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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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現在、自分がダイエットで右往左往しているので
いっそネタにしてしまえ…という感じで勢いで
始めました。
  けど、ダイエットする動機って…自分の為もあるけど、
恋人とかいた場合…好きな相手に魅力的に見て貰いたいから
って気持ちってあると思うんですよ。
  その辺、克哉に転換してみたら…ああ、可愛いかなって。
  そんな感じの話です。

佐伯克哉は、シャワーを浴びた後…十日ぶりに体重計に乗っていった。
 其処に表示される数字を見て、思わず凍りついてしまっていた。
 最近、やや不規則な生活をしていたという自覚があったから…1キロぐらいの
増加は少し覚悟していた。
  けれど其処に示されていた数字は、予想を越えて…今の彼には
無情なものになっていた。

―気づいたら、体重が2キロ増えていた


 暫く、多忙を極めていて…十日ばかり、体重計に乗らないで
過ごしてしまっていた。
  今度、御堂が手掛けた新商品が海外でも多くの国で販売される
事になったので、その準備の為に…連日、夜22時過ぎまで残業して
不規則な生活を送っていた。
  御堂の元で働くようになってから、こういう事はしばしば起こる事だって
判っていたし…自己管理はしっかりやっていたつもりだった。
  けれど、十日間…体重計に乗らないだけでここまで効果てきめんに
太ってしまうんだという事実を突きつけられて、克哉は非常にヘコんでいた。

(ううう…この十日間、忙しすぎて…夕食を食べる時間が22時とか23時近く
になってしまった事が何度かあったからなぁ…。今まではその辺は気を
つけていたのに…オレのバカバカバカ…!)

 克哉はどちらかというと、スレンダーな体型の方に入る。
 2キロぐらいなら、其処まで目立った変化はないし…言わなければ、
周りの人間も気にしないだろう。
   けれど…御堂という魅力的かつ、自分に厳しすぎるタイプの人間を
恋人に持ってしまった以上…あまり己を甘やかす事が出来なかった。
 
(これをこのまま放置していたら…孝典さんに合わせる顔がなくなるよな…。
2キロぐらいなら、頑張ればすぐに戻せる数字だけど…これを放置して、
5キロ、10キロとか増加してしまったら…自己管理が出来ない人間だと
呆れられてしまうよな…確実に…)

 其処まで考えて、ストレス発散に…一回だけ、23時過ぎの夕食の時に
ビール一本も追加してしまった事実が重く心に圧し掛かって来た。
 一般的に22時以降の夕食は、その後脂肪となって蓄積されやすいという
知識は持っていた筈なのに…忙しいから、とか…たまになら良いと自分に
言い訳をして…やってしまった事に深い後悔を覚えていた。
   試しに、風呂上りの自分の腹をつかんでみたら…軽くつまめてしまう。
  いや、元々…多少は皮ぐらいはつまめていたが…今は少しとは言え
厚みが伴ってしまっている気がして…克哉はようやく焦り始めた。

(…出来るだけ早く、この増えた分を戻さないとな…)

 そうやって葛藤していると…向こうの方から、御堂の声が聞こえた。

『克哉…そろそろ朝食の準備が出来たぞ』

「あ、はい…今、行きます!」

 こちらがシャワーを浴びている間、今朝は御堂が朝食の準備をして
くれていた。
  基本的には朝食は克哉の方が準備する事が多いのだが…昨日は
克哉の方が帰宅時間が遅くなってしまったので…こちらを気遣って、
シャワーを浴びる時間を作る為に、『今朝は私が準備をしておく。その間に
浴びてくると良い』と言われて…その言葉に甘える事にした訳だ。

  克哉が今まで住んでいたアパートを処分して、毎日一緒に暮らすように
なってから数カ月が経過していた。
  最初の頃は緊張していた時もあったが…今では、ずっと御堂と一緒に
過ごす事が克哉にとって…日常の一部にもなってきて、馴染み始めて
来ていた。

(だからこそ、つい…緊張感がなくなって来たというか…自分に甘くなって
来てしまったんだけどな…)

 体重が二キロ増加した事実を突きつけられて、自分の方に少し緊張感が
なくなってしまっていた事にも気づかされた。
  自分は御堂の事を愛している。
  恋人同士になってそれなりの時間が経った今も…その恋心は冷めずに
克哉の中で熱く燃えている。

―だからこそ、このままじゃダメだ…!  凄く女々しい考えかも知れないけど…
あの人の目に、少しでも魅力的に映る自分でありたい…!

 そう鏡の前で決心していくと、自分に気合いを入れる為に…バッチンと
頬を叩いていき。
  そして手早く下着とシャツとズボンを身につけて…リビングに向かっていった
のだった―



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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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