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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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※4月1日からの新連載です。
それぞれ異なる結末を迎えた御堂と克哉が様々な
謎を孕んだまま出会う話です。
 彼らがどんな結末を辿った末に巡り合ったのかを
推測しながら読んでください。
 途中経過、結構ダークな展開も出て来ます。
 他のカップリングの要素を孕んでいる描写も今後
出てくる可能性があります。
 それらを了承の上でお読み下さいませ。

   GHOST                   

―赤い天幕で覆われた部屋に、一人の男が君臨していた

 Mr.Rはその男の瞳に宿る冷酷な光りを見る度に背筋が
ゾクゾクするような感覚を覚えていく。

(すっかり覚醒されましたね…我が君…)

 王座を思わせる赤いソファに腰を掛けながら…先日、連れて来たばかりの
青年を慈しむように撫ぜている。
 明るいオレンジの髪をした青年は初めに連れて来た時には必死になって
抵抗していたが…今では主となる男に屈したようだ。
 彼の膝に頭を乗せていきながら…蕩けきった眼差しを浮かべていた。
 
(支配する者とされる者…これこそ、貴方のあるべき本来の姿です…)

 その様子を眺めていきながら、Rは満足そうに部屋全体を
眺めていく。
 先に連れて来た二人は王座の背後に控えている。
 彼らの瞳に宿るのは強烈な嫉妬だった。
 主である男性に愛して、構ってほしいと願いながら…今その男性の
興味は新しく来た存在に向けられていることに気づいて焦燥を覚えている。
 
「…可愛い奴だ…」

「……はい…ありがとう、ございます…」

 完全に心酔しきった眼差しを相手に向けていきながら…男は
新しく来た己の奴隷をやさしく撫ぜていってやる。
 まるで愛玩動物のような振る舞いだが、男の関心が自分に向けられて
いるだけで…青年には嬉しいらしい。
 ここに来てからほんの数日の間に、ここまで一人の人間の心を
打ち砕いて…己に心服させるその器に、Rは心から感嘆していく。
 青年の体には無数の鞭で打たれた痕や、縛られた形跡が
残されている。
 だが…そんな身体的な痛みよりも、男に与えられる快感に
彼はもうすっかり虜になってしまっているようだった。
  グリグリと相手の膝に己の頬や額を擦り付けて強請るような
仕草を見せていく。
 だが、男は…相手の欲求を熟知していながら…自ら動くような
真似はしない。
 実際に男の性器を生地越しに刺激していたが…ここに君臨するように
なってから様々な行為を体験してきた今となっては、その程度のことでは
すでに興奮しなくなってきた。

「…焦れったい真似をするな…欲しいなら、もっと率直に
求めたらどうだ…?」

「はい…じゃあ、失礼します…」

 数日前まで憎まれ口を叩いていた青年は、すっかりと敬語に
口調を変えながら恭しくフロント部分を引き下げて…相手のペニスを
口に含み始めていく。
 その様子に背後の二人も、軽く煽られたようだった。

「…ふふ、しっかりと調教を済まされたようですね…」

「ああ、最初は少し手こずったが…こいつも今では俺の所有物だ。
しかしまだ…俺を満足させるには足らないな…」

「ええ、判っておりますよ…。貴方という人間の欲望を満たす為には
二人や三人程度取り揃えただけでは足りないでしょう…?
ですからもう三人ほど…狩を楽しんで下さい。一気に浚って
調教を済まされるのも良いですが…ハンティングというのもまた
悪くないでしょう。一人一人…ここに招いて、じっくりと貴方の所有物だと
教え込む過程を楽しまれるのもまた一興でしょう…」

「ああ、そうだな…。一人ずつ時間を掛けてというのも悪くはない…。
次は…俺が覚醒した直後に可愛がってくれた奴でも近い内に
招くとしよう…。この二人が…こいつの存在に少しは馴染み始めた
頃辺りにな…」

 そう、黒衣の男と王座に座っている存在が会話している間も…
オレンジ色の髪の青年は必死になって奉仕を続けていく。
 少しずつ硬さを帯びて来ている姿に、すでに性奴隷と成り果てた
彼は興奮しきっているようだった。

「僕も…構って、下さい…」

「俺も…もう、我慢出来ません…! お願いですから、どうか…!」

 主が興奮し始めたのを見て…背後に控えていた二人も堪らずに
懇願の声を挙げていく。
 その様子を男は満足そうに見つめて…だが、敢えてまだ支持を
出さずに彼らをじらしていく。
 きっとその興奮が最骨頂になった時に…彼らを満たす為の
支持を彼は出すのだろう。
 その様子を愉快そうに眺めながら…Rは心の中でそっと呟く。

―さあ、主の手はゆっくりと…御堂さんの方にも迫って来ていますよ…。
それにどのように貴方が抗うか…見物ですね…

 これは、主が楽しむ為のハンティングという名のゲーム。
 一人ずつターゲットを時間を掛けて攻略し、最後の一人となる
御堂に手を伸ばされるまでの間に…もう一人の克哉が御堂の心を
捕らえる事が出来れば、彼の勝利。
 出来なければ主の勝利となり…そしてもう一人の彼もまた、主の
所有物となる運命が待っている。
 それが男が提示したルールだった。

―この方は、覚醒していますから一筋縄では行きませんよ…

 そう瞳を細めながら笑っていくと、Rは目の前で繰り広げられている
彼らのイカれたショーを愉快そうに眺めていく。

―この男性がこの地に君臨する限り、自分は暫く退屈することはないだろうと…
そのことを確信していきながら、ゆっくりと男は傍観者として鑑賞し始めて
いったのだった―
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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