鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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※この話は過去に書いた王レベの話を
改めて大雑把に編集してこのブログに掲載
させて貰ったものです。
興味ある方だけどうぞ~。
セレストH LV1 1
カナンの望み通り、幾度も触れるだけの口付けを繰り返した。
しかし二人とも唇が触れ合う度に、相手に触れ、慈しみたいという気持ちは
収まるどころかどんどん強まっていくのを感じていた。
五回目のキスで、初めてセレストはカナンの口腔に舌を忍び込ませた。
少年は一瞬身体を強張らせたが、やがてぎこちなく応え始めた。
互いの舌を貪る、湿った音が嫌でも耳に届く。
カナンの背筋には電撃でも浴びせられたような衝撃が走っていた。
好きな相手とするキスが、こんなに気持ち良いとは考えた事もなかった。
セレストも同様で、ただ夢中に深い口付けを二人は交わし続けていた。
しかしカナンの身体に手を滑らし始めようとするセレストの手が、一瞬止まった。
(どうしよう…)
完全に自分は今、歯止めが効かなくなってしまっていた。
いや、もう自分もカナンの心も決まっている。
彼が心配していたのはもっと別の事だった。そう根本的な問題…。
(俺も…初めてなんだよな…)
まさか年上の自分がカナンに組み敷かれるのもどうかと思うし、一応自分にだって
そういった知識の類はある。
リードは…出来ない訳じゃないと思う。
おまけに不本意ながら白鳳に言い寄られて以来、男同士は一体どうやるのだろうかと
好奇心を出してしまったせいでやり方も知ってしまっている。
(あぁ確か男同士って、男女以上に上手いか下手かが重要になるんだよな…
俺に果たして上手く出来るのだろうか…)
一応キスくらいは経験していたが、それ以上の展開はセレストにとっても
未知の世界である。
このまま続ければ、カナンを傷つけてしまうかも知れない。それでも…。
「あの…本当によろしいのですか?」
そっと愛しい人に耳元で伺いを立ててみた。
「…当たり前だ。却ってここで止めるといったら、僕は怒るからな…」
カナンはその深い碧の瞳で、こちらを見据えていた。
例えキスの余韻で顔が上気していても、どんな事があっても退かない
強い意思が感じられた。
「判りました…」
セレストは溜め息一つ突くと、止めていた手をカナンの身体に滑らせた。
そして、装備を外しに掛かった。
お互い自分の分の装備だけを外し、残りの部分は相手の手によって次第に
脱がされていく。
「セレスト…もうちょっと丁寧に脱がせてくれ…ちょっと痛いぞ」
「も、申し訳ございません! カナン様」
二人とも緊張していたが、より緊張していたのはセレストの方だった。
けれどたまに引っ掛かっていたが、こうして相手の服を脱がすのは意外に
楽しい行為だった。
「たまにお前に服を着るのを手伝ってもらうが、脱がされたり、お前を脱がす日が
来るなんて考えた事もなかったな…」
「それは私も同感です…」
自分だってこんな展開、まったく予想していなかった。
そうやって言葉を交わしながら、二人はお互いを全裸にした。
相手に肌を晒した事くらい温泉や風呂とかで何度かあるが、こういった形では
初めてだった。
否応無しに、特に組み敷かれているカナンは激しい羞恥を感じていた。
「…あまり見るな…恥ずかしい…」
自分だって、今カナンの前で全てを晒している。恥ずかしいのは同じだ。
「心配しなくても、カナン様はどこもキレイですよ…」
それは本心からの言葉だった。
今自分の下に在るカナンの身体は、まるで若木のようにしなやかで均整の取れた
ラインを描いていた。
「お前だって…その…しっかりした筋肉とか…キレイだと思う…」
セレストの身体は細身ながら全身に筋肉がキチンとついて、こちらも均整の取れた
健康そうな裸体をしていた。
しかしカナンが少年のラインなら、彼の方は青年…大人の男の身体だ。
普段の態度や優しげな顔立ちからは想像出来ないくらい、しっかりとした体格だった。
二人とも相手の顔と身体を交互に見比べながら、少し硬直していた。
お互いに羞恥心で何とも言いがたい気持ちを感じていた。
しかしこのまま先に進まぬ訳にもいかない。
「あの…失礼致します…」
「う…ん…」
セレストがカナンの首筋に唇を這わせながら、胸の頂きに触れる。
「痛っ!」
カナンの顔が、苦痛に歪んだ。どうやら指先に少し力を入れすぎたらしい。
「セレスト…もう少し優しく…してくれ…痛い」
「す、すいません…」
そう言いながら、今度は壊れ物に触れるように愛撫を始めた。
こんな微妙な触れ方で感じるのだろうか疑問があったが、全身敏感になってる
カナンにはこっちの方が感じるらしかった。
今度は、触れるごとにカナンの身体が反応を返し始める。
首筋から鎖骨、そして胸の頂きの片方を口に含み、もう片方は手で愛撫を続けた。
すでにツンと尖っていて、コリッとしたそこを弄ぶのはかなり興奮した。
「やっ…一緒にするな…ヘンな気持ちになる…」
「ヘンな気持ちになっているんじゃないですか、今…」
確かにその通りなのだが、他者から与えられる刺激に慣れていないカナンには、
快楽は心地よいものというより、未知の恐怖を伴うものだった。
セレストが相手じゃなければ…多分、怖くて逃げ出したいくらいだ。
「あっ…ふっ…」
喘ぎ声が思わず洩れた次の瞬間、空いていたセレストの手が下肢に伸びて
いくのを感じた。
思わず、叫び声を上げてしまった。
「お前! どこを触って…うっ…」
カナンの口からうめき声が零れる。
セレストはカナンのモノに触れ、そして自身の身体も少しカナンの下肢の方にズラした。
「私にお任せ下さい」
とリードしたのは良いが、はっきり言ってどうすれば良いのだろうか…。
試しに自分で行うように、まず余った皮の部分を上下に動かす。
するとカナンの顔の赤らみが一層濃くなる。
どうやら感じるポイントは誰でもそうは変わらぬものらしい。
「…やっ…」
微かに洩れる、カナンの少し鼻に掛かった声が余計にセレストを興奮させていく。
「お目を…閉じて下さい…」
そうして、カナンのモノを口に含んだ。
不思議と嫌悪感はまったくなかった。
相手がカナンでなければ、そうはいかなかっただろうが…。
「お前…どこを…」
カナンが慌てて引き剥がそうとするが、力で彼がセレストに敵う訳が無い。
唇と舌で嬲られる度に、弓なりにカナンの背が反り返った。
今までとは比較にならない感覚だ。
だがどんなに恥ずかしくても、セレストの言う通りに目を瞑るのは何か癪だった。
「僕は…見てるぞ。最後まで見てるからな…」
「どうぞいくらでも…」
唇を外し、セレストが応える。
こんな所がカナンらしいとセレストは思った。
頬を赤らめる彼も可愛いと思うが、こうした気丈な所も青年は好ましく思っていた。
引き剥がそうと力を込めていた手が、セレストの青い髪を優しく撫ぜるように
動作を変えていた。
強い、碧の双眸が自分の方に向けられているのが判る。
「アァァァ!」
そして間もなく少年はセレストの手で絶頂を迎えさせられていた。
カナンは顔を真っ赤にしながら、セレストに対して膨大な文句をぶつけていた。
絶対に仕返ししてやるという言葉は青年の背筋をひやりとさせていたが…。
(この人なら…カナン様なら絶対にやる…)
そんな刺激が強すぎる現実は、出来れば遠慮したい…と言い切れない自分が悲しい。
「勘弁して下さい…刺激が強すぎます…」
その言葉に、少年の顔は複雑そうな色を称えていた。
「けれど…これで刺激が強いなら、この先はどうするんだ?」
その言葉に、セレストは迷いを隠せなかった。
確かにカナンを抱きたいという気持ちは自分の中にはある。
だが、まだ主を傷つけるかも知れない…その恐れも同時に感じていた。
「この先があるんだろう。僕を最後まで抱かないつもりか?」
あまりにストレートな言葉に、セレストの方が恥ずかしくなる。
「本当によろしいんですか?」
「僕はLV18の冒険者だぞ」
「なら私は、この件に関してはLV1も同然ですよ。それでも構いませんか?」
その言葉に、カナンの目が大きく見開かれた。予想もしてなかった返答らしい。
「LV1って…セレスト、もしかして今まで誰とも…」
「23にもなって恥ずかしながら…今回が初めてです…」
カナン以上に顔を真紅に染めながら、セレストはその事実を告白した。
一応恋人が今までにいなかった訳ではなかったが、彼女とキスをして間もなく、
彼女と約束してた日にカナンが風邪で熱を出してしまった。
風邪ひいて辛そうで、自分に側にいて欲しいとぐずる主を置いていく事など
当然彼には出来ず、カナンを優先した結果、振られてしまったのだ。
「それじゃ本当に…あのキス以外に白鳳とは何もなかったんだな…」
「する訳がないでしょう。カナン様がいるのに…」
セレストがこんな事で嘘をつく人間じゃない事を、カナンは良く知っている。
彼は青年のその言葉に安堵と喜びを覚えていた。
カナンにとってセレストは一番側にいながら、どこか遠くにいる存在だった。
実力も国で二番目と言われて自分よりずっと強くて、年も結構離れていて…
年齢の分だけ積まれた経験だけはどうやっても自分に追いつく事は出来なかった。
だから一緒に冒険にしようと思いついた時、あの呪いの足輪をつけたのだ。
そうしなければ自分はただ彼に守られるだけになってしまう事は、
容易に予測出来たから。
今回こうやって肌を重ねた時も、以前にもこうやってセレストが
触れた人間がいるのだろうか…そんな不安がカナンの中にあった。
けれど、今の言葉でそんな事はどうでも良くなった。
「僕は…嬉しいぞ、セレスト…」
「えっ…! カナン、様…?」
主のこの言葉もまた、彼にとって予想外の言葉だった。
「僕だって初めてなんだ…あの時みたいに無理やりじゃなくて… お前にも
LV1同然の事があって…それで共に歩んでいける事があるんだ…嬉しくない訳ないだろう」
その言葉に、セレストの胸が熱くなる。
両手でカナンの顔を包み込んで、互いの瞳を覗き込んだ。
迷いのない、毅然とした眼差しだった。
「カナン様…出来る限り、貴方に負担を掛けないように致します。だから…
先に進んで宜しいですか?」
「うん…いいぞ」
そして、再び深い口付けを交わし始めた。
少しでもカナンの不安を取り除くように、自分の心が彼に伝わるように…。
キスを続けながら、カナンの双丘に手を伸ばして手探りで後口を解し始める。
やはりセレストにそこを触られると、少年の身体は強張りを隠せなかった。
「怖いですか…?」
「僕は大丈夫だからな…」
「はい…」
強がりを言いながらも、傍から見て判るくらいにガチガチになっている。
しかし一つになる為にも、少しでもカナンの負担を減らす為にも解さない
訳にはいかないだろう。
「うー…。何かヘンな感じだ。ゾワゾワしてきた…」
やはりあまり愛撫が上手くないセレストの手では、感じるまではいかないようだ。
セレストだって未経験なのだから、どこに触れれば感じるか何か判らない。
「あの…苦しいですか?」
「セレスト…もう良いから、その…最後まで…」
カナンの大胆な発言に、セレストは一瞬頭が真っ白になった。
「このまんまそこを触られ続けても…何か覚悟が鈍ってくるような気がするから…
頼むから最後までやってくれ…」
青年は主を諌めようとしたが、相変らずその眼光は揺らぐ気配がない。
こうなった時のカナンは絶対に退かない。
今日何度も思い知らされているが、改めて思った。
とことんこの少年の強情は、筋金入りなのだと…。
セレストもまた覚悟を決めた。
カナンの上に覆い被さり、自分のモノをカナンの後口にあてがった。
「いきますよ…力を抜いていて下さい…」
「わかった」
セレストの言葉に、唾をゴクリと呑んでカナンは挿入を待ち構えた。
少しずつまだ堅い、カナンの入り口に自分のモノを押し進めていく。
「……っ!」
押し込められた瞬間、セレストの熱い鼓動が嫌でも伝わってくる。
先っぽが引っ掛かっただけで、入り口が裂けてしまいそうだった。
「カナン様! 大丈夫ですか」
一旦押し進めるのを中断して、セレストが声を掛ける。
「良いから早く! ここで止めたら許さないからな!」
身体を退こうとするセレストの背を、両腕でしっかり捕まえていた。
これでは止める事など出来はしない。
自分も快感を感じる所ではない。
キツいカナンの中では、まだ痛みを伴うだけだった。
やはり慣らしが足りなかったようだ。しかしカナンが自分を放す気配はない。
「判りました…」
セレストは観念して、カナンの最奥まで自分のモノを侵入させる。
すると、どこか出血したらしく最初は乾いていた中が、湿り気を帯びたようになっていた。
「痛…痛い…」
涙目になりながら、カナンが自分にしがみ付いてくる。
「なら…」
「絶対に嫌だ!」
セレストが提案をする前に、カナンは叫んだ。
「カナン様!」
けれどセレストも簡単に譲る事は出来ない。
カナンが大切だからこそ、傷つけたくなどないのだ。
これ以上進めれば、彼に苦痛を与えてしまうだろう。
だが、涙で濡れた目でカナンはこちらを捕らえる。逸らす事など許されない光だった。
「…嫌だぞ。ここで止めたら、お前はもう二度と僕を気遣って触れない気がする…
そんなのは嫌だ…」
「………」
そうかも知れない。
こんなに痛々しげなカナンを見てまで、自分の欲望を優先させる事など
セレストに出来はしない。
「僕はお前をもっと感じたい…僕だけ気持ち良くして終わるなんて…
そんなのは不公平だ。痛くったって良いんだ。最後までしてくれなきゃ…駄目だ」
「ですが…」
「僕はお前を好きだ。お前もそうじゃないのか?ただ僕を弄んでるだけなのか!」
「そんな事、ある訳ないでしょう!」
セレストもまた、叫んだ。
こんな事…中途半端な気持ちで何かで出来やしない。特に大事過ぎる相手に…。
それ以上の言葉を塞ぐように、唇でカナンの口を封じた。
「私はカナン様を愛しています…それだけは信じて下さい…」
「判ってる…」
苦痛を与えられる事よりも、カナンにとって一番怖い事は、このまま
二度とセレストと触れ合えなくなる事だ。
それがようやく理解出来た青年は、覚悟を決めた。
カナンの両手に自分の手を重ねて、セレストは律動を開始させた。
そしてカナンの瞼や額、頬や鼻筋にキスの雨を降らせていく。
少しでも自分の想いが伝わるように…カナンの心を解すように…。
セレストが中で動く度に、快楽ではない感覚で少年の身体は激しく反応していた。
しかし何度か律動を繰り返すと、最初よりかはスムーズに出し入れが
出来るようになった。
リズムも、少しずつだが一致していくようになる。
「アッ…」
初めて、苦痛以外の色が込もった声がカナンの口から漏れた。
「カナン様…」
痛みに耐えてでも自分を受け入れようとしてくれてるカナンが、
どうしようもなく愛しい。
少しでも苦痛が和らぐように、キスと胸の頂きの愛撫を繰り返す。
「好きです…お慕いしています…」
「…セレスト…僕だって…」
その相手の言葉に、二人は至上の喜びを感じていた。
今はただお互いに、相手を想うしかなかった。
その気持ちが、最初は苦痛しか齎さなかった行為を変えていく。
初めはただキツく痛みしか感じなかったカナンの中が、しっとりとその熱で
セレスト自身を包み込んでいく。
カナンもまた、少しずつだが痛み以外の感覚を感じ始めていた。
「何か…お前が僕の中にいるのって…悪くないな…」
ポツリと呟いた言葉は、セレストには届いたのだろうか…。
セレストもまた、限界を感じていた。セレストの動きも鼓動も息も激しさを増し、
頂点を目指して動き続ける。
『愛してます…』
『僕も…』
そうその耳元で囁いたのと同時に、カナンは小さく応えた。
そしてその直後、セレストはカナンの中で果てたのだった…。
改めて大雑把に編集してこのブログに掲載
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興味ある方だけどうぞ~。
セレストH LV1 1
カナンの望み通り、幾度も触れるだけの口付けを繰り返した。
しかし二人とも唇が触れ合う度に、相手に触れ、慈しみたいという気持ちは
収まるどころかどんどん強まっていくのを感じていた。
五回目のキスで、初めてセレストはカナンの口腔に舌を忍び込ませた。
少年は一瞬身体を強張らせたが、やがてぎこちなく応え始めた。
互いの舌を貪る、湿った音が嫌でも耳に届く。
カナンの背筋には電撃でも浴びせられたような衝撃が走っていた。
好きな相手とするキスが、こんなに気持ち良いとは考えた事もなかった。
セレストも同様で、ただ夢中に深い口付けを二人は交わし続けていた。
しかしカナンの身体に手を滑らし始めようとするセレストの手が、一瞬止まった。
(どうしよう…)
完全に自分は今、歯止めが効かなくなってしまっていた。
いや、もう自分もカナンの心も決まっている。
彼が心配していたのはもっと別の事だった。そう根本的な問題…。
(俺も…初めてなんだよな…)
まさか年上の自分がカナンに組み敷かれるのもどうかと思うし、一応自分にだって
そういった知識の類はある。
リードは…出来ない訳じゃないと思う。
おまけに不本意ながら白鳳に言い寄られて以来、男同士は一体どうやるのだろうかと
好奇心を出してしまったせいでやり方も知ってしまっている。
(あぁ確か男同士って、男女以上に上手いか下手かが重要になるんだよな…
俺に果たして上手く出来るのだろうか…)
一応キスくらいは経験していたが、それ以上の展開はセレストにとっても
未知の世界である。
このまま続ければ、カナンを傷つけてしまうかも知れない。それでも…。
「あの…本当によろしいのですか?」
そっと愛しい人に耳元で伺いを立ててみた。
「…当たり前だ。却ってここで止めるといったら、僕は怒るからな…」
カナンはその深い碧の瞳で、こちらを見据えていた。
例えキスの余韻で顔が上気していても、どんな事があっても退かない
強い意思が感じられた。
「判りました…」
セレストは溜め息一つ突くと、止めていた手をカナンの身体に滑らせた。
そして、装備を外しに掛かった。
お互い自分の分の装備だけを外し、残りの部分は相手の手によって次第に
脱がされていく。
「セレスト…もうちょっと丁寧に脱がせてくれ…ちょっと痛いぞ」
「も、申し訳ございません! カナン様」
二人とも緊張していたが、より緊張していたのはセレストの方だった。
けれどたまに引っ掛かっていたが、こうして相手の服を脱がすのは意外に
楽しい行為だった。
「たまにお前に服を着るのを手伝ってもらうが、脱がされたり、お前を脱がす日が
来るなんて考えた事もなかったな…」
「それは私も同感です…」
自分だってこんな展開、まったく予想していなかった。
そうやって言葉を交わしながら、二人はお互いを全裸にした。
相手に肌を晒した事くらい温泉や風呂とかで何度かあるが、こういった形では
初めてだった。
否応無しに、特に組み敷かれているカナンは激しい羞恥を感じていた。
「…あまり見るな…恥ずかしい…」
自分だって、今カナンの前で全てを晒している。恥ずかしいのは同じだ。
「心配しなくても、カナン様はどこもキレイですよ…」
それは本心からの言葉だった。
今自分の下に在るカナンの身体は、まるで若木のようにしなやかで均整の取れた
ラインを描いていた。
「お前だって…その…しっかりした筋肉とか…キレイだと思う…」
セレストの身体は細身ながら全身に筋肉がキチンとついて、こちらも均整の取れた
健康そうな裸体をしていた。
しかしカナンが少年のラインなら、彼の方は青年…大人の男の身体だ。
普段の態度や優しげな顔立ちからは想像出来ないくらい、しっかりとした体格だった。
二人とも相手の顔と身体を交互に見比べながら、少し硬直していた。
お互いに羞恥心で何とも言いがたい気持ちを感じていた。
しかしこのまま先に進まぬ訳にもいかない。
「あの…失礼致します…」
「う…ん…」
セレストがカナンの首筋に唇を這わせながら、胸の頂きに触れる。
「痛っ!」
カナンの顔が、苦痛に歪んだ。どうやら指先に少し力を入れすぎたらしい。
「セレスト…もう少し優しく…してくれ…痛い」
「す、すいません…」
そう言いながら、今度は壊れ物に触れるように愛撫を始めた。
こんな微妙な触れ方で感じるのだろうか疑問があったが、全身敏感になってる
カナンにはこっちの方が感じるらしかった。
今度は、触れるごとにカナンの身体が反応を返し始める。
首筋から鎖骨、そして胸の頂きの片方を口に含み、もう片方は手で愛撫を続けた。
すでにツンと尖っていて、コリッとしたそこを弄ぶのはかなり興奮した。
「やっ…一緒にするな…ヘンな気持ちになる…」
「ヘンな気持ちになっているんじゃないですか、今…」
確かにその通りなのだが、他者から与えられる刺激に慣れていないカナンには、
快楽は心地よいものというより、未知の恐怖を伴うものだった。
セレストが相手じゃなければ…多分、怖くて逃げ出したいくらいだ。
「あっ…ふっ…」
喘ぎ声が思わず洩れた次の瞬間、空いていたセレストの手が下肢に伸びて
いくのを感じた。
思わず、叫び声を上げてしまった。
「お前! どこを触って…うっ…」
カナンの口からうめき声が零れる。
セレストはカナンのモノに触れ、そして自身の身体も少しカナンの下肢の方にズラした。
「私にお任せ下さい」
とリードしたのは良いが、はっきり言ってどうすれば良いのだろうか…。
試しに自分で行うように、まず余った皮の部分を上下に動かす。
するとカナンの顔の赤らみが一層濃くなる。
どうやら感じるポイントは誰でもそうは変わらぬものらしい。
「…やっ…」
微かに洩れる、カナンの少し鼻に掛かった声が余計にセレストを興奮させていく。
「お目を…閉じて下さい…」
そうして、カナンのモノを口に含んだ。
不思議と嫌悪感はまったくなかった。
相手がカナンでなければ、そうはいかなかっただろうが…。
「お前…どこを…」
カナンが慌てて引き剥がそうとするが、力で彼がセレストに敵う訳が無い。
唇と舌で嬲られる度に、弓なりにカナンの背が反り返った。
今までとは比較にならない感覚だ。
だがどんなに恥ずかしくても、セレストの言う通りに目を瞑るのは何か癪だった。
「僕は…見てるぞ。最後まで見てるからな…」
「どうぞいくらでも…」
唇を外し、セレストが応える。
こんな所がカナンらしいとセレストは思った。
頬を赤らめる彼も可愛いと思うが、こうした気丈な所も青年は好ましく思っていた。
引き剥がそうと力を込めていた手が、セレストの青い髪を優しく撫ぜるように
動作を変えていた。
強い、碧の双眸が自分の方に向けられているのが判る。
「アァァァ!」
そして間もなく少年はセレストの手で絶頂を迎えさせられていた。
カナンは顔を真っ赤にしながら、セレストに対して膨大な文句をぶつけていた。
絶対に仕返ししてやるという言葉は青年の背筋をひやりとさせていたが…。
(この人なら…カナン様なら絶対にやる…)
そんな刺激が強すぎる現実は、出来れば遠慮したい…と言い切れない自分が悲しい。
「勘弁して下さい…刺激が強すぎます…」
その言葉に、少年の顔は複雑そうな色を称えていた。
「けれど…これで刺激が強いなら、この先はどうするんだ?」
その言葉に、セレストは迷いを隠せなかった。
確かにカナンを抱きたいという気持ちは自分の中にはある。
だが、まだ主を傷つけるかも知れない…その恐れも同時に感じていた。
「この先があるんだろう。僕を最後まで抱かないつもりか?」
あまりにストレートな言葉に、セレストの方が恥ずかしくなる。
「本当によろしいんですか?」
「僕はLV18の冒険者だぞ」
「なら私は、この件に関してはLV1も同然ですよ。それでも構いませんか?」
その言葉に、カナンの目が大きく見開かれた。予想もしてなかった返答らしい。
「LV1って…セレスト、もしかして今まで誰とも…」
「23にもなって恥ずかしながら…今回が初めてです…」
カナン以上に顔を真紅に染めながら、セレストはその事実を告白した。
一応恋人が今までにいなかった訳ではなかったが、彼女とキスをして間もなく、
彼女と約束してた日にカナンが風邪で熱を出してしまった。
風邪ひいて辛そうで、自分に側にいて欲しいとぐずる主を置いていく事など
当然彼には出来ず、カナンを優先した結果、振られてしまったのだ。
「それじゃ本当に…あのキス以外に白鳳とは何もなかったんだな…」
「する訳がないでしょう。カナン様がいるのに…」
セレストがこんな事で嘘をつく人間じゃない事を、カナンは良く知っている。
彼は青年のその言葉に安堵と喜びを覚えていた。
カナンにとってセレストは一番側にいながら、どこか遠くにいる存在だった。
実力も国で二番目と言われて自分よりずっと強くて、年も結構離れていて…
年齢の分だけ積まれた経験だけはどうやっても自分に追いつく事は出来なかった。
だから一緒に冒険にしようと思いついた時、あの呪いの足輪をつけたのだ。
そうしなければ自分はただ彼に守られるだけになってしまう事は、
容易に予測出来たから。
今回こうやって肌を重ねた時も、以前にもこうやってセレストが
触れた人間がいるのだろうか…そんな不安がカナンの中にあった。
けれど、今の言葉でそんな事はどうでも良くなった。
「僕は…嬉しいぞ、セレスト…」
「えっ…! カナン、様…?」
主のこの言葉もまた、彼にとって予想外の言葉だった。
「僕だって初めてなんだ…あの時みたいに無理やりじゃなくて… お前にも
LV1同然の事があって…それで共に歩んでいける事があるんだ…嬉しくない訳ないだろう」
その言葉に、セレストの胸が熱くなる。
両手でカナンの顔を包み込んで、互いの瞳を覗き込んだ。
迷いのない、毅然とした眼差しだった。
「カナン様…出来る限り、貴方に負担を掛けないように致します。だから…
先に進んで宜しいですか?」
「うん…いいぞ」
そして、再び深い口付けを交わし始めた。
少しでもカナンの不安を取り除くように、自分の心が彼に伝わるように…。
キスを続けながら、カナンの双丘に手を伸ばして手探りで後口を解し始める。
やはりセレストにそこを触られると、少年の身体は強張りを隠せなかった。
「怖いですか…?」
「僕は大丈夫だからな…」
「はい…」
強がりを言いながらも、傍から見て判るくらいにガチガチになっている。
しかし一つになる為にも、少しでもカナンの負担を減らす為にも解さない
訳にはいかないだろう。
「うー…。何かヘンな感じだ。ゾワゾワしてきた…」
やはりあまり愛撫が上手くないセレストの手では、感じるまではいかないようだ。
セレストだって未経験なのだから、どこに触れれば感じるか何か判らない。
「あの…苦しいですか?」
「セレスト…もう良いから、その…最後まで…」
カナンの大胆な発言に、セレストは一瞬頭が真っ白になった。
「このまんまそこを触られ続けても…何か覚悟が鈍ってくるような気がするから…
頼むから最後までやってくれ…」
青年は主を諌めようとしたが、相変らずその眼光は揺らぐ気配がない。
こうなった時のカナンは絶対に退かない。
今日何度も思い知らされているが、改めて思った。
とことんこの少年の強情は、筋金入りなのだと…。
セレストもまた覚悟を決めた。
カナンの上に覆い被さり、自分のモノをカナンの後口にあてがった。
「いきますよ…力を抜いていて下さい…」
「わかった」
セレストの言葉に、唾をゴクリと呑んでカナンは挿入を待ち構えた。
少しずつまだ堅い、カナンの入り口に自分のモノを押し進めていく。
「……っ!」
押し込められた瞬間、セレストの熱い鼓動が嫌でも伝わってくる。
先っぽが引っ掛かっただけで、入り口が裂けてしまいそうだった。
「カナン様! 大丈夫ですか」
一旦押し進めるのを中断して、セレストが声を掛ける。
「良いから早く! ここで止めたら許さないからな!」
身体を退こうとするセレストの背を、両腕でしっかり捕まえていた。
これでは止める事など出来はしない。
自分も快感を感じる所ではない。
キツいカナンの中では、まだ痛みを伴うだけだった。
やはり慣らしが足りなかったようだ。しかしカナンが自分を放す気配はない。
「判りました…」
セレストは観念して、カナンの最奥まで自分のモノを侵入させる。
すると、どこか出血したらしく最初は乾いていた中が、湿り気を帯びたようになっていた。
「痛…痛い…」
涙目になりながら、カナンが自分にしがみ付いてくる。
「なら…」
「絶対に嫌だ!」
セレストが提案をする前に、カナンは叫んだ。
「カナン様!」
けれどセレストも簡単に譲る事は出来ない。
カナンが大切だからこそ、傷つけたくなどないのだ。
これ以上進めれば、彼に苦痛を与えてしまうだろう。
だが、涙で濡れた目でカナンはこちらを捕らえる。逸らす事など許されない光だった。
「…嫌だぞ。ここで止めたら、お前はもう二度と僕を気遣って触れない気がする…
そんなのは嫌だ…」
「………」
そうかも知れない。
こんなに痛々しげなカナンを見てまで、自分の欲望を優先させる事など
セレストに出来はしない。
「僕はお前をもっと感じたい…僕だけ気持ち良くして終わるなんて…
そんなのは不公平だ。痛くったって良いんだ。最後までしてくれなきゃ…駄目だ」
「ですが…」
「僕はお前を好きだ。お前もそうじゃないのか?ただ僕を弄んでるだけなのか!」
「そんな事、ある訳ないでしょう!」
セレストもまた、叫んだ。
こんな事…中途半端な気持ちで何かで出来やしない。特に大事過ぎる相手に…。
それ以上の言葉を塞ぐように、唇でカナンの口を封じた。
「私はカナン様を愛しています…それだけは信じて下さい…」
「判ってる…」
苦痛を与えられる事よりも、カナンにとって一番怖い事は、このまま
二度とセレストと触れ合えなくなる事だ。
それがようやく理解出来た青年は、覚悟を決めた。
カナンの両手に自分の手を重ねて、セレストは律動を開始させた。
そしてカナンの瞼や額、頬や鼻筋にキスの雨を降らせていく。
少しでも自分の想いが伝わるように…カナンの心を解すように…。
セレストが中で動く度に、快楽ではない感覚で少年の身体は激しく反応していた。
しかし何度か律動を繰り返すと、最初よりかはスムーズに出し入れが
出来るようになった。
リズムも、少しずつだが一致していくようになる。
「アッ…」
初めて、苦痛以外の色が込もった声がカナンの口から漏れた。
「カナン様…」
痛みに耐えてでも自分を受け入れようとしてくれてるカナンが、
どうしようもなく愛しい。
少しでも苦痛が和らぐように、キスと胸の頂きの愛撫を繰り返す。
「好きです…お慕いしています…」
「…セレスト…僕だって…」
その相手の言葉に、二人は至上の喜びを感じていた。
今はただお互いに、相手を想うしかなかった。
その気持ちが、最初は苦痛しか齎さなかった行為を変えていく。
初めはただキツく痛みしか感じなかったカナンの中が、しっとりとその熱で
セレスト自身を包み込んでいく。
カナンもまた、少しずつだが痛み以外の感覚を感じ始めていた。
「何か…お前が僕の中にいるのって…悪くないな…」
ポツリと呟いた言葉は、セレストには届いたのだろうか…。
セレストもまた、限界を感じていた。セレストの動きも鼓動も息も激しさを増し、
頂点を目指して動き続ける。
『愛してます…』
『僕も…』
そうその耳元で囁いたのと同時に、カナンは小さく応えた。
そしてその直後、セレストはカナンの中で果てたのだった…。
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趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
鬼畜眼鏡にハマり込みました。
当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
当ブログサイトへのリンク方法
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リンクは同ジャンルの方はフリーです。気軽に切り貼りどうぞ。
…一言報告して貰えると凄く嬉しいです。
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