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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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※7月25日からの新連載です。
今回は「恋人関係」について掘り下げた内容になっております。
眼鏡が意地悪で、ノマは不安定で弱々しい場面も途中出てくる
可能性が大です。
 他のカップリング要素を含む場面も展開上出てくる場合があります。
 それを承知の上で目を通して下さるよう、お願い申し上げます。

 恋人の条件                       10 
          11   12 13

―ツゥルルルル…ツゥルルルル…

 御堂は昼休みを過ぎてから、執拗なぐらい何度も克哉の携帯に
コールしてしまっていた。
 今は仕事時間中で、専念しなければならない事は山積み状態で
あるのに…どうしても、克哉の声を聞くまでは何であっても集中
出来ない心境に陥ってしまっていた。
 執務室の自分の椅子に座りながら、携帯に登録された「佐伯克哉」
という番号に掛け続けていく。
 気づけば発信履歴はその名前だけで埋め尽くされてしまっていたが…
それでも克哉に繋がる気配を見せなかった。

(克哉…本当に一分…いや、30秒で良い。君の声が聞ければ…
それで良いんだ…)

 そう思った瞬間、御堂の脳裏に昨晩の甘い時間の記憶が猛烈な
勢いで再生されていく。

―あんなにも佐伯克哉が甘い肉体を持っていた事など、今まで
考えた事もなかった

 昨晩、酷く甘い匂いを彼に感じてからの自分は、本当に気が狂ってしまった
かのようだった。
 それまであまり親しくなかった相手を追い掛けて、公園という屋外の場所で
あんな風に激しく犯すなど…正気の沙汰ではない。
 けれど、まるで理性のタガが彼に関してだけは壊れてしまったかのように…
昨日、佐伯克哉を前にしている間は制御出来なくなってしまっていた。
 どこまでも彼が欲しくて仕方なくて、その衝動のままに彼を犯した。 
 一度達してもまだ足りなかった。二度目を迎えても飢えは更に強まって
いくような気がした。

(一晩で五回も求めるなど…どんな相手にだって今までした事がない…)

 御堂とて、それなりにセックスの経験を積んでいる。
 なのに昨日の自分は…まるで快楽を知ってしまったばかりのサルのような
状態だったではないか。
 その事に気づいて自嘲的な笑みを浮かべていく。

「克哉…」

 そう、名前を呼ぶことさえ…酷く甘いもので心が満たされていくような
気分になった。
 そして何十回目のコールになっただろうか。
 もう無為な事になりつつあり、機械的にリダイヤルボタンを押した瞬間…
ついに、通じていった。

「っ…!」

 もう無駄かと諦めようとした矢先だったので御堂は瞠目して…どんな
声が聞こえるか耳を澄ませていった。

―あっ…ん…イイ…もっと、苛めてぇ…あ…ふっ…

 その声がうっすらと聞こえた瞬間、御堂は頭が真っ白になった。
 それは紛れもなく情事の時の声だったから。
 状況が把握出来ず、茫然とするしかない。
 だが声は更に続いていく。

『………………』

 もう一人、どうやらいるようだった。
 だがそちらの人物の声は遠すぎて、何を言っているのかは聞き分ける
事が出来なかった。
 しかし、克哉と違う声の主が電話の向こうにいる。
 それだけは…はっきりと感じ取ることが出来た。
 そしてこちらが聞いていることなど向こうは全く気付いていないだろう。
 昨晩、散々弄って聞いた克哉の甘い声が絶え間なく漏れていく。
 もう、聞き間違いなどではない。
 この電話の先で…克哉は誰かに抱かれているのだ。

―昨晩、あんなにも自分が求めて刻みつけたと言うのに…!

 御堂は電話を壊してしまうのではないかと思うぐらいに強く強く握りしめていく。
 もう何も複雑な事は考える事が出来なくなっていた。
 怒りを通り越して、感情すら凍ってしまうような感覚がした。
 唐突に通話が切れてツーツーという音が耳に届いた頃、御堂の顔には
酷薄な笑みが浮かんでいた。

「…昨晩、あんなにも私が抱いたというのに…そのすぐ後で、他の男を
受け入れるぐらい…君は淫乱だというのか…」

 そう呟いた途端、御堂は冷酷な笑みを浮かべていった。
 恋は人を狂わせる。
 昨晩、自覚したばかりの想いはその事実を知った途端に変質して…
彼を鬼に変えていく。

―許せない。あっさりと他の男を受け入れた君も、今…君を抱いている
男も、どちらも…!

 そして、御堂は心が酷く荒れ狂うのを感じても今はそれを切り捨てて
どうにか仕事に向かっていく。

―心の中で、こちらの想いを踏みにじった克哉にどのようなお仕置きを
与えてやるか、凶暴に考えていきながら…

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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