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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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  ※4月1日からの新連載です。
それぞれ異なる結末を迎えた御堂と克哉が様々な
謎を孕んだまま出会う話です。
 彼らがどんな結末を辿った末に巡り合ったのかを
推測しながら読んでください。
 途中経過、結構ダークな展開も出て来ます。
 それらを了承の上でお読み下さいませ。

   GHOST                             10    11   

 ―今日こそ、自分がいない間に克哉がちゃんと就職活動をしているのか
しっかりと問いただす予定だった

 成り行き上、彼を自分の部屋に置くようになってから三日。
 彼の存在に馴染みつつある自分に、今朝のやりとりで気づいてしまったからこそ
御堂はその線引きはしっかりしなければと思っていた。
 御堂はRが克哉に提示してきたゲームの内容などカケラも知りはしない。
 ただあの日、謎めいた男が言った通り…都内に克哉が身を寄せるべき
場所がないからという言葉を一応は信じて、暫く住む場所を提供しているに
過ぎなかったのだ。
 元々、この世界においての御堂孝典と佐伯克哉の関係は
プロトファイバーの営業活動を一緒にやった事と、知り合って間もない頃に
『眼鏡を掛けた方』の彼と休日に一度ワインバーに行った程度の関係で
しかないのだ。
 確かに克哉が身を寄せられそうな関係であった片桐と本多がすでに
失踪してしまっている以上、他に親しそうな人間はいなかったようだし…
他に当てがなかった、というのは本当なのだろう。

(だが、私の処に身を寄せる理由にも…あの奇妙な現象の
何の説明にもなっていないのは確かだ…)

 だからせめて、就職活動をしているか否か。
 それだけはしっかりと確認しようと思って意気揚々と己の部屋を
足を踏み入れた瞬間、御堂は言葉を失った。

「っ…!」

「あ、ああっ!」

 部屋に入った時、真っ先に目に飛び込んで来たのはボロボロに
なった克哉の姿だった。
 しかも一目で暴行か、陵辱を受けたのは判るぐらいの酷い有様だった。
 オートロックとしっかりしたセキュリティが完備されている筈のマンション内で
本来なら起こる筈のない事態だった。
 克哉は、今にも泣きそうな顔を浮かべながら硬直している。
 御堂も、予想もしていなかった姿に言葉を失うしかなかった。

(一体…これはどういう事だ? 何故、私の部屋の中で…彼は誰かに
犯されて、しまったんだ…?)

 克哉は下半身に何も身にまとっておらず、体中にキスマークや
歯型をつけられていた。
 これらが通常の暴行でなく、彼が犯された…ようするに一方的に
誰かにセックスの対象にされた何よりの証だった。
 そう分析した瞬間、胸の中に何とも形容しがたい不快感が
湧き上がってくる。

「佐伯、君…これ、は…一体…!」

「ごめんなさい!! ごめんなさい!」

 御堂が何があったのかを尋ねるよりも早く、絶叫しながら
克哉は謝罪を始めていった。
 アイスブルーの瞳からは、透明な涙がポロポロと溢れている。
 見ていると酷く庇護欲を掻き立てられる姿だった。

「貴方の留守中に、こんな事になってしまって…本当にすみません!
自分の部屋で、オレがこんな事になってしまったら…御堂さんは
良い気持ちしませんよね…! 本当に、ごめんなさい!」

「待て! その様子では君の方こそ被害者だろう! どういう状況で
そんなことになってしまったのかは判らないが…其れが合意の上で
された行為じゃないことぐらいは見て判る。どうして君がそんな風に
謝るんだ!」

 相手の剣幕に、御堂もつい怒鳴って応えてしまう。
 その瞬間、克哉は怯えたような表情をつい浮かべてしまう。
 そして壊れてしまった機械のように、ただ「ごめんなさい」という言葉だけを
繰り返していく。

(困った…これでは、就職活動を実際に行っているか否かを問いただす
処ではない…。今、迂闊なことを言ったら…彼を変な風に刺激して
しまうだけだ…)

 そうしてうなだれて涙を零している克哉を前にして御堂は
途方に暮れるしかなかった。
 二人の間に重苦しい沈黙が流れていく。
 暫く泣いて、克哉の気持ちも落ち着いてきたのだろう。
 突然、顔を上げて…叫んでいった。

「ああ! そういえば御堂さん…夕食は食べましたか? 一応、今夜も
作っておいたので早く準備しないと…」

「いや、確かに夕食はまだ食べていないが…うわっ! 危ない!」

 ようやく相手が夕食を食べたか否かまで気が回った瞬間、克哉は
自分の格好も忘れて慌ててその場から立ち上がろうとしていった。
 だが激しい行為をされて、足腰がおぼつかない状況で急いで立とうと
したものだからすぐに克哉は足がもつれそうになり、御堂は反射的に
相手の身体を支えていく。

「うわっ!」

「わわわわっ!」

 だが、自分と同体格の男をとっさに支えようとしても簡単に
出来る訳がない。
 結果的に御堂も巻き込まれる形になった。

バッターン!

 そして派手な音を立てていきながら二人でカーペットの上に
折り重なるようにして倒れこんでいく羽目になったのだった―
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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