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連載をアップする予定なので16日分にしておきます。
予めご了承下され~!
内容は香坂の近況とか、春コミ参加したよ~という感じのと
17日の日付変更までには何かしらアップしますよ~という
宣言記事です。
要約内容はここに記してありますので、特に詳しく知らなくても
OK! という方は適当にスルーして下さい。
読んでやっても良いという心優しい方のみ「つづきはこちら」を
クリックしてやって下さいませ~。
ではでは~!
…先日、もう長くない祖母の見舞いに出来るだけ
行きたいから春コミの参加を見合わせますと
宣言しましたが、その翌日に容態が急変してぽっくりと
逝かれてしまったので…ここ数日良く考えましたが、
二ヵ月後なら問題ないと判断して、参加することにしました。
…ちなみに決断した日、祖母の為に両親が沖縄旅行をキャンセル
したのを聞いたからね~。
だから早め早めに通知した方が良いだろうと判断しての事でしたが。
…まっさかその翌日に天に召されるとは予想もしていなかった
故の事態です、はい。
四年前に一回、覚悟したことがあった為か…気持ちの上では
整理ついているんですが、身体がそれについていかなくて…
11日から香坂、風邪が悪化して連日37度くらい熱が出ている
状態で働きに行っている状況です(汗)
仕事においそれと穴を空ける訳にはイカンので気合でどうにか
働いていますが…サーバーエラーの上に体調不良重なっていたので
ここ数日、更新状況ズタボロですみません。
風邪治ったらボチボチやっていきます。
今は使い物にならない日があるので了承してやって下さい。
とりあえず締め切りが迫っているので本日は春コミ用のカットと
その申し込み作業を優先しました。
…もう限界なので、この記事書いたら寝ます。
ちなみにこんな感じです。
…一応、冬コミの日に買ったデリーターのソフトを使ってトーン貼りとか
頑張ったわよ~。がお~!
まだ使いこなしているとは言えないけど、要領は判って来ました!
一応800種類トーンが入っているのを買ったので上手く使っていけば
表現の幅は広がっていきます。
けど、現時点では顔のアップぐらいは見れる絵を描けるようになったけど
全身絵とか、動きのある絵はダメダメなので上達していきたいっす。
当面描くのはサークルカットとか、コメントページにちょっとしたイラストを
挿入するぐらいが関の山ですけどね。
けど、今後は絵もちょっとずつ描いていきたいです。
ヘタッピなりに、少しでもマシになれるように頑張るぞ~! お~!
2009度のクリスマス小説。
克克ものです。ちょっとサンタクロースの逸話を
ネタに使っているので宜しくです。
微妙にヒヤっとする描写もあったりしますのでそれを
了承の上でお読み下さい。コミカル、ギャグ要素も有。
白と黒のサンタ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
悪夢から目覚めると、いつの間にか赤い天幕で覆われた部屋から
自分の部屋に移動していた。
全身にびっしょりと汗を掻いて、呼吸が乱れていた。
先程見た夢の光景のせいだろうか。
起き抜け早々、心臓がバクバク言っているのが判った。
「夢、夢…だったのか…?」
小さく呟いていくと、克哉は周囲を見渡していった。
いつものように身体には情事の痕が色濃く残されていて…腰がだるかった。
もう一人の自分に抱かれた証。
そして目覚めたら自分だけしかいない状況。
予想していたこととはいえ、少し切なかった。
「はは…まあ、いつもの事だよな…」
無理に笑おうとしたが、引きつって乾いた声が零れていく。
心の中でどれだけ願おうと…自分のささやかな願いすら叶えられることはない。
クリスマスの発祥とされる話では聖者が身売りされる娘を救おうと…煙突から
金貨を投げ入れたのが始まりとされている。
だが、どれだけ豪華な金銀宝石が投げ入れられても、今の克哉は
幸せを感じることなどないだろう。
目覚めたら自分の傍らにいて欲しかった。
たったそれだけの…ささやかな願いすら、得られない。
その事実に少しだけ落胆していった。
「…何で、お前ってオレの前に現れるんだよ…」
力なく呟いていく。
だが、答える声はない。
ベッドの上で身体を起こして…もうじき明けようとする空を見つめていく。
今日は12月25日…クリスマス当日だ。
プレゼントなんていらない。
克哉が今、望んでいるのは自分だけのサンタクロースだ。
さっきまで対となる服をまとって、自分を好き放題していったあの身勝手な男の
顔を見たいと強く願った。
「…せめて、顔ぐらいは見せろよ。こっちを散々抱いておいて…やり逃げ
するなんて、ズルイだろ…」
そんな悪態をつきながら、それでも窓から相手が来ることなどないと
半分諦めていきながら…ゆっくりと明けていこうとする紺碧の夜空を
眺めていたその時。
「…ほう、なかなか生意気なことをほざくじゃないか。それが…せっかくお前の
元に顔を出してやった人間に対して言うことか…?」
「えっ…?」
その瞬間、窓が開け放たれて…其処には克哉が愛用しているダークスーツと
赤いネクタイを纏ったもう一人の自分が立っていた。
予想外の出来事に克哉は一瞬、息すら出来なくなった。
絶対に今日もまた…一人で夜明けを迎えると思っていた。
なのに…どんな形であれ自分の密かに願っていたことが叶った瞬間…嬉しくて
涙が滲みそうになってしまった。
「…どう、して…?」
「…お前が望んだんだろう? 朝、目覚めた時に俺に傍にいて欲しいと…。
普段なら面倒だが、それがお前の望んだプレゼントなら…今日ぐらいは叶えてやるさ。
まあ、単なる気まぐれに過ぎないがな…」
相手の物言いは相変わらず可愛くなくてひねくれていた。
それでも今は全然気にならない。
こみ上げてくる喜びの方が遥かに勝ったからだ。
「…そっか。…ありがとう。嬉しいよ…」
「…しかしお前も欲のない奴だな。あの男に望めば、もう少し豪華なプレゼントぐらいは
用意してもらえたというのにな…。俺が朝、一緒にいるだけで本当に良いのか…?」
「うん、それが…オレがずっと望んでいたことだから…」
そういって、克哉は心から嬉しそうに微笑んだ。
ささいな願いでも、それはずっと叶えられることはなかった。
もう一人の自分に抱いている感情が何と呼ばれるものか、今はまだはっきりと
自覚したくなかったけれど…毎回、抱かれる度に目覚めたら相手の姿はない事に
寂しさを覚えていたから。
初めて…その望みを満たされて、克哉の顔には喜びだけが存在していた。
「…そうか」
その顔を見て相手も毒気を抜かれたのだろう。
それ以上の言葉もなく、無言でそっと克哉の横たわっているベッドの方へと
歩み寄っていく。
お互いのアイスブルーの瞳がぶつかりあっていく。
真摯に瞳を覗き込みあって、顔がゆっくりと寄せられていき。
「…今日ぐらいはお前の望みを叶えてやるよ…」
そういって、克哉だけのサンタクロースから…どこまでも優しい口付けが
与えられていった。
それがきっと、克哉にとっては最高のクリスマスプレゼント。
触れるだけのキスを交し合っている間に…ゆっくりと空が白く染まり始めて…
太陽が静かに浮かび始めていく。
朝日が輝いている中で、強気な笑みを浮かべているもう一人の自分に
克哉はうっかり見とれていきながら…ギュっと確認するように相手の
身体に抱きついていく。
「…ありがとう…『俺』…」
そして自分の下に来てくれたサンタクロースに向かって、克哉は
感謝の言葉を投げかけていった。
そう、完全な佐伯克哉になんてもう戻れなくて良い。
お互いに別個の心と身体を持っているなら、それぞれがこうして
存在しあって…こうして時折会話して、身体を重ねられる方がずっと良い。
―お前がこれからも、こうして…オレの傍にいてくれますように…
そうして克哉は白と黒のサンタクロースの悲しい逸話を頭の隅へと
追いやり…強く願いながら、相手の身体に抱きついていったのだった―
昨日から、投稿ページが酷く不安定で…
作業が思うようにはかどりません(汗)
作品をアップしようと何度も試みて失敗ばかりして
いるのでまた明日の朝、改めて投稿します。
十回ぐらいチャレンジして、やっと自分のページに
ログイン出来ました。
(けど、まだかなり重い感じ)
うう、最近色んな条件重なって更新激減してて
すみません。明日こそはー! 明日こそはぁぁーー!!(気合)
八日の夜に祖母が亡くなり、そのまま翌日に通夜→告別式と
なった為に物理的にこの三日間は小説書く時間作れませんでした(汗)
ただキチンと祖母を見送って、気持ちの整理はつきましたので
ボチボチ…サイトの方の更新を11日から再開させて頂きます。
冷静に考えてみると、香坂の今回亡くなった祖母は…
気風の良い人で…人に迷惑掛けて生きるぐらいなら潔く…と
いう感じの人だったので、展開は急だったけど…何か椿の花みたい
だなって思いました。
ギリギリまで綺麗に咲き誇り、限界だと思ったら潔く地面に
落ちていく。本当にそんな印象でした。
亡くなる一週間前まで普通の日常の中で過ごして、最後に
まあ…薬の力は借りているけど、眠りながら亡くなるっていうのは
理想的な終わり方なのでは、と思ったので…今回は気持ちの整理の
ようなものは二年前よりもついている状態っす。
やや暗い話題を持ち出してしまって申し訳ございません。
それでもこの期間にサイトに来て下さっている方に感謝させて
頂きます。
それでは今夜は一旦、これにて失礼致します(ペコリ)
克克ものです。ちょっとサンタクロースの逸話を
ネタに使っているので宜しくです。
微妙にヒヤっとする描写もあったりしますのでそれを
了承の上でお読み下さい。コミカル、ギャグ要素も有。
白と黒のサンタ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
―クラブRの店内でもう一人の自分に抱かれて、克哉は意識を
手放し…少し経ってから、目覚めていった。
気づくといつの間にか自分は銀世界の中に立っていた。
シンシンと雪が降り積もる中…自分は泣いていた。
「何で、オレ…泣いて…」
涙腺が壊れてしまったかのように、とめどなく泪が溢れてくる。
ポロポロポロポロと、涙が溢れて…キラキラ輝く結晶となった。
それはまるで、自分の涙が宝石になる魔法でも掛けられてしまった
ような光景だった。
―だが自分の手のひらも身体も血で真っ赤に染まっていた
傍に倒れているのは黒い衣装を着たもう一人の自分。
真っ白な世界に、目にも鮮やかな『赤』が浮かび上がっていく。
相手の身体から…胸元から、血が溢れて…周囲の雪が染め上げられていた。
「あっ…あっ…な、んで…?」
何故、こんな光景が広がっているのだろうか?
克哉はさっきまで彼に抱かれて、幸せな気持ちに浸っていた筈なのに…
どうして目覚めたら、こんな悪夢のような光景が広がっているのだろうか?
「何で、こんな事になって…いるん、だよ…?」
信じたくなくて、克哉は必死に首を振っていく。
こんなの認めたくない。
誰か悪い夢だといって即座に指定して欲しかった。
しかし暫くの間…誰の声も聞こえることなく、耳に届くのは
時折強く吹きぬける風の音だけだった。
―それが貴方達が完全な一人の人間…本来の佐伯克哉に戻る為に
必要な過程だからですよ…
「Mr.R!」
頭の中に唐突に聞き覚えのある男性の声が木霊して、即座に
克哉は反応していった。
―貴方達はある出来事をキッカケに己の魂を二つに分けられておられます。
それぞれの佐伯克哉さんはとても魅力的で…私はどちらも素敵だと思って
おりますが…本来は一つだったものが二つに分かれているので…
片方が持つものを片方は持っていない、という非常にアンバランスな状態に
なってしまっている訳です…。
しかし本来の貴方は万能な存在。それこそ全ての力を覚醒させて…強い欲望を
持てば大抵のことは叶えてしまえるでしょう。
それだけの力が貴方には備わっている…ですから、これは私からの
クリスマスプレゼントです…。
貴方に一つに機会を与えましょう…。
この白と黒のサンタクロースの逸話のように…もう一人のご自分をクリスマスの
夜の間に手に掛ければ…貴方は万能の力を得られることでしょう。
その力を欲するのなら…この夢の通りになさって下さい…。
『完璧』な佐伯克哉に戻る為の…これが唯一の手段ですよ…それは
肝に銘じておいて下さいね…。
「あ、なたは…一体、何を言っているんですか…?」
それはまるで、呪いの言葉のように克哉の頭の中で鮮明に
響き渡っていった。
こんな事を自分は一切、望んでいない。
さっきだってもう一人の自分にはっきりとその意志を告げたのに…。
(なのに、こんな光景を見たら…まるで予知夢のようにすら…
これから本当に起こることのように感じられて、しまう…!)
例えそれが夢の中の事でも、自分は見たくなかった。
こんなに血の気のない顔で…己と同じ顔の男が息絶えて
しまっている処なんて。
「いやだぁぁぁ~~!」
胸の中に耐え切れない程の悲しさと切なさと、何と形容すれば良いのか
思えない感情がゴチャゴチャになって交じり合っていく。
その瞬間、全ての光景がかすみ始めていった。
それは夢の終わりを告げる予兆でもあった。
―オレは…お前をこの手に掛けるなんて、絶対に嫌だ…。
自分がそれで不完全な存在になったとしても…自分は、あいつの事を…
口には出せないけれど、心憎からず想っているからだ。
『オレはお前が…好きなんだ! だから、こんな夢はもう見たくない!
お前が消えるなんて真っ平ごめんだ!』
克哉は勢い良くそう叫んでいくと同時に…再び、世界はホワイトアウトして…
ゆっくりと彼の意識は覚醒していったのだった―
物理的にネット繋げなくなっていたので落ちてました(汗)
けど丁度その期間にドタバタあってちょっと色々と
考えなきゃいけない事態が起こったのでそのお知らせです。
今後のオフラインの同人活動を暫く休止します。
サイトの方は現状維持ですが、身内の関係でちょっと
イベント活動までは暫く厳しいかな~という状況になったので
春コミの参加は見合わせます。
結論言えばそれだけですが、どういった状況でなったのかは
興味ある方だけ「つづきはこちら」で目を通してやって下さい。
ちょっと暗い事情が絡むので、承知の上でお読み下さい。
後、連載の方は明日からボチボチ再開します。
この二日間は考えてしまったのでちょっと足を止めたけれど…
創作活動自体は止める気ないですから。
とりあえず…数ヶ月だけ、身内を優先させて頂きます。
そういったお知らせです、はい。
克克ものです。ちょっとサンタクロースの逸話を
ネタに使っているので宜しくです。
微妙にヒヤっとする描写もあったりしますのでそれを
了承の上でお読み下さい。コミカル、ギャグ要素も有。
白と黒のサンタ 1 2 3 4 5 6 7 8 9
現在の日本では、赤い衣装のサンタクロースのイメージが
強く定着している。
だが、そのイメージは近年になって世界中に広がったもので…
サンタクロースの逸話、もしくは原型になったと思われるものは
無数に存在している。
一番有名であり、有力なのが四世紀の司教…聖ニコラスの
話である。
莫大な財産を持っていた彼はある日、貧しい家で娘が身売りに
される話を聞いた。
ある晩、それを助ける為にその家の煙突から金貨を投げ入れて
それが暖炉に下げられていた靴下に入った…という逸話から
靴下にプレゼントを入れたり、煙突から中に入るというイメージが
生まれたとされている。
他にもサンタクロースは司教や、魔法使いの話が原型に
なっているパターンもある。
ドイツの方では双子の魔法使いで片方は優しい魔法使いで、
良い子にプレゼントを配る存在、もう片方は悪い子にしていると悪戯して
お仕置きにやってくる西洋版のなまはげのような一面もあるし。
ロシアの方ではサンタクロースと双璧を担う存在として「ジェドマロース」と
いうのがいる。
ジェドマロースは「邪悪な魔法使い」であり…冬の神の象徴であった。
そして大きな袋を担いでその中に子供を詰めて、子供を返して欲しかったら
彼に供物を捧げなければならない。
地方によって様々な伝承があり、良いイメージと共に…邪悪な印象もまた
存在していた。
善と悪。白と黒…それらが一つに交じり合って、今のサンタクロースの
像は生まれている。
白と黒のサンタクロースの逸話もそう。
発祥の元ははっきりしないけれど…ドイツやロシアのサンタの双璧を成す
「悪い魔法使い」が元で生まれたのかも知れない。
―けれど自分の対となる存在を打ち消すという事は悲しいと克哉は思った
悪戯っ子でも意地悪でも、それでも…自分はきっともう一人の『俺』の事を…
快楽の熱に浮かされた頭で、その本心にぼんやりと気づいていく。
視界に広がるのはともかく鮮やかなまでの真紅。
目の前には黒い衣装を纏った、自分と同じ顔の男。
相手に深々と串刺しにされながら…克哉は容赦なく揺さぶられて快感を
引きずり出されていた。
「はっ…あっ…あっ…ああっ!」
克哉の口から漏れるのは、絶え間ない嬌声だった。
こんなあられもない声など恥ずかしくて出したくない。
けれど、相手が的確にこちらの弱いところを擦り上げていけば…
反射的に零れていってしまう。
―傍にいてくれよ…
心に願うのは、たった一つ。
そんなシンプルな答えだけだった。
―お前が消えるのは嫌だよ。オレは…自分が不完全な存在になっても
良いから、お前に存在していて欲しい
相手の灼熱をその身に収めていきながら…克哉は必死になって
その背中にすがり付いていく。
深く口付けられて、眼鏡だけで全てが満たされていく。
熱い舌先も…ペニスも、今は克哉の理性を蕩かすだけだ。
グチャヌチャ…と互いに腰を蠢かす度に接合部から水音が響き続けて
快楽を追う以外何も考えられなくなる。
「ひっ…ああっ…ん、あっ…あっ…も、ダメだ…よ…! おかしく、なる…!」
「あぁ、せいぜい快楽に狂うと良い…。お前の乱れる姿を見ててやろう…」
「や、だ…そんな、目で…オレを、見るな…よぉ…」
相手の瞳が鋭く、熱っぽいものへと変わっていく。
視線でも犯されていくようで…もう限界と思っていたのに更に身体の熱が
高まっていくのを感じていった。
もう何も考えられない。
日常の中で渦巻いている余計な考えが、一切消えうせていく。
残った答えはただ…今は相手が欲しくて仕方なくて、そして…消えてなど
欲しくないという単純明快なものだった。
―傍に、いてくれよ…
滅多に会えない存在。
だから…どんな形でもこうして目の前にいてくれる事自体が
克哉にとっては何よりのプレゼントであり、サプライズだった。
―今だけでも、お前を…感じていたい、から…
身体をつなげても…相手を引き止められる訳ではない。
きっと目覚めればいつものように眼鏡は消えているだろう。
毎度の事だから判りきっている。
けれど…なら、せめて意識が落ちるまでで良いから…その存在を
自分に刻み付けて欲しいと…そう願いながら、克哉は夢中で腰を振って
相手の快楽を引き出していく。
行為を続けている内にお互いに余裕がなくなって…相手の性器が己の中で
大きく張り詰めていくのが判った。
「んっ…はぁ…! も、ダメだ…『俺』…!」
「はっ…俺も、もう…イクぞ…」
そうして…お互いに余裕ない顔を浮かべていきながら絶頂へと
登り詰めていく。
その瞬間だけは何も考えられなくなった。
「あっ…あああー!!」
そして一際高い嬌声を上げて、克哉は意識を手放していく。
気が遠くなっていく。
それでも…少しでも相手の事を脳裏に刻み付けておこうと…力の
入らない腕でしっかりと抱きついていった。
―オレが目覚めた時に、お前の存在がいてくれる事が…きっと
一番のプレゼントなんだけどな…けど、それは叶わないんだろうな…
そう心の中で思いながら…克哉の意識が完全に閉ざされる間際…
もう一人の自分は強気に、そして意味深な笑みを浮かべていたのが
うっすらと見えたのだった―
一日中殆ど布団の中で過ごして大半寝て過ごしていたので
挨拶が遅れました。
数日、たっぷり休養しましたら体調の方も回復しましたので…
短いですが、挨拶文を記させて頂きます。
サイトを開設した当初に比べて更新頻度等は落ちていますし、
イベント参加もまったりといった感じになりますが…本年も
どうぞ宜しくお願い致します。
鬼畜眼鏡への愛が続く限りは、出来る範囲でこれからも
執筆させて頂きます~。
こんな管理人ですが、2010年もどうぞ気軽に訪ねて下されば
幸いでございます。
本年も宜しくお願い致します(ペコリ)
克克ものです。ちょっとサンタクロースの逸話を
ネタに使っているので宜しくです。
微妙にヒヤっとする描写もあったりしますのでそれを
了承の上でお読み下さい。コミカル、ギャグ要素も有。
白と黒のサンタ 1 2 3 4 5 6 7 8
―相手の舌先がこちらの口腔を蹂躙するような勢いで
滑り込んできて、官能を引きずり出していく
その感覚に早くも克哉は腰砕けになりかける。
頭の芯がボウっとして、満足に考えることすら出来なくなりそうだった。
「はっ…あっ…ぁ…」
甘い声が唇の端から漏れていく。
相手の袖にギュっと捕まり、辛うじてすがり付いていった。
キスだけで全てが蕩かされてしまいそうだった。
早くもうっすらと快楽の涙が潤んだ双眸を相手に向けていくと…
もう一人の自分は愉快そうに微笑んでいくだけだった。
―どうして、赤い衣装じゃないんだろう…?
その瞬間に猛烈な違和感を覚えた。
真紅の色彩で染め上げられた室内。
きっと相手がサンタクロースの衣装の基本である赤い服を
着ていたならこの部屋の色彩に馴染んでいただろう。
だが、相手の着ている服は黒で…克哉の方は白。
白と黒のサンタクロースの衣装なんて、克哉は聞いたことがない。
どうしてだろうか…?
キスに反応して、相手が欲しいと思う気持ちがゆっくりと湧き上がって
くる中で…克哉はその色に猛烈な疑問を覚えてしまった。
「なあ…どうして、オレ達の服は…赤く、ないんだ…?」
それはこの衣装を渡されて袖を通すように言い渡された時から
ずっと感じていたことだった。
その瞬間、眼鏡の顔は微かに歪んでいく。
「…サンタクロースの逸話をお前は知らないみたいだな。なら…良い。
教えてやろう…。最初、サンタクロースは二人いたって話を聞いた
事があるか…?」
「そう、なの…? まったく聞いた事ないけど…」
「白いサンタクロースと黒のサンタクロース。白い方は真面目に
プレゼントを配送していたが、黒い方はいたずらばかり。
そして業を煮やした白いサンタクロースは…黒いサンタをついに
自らの手で殺してしまった。そして…その返り血を浴びた為に…
サンタの衣装は赤くなったという逸話だ。ゾっとするような話だろう…?」
「っ…!」
そう語ったもう一人の自分の目は怖くて、一瞬克哉は竦んでしまいそうになった。
だが、相手の言葉は更に続いていく。
「…この辺の逸話を嬉々として俺に聞かせたのはRの奴だがな。奴の話では
ドイツの方ではサンタクロースは双子で、片方は良い子にしているとプレゼントを
配って…もう一人は悪い子にお仕置きを与えるんだそうだ。
双子っていう設定がなかなか面白いと思ったらしくてな…それでこの衣装を
あいつは用意して、こう言った訳だ。「伝承の通りにされるのもなかなか
面白いのではありませんか…?」とな…」
「そん、なの…どこが面白いんだよ! それじゃあオレがお前を刺し殺すって…
そういう話じゃないか!」
「…くくっ…! 引っかかったな。確かに最初に刺し殺す方の話をしたから
お前は勘違いしたようだが…俺はあくまで、白い方は真面目にプレゼントを
配って、黒い方はいたずらばかりという感じで贈り物をするのも一興と
思って承諾しただけだ。ま…その悪戯は真面目なサンタクロースの方に
阻まれてしまった訳だがな…」
「あっ…!」
会話をしている間に、相手の下肢がこちらの足の間に割り込んで…
直接的な熱を押し付けてくる。
その瞬間、ソファが大きく軋んで相手の体重が掛かってくるのを感じた。
服の生地越しとは言えその生々しい熱を感じ取って…克哉の顔は真っ赤に
染まっていく。
「…そ、ういう…意図でお前が承諾したとしても…オレは、この衣装にはそういう
逸話が込められているって聞かされて…嫌な気分になったよ。
オレは、赤い衣装になんてしたくないよ…そんな話、久しぶりにこうして会ったのに…
聞かせる、なよ…バカ…」
実際にお互いにその衣装を着ているからだろう。
何となく聞き流すことが出来なくて、怖い気持ちがジワっと競りあがってきて…
相手に克哉のほうからすがり付いていく。
そんな逸話の通りになんて、なりたくない。
白と黒のサンタは、自分の双子を…もう一人の自分を殺すことで完成されたと
いうのなら…自分は、一人の人間になんてなりたくない。
不完全でも…自分は、こいつと…。
「オレは、お前と、一緒にいたいのに…」
懇願するように、気づけば呟いて…涙を零していた。
自分と同じ顔をした男に、強く抱きついていった。
いなくならないで、消えないで…。
プレゼントなんていらない。
怖い話を聞かされて背筋が凍ったからこそ嫌でも気づかされる。
―自分はこの男と一緒にいたいのだという気持ちを…
相手の首元に腕を回してきつく抱きついていった。
泣き顔を見られたくなくて眼鏡の胸元に顔を擦り付けていく。
双子のサンタクロース。
自分達は双子じゃない、けど…同じ顔をした存在なのは確かで。
嗚呼、頭の中がグチャグチャだった。
クリスマスの夜に…こんな衣装を実際に着ていなければ、
そして自分達の顔が同じでなかったらこんな恐怖を覚えなかったかも知れない。
けど、このシチュエーションで…その話を聞かされるのはゾっと
してしまったのだ。
「…もう二度とその話はするなよ…。聞いてて愉快じゃないから…」
「どうして、だ…?」
意地が悪い笑みが相手の顔に浮かんでいるのに気づいて…
克哉は拗ねたような表情を浮かべていった。
「…その話じゃまるで、オレがお前の存在を殺すみたいで嫌だ。
困った奴だと思うけど…お前の事をオレは嫌いじゃないんだ…。
だから、もう聞きたくない…」
「…くく、お前は本当に素直じゃないな…」
「何だって、んんっ…!」
克哉の言葉を聞き終わると同時にもう一人の自分に強い力で
引き寄せられて唇を塞がれていった。
濃厚で、脊髄が蕩けるような甘い口付け。
相手と自分の舌先が絡まりあい、強烈な快感が走り抜けていく。
たっぷりと口内を蹂躙され、腰砕けになると…強気な笑みを浮かべて
いきながら、眼鏡が告げていった。
「…素直に俺の事を好きだと口に出したらどうだ…? そんな風にすがり付いて
怖がっている癖に…言い方が遠回しで可愛くないぞ…」
「そんな、事は…ひぃあ!」
いきなり相手に下肢の衣類を強引に剥ぎ取られて、足を大きく開かされた。
反動で、克哉の下肢に息づいていたペニスがプルンと大きく震えて…
相手の眼前にアヌスと一緒に晒されてしまう。
相手の目線が己の下半身に注がれていることに気づいて、克哉の顔は
真紅に染まりきっていく。
だが相手は心底愉快そうに微笑みながら、こちらを凝視してくるだけだ。
(う、うううっ! どうしてコイツはいつだってこんなに意地悪なんだよ~!!)
その手際のよさに克哉は抵抗すら殺がれてしまう。
せめて相手の身体を押し返して阻もうとするが、それも全ては
無駄なことだった。
「ま、待てよ…まだ、心の準備が…!」
「待つ気はないな…抱くぞ、なあ…『オレ』…」
「あっ…あああっ!」
そして克哉の意思などまったく無視する形で、もう一人の自分は
蕾にペニスを宛がって…強引に侵入を開始していったのだった―
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当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
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…一言報告して貰えると凄く嬉しいです。