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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 ※一日遅れの七夕小説です。
ちょっと七夕をイメージしたお菓子を食べて…というのを
主軸にした話なので、良ければ付き合って下さいませ、ではでは。

 太一と駆け落ち同然に日本を出て、海外で活動するようになり。
 MGNの新商品のタイアップ曲に抜擢された事がきっかけで
三年ぶりに日本の土を踏んだ。
 その後、一番の懸念事項だった太一の祖父とも紆余曲折を経て
和解する事が出来て…太一と克哉は、今は国内で精力的に
音楽活動をする日々を送っていた。

 そして七夕の日、遅くまで新曲の練習に勤しんでいた太一が
いそいそとマンションの自室に戻ると、其処には克哉の眩い
ばかりの笑顔が待っていてくれた。
 マンション内のセキュリティは万全で、太一以外にも何人かの
芸能人が生活しているので…たまに他の住人がすれ違っても
騒がれたり、じろじろ見られる事はない。
 その事に対して居心地の良さを感じつつ…太一は嬉しそうな
笑みを浮かべていきながら、現在の自分と最愛の人との愛の巣に
なっているマンションの扉を開けていった。
 カードキーを差して解錠していくと同時に、太一はバンと音を立てて
いきながら勢い良く扉を開いていった。
 そして間もなく克哉がリビングの方から、早足でこちらを出迎えに
来てくれた。

「たっだいま~克哉さん!」

「あ、太一…お帰り。リハーサルの方はどうだった?」

「おいおい、克哉さん。誰にものを言ってるんだよ! 順調に決まって
いるじゃんか! あのくそじじいの事もこれ以後は心配しなくたって良いんだし…
この曲の出来に、俺達のこれからの日本国内での活動の行く末が大きく
左右されるんだしさ。最高の物を仕上げるに決まっているじゃん?」

「ふふ、相変わらず太一って自信満々だよね。そういう処は格好良いと
思うよ。それじゃ早く着替えて、シャワーでも浴びて来なよ。
ちょっと珍しいお菓子を今日は取引先の広報の人から貰ったから…
一緒に食べようよ」

「え、珍しいお菓子って何々?」

 太一の自信満々に言い切っている姿に微笑ましいものを感じつつ
克哉はそう声を掛けていく。
 珍しいお菓子、という言い回しに好奇心旺盛な性質である太一は
思いっきり反応していた。
 目をキラキラと輝かせながら問いかけてくる様に、年相応の…自分よりも
4歳も年下である事を思い出し、克哉はつい笑ってしまいながら言葉を
返していった。

「あは…それはまず、シャワーを浴びてからのお楽しみだよ。
けど生菓子の類だから日もちしないらしくて…今日明日中には
食べちゃった方が良い品…というのと、七夕にちなんだお菓子だって
いうのだけ教えておくね。今日、七夕だろ?」

「あ、ああ…そうだね! すっかり忘れていた。海外暮らしが長かったから
七夕って何年もやらなかったし…! けど、七夕にちなんだお菓子って
聞くとすごくシャレた感じがするね。何か今からすっげー楽しみだよ!
 じゃあ、克哉さんの言葉に甘えてちょっとシャワー浴びてくんね!」

「うん、さっぱりしてから二人で食べよう」

「ん、楽しみにしている! じゃあね!」

 そうして玄関先にギターケースを置いていきながら、太一はハーフブーツを
脱いでさっさと浴室の方に消えていった。
 長年、太一の傍で練習風景を見て来た克哉は…練習を一日ぶっ続けで
やれば幾ら空調が効いている場所であっても汗まみれになるのは
避けられないっていうのを良く知っているから。
 手を振りながら太一の背中を見送っていくと、克哉はその姿をクスクスと
笑いながら眺めてから…キッチンの方に向かい、二人分のお茶と、本日
貰ったお茶菓子を皿に並べて、準備し始めていったのだった―
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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URL=http://yukio0201.blog.shinobi.jp/

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