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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 ※3月23日より再開しました。現在の連載物のメインは
この話になります。
 克克で、歓楽街を舞台にしたお話です。
 良ければ読んでやって下さいませ。

  夜街遊戯(克克)                 5           10 
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―相手の目線で、犯されているみたいだった

 克哉が先程、とっさに手に取った衣装は学ランだった。
 26歳にもなって、学生服を着るなんて…という想いが今さらながらに
頭の中でグルグルしていく。
 しかし、あの奥の方にあったサイズ大きめの女物の服や、あのコントや宴会席
でしか使えそうにない破壊力抜群のバレーリーナーの衣装を、もう一人の自分が
気まぐれで選ぶことを思えば、この衣装の方がずっとマシだ。
 そう思おうとしていたが…。

(そんなに、こっちを見るなよ…!)

 この部屋は広く、身を隠せそうな場所など…部屋の奥にあるバスルームと
トイレぐらいしかなかった。
 本当なら其処に移動して着替えたかったが…さりげなくもう一人の自分は
そちらに行くルートに立ち塞がって、牽制していた。
 言わば、ストリップショーみたいなものだ。
 反発や文句が心の中で渦巻いているのに…まるで操られてしまっている
かのように相手に逆らうことが出来ない。
 まず、上着とシャツを脱いで上半身を露わにしていくと…相手の目線が、すでに
反応してしまっている胸の突起の方に注がれているのが嫌でも判ってしまう。
 触れられている訳でもないのに、見られていると自覚しただけで…奇妙な
痺れを感じて、背筋から湧き上がってくるようだ。

「あっ…ふっ…」

 どうして、部屋の明かりは灯ったままなのだろうか。
 暗ければここまで相手の視線を意識せずに済むのに。
 女性がどうして、明かりを消すことに拘るのか今さらながらに理解してしまった。
 こんな風に一枚一枚、服という外装を解かれて脱がされていくのは
心底恥ずかしい。
 克哉の意思に反して、甘い吐息が唇から零れて…心臓がバクバクと
鳴り続けてしまっている。

「見る、なよ…」

 懇願するように言葉を紡ぐが、返される言葉は…当然ながら拒絶だった。

「…俺を愉しませるんじゃなかったのか? ほら…手が止まっているぞ。
…早く下も脱いでみせろ。あまり長く止まっているとこちらの興も削がれて
しまうだろう…?」

「ん…くっ…!」

 悔しくて、思わず目を伏せて唇を強く噛みしめた。
 屈辱的な気持ちが、胸の中に広がっていく。
 しかし…殆どヤケッパチになりながら、ズボンを引き下ろしていくと…
相手の前に自分の殆どの部分が晒されていく。

「…くくっ、すでに見飽きた身体だが…こういう場で見ると、また少しは新鮮な
気持ちになるものだな…」

「………」

 頭の中が、言いたい言葉でいっぱいになって…まとまりがなくなっていく。
 口にしたら、変なことを口走ってしまいそうだ。
 だから克哉は何も言わずに、学生服のズボンから履いていった。
 これから自分を抱こう、という人間の前で服を着るというのは初めての
体験だ。
 相手の視線が、自分の全身に絡みつき続けていく。
 血液が沸騰して、グラグラと煮え立つみたいだった。

(どうして、見られているだけで…こんな、に…)

 下着で覆われている性器が、早くも反応してくる。
 このまま完全に勃起してしまったら、相手に悟られてしまうというのに…
こちらの意思に反して、欲望はどんどん育っていってしまう。
 もう一人の自分に、こちらのその変化はあっという間に悟られてしまう。

「ほう…随分と淫乱じゃないか。見られているだけで…其処まで浅ましく
反応するのか…お前は…」

「言うな、言うなってば…!」

 ついに克哉が耐えきれずに言葉を漏らしていく。
 けれど相手は更に意地が悪そうな笑みを刻んでいくのみで、見るのを止める
気配は感じられなかった。
 もう、ペニスは完全に勃ち上がって立っているのも辛い状態だった。
 身体の奥まで、期待しているように蠢いてしまっている。
 早く…もう一人の自分の熱が欲しいと、収縮を繰り返して…。

(どうして、こんなに…反応して、しまっているんだ…。まだ、見られている
だけなのに…!)

 けれど相手に見られれば見られるだけ、頭の中に蘇るのは
今まで何度も抱かれた強烈な快感の伴う記憶だけだった。
 もう、身体に刻まれてしまっている。
 こいつが与える悦楽を、強烈な刺激を。
 だからそれを求めて…肉体は顕著に、訴えかける。

―『俺』が欲しいのだと…!

 こちらの一挙一足、全てを見られていく。
 手が何度も震えて、上手く指先が動いてくれない。
 それでも時間を掛けて…ようやく全てを身に纏っていくと…其処には
一昔前の学生が良く来ていた学ランに身を包んでいる克哉の姿があった。

「…ほう、案外似合っているじゃないか…少々年齢がオーバーしているのが
欠点だがな…」

「悪かったな。お前と同じ年なんだから仕方ないだろっ!」

「くくっ…相変わらず憎まれ口ばかり叩いているな。まあ…その姿で何を
言われても、可愛いだけだから別に良いがな…」

「か、可愛いって…!」

 克哉が相手の言葉に動揺している間に、あっという間にもう一人の自分に
距離を詰められていく。
 そうして、袖の周辺をガシっと掴まれていくと…そのままベッドの方へと
誘導されていった。
 相手からの予想外の言葉に、顔を真っ赤にしている間に…あっという間に
場所移動は完了されてしまった。
 ドン、と強い力で相手に突き倒されていくと…克哉の身体は仰向けに
ベッドの上に投げ出されていって。

「さて…そろそろ、次のショータイムへと行こうじゃないか…」

 と囁かれながら背後から覆い被さられ…。

「やっ…待て、よ…! そんな、急に…!」

 相手の吐息と言葉を耳のすぐ傍で感じながら、克哉の下肢の衣類は
あっという間に膝の処まで引き下げられていったのだった―



 
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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