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※この話はバレンタインにちなんだ克克話です。
あまり深いテーマ性もなくイチャついているだけの
ゆる~いお話です。それを了承の上でお読み下さいませ~。
克克が書きたかったんです!
チョコレート・キッス 1 2 3
―確かに蕩けるような情熱的なキスを欲しいと最初に
望んだのは克哉の方だった
何を希望するのかもう一人の自分に聞克哉の中にはもう一人の自分に
抱かれたいという想いもあった。
けれど相手の態度を見て、率直に欲求を伝えてしまったら自分たちは本当に
身体だけの関係になってしまような気がしたから。
(愛して欲しいとか、甘くて優しい言葉をお前に囁いて欲しい訳じゃない。
あったかくなるような気持ちだけでもオレ達の間にあって欲しいと
望んだだけなんだ…)
眼鏡を掛けたもう一人の自分が優しくないことなど百も承知だった。
だから甘いキスを希望しても、本当にもらえるかどうか半信半疑だったが…
強引に引き寄せられ、目を瞑っているように言われてから与えられたキスは
腰が砕けそうになるぐらいに官能的で甘いものだった。
―こんなキスを与えられたら、立っていられ、ないだろ…!
心の中で盛大に相手に文句を叫んでいきながら、克哉は相手が
与えてくれる感覚を全て享受していく。
五感の全てがフルで刺激されているような気がした。
相手の匂い、触れ合って伝わる体温、抱きしめられる感触、そして真っ直ぐに
注がれる視線に、お互いの舌が絡まり合う音に…そして口付けの味。
そのキスは本当に情熱的で甘かった。
―相手から口移しでチョコレートを舌先と一緒に送られていたから…
濃厚で甘いチョコレートの味と、相手の味が合わさって…本来なら甘い物が
そんなに得意じゃない克哉でも、本当に蕩けてしまいそうなぐらいに
甘やかだった。
チョコレート特有のカカオの風味が、フワっと鼻腔を擽る。
グチャグチャと淫靡な水音が脳裏に大きく響き渡って、それだけでフルフルと
身体が震えるぐらいの羞恥と快感を覚えていく。
「あっ…はっ…」
キスの合間に克哉は艶かしい声を漏らしていく。
その瞳はトロンと蕩けきって、相手を縋るように見つめていた。
「はっ…んんっ…もっと…くれ、よ…」
「…随分と欲張りだな。お前が望んだものは…今、たっぷりと与えてやった
ばかりだろうに…」
「…仕方ない、だろ…。あんなキスをされたら、もっとお前が欲しくなるよ…」
相手が与えてくれるものが、もっと欲しかった。
今、与えてくれた情熱的で甘いキスは…克哉の中にあった小さな意地や
プライドを急速に溶かしていった。
もう一人の自分が、猛烈に欲しかった。
相手の袖を縋るように掴んで、その目を見つめていく。
ペロっと唇の輪郭を舌で舐め上げられて。
まだ、微かにチョコレートの味と香りが口腔内に残っているのを感じて
いくと…今度は克哉の方から積極的に、相手の口の中に舌を
絡めていった。
(キスって不思議だ…。しているだけで、繋がっているような気持ちになれる…)
当然、どれだけ身体を繋げようとも…何百何千回とキスを重ねようとも、
本当の意味で相手と心を重ねられる訳ではない。
それでも、ほんの一瞬で良い。
克哉は相手と心が通っている実感が欲しかった。
錯覚に過ぎないと判っていても、気持ちが満たされたかったのだ。
だからさっきまでは言えなかった一言が、唇から零れていく。
「なあ…もっと、お前を…感じ、たい…」
「嗚呼、お前は欲張りだからな…。キスだけで到底満足出来る筈が
ないからな…」
「…っ! もう、どうしてお前ってそんな言い方しか…ムガッ!」
克哉がカっとなって反論しようとした矢先に、相手から強引に唇を
塞がれて、いつの間にかベッドの方まで誘導されていた。
こちらが気づかない間に、此処まで相手にさりげなく移動させられて
しまったらしい。
(いつの間に…ここまで移動させられていたんだ…?)
克哉が内心、そう突っ込んでいくもすでに遅かった。
相手はこちらの体を押し倒すと、一気に下肢の衣類を剥ぎ取っていき…
全てを晒させると、大きく足を開かせて己の身体を割り込ませて来た。
「わわっ…! きゅ、急すぎるだろ…ああっ!」
「…何を今更…。さっきから俺が欲しくて堪らなくなっていたのは
お前の方だろうが…」
そうして、抵抗する間すら与えられず…一気に最奥までペニスを
穿たれていった。
普通慣らしもせずにこんな行為をされたら激痛が走るだけなのだが…
この男の性器は魔法でも掛かっているのか、入って来た瞬間に…
どうしようもない圧迫感を与えつつも、早くも克哉の感じるポイントを
探り当てて、強烈な快楽を引きずり出していた。
「ん、あっ…! ふっ…ああっ…!」
足を開かされて、こちらのペニスを握りこまれていきながら…最奥を
突き上げられていくと全身から痺れるような強烈な快感を覚えていった。
もう、何も満足に考える事など出来なかった。
相手から与えられる感覚だけが、克哉の中で全てになる。
無我夢中で、相手の背中に縋りついてその感覚に耐えていくと…
克哉の目元から、生理的な涙が溢れ始めていった。
「ん、はっ…! ああっ…もっと、くれよ…お前、を…オレの、中に…!」
「嗚呼、くれてやろう…。しっかりと、お前のこちらの口で…俺のを
飲み干すと良い…」
「は、あっ…うん…判った…うあっ!」
身体の奥で、相手が圧倒的な存在感を持って息づいているのを
感じて…それだけでブルリと震えていく。
ゾクゾクして、止まらなくなっていくようだった。
溢れる唾液を嚥下することも忘れて、夢中で相手の刻む律動に合わせて
腰を振り続けていく。
絶頂は、もう間近だった。
「くっ…!」
「ああっ…あああっ…!」
相手が息を詰める声が聞こえると同時に、克哉にも限界が訪れていった。
勢い良くもう一人の自分の熱が注ぎ込まれて、こちらの中を
満たしていった。
「はっ…んんっ…」
克哉が満足したように甘い声を漏らしていくと…相手が背後から
こちらを抱きしめてくれたのが判った。
そして、顎を捉えられて深く口付けられていく。
その瞬間、意地も何もかもが完全に消えて…零れたのは、素直な
一言だけだった。
「…今日、会えて嬉しかったよ…『俺』…。来てくれて、ありがとう…」
「っ…!」
その一言はもう一人の自分にとっても意外だったのだろう。
驚いたように目を見開いていくが…直ぐに呆れたように瞳を眇めて
微笑んでいく。
「…まったく、しょうがない奴だな…」
そして、そう呟きながら…もう一度だけ、仄かにチョコレートの味と香りが
する甘い口付けを克哉の唇に落として、与えてくれたのだった―
本当はチョコレートの味のするキスを贈った時点で終わらせる
予定でしたが、最近エロシーンを書いていないので…一話追加
してその部分までサラっとですが書きました。
ちょっとでも甘い気持ちになってくだされば幸いです。
という訳で、他の連載もボチボチ頑張りまっす!
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当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
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…一言報告して貰えると凄く嬉しいです。