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克哉が身を揺する度に、浴槽の中のお湯が揺れて水音を立てていく。
髪にはうっすらと雫を立てながら、頬を真っ赤に染めている克哉は扇情的な
表情を浮かべていた。
行為が終わった後、午後から一緒に出かけたい所があると御堂が言ったので
とりあえず身体を綺麗にしようという流れになったのだが…克哉はずっと
落ち着かない気持ちだった。何故なら…。
「どうした…? この体制で一緒に湯船に浸かるのは抵抗あるか…?」
「あ、当たり前です…。貴方と、こんな風に肌を触れ合わせていたら…オレ…」
「…克哉、そんな事を言って私を煽るな…。あんまり、顔を赤くして恥ずかしがって
いる姿を見せてばかりいると…私はまた、君の前で…狼になってしまうぞ?」
「それは、その…この後に、出かける体力がなくなってしまうから…その、
我慢、して…下さい…」
そう答えた克哉の声は、消え入りそうなぐらいにか細いものだった。
付き合い始めて半年、御堂自身に望まれて…それ以前までに比べて、克哉は
自分の意思を彼にキチンと伝えるようには変わっていた。
だが…湯船の中で、背後から御堂に抱きすくめられているような格好で入浴
している状態では、とても言いたい事など言えそうにない。
湯の中で身を寄り添わせていると…ツルツルの肌がお互いに吸い付いて来るようで
普段とは違う独特の感触がある。
それを極力意識しないようにしながら…克哉はそっと、自分の脇から身体の前方へと
回されている相手の手に、己の手をそっと重ねた。
(孝典さんは…意地悪だ。けど…この人が本当に…オレを想ってくれて、その証の
品を贈ってくれたのも…また、事実なんだよな…)
自分と御堂の指には、確かに対となっているデザインのプラチナリングが
嵌められていた。
この体制だと、御堂の身体の他に…その指に輝いている指輪もまた
意識してしまう。
不思議な、感覚だった。
たった小さな指輪一つ。それが存在しているだけで…今までどこか不安定に感じられた
自分達の関係が、酷く安定したものへ変化したような錯覚を覚えていく。
それは…克哉の思い込みや幻想に過ぎないかも知れないけれど…御堂が、これを
自分に贈ってくれた。
その事実が…確かな自信を、彼に齎してくれていたのも…事実だった。
(…凄く、幸せだな…オレ…)
好きな人に、同じ気持ちを返して貰えて…こうして一緒に、今も傍にいる。
それはどれだけ…幸せな事なのか、御堂との馴れ初めを思い出す度に嫌でも
実感していく。
この人との関係は…ある意味、最悪の形で始まっていた。
脅迫にも似た形で、強引に身体を繋げられて、嬲られて。
一方的に抱かれて、翻弄されていた。だから克哉は…この人との関係は
セックスとビジネス以外はないと、絶望してずっと打ちひがれていた。
けど、告白してようやく判った。この人とは…身体だけじゃなかったんだと。
ちゃんと心も存在していたのだと…それを知った時、本当に嬉しくて仕方なくて。
本当に幸せで…だから、その想いが実った証を…本当に幸せそうに克哉は
眺めていった。
「孝典さん…好き、です…」
だから、その言葉は自然に零れ落ちていった。
「…あまり可愛い事を言うな。また…君が欲しくなる…」
「あっ…そん、な…」
そう言いながら、御堂はギュウっと強く克哉の身体を抱きしめて…
首筋にキスを落としていく。
どうしよう、それだけで…凄く感じてしまっている自分がいた。
フルっと身を震わせていくと…ギュッと強く目を伏せながらその感覚に
耐えていった。
「…さっきだって、あんなに激しくされて…どうしようって思ったのに…
これ以上されたら、きっと…出掛ける体力なんて、なくなってしまうから…
困ります。だから…」
「あぁ、判っている。私とて…今日は君と私にとって特別な一日にしたい。
だから…いつものようにセックスだけで終わらせてしまうのは勿体無いと
思っているからな…」
「はい…」
本当は御堂の肌と触れ合っているせいで、また欲しくなってしまっているのは
事実だけど…それよりも、この指輪のように…ずっと消えないでいるような
思い出も欲しいと思っていた。
御堂がどんな場所に自分を連れて行ってくれるか、まだ判らない。
けど…きっとこの人がこういってくれているんだから素敵な場所だと思う。
嬉しそうに微笑みながら、そっと頷いていくと…御堂はこちらの顎をそっと
捉えて自分の方へと振り向かせていく。
「克哉…」
そうして、甘く優しい声音で名前を呼ばれながら…静かに唇にキスを落とされた。
その瞬間、とても幸せな気持ちが…じんわりと、暖かく広がっていった。
―触れ合うだけのキスが、こんなにも気持ち良くて…幸福感を感じられるのは
今の克哉にとって、この人だけなのだ…
克哉は…その歓喜に身を委ねながら、酷く満ち足りた気持ちで…御堂との
バスタイムの時間を楽しんでいったのだった―
繋がっている箇所から、相手の昂ぶりのようなものを感じてしまって…克哉の肌は
自然と粟立っていた。
だけど、今…こうやって電話を取っている以上、本多をどうにかして…この場を
収めなければならなかった。
(御堂さんに動かれたら…)
そういえば、正式に付き合う前にも…似たような状況になった事があったような気がした。
あの時は片桐相手だったけれど、電話している最中に思いっきり身体を弄られて
煽られて…感じているのを必死に堪えながら電話したけれど、やはり怪訝そうな顔を
されてしまって。
…今は手で触れられて快楽を引き出されたりしていないけれど、代わりに
しっかりと深く…繋がってしまっている。
(意識したら、ダメだ…。誘惑に負けそうになる…)
グっと己の唇を強く噛みながら…このまま腰を振って快楽を追いかけたい衝動を
押さえ込んでいく。
まずは…この状況をどうにかしないといけなかった。
『おい…克哉、さっきから随分と長く黙っているみたいだけど…大丈夫か?』
「う、ん…ちょっと今日、熱っぽくて…少しダルいだけだから…心配、しないで…ぁ…」
そう答えた瞬間、一回だけ御堂に揺さぶり上げられた。
ビクリ…と全身が震えていくが、ギリギリ…声を殺すことに成功する。
『マジかよ! それなら…丸ごとカレーじゃなくて…豪快カニ雑炊の方でも作った方が
良かったな…。俺の作るカレーって…自分で言うのも何だが…かなりボリュームあるからな。
なあ…カレー食えそうか? 無理そうなら…そっち作って持っていくけど…』
(豪快カニ雑炊って…一体何なんだよ、本多…何となく想像つくけど…)
心の中で思いっきりツッコミを入れたくなったが…敢えて追求の言葉を飲み込んでいった。
「んっ…あ、大丈夫。ちょっと食欲はないけど、自分で身の回りの事は出来るから…。
けど、カレーは…オレのマンションの方に、持って来なくて良いから…ゆっくりと
休ませて、んっ…貰える、かな…?」
御堂の手がゆっくりと腰から臀部を撫ぜるように這わされていく。
その度に克哉はつい、甘い声を漏らしかけていく。
身体が震えていく度に…内部にいる御堂がこちらを圧迫するようにドクドクと脈動
しているのを自覚して…自然と、ペニスから蜜が溢れ始めていく。
(流されて、しまいそうだ…)
まだ、ギリギリ…理性は残っている。
けれど刻一刻とそれは削ぎ落とされ、身の奥から競りあがってくる強烈な衝動に
身を委ねたくなってしまう。
『なあ…克哉。お前…何か呼吸が乱れて、苦しそうだぞ…? そんなに辛いなら…
俺は今日、身体が空いているから看病しに行ってやろうか? とりあえず…傍にいたり、
代わりに買い出しに行くぐらいの事は出来るしな…』
「い、いや…良い、よ。寝ていれば、治るから…はっ…」
恐らく、本当に熱でも出して寝込んでいる時なら…本多の申し出は友人として
素直に受け取れたのかも知れない。
だが、この状況では到底無理だった。
御堂の手がゆっくりとこちらのペニスに伸ばされて、竿の根元の部分をしっかりと
握り込まれていく。
そのまま…その淫靡な指先は克哉の先端に這わされて、クチャグチャ…と音を
立てながら蜜を塗り込まれ始めた。
御堂の指先は緩慢な動きで、克哉の鈴口の周辺を弄り続けていく。
その度にジワリ…と蜜が更に滲んでいくのが判って…おかしくなりそうだった。
『克哉…大丈夫かよ。お前…本気で、辛そうだぞ…?』
「だ、大丈夫…だよ。けど…うん、もう…辛いから、電話…切るね。カレーは…
また、今度で…良いから…あぅ…!」
『克哉っ…? 待てよ、おい…!』
最後に、大きく腰を突き上げられたから…少し甲高い声が漏れてしまった。
けれど…フルフルと全身を震わせながら、克哉は理性をギリギリ保っていくと…
通話を切って、自分の携帯の電源を落としていった。
その瞬間、ついに身体の力が抜けて…携帯は台所の床に転がり落ちていく。
「終わったか…随分と長く、あの男と話していたみたいだったな…?」
「そんな、事は…ひゃっ…うっ…!」
克哉が頭を振って否定すると同時に、御堂の力強い律動が開始されていった。
そのまま握り込まれていたペニスも執拗に扱き上げられて…腰全体が痺れて
しまいそうなぐらいに、激しい快楽が生み出されていく。
「…友人との交流は結構だがな…私とて、君が…友人の一人もいない…孤独な
日々を送れとは、言うつもりはない…。だが、今日だけはな…私は、君を…
独占したい。…何故なら、今日は…私にとって、特別な日なのだからな…」
そういって背後からしっかりと覆い被さりながら身体を密着させて…克哉の
首筋から耳の付け根に関して、強く吸い上げていく。
所有の痕を、其処にくっきりと刻み込まれているのが自分でもはっきりと判った。
けれど…今は、克哉も抗うつもりはなかった。
「オレ、もです…。今日は…とても、大切な日…です、から…。だから…他の
人間と過ごすよりも…孝典、さん…貴方とずっと一緒に…いたいです…。
だから、そんなに…虐めないで、下さい…あっ…!」
克哉は必死になって御堂の方を振り仰いでいく。
その双眸は快楽のせいで、甘い涙を滲ませてキラキラと輝いていた。
紅潮した頬が、艶かしく開かれた口元が…全てが、扇情的だった。
愛しい恋人の媚態に煽られるように…御堂は何度も、克哉の中に己の猛りを
叩きつけていった。
その度に克哉の全身は戦慄き、大きく震えていった。
「あっ…はぁ…孝典、さん…ダメ、です…そんなに揺さぶったら…オレ、もう…
イッちゃい…ますから…」
「…イケば良いだろう…? 私は何度でも、君が達して…私の腕の中で乱れる
姿を…見たいのだから…」
「そんな…はっ…うぅ…! も、う…うぁぁ…!」
御堂の律動は激しかった。
克哉が苦しいぐらいにその行為が激しかったのは…胸に灯された激しい独占欲の
せいでもあった。
子供じみた想いである事は自覚している。
だが、今日は…他の誰にも、克哉を見せたくなかった。全てを独占したいという
強烈な感情が…その胸の中には吹き荒れていたのだ。
だから、その想いを全て克哉にぶつけるように…激しく、性急に腰を使って…
可愛い恋人を追い上げていった。
克哉は耐え切れないとばかりに…必死になって頭を振り続ける。
そんな仕草の一つ一つさえも…可愛くて、仕方なくて。
御堂は…限界が近いと悟った瞬間、顎を掴んで…やや強引に、克哉を
こちらの方へ振り向かせていった。
「はっ…んんっ…!」
「克、哉…」
口腔も、同時に犯すように激しく舌先を蠢かしていく。
瞬間…生じていく、強烈な快楽の波に二人の意識はほぼ同時に飲み込まれていって
そして…達していく。
「ひっ…いっ…あぁっ―!!」
そして、克哉が一際甲高い声で、啼いていく。
御堂の情熱を身体の奥の部分でしっかりと受け止めて…克哉はガクリ、とシンクに
凭れ掛かり…忙しい呼吸を繰り返していった。
「克哉…」
そして御堂は…愛しい恋人を背後からギュウっと強く抱きしめながら…その不安定な
体制で、呼吸が整うまで暫く…一時、休息していったのだった―
えぇ、明日から新しい職場に行くんでこの先どうなるか判らないので
この四連休が勝負! と言う感じでこの二日はカタカタやっています。
最初の二日間は休養&遊んでストレス発散に費やして…残り二日で
コンディション整えて勝負! とやっているので…はい、正直言うと
サイトまで手が回り切れておりません…orz
ただ、そのおかげで…一番P数が掛かっている書下ろしの
『挙式編』がようやく完成しました。
…40文字×36行で20P近くにもなったちょい大作です。
どうりでやってもやっても終わらない訳だ…(遠い目)
初夜編もどうにか完成に漕ぎ付けました。(こっちは12Pくらい)
すでにサイトにアップして書き上げてある分だけでも今晩中に編集を
終わらせて、後顧の憂いを絶っておきたいので…今日の連載は
休ませて頂きます。
明日の分は代わりに早朝にしっかりと書きますからご了承下さいませ。
いかんせん…昨日開催のイベントにちょいと顔出した結果、
電車の中とレストランの中でパソコン広げて原稿をやっていたと
いうぐらいですから。
…案外、時間制限がある場所って作業はかりますけどね。
イベントにノートパソコンを持って行ったら流石に移動中、
重かったれす…(T○T)
ま、昨日と今日で結構…新婚本の方は進行しています。
来月の17日締め切りのアンソロの原稿もぼちぼち完成しそうですし。
…11月10日前後は、キチメガの新刊2冊&アンソロ原稿6~7P&王レベの
新刊一冊を冬コミまでにサイトの運営と並行してやれるんかい! と
最初は途方に暮れましたが…ある意味、開き直って毎日少しずつ進めていけば
良いや~と考え直してやっていましたら、何とか出来そうです。
けど、この四連休は二週間近くそれまで駆け続けて疲れていたので…
少し休む&気分転換する方を優先しました。
英気は養ったので…これから12月10日に向けてもうちょいがんばるっす。
今日一日頑張れば、全体の6~7割前後は完成する形になります。
多くの方が関わっているだけに、絶対に新婚本は落としたくはないので…今は
締め切りが迫っているそちらに専念させて頂きます。
ご理解して頂けるとありがたく思います(ペコリ)
もう一本ももうじき完成圏内。
それで今日一日、頑張って作業すればそろそろ終わりが見えて
くる段階までようやく漕ぎ付けられたかな。
とりあえず気を緩ませなければ、一冊目は充分間に合うと
思います。
ちょっと水面下で原稿を優先していたので、サイトの方が音沙汰が
鈍くなっててすみませぬ~。
けど、挙式編…40文字×36行の設定で20Pのボリュームに
なりました…。力を入れすぎました…(トホホン)
―お互いの舌先が淫靡に絡み合っている
クチュクチュ…という水音が二人の脳裏に響き渡っていく。
その度に怪しい痺れが全身を走り抜けていって…欲情がじっくりと
胸の奥から湧き上がってくるのが判った。
気持ちを確認し合って正式に付き合い始めた日から、欲しいという
想いは日増しに加速していって。
だから今…彼らの指には、その証である指輪が光っている。
昨晩も深く、愛し合った。
そして朝食を終えた直後のキッチンという場所で…まるで熱々の新婚
夫婦であるかのように…二人は、その場で愛を交し合っていった。
「…克哉」
甘い声で、相手の名前を呼んで行きながら…ゆっくりと衣服を
引き下ろし始めていった。
御堂の目の前に引き締まった形の良い臀部が露になる。
克哉はシンクの縁の部分に手を添えてその身体を支えて…こちらを振り返っていた。
かなり不安定な体制だ。だがそれが逆に…こちらの興奮を強く煽っていく。
頬を染めながら荒い吐息を漏らし、濡れた眼差しを浮かべている恋人の
姿は、それだけでゴクリと息を呑むぐらいに艶かしかった。
御堂はゆっくりと…克哉の臀部に、先端を押し当てていく。
「あっ…はっ…焦らさないで、下さい…」
「ふっ…聞こえ、ないな…」
アヌスの縁の部分に…ペニスの先端をゆっくりと押し込むような形で先走りを
ネチネチと擦り付けていった。
その度に期待するように克哉の背筋がビクビクと震えていく。
「ふっ…うっ…意地悪、しないで…孝典、さ、ん…」
うっすらと涙を浮かべて、懇願する姿すら愛しい。
だが…御堂は愉しげに微笑んでいくと…克哉のペニスにゆっくりと手を
回して、前も刺激を始めていった。
すでにこんな体制になっているので…克哉の性器もまたはち切れんばかりに
硬く張り詰めてしまっている。
それをクチュクチュ…と音を立てながら弄っていくと、克哉が耐え切れないと
ばかりに…全身を戦慄かせていった。
「克哉…君は、本当に…可愛いな…。私に少し触れられるだけで…
いつだって、こんなに感じて…」
「はっ…んんっ…! お願い、ですから…言わない、で…あっ…」
「…そろそろ、大丈夫そうだな。君は…もう、いやらしく私の事を根元まで
飲み込んで、絞ってくれる事だろう…」
「そ、んな…あっ…ん…」
ようやく…御堂が前も後ろも同時に攻め上げながら…克哉を追い詰めて
いく事に終止符を打とうと…ペニスを押し込み始めると…蕩けそうな甘い声が
喉の奥から零れ始めていく。
待ち望んでいた衝撃がやっと訪れる予感がして…克哉がその背中を
歓喜で震わせていくと…。
―その瞬間、克哉のポケットから携帯電話の着信が鳴り響いた
克哉は、仕事上…携帯電話は必須になって来ている。
そのおかげで最近はプライベートの間でも、つい…携帯電話を
肌身離さずか、すぐ手に取れる距離に置く習慣が身について
しまっていたのだ。
それが今、この瞬間では仇になってしまっていた。
御堂の顔が、そのメロディを耳にした途端に…青筋が浮かんでいくのが
気配で感じられた。
それを後ろ向きの状態でも咄嗟に気づいてしまった克哉は…
慌ててその電話を通話ボタンを、反射的に押してしまった。
(しまった…思わず、取っちゃった…)
何故ならば、この携帯着信音の設定は…営業八課に属する仲間用、
そして主に本多から掛かっている時の合図に等しかったからだ。
正式に御堂と交際してからも…本多は頻繁に克哉に電話してきて、
否…御堂の神経に時に触るぐらいに積極的に愛しい恋人を飲みや
食事に誘ったりして来ているのだ。
克哉も…それで御堂が最近、独占欲丸出しでイライラしている事を
知っているので…つい、反射的に取ってしまったのだが。
―間違ってもこんな体制である事を…本多に悟られたくはなかった
(ど、どうしよう…こんな、体制で…)
克哉が心底困惑して、第一声を発せない状態に陥ると…その向こうから
実に腹が立つぐらいに明るい声が聞こえていった。
『よう! 克哉…今、平気か?』
「あっ…うん…」
本気でどうしようかと迷って、生返事をしてしまったのだが…向こうはそれを
了承の言葉と受け取ってしまったらしい。
自分のすぐ背後で御堂が物凄い怒りオーラを漂わせてしまっているのが
ビリビリと伝わってくる。
さっきまでの甘い空気が一辺して、まさに一色触発の状態だった。
―私と愛し合っている最中に…克哉に電話掛けてくるとは
いい度胸だな…本多…
確かに休日の朝九時という時間帯なら、電話を掛けて来てもおかしくは
ない時間帯かも知れない。
しかしあの男は、週末は克哉は自分との約束を優先してずっと断わって
いるにも関わらず…懲りずに誘ってくるから真剣に御堂の神経を
逆撫でしていたのだ。
(お願いだから…気づかないで、くれ…)
『今、大丈夫なら…誘わせてもらっても良いかな? 今朝起きたら
凄くカレーを食べたい気分になったから…また、例の丸ごとカレーを
沢山作ったんだ。良かったら食べていくか、持って行くかしてくれないか?
まあ、お前が平気だっていうのなら…そっちのアパートに鍋ごと
持って行っても良いしな…』
「あ、の…本多、御免。今日は…ちょっと…ダ、メなんだ…んあっ…!」
『っ!? 克哉、どうしたんだ…!?』
ふいに漏らした克哉の声に、本多も怪訝そうに問いかけてくる。
本当は声を漏らすべきではなかった事ぐらい判っている。
だが…どうしても、抑えられなかった。
何故ならそれは…。
―御堂が、根元まで性器を克哉の中に押し込んでいったからだ…
内部に、恋人が存在しているのが判る。
それで怪しく…己の内部が収縮をしているのも…。
唯一の幸いは、御堂が押し入って来ただけで…敏感な場所を他に
弄られたり、快楽を引き出されたりはしていない事だった。
だから…身体の奥は疼いて熱くなっていたが…まだ、辛うじて理性の
ようなものは残されていた。
さっきまでの新婚のような甘くて蕩けそうな空気はどこへ行ったのか…。
(ど、どうにかして…この場は、言い繕わないと…)
この気が狂いそうな状況下…克哉は、必死になって…辛うじて残っている
理性を掻き集めて、この場をどうするかを…考え始めていった。
この二日間はちょっと休んだり、自分がやりたいように過ごしておりました。
それでちょいと気力とか、そういうの回復したので…本日分は
これから取り掛からせて頂きます。
口絵の方もぼちぼち揃って来ているので…やらなきゃな! と気持ちが
ムックムクと湧いて来ました!
だから…明日から二日間は集中してやりますよー!
絶対に新婚本だけでも冬コミで発行間に合わせますのでよろしくです!
その代わりにサイトの方の更新は…一日辺りのP数が若干落ちるか、
たまに休む日が挟まれたりしていくと思います。
すみません、12月10日を過ぎるまではこんな感じの運営になって
いくと思います。
本製作と併用しながら…沢山のP数は流石に体力的にも、時間的にも
厳しいもので(苦笑)
ただ、どちらもやれる限りはやっていくので宜しくです。
22日分は若干、日付を超えると思いますがちゃんと掲載します。
それではもうちょいお待ち下さいませ(ペコリ)
昨晩に別ジャンルの友人から電話が来て、色んな相談話を聞いたり
こちらのここ三ヶ月の悲喜こもごもな現状を報告しあったりしていたら
21日が終わる間際まで話し込んでしまって…アップが非常に遅れました(汗)
…しかも、御克連載の続きじゃなくて今回は突発SSです。
はい、その後に某Oさんの絵茶に出没して…絵に合わせて書きますよ~と
言った元となる絵が「御堂と太一でノマを攻める」と「R×御堂」だったので…
はい、R×御堂の方選択しました。
一応、こっちの方が…「君臨する場所」EDで、眼鏡克哉を迎えに行く直前に
御堂を仕込んだ時の話という感じで…イメージが湧いたので。
(香坂は基本、本編にありえない話は思い浮かびにくい奴なもので…)
という訳で、御堂さんが闇の世界に落とされた瞬間のお話という感じの
SSでございます。
興味ある方のみ、つづきはこちら…をクリックして読んで下さいませ(ペコリ)
ギリギリ、円満退社かな?
とりあえず一回、恨まれてしまった男性とは和解は適わなかったですが
それ以外の人には何人か惜しんでもらいながら辞めれたので。
昨日は、ちょっと職場の人と一杯飲んで少し帰宅が遅かったので
本日の午前中はゆっくりと休ませて頂きました。
とりあえず新しい職に就くまで4連休な訳ですが、今日はゆっくりと
静養に当ててから残り三日で冬コミ新刊の原稿作成に費やそうかなと
思っています。
結構、色々あって疲れていたんだな~と自覚はあるので…本日は
夕方ぐらいまでは、ちょっと休んだり…ゆっくりする方に費やします。
それから書けたら、本日分の掲載となりますのでご了承下さい。
新しい職場がどんな場所なのか…今の時点では判らない事が
多いので、今後どうなっていくか予測が立たない状態ですが、
やれる限りのことはやっていきます。
そういう訳で、その為に今日は少しだけ休ませて頂きます。
ご了承くださいませ(ペコリ)
他愛無い談笑をしながら愛しい人間と食べる朝食の時間。
それがこんなにも…心を満たすものだと、御堂は今まで知らなかった。
カリっと焼いたトーストに、ベーコンエッグ。そして…シーザードレッシングを
掛けたツナサラダ。
どれもそんなに手間が掛かっている訳ではない料理ばかりだ。
それなのに、愛情という要素が込められているせいか…今まで食べてきた
朝食の中でも抜群に美味しく感じられた。
「…克哉、今日の朝食は…とても美味しく出来ていた。わざわざ
私の為に作ってくれて…ありがとう」
「あ…そんな、孝典さんがかしこまってお礼をする程の物を…オレは
作っていませんから。あの…その、片付けて来ます」
「うむ…」
克哉はこちらの言葉に反応して、再び顔を真っ赤に染めていく。
今朝の彼は、いつもよりも表情や態度の一つ一つがウブで可愛らしく
感じられた。
照れくさくて、こちらから一旦…離れようとしたのが見え見えの態度
だったので…スルリ、と相手が自分の脇を通り過ぎていっても、御堂は
つい微笑ましい気持ちになってしまった。
(…まったく君は、どうしてそう…可愛らしすぎるんだろうな…)
しみじみと、他の人間に口に出していったら「惚気」以外の何物でもない
事を考えながら…皿をキッチンの方まで下げていった克哉を眼で
追っていく。
ついでに時計をチラリ…と眺めながら、少し思案していった。
(…まだ時刻は、随分と早いな。予約の方は…午後から入れてあるし
今日は休日で、充分時間がある。それなら…)
克哉は手っ取り早く、朝食の片付けに掛かっているようだった。
ジャーという水の音と、カチャカチャという皿同士が擦れ合う音が
聞こえ始めている。
(…少しぐらい、私の愛しい恋人と触れ合う時間ぐらいあるな…)
そう考えながら…御堂はキッチンの方へと足を向けていった。
スリッパをわざと脱いで足音を立てないように注意しながら再び
近寄っていったので…克哉は気づく気配はない。
彼という人間はいつもそうだ。
何事も、ちょっとした事でも真剣にやろうとする。
だから…その瞬間に、隙が生まれることも多いのだ。
御堂は、軽く笑いながら…克哉の背後に、さっき朝食を作って
いた時と同じように背後から抱きすくめていく。
「うわっ…! 孝典、さん…? ちょっとどこを…?」
ただ、今朝と違っているのは克哉は火を扱っていない事。
そして御堂の手は直接…背後から胸の飾りを、服の上からとはいえ
弄り始めている事だった。
「ちょっと…孝典、さん、ダメ…です…。今、皿を洗っている最中…
何ですから、弄らないで…下、さい…」
そんな甘い声混じりに、抗議してくる恋人の姿が可愛くて…御堂は
首筋にチュっと吸い付いていきながら、ゾロリと舌で舐め上げていく。
「ほう…? 君は口で抵抗している割には…あっという間に此処を
硬くさせているみたいだがな…?」
ククっと喉の奥で笑っていきながら…スルスルと服の隙間から手を
差し込んで、胸の突起を直接弄り上げていった。
「ひゃ…! あ、孝典…さん、ダメ、ですってば…んんっ…!」
首筋に強く吸い付いて、赤い痕を散らしていきながら…克哉がもっとも
感じるぐらいの強さに加減しながら、胸の突起を捏ねたり摘んだりを
繰り返していった。
必死に頭を振ってその感覚に耐えているみたいだが…御堂の愛撫の手は
一層執拗さを増していって、相手の理性をどんどん蕩かし始めていった。
「…何がダメなんだ? 私は…今、君が欲しくて堪らなくなっている。
いや…君がさっき朝食を作っていた時からずっと…そう思っていた。
だがさっき引いたのは、君が手ずから作ってくれた朝食を無駄にしたくは
なかっただけだ…だから、今は…止めてやる理由など、ないな…」
「そ、んな…あんなに、昨日…した、のに…」
「…正直、まだ足りない気分だ。今朝は…君が私を心から受け入れてくれた
いわば記念日のようなもの。だから…求めて、止まない気持ちのが強い…」
「あっ…ん…」
耳元で、そんな甘ったるいことを囁かれて…克哉の背筋がゾクゾクゾクと
震えていった。
今の一言で、随分と感じてしまっていたのが自分でも判った。
その瞬間…臀部に、相手の昂ぶりを感じて…克哉は、もう洗い物など
もうどうでも良くなってしまった。
―こんな風に煽られたら、御堂が欲しくなって仕方なくなってしまうから…
「はっ…ん、孝典さん…も、う…」
「あぁ、君が欲しくなって…熱くなっている…だから、克哉…」
そう言いながら、ズボンのフロント部分をゆっくりと指先でなぞられて
握り込まれていく。
もう、逆らえそうになかった。
「はい…貴方を、奥まで…オレに、下さい…」
そんな挑発的な一言を口にして、克哉は背後から自ら振り返って…
御堂の唇に熱く深い口付けを施していったのだった―
起床した御堂がリビングに向かうと、其処にはキッチンに立って
朝食を作っている克哉の姿があった。
すでにシャワーを浴びているらしく…さっぱりとした感じで清潔な
ワイシャツとスーツズボンを身に纏っている。
もう、付き合い始めて半年以上が経過している。
今ではこの光景も見慣れた…日常の一部となっているが、昨晩…
指輪を贈ったせいか、今朝は少しいつもと違うように感じられる。
(…私の為に朝食を作ってくれている姿も、可愛いものだな…)
今の御堂の心境はまさに「眼に入れても痛くない感じ」だ。
まさに7歳年下の恋人にメロメロメロな状態。
ちょっとした仕草や…表情一つとっても愛しくて、胸が詰まりそうに
なるぐらいだ。
そのぐらい…大切に思っていなければ、同性に指輪を贈るなんて
真似は絶対にしなかっただろう。
ジーと熱い眼差しを向けていきながら、その後姿を見守っていくと…
ようやく克哉がこちらの視線に気づいたらしい。
ゆっくりと、振り向いて…こちらの姿を発見していくと…花が綻ぶ
ような愛くるしい笑顔を向けて来た。
「あ、孝典…さん。おはよう、ございます…」
ドッキン!
ほんの少し、頬を染めながら恥じらいを含んだ表情で微笑まれて…
年甲斐もなく御堂の心臓は高鳴った。
「あ、あぁ…おはよう。克哉…今朝も私の為に、朝食を作ってくれて
いるんだな…ありがとう」
「い、いえ…オレが好きでやっているんですし…あ、すみません。ちょっと
そろそろ目玉焼きが頃合いなので、そっちに集中します…」
「いや、気にしなくて良い。私の方は…机の上でも拭いておこう」
「はい、お願いしますね…」
そう、後ろを向きながら…告げていくと、克哉はフライパンから中皿の
上へと目玉焼きを移す作業へと集中していった。
手際良く作業する後姿を見ていると、つい悪戯したくなる衝動に
駆られていく。
彼に気取られないように…ソウっと後ろに忍び寄っていくと…克哉が
ガスコンロの上にフライパンを置いて、1~2秒経った頃ぐらいに…
ふいに背後から抱きすくめていった。
「うわっ!」
今、作業に集中してそちらに意識が行っていたおかげで…克哉は
不意打ちされる形になっていた。
「…随分と精が出るな。君がそうやって…私の為に頑張ってくれている
姿を見ると…嬉しくて、朝から元気が出てくる…」
「そ、そんな大げさな事なんかじゃ…ないです、から…。オレだって…
貴方が、喜んでくれるなら…これ、くらい…んっ…」
克哉が最後まで言い終わる間もなく…そっと静かに唇が重ねられていく。
触れる程度の軽い口付けでも、その部位から…ジィンという甘い痺れが
ゆっくりと走り抜けていった。
御堂は背後から愛しい恋人を抱きすくめたまま…そっと優しく髪と
項の部位を撫ぜていって…指先で確認していく。
そのまま…調子に乗って唇の輪郭を舌先で辿っていくと…。
「あっ…ん。孝典さん、ダメです…。これ以上されたら…多分、朝食を
一緒に食べる、処じゃ…なくなり、ますから…」
「…朝食よりも、君を先に食べたいって言ったら…どうするつもり、
なのかな…?」
その甘い戯れの一言は、耳元で囁いていってやる。
恋人からの誘惑の言葉を…熱い吐息交じりに感じて、克哉の肩が
フルフル…と小さく小刻みに震えていった。
「…ん、意地悪…しないで、下さい。せっかく…暖かい朝食を、貴方に…
食べて貰いたくて、作った…のに…」
「…すまないな。君が可愛すぎるから…つい、虐めたくなる…」
ちょっと拗ねたように唇を尖らす年下の恋人をなだめていくように…
御堂は米神に小さくキスを落としていった。
そのままチョン、と唇にも小さくキスしていくと…やっと機嫌が少し
治ったようだった。
「…もう、孝典さんったら…困った人、ですね…」
そう言いながら克哉が、唇を重ねてくる。
それは羽のようにフワリと柔らかいキスだった。
「朝食…一緒に、食べましょう?」
そう言いながら…軽く瞳を細めて告げてくる。
御堂にとってはそんな仕草一つ一つが…今朝は一層、可愛らしく感じられて
断わる事なんて出来ない。
「そうだな…君が私の為に作ってくれた朝食を馳走するとしよう…」
そうしてギュっと恋人を抱きしめてから身体を離して…御堂は朝食の
準備を手伝い始める。
―今朝は、そんな日常のワンシーンの一つ一つが…いつも以上に
眩しく、大切なもののように感じられていた…
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当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
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一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
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