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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 勢いで書いた、タイガー&バニーの二作目。
 こうちょっと色々グルグルしているオジサンが
何か好きです。
  迷ったり、戸惑ったりしながら手探りで歩み寄っていくのが
虎と兎には良く似合っていると思う。
   そういう趣味全開で書いた話です。
   少しでも楽しんで貰えれば幸い。

―自分の相棒に対して、特別な感情を持っていると自覚してしまった後
…一体俺はどうすれば良いんだろうか?
 その答えが未だに出来ないまま、一応大人なりに…正しい道から
外れないようにしようと、あれこれ思案を重ねている。
 
 虎徹の目の前に、無防備な寝顔がある。
 シュテルンビルドの街の命運を掛けたジェイクとヒーロー達とのセブンマッチ。
 その戦いに、バーナビーが勝利してからすでに一カ月が経過しようとしていた。
 虎徹、バーナビー、キース、アントニオ、イワンの男性陣はほぼ…重傷を
負っていたが、一カ月が経過する頃には全員が退院していた。
 そして…本日はその全快祝いに、バーナビーの部屋で二人で祝杯を
挙げていたのだ。
 ビール、ワイン、焼酎、ウィスキー…一通りの酒を揃えて、思う存分…
今夜は飲み明かした。
 そして二人して、酒を飲みながらいつの間にか眠ってしまっていた訳だが…
一足先に目覚めた虎徹は、すぐ間近にあるバーナビーの顔を見つめながら
…深い溜息を吐いていった。
 
(あ~あ…随分と無防備な姿を見せてるよな…。そんな隙だらけだと…
オジサン、バニーちゃんが寝ている間に…色々イタズラしちゃうかも知れないぜ…?)
 
 どうも寝ている間に、お互いに寝返りを打っている間に…身体が密着して
しまっていたらしい。
 お互いの体温や、息遣いが感じられる程近くに…バーナビーの身体があった。
 伏せられた金色の睫毛に、つい視線が奪われてしまう。
 
(こうして見ると…やっぱりバニーって…顔立ち整っているよな。悔しいけど、
周りがキャーキャー言うのも少し判る気するわ…。憎まれ口さえ叩いて
可愛げない処を除けば、こいつは確かに…非の打ち処のないヒーローな訳だしな…)
 
 先日、ジェイクを倒した後…初めて、虎徹さんと相手から呼ばれた。
 今までずっと「オジサン」と呼ばれていたので…そうやって名前で呼んで
貰ったのが嬉しくて…仕方なくて。
 そのせいで…彼の中では、大きく気持ちが変化してしまっているのも
また事実だった。
 まあ…この一ヶ月間で呼ばれたのは、まだあの一回だけなのだが。
 
「あ~あ…コイツ、熟睡しているな…」
 
 目の前のバーナビーはすっかり安心しきった様子で眠りこけているようだった。
 しかも…寝返りを打った瞬間、虎徹の胸元に頭を擦りつけてくる。
 普段、クールな青年に…こんな風に甘えられるような仕草をされると…
何となく胸にズンと響くものがあった。
 
「…ん、虎徹…さん…」
 
 そうして、自分の名前を呼びながら…目の前の青年は、幸せそうに微笑んでいた。
 それを見た瞬間…猛烈に、相手を可愛いと思う感情が湧いていく。
 
(ヤバイな…俺…。何を血迷ったか…コイツの事、可愛いとか…抱きしめたいとか、
キスしたいとか…そんな事、考え始めている…?)
 
 人に対して、そういった気持ちを抱いたのは…亡くなった妻以来だ。
 こちらの胸にバーナビーが、顔を埋めてくる様子を細めで見つめていきながら…
どうしたら良いのか、暫く思案する羽目になった。
 この衝動のままに行動しても良いか、大人としての理性を働かせて
やり過ごした方が良いかを考えていき…。
 
(…大人なら、我慢した方が良いな…)
 
 そういってやり過ごそうとした途端…バーナビーが胸に顔を埋めた
体勢のまま、いきなり顔を上げて来た。
 途端に、こちらの顔との距離が近くなり…虎徹はぎょっとなった。
 いきなり心拍数が上がって、動悸がしてくる。
 
(バ、バニーちゃん…顔、近すぎ! 無防備過ぎ! 睫毛とか凄く長いし…
妙に色っぽいし…無自覚にこっちを誘わないでくれっ!)
 
 本人は恐らく、こっちを誘っている自覚などないんだろうが…自分も眠って
いればこんな風にドキドキなどせずに済んだのだろうが…一度、こうやって
意識をしてしまうと、改めて寝る事など出来やしない。
 
(けど…キスとかして、もしその最中で目覚められたら…俺、コイツに
殴られる処じゃ済まないよな…)
 
 その光景が目に浮かぶと、こう…理性という名のスイッチが掛かって
くれるような気がして…ちょっとだけ冷静になっていく。
 その隙にゆっくりと相手から身体を離して、気を落ちつけようとしていった。
 
「ん…虎徹、さん…」
 
「えっ…?」
 
 突然、再び寝言で自分の名前を呼ばれて…硬直してしまう。
 バーナビーはずっと、つい最近までこちらの事を「オジサン」と呼んでいた。
 色んな事があって、心理的な距離は縮んでいるのだと実感出来ていても…
ジェイクとの戦いが終わった後に初めて、こっちの名前を呼んでくれた時は
我が耳を疑ったが…それ以上に嬉しくて仕方なくて。
 けれど、まだ彼の方にも照れがあるのか…なかなか、その呼び方をして
くれないで少し焦れていた部分があるのだが…不意打ちのように寝言という
形でまた、こちらの名前を呼ばれて…また、心臓がドキンとなっていった。
 …一回、虎徹さんと呼ばれる度にその度に…嬉しくて、相手への感情が
高まっていくようで…余計にヤバいと、危機感すら覚えてしまっていた。
 
(バニーちゃん…それ、不意打ち過ぎなんだけど…。せっかくオジサン、
理性働かせてお前から身体を離そうとしていたのに…離れがたく
なっちまったじゃないか…)
 
 そう心の中で毒突いていると、金髪の青年は…こちらの胸の中で、
ギュっとこちらの肩に腕を回してしがみついてきた。
 余計に…身体が密着して、変な気持ちがジワリと湧き上がってくる。
 自覚したばかりのこの気持ちを…しがらみが多い大人としては戸惑いを感じていった。
 
(若い頃みたいに…自分の気持ちだけで、一時の衝動だけで行動に
移せたら…すんげー楽なんだろうけどな…)
 
 きっと、もし…バーナビーと同じぐらいの年齢の頃であったなら、きっとこんな
葛藤などせずにストレートに行動に移せているだろう。
 けれど…今の自分は三十代後半という年に差し掛かっていて、色々と
守らないといけないものも数多く抱えている。
 キスしたいとか、相手を抱きしめたいとか…セックスしたいとか、そういう
気持ちが湧きあがって来ても…なかなか、正直に行動に移せない。
 コンビを組んでから、間近でずっとバーナビーを見て来た。
 きっとこの青年に…中途半端な気持ちで、そういう真似をしてはいけないって
判っている。だから…考えた末に、虎徹はただ…自分の胸の中で安らかな顔を
して眠る相手に対して…優しく髪や頬を撫ぜていった。
 
(…この年になると、ずるくなるな…。言い訳が効きそうな…そういう範囲でしか、
いつの間にか動けなくなっちまっているな…)
 
 そう、この範囲までなら…コンビを組んでいるから、とか…この気持ちを
言わずに誤魔化せるから。
 けれどそれでも目を覚まさない相手に対して…もう少し、触れたいという
気持ちが湧いていってしまう。
 
(目元とか…ほっぺにキス程度までなら…寝ぼけていたで、誤魔化せるかね…)
 
 ほんの少し、行動に移すかどうか…迷った。
 けれど…相手が、熟睡をしているという絶好のチャンスでもあったので…
暫く逡巡した後に、意を決して…ゆっくりと顔を寄せていった―
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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