輝いていた―

 

 スっと御堂の唇が額から離れていくと…克哉は拗ねたような表情を
浮かべていた。
 その様子を、男は悪戯っぽい笑みを浮かべながら楽しげに眺めていく。
 正直言って、少し悔しかった。

「…御堂さん、絶対に…オレをからかって遊んでいますよね…」

「いや…そんな事はないぞ? 今の君がとても可愛いな…と思ったから、つい
そうしたいと思っただけだが…」

「…オレは可愛くなんて、ないですから…あんまり何度もそう連呼しないで
下さい…」

「私はお世辞や、心ない事は言わないぞ。それより…そこまでお腹が空いているなら
早くこれを食べると良い。やはり暖かい内に食べた方が旨いからな…」

 そういって御堂がサイドテーブルに置いたおかゆをもう一度近くに運んで来ると
克哉は身体を起こしていく。
 自分の太股辺りにおかゆの皿が載ったお盆を乗せられて、その美味しそうな
匂いに唾を飲み込んでいく。

(気分的には食欲がないって感じだけど…身体は最低限の栄養は求めている
感じだな…)

 色合い的に、純粋なお粥ではなく牛乳を入れてざっと煮込んだミルク粥と
いった雰囲気だった。
 中にはニンジン、ほうれん草、玉ねぎなどの野菜が細かくして入っており…
真ん中には粉末パセリが少量乗っけられていて…色彩も良い。
 味付けもスライスチーズを一枚細かく千切って混ぜ、塩、コンソメスープの素、
それと少々の砂糖と塩コショウ、粉チーズも混ぜ込まれていた。
 
「…凄く美味しそう。さっきまであまり食欲なかったですけど…これなら、充分
食べれそうです…」

「あぁ…そうでなくては困るな。一応…インターネットで検索してレシピを調べて
初めて作ってみたものだ。君の口に合うと良いんだが…」

「えっ…これ、初めて作ったんですか?」

「…今までは自宅に招き入れて、風邪の看病までしたいと思える相手は…
いなかったからな。もう良いだろう…冷めてしまうぞ」

 ぶっきらぼうに言い放つその姿は、一見すると冷たく見えるが…その照れたような
表情と一言に、ジンワリと克哉は嬉しくなっていった。

(確かに以前の御堂さんだったら…そんな事はしなさそうだもんな…)

 自分がMGNに移籍してからの、日々の御堂の変化に…克哉自身もまた
驚かされる事が多かった。
 関係を持ち始めた頃はあんなに冷たくて残酷な男はいないと思っていた。
 だが…今日の御堂は、自分が熱があると知ったら必死になったり…ミルク粥を
作ってくれたり、とても優しくて。
 膝にその重みを乗っけているだけでも…幸せな気分がジワジワと心の中に
広がっていくかのようだった。

「はい…それじゃあ、頂きますね…」

 一言、断りながら…火傷しないようにフーフーと何度か息を吹きかけてから…
慎重にスプーンで掬って…口元に運んでいく。
 今の克哉は高熱は出ているが、そんなに鼻が詰まっていたり扁桃腺まで腫れて
いる訳ではない。
 一口食べただけで…美味しい風味が鼻腔を抜けていって、心地よい塩加減の
粥がスルスル~と喉に入っていく。
 傍らに置いてあった椅子に腰掛けていきながら御堂が問いかけていった。

「…どうだ?」

「あ、はい…凄く美味しいです…。とても初めて作ったものとは思えないくらいに…」

「当然だな。…厳密にレシピを守るように心がけたのだから…。これで美味しく
仕上がらなかったら味付けの分量の方が間違っている事に他ならないな…」

「…貴方らしい言葉ですね…。けど、嬉しいです。オレを気遣って…こんなに
美味しいものを作ってくれるなんて…以前から考えたら、夢みたいです…」

「うっ…」

 その一言を発した瞬間に、今度は御堂の方が言葉に詰まっていく。
 すぐにコホン、と咳払いを一つして…顔を背けていった。
 克哉の素直な賞賛の言葉が嬉しいと同時に気恥ずかしくてくすぐったいのだろう。
 今度は御堂の方が…頬を軽く染めていった。
 その様子を見て…克哉がミルク粥を食べながら微笑ましげに見つめて…
クスクスと笑っていった。

 ゆっくり…ゆっくりと…御堂の愛情が篭った料理をしっかりと味わっていくように
時間を掛けて克哉は食べ進めていく。
 御堂もまた、チラチラと彼を眺めていきながら…その様子を見守っていく。
 訪れる、穏やかで優しい時間。
 その暖かな空気に包まれながら…ゆったりとした気分になっていく。
 克哉が半分程、自力で食べ終えた頃…御堂がこちらを向き直り…今度は
強気の表情を浮かべて言い放っていく。

「克哉…残りは、私が食べさせてあげよう。…君は病人なんだからな。一旦…
ベッドに横たわって休むと良い…」

「…えぇ?」

 突然の御堂の申し出に、克哉は素っ頓狂な声を上げていく。
 それで一度乱れたペースを取り戻したのだろう。
 克哉が動揺している隙に、グイと男は身を乗り出していって…楽しげな
笑みを浮かべながら克哉の瞳を覗き込んでいく。
 今日の彼は…熱があるせいで、すぐに慌てたり驚いたりして…いつもよりも
感情表現が豊富で。
 見ていて可愛くて仕方ないので…つい、かまいたくなって仕方なくなる。

「・・・遠慮、することはない。私達は…もう、恋人同士なんだ。それくらいは…
愛しいと思う相手にしたいと思うのは…当然の、感情だろう…」

「えっ…は、はい…。でも…」

「私が君にそうしたい…と思っているんだ。それくらいは…是非、させて
貰えないか…?」

 フッと真摯な眼差しになりながら…そう告げていくと、克哉もそれ以上…
突っぱねる事が出来なくなってしまう。
 御堂の提案は恥ずかしかったが…同時にどこかで、嬉しくもあって。
 同時にまた…胸の鼓動がバクバクと忙しなくなっていくのを感じていた。
 
(あぁ…御堂さんの部屋で、この人の匂いに包まれていたせいで…やっぱり
いつもよりも意識しちゃっているよな…)

 そんな自分に溜息を突きながら…それでも、どうにか口端に笑みを浮かべて…
コクン、と頷いていった。

「…はい、どうぞ。少し照れ臭いですけど…御堂さんの好きなようになさって…
下さい…」

 そうして、手に持っていたスプーンを…御堂の方に柄の部分が来るように
そっとお盆の上に置いていき。
 相手がそれを手に取る仕草を…ジっと見つめていった―

 


  とりあえず、克克本…表紙だけ完成しました。(待てぃ!)
  後…例の携帯で打ち込んだというメガミド本、本文24P中22Pは携帯でせっせかと
打ち込み続けて完成まで持ち込みました。
 現在、印刷中。という訳で眼鏡×御堂本の方は確実に5月3日にウチの
机の上に並んでいます。
 克克本の方は気合入れればどうにかって感じです。

大体、上の表紙のようなイメージのお話。
 テーマはタイトルにある通り…月と銀剣(ナイフ)です。
 夜がメインの切ない恋って感じですが…頭の中ではとっくに完成している癖に
本文はまだ一文も打ち込んでないぜ、こんちくしょう。
 いや…最初は同じ表紙(背景色だけ水晶みたいなイメージで)で、克克双子ネタ&
パラレル悲恋ネタが浮かんでそれをオフ本で出す気満々でしたが、暫く置いていたら…
それが程好く発酵してこんな雰囲気の話に仕上がりました。
 暫く連載休めば、確実に発行出来るけど…掲載しながらだと、頑張らないと
出ないですな~という感じです。はい…(ル~)

 まあ…間に合わなかったら、夏コミでオフ本という形で改めて出すかな~という
感じです。

 メガミドの方は夜桜&春の宵がテーマで激甘です。
 書き終わった後に何だこのバカップルぶりは! と砂を吐きそうなぐらいに
イチャつきまくっています…がう。
 あ、ちゃんとエロありますのでご安心を(何をだ!)
 ちなみに夜桜の表紙はこんな感じです。



 こっちは紫の色紙に、鉛筆で描いた絵を新しい複合機でせっせと
印刷しました。
 文字入れはしないで、この上にもう一枚トレーシングペーパーを
被せて、そっちに題名等は書いてある仕様です。
 デッサン狂い等、御堂さんの方が眼鏡よりも背が高いだろう! と
いうツッコミはしないで下さい。
 設定上はそうだって判っていても…バリバリ攻めの眼鏡を低く
描く事なんて私には出来ないんだぁぁぁ!(叫び)


  イベントインフォメーションも29~30日の辺りに正式に掲載します。
 一応プチオンリーも期日までにエントリーしたし、克克アンソロジーの方にも
参加する事になりました。
(参加したいから自分から名乗り上げたら、向こう様も声掛けてくれようとしていた
みたいです…んでOKが出ました)

 後、顔アイコン小説の後書きは非公開設定にしました。
 …ま~暗い話も混じっていたから、本当に最後まで読み進めてくれていた人で
見る気になった人だけ読んでくれれば良いやって感じで掲載したものなので。
 とりあえず、ある程度精神的にも肉体的にも回復しました。
 毎日に拘らず、出来るだけ週5~6回くらいのペースで書いていければ良いかなと
いうスタイルで今後はやっていきます。
 拍手とコメント返信もボチボチと、合間縫って返していくのでもうちょいだけお待ち
下さいませ。では今宵はこの辺でv

  御堂の手元から、ホカホカと暖かな湯気と美味しそうな匂いが漂っていて
さっきまでは食欲も殆ど感じていなかったのに…いきなり、グウとお腹が鳴って
反応を示していった。

 グキュルル…。

「うわっ…!」

 彼がこちらに声を掛ける前に、自分のお腹の音が盛大に鳴ってくれたもの
だから…克哉は顔を真っ赤にして、起こそうとした身体を…慌てて布団を
被って、伏せていく形で恋人から顔を逸らしていった。

(うわっ…恥ずかしい! 確かに今日…忙しくて昼食も野菜ジュースと
カロリーメイト一箱ぐらいしか食べていなかったけど…! よりにもよって
御堂さんの前でこんな大きな音で鳴らなくなって…!)

 身体の生理反応なのだから仕方ないと判っていても、克哉にとって御堂は
未だに一緒にいるとドキドキやソワソワしたり、落ち着かなかったり…ときめきを
現在進行形で感じている相手なのだ。
 そんな人の前で…はっきりと聴こえるぐらいに大きな音なんて…特に相手の
匂いを感じて、意識をしていた直後の話だから…居たたまれないくらいに
恥ずかしくてしょうがなかった。

「…克哉?」

 だが、御堂の方は状況についていけてないようだった?
 どうしたんだ…? という感情を交えながら、躊躇いがちにこちらに声を掛けてくる。

「…うっ…その…」

「どうした? お腹が空いているんじゃないのか? あんなに盛大な音を立てて
いたのなら…早く食べた方が良い。少しは食べないと体力が戻らないからな…」

「わ、判っていますけど…」

 未だに羞恥で顔が火照り、カッカと頬が赤いままだ。
 この状態で御堂に顔を見られるのは…余計にどうして良いのか判らなくなるので
布団をズッポリと被っていきながら…顔を隠していく。

「…克哉、せっかくおかゆを作ってきたのに…君は食べないつもりか?」

「い、いえっ! そんな事はないです! 御堂さんが作ったものならば…オレ、是非
頂きたいですが…今は、ちょっと…!」

「…先程から君は、変な態度ばかり取っているが…大丈夫か? もしかして…それ程
高熱が出ているのか…? 克哉…?」

(うわ…その、確かに体温は上がっているけど…それ、は…!)

 ドクン、ドクン、ドクン、ドクン!

 御堂が自分を心配してくれるのは嬉しいし悪くない気分だったけれど…今はどうしても
顔を見られたくない一心で、相手から背を向け続けていく。
 暫くは相手も待ってくれていたが…その状態で2分も待たされたら、いい加減彼の方も
焦れたらしい。
 サイドテーブルの上におかゆが入った皿を乗せていくと、思いっきり布団を捲り上げて
ベッドの上に乗り上げていく。

「克哉…一体、どうし…」

「…わっ!」

 どうしたんだ? と続けようとした彼の言葉は…克哉の耳元を見ただけで一瞬、止まって
いく。耳全体が真紅に染まって頑なにこちらを振り返ろうとしない態度に…克哉は高熱が
出て妙な態度を取っている訳じゃなく…恥ずかしくて、そんな感じなってしまっているのだと
いうのを…御堂は瞬時に理解していった。

「…もしかして、さっきから私の顔を見ようとしていなかったのは…照れていたから、
なのか…?」

「そ、その通り…です…だから、あの…」

 そうやってトロンとした眼差しを浮かべながら、顔を真っ赤に染めて言いよどんでいく
姿は…不謹慎に思われるだろうが、御堂にとっては可愛らしくて仕方ない。

「…私は、気にしていないぞ? むしろ…大きな腹の音がしたという事は…それだけ
身体が影響を要求している良い傾向だからな…だから、こっちをそろそろ向いたら…
どうなんだ…?」

「は、はい…」

 熱っぽくて、身体全体がダルいせいだろうか…。
 頭も良く回ってくれないし、指を一本動かすだけでもかなり億劫だった。
 それでも…御堂に顔を向けるように促されて…それを突っぱねる事もためらいが
あったので…オズオズと相手の方を向き直っていくと。

 チュッ…。

 ふいに穏やかな手つきで髪を掻き上げられて…額に、優しくキスを落とされて…余計に
克哉は顔全体を朱に染め上げる結果になっていった―



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HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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