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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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※4月1日からの新連載です。
それぞれ異なる結末を迎えた御堂と克哉が様々な
謎を孕んだまま出会う話です。
 彼らがどんな結末を辿った末に巡り合ったのかを
推測しながら読んでください。
 途中経過、結構ダークな展開も出て来ます。
 それらを了承の上でお読み下さいませ。
 これからは御克以外のカップリング要素のある描写も入ってくる
展開が続くので苦手な方はご注意下さいませ。

   GHOST                      

―昼間に流れたニュースを見て、残された時間はそんなに長くないと
思い知らされた克哉は、ようやく腹を括った。

(オレは心のどこかで…この平和な日常がずっと続いてくれればと
思っていた。けど…そんな受け身でいたら、オレはこの勝負に
負けるだけだ…)

 そう悟った克哉は一通りの家事を終えて、夕食の準備をしてから
御堂の帰りをただ待ち続けた。
 食卓の上にはそれなりにボリュームのある夕食が用意されて…
克哉は椅子に座って静かに待ち続けていた。
 こうして自宅に上げて貰っていたが、御堂の携帯番号やメールアドレスの
方は教えて貰っていない。
 時刻はすでに21時を超えている。
 夕食もすっかりと冷めてしまっているし…こちらの空腹もそろそろ
限界に達して来ている。 
 だがどれだけお腹の虫が鳴っても、あくまで自分はこの家に
居候をさせて貰っている身分である。
 この家の主である御堂を差し置いて、一人で先にご飯を食べてしまうのは
躊躇いがあった。

(それにあの人に…我儘を言おうとしているのに…先にご飯を食べてしまうなんて
出来ないよな…気分的に…)

 けれどまた再びお腹の虫はキュウ、と泣き始めて本気で背中とお腹が
くっついてしまいそうな勢いで空腹を覚え始めていく。
 目の前には冷え切ってしまっているが、自分が作った美味しそうな料理が
並んでいるのを見て…つい、誘惑に負けそうになってしまう。

「駄目だ…我慢だ、我慢…! 耐えろ…オレ…!」

 しかし食欲は人間の三大欲求の一つであり…生きていく上では
決して欠かせないものでもある。
 後、一時間も続いたら食欲に負けそうだ…と思い知らされた瞬間、
玄関の方から物音が聞こえて来た。

「御堂さん…っ!」

 このマンションはセキュリティも万全なので、こんな風にごく当たり前の
ように部屋の中に入って来れるのはカードキーを持っている人間だけだ。
 それ以外は管理人か、中に住んでいる人間の認証を得ないと外部の人間は
入れないシステムになっているので克哉はごく自然に声を上げていった。
 だが、其処に立っていた人間を見て…克哉は戦慄を覚えていく。

「…まさ、か…」

 その姿を見た瞬間、血の気が引いていった。
 其処に立っていたいたスーツ姿の男性であったが…この家の
主である御堂ではなかった。

「何で、お前が…この、家に…」

「…別に単なる気まぐれだ。暇つぶし程度にはなると思ってな…。それと
お前と俺のゲームはすでに始まっているのだと改めて伝えに来てやった…」

「そ、んな事…お前に言われなくたってとっくに判っているよ…!」

「ほう、その割にはこの三日間平和ボケをしているようにしか見えなかったけどな…」

「…くっ…!」

 図星を突かれて、克哉は顔をゆがめていく。
 目の前に立っている男は…彼と瓜二つの容姿をしていた。
 当然だ、自分と本来は同一人物なのだから。
 この世界ではRの言うところ『覚醒』して…嗜虐的な趣味を全開にして…
人を踏みにじる行為も辞さない鬼畜王となったもう一人の自分。
 そのアイスブルーの瞳からは冷酷なものを感じて、克哉はゾっとなった。
 無意識の内にテーブルから立ちあがって後ずさりを始めていく。
 本能的な恐怖を、自分と同じ顔の男から覚える。

「…今日は御堂は大きなトラブルがあったので…帰宅は午前様になるそうだ。
そういう訳で今夜はお前とゆっくり話す時間を取れそうでな…。だから
こうして来てやった…」

「なっ…そん、な…」

 そんな話は聞いていない、と思った。
 だが…自分が買い物に帰って来た直後、そういえば自宅の電話が鳴って
いたのを思い出す。
 留守番に何か吹き込まれていたが…御堂の電話だという意識があった為か
メッセージは確認せずにそのまま夕食を始めたが、もしかして…あの電話が
そうだったのだろうか。

(そういえば…電話があった。御堂さん宛てのものだと思ったから電話も
取らなかったし…留守電メッセージもそのままにしていたけれど…まさか
あれが、そうだったのか…?)

 心の中に、点滅していた留守番電話が過ぎっていった。
 その瞬間が相手にとっては付け入る隙へと変わっていく。

「ほらほら…考え込んでいる暇などないぞ…?」

「うわっ…! 止めろ、来るな…!」

 克哉が思考に耽った隙を突いて、もう一人の自分が一気に間合いを
詰めていく。
 相手の行動に遅れを取り、両手を捉えられていった。

「…随分とつれない反応をするじゃないか…? せっかくお前の為に…
わざわざこうして出て来てやったというのに…」

「…そんな事、オレは望んで…んんっ!」

 相手をにらみ返しながら反論をしていくと、唐突に唇をふさがれていった。
 熱い舌先がこちらの口腔を犯すように…蹂躙するように容赦なく絡められて、
こっちの舌を吸い上げられていく。
 
「ふっ…ううっ…ん…ふっ…!」

 克哉は必死に頭を振りながら…相手の濃厚な口づけから逃れようと
必死にあがき続けていく。
 だが、相手はすでに三人もの人間を調教しきった存在なのに対して…
こちらは普通のセックスしか経験もなく、しかもそれらの色っぽい行為も
何年もご無沙汰になっているような人間である。
 キス一つを取っても勝負になる訳がなかった。

(キスだけで…流されそうに、なる…)

 相手のキスはあまりに的確で、舌先を絡め合っているだけで強烈に
こちらの官能を刺激されてまともに立っている事も叶わなくなる。
 実際に腰から下が砕けそうになって、気を抜くとそのままフローリングの
床の上に跪いてしまいそうだった。

「やっ…あっ…! 止めろ、『俺』…!」

 必死になってもがいて、やっと相手の口づけから逃れていく。
 だが相手の腕を振り払うまでには至らない。
 お互いの口元が赤く染まり、唾液で濡れている事が酷く生々しく
思えて…克哉はカっと顔を染めていく。

「…止めろ? 本番はこれからじゃないか…なあ、オレ…? とりあえず…
今夜は俺をたっぷりとお前に刻みつけてやるよ…!」

「やだ! 止めろ!…お前に、好き勝手になんてされたくない…! 離せ、
離せよ…!」

 そうしてもう一人の自分に床の上に押し倒されて、うつぶせになったまま
腰を高く突き上げさせられる体制を取らされていく。
 そして一気に何の躊躇いもなくズボンに手を掛けられて…下着ごと
衣類を引き下ろされていく。

「やめろ! オレにこんな真似をして…何が、楽しいんだよ…!」

「…充分に楽しんでいるがな。その怯える小動物のような目…なかなか
こちらの嗜虐心を煽っているぞ…!」

「何を、うあっ…!」

 そうして強く身体を抑えつけられたまま、抵抗する事も叶わず…
克哉は相手のペニスに背後から一気に最奥まで貫かれていったのだった―

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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