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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 とりあえず、現在スパコミ用の原稿をせっせと
執筆中です。
  前ジャンルの友人達に配る予定の無料配布本の
本文は一先ず先日、仕上がったので現在は鬼畜眼鏡の
新刊の原稿をせっせとやっております。

  カップリングは克克で、桜にちなんだ話になります。
 今までにもやはり鬼畜眼鏡といったら卒業式とか、桜の季節の
話を今までも何本も書いて来たけれど…その辺のテーマを
原点回帰っていうか、改めて書く事にしました。
  内容はちょっと切なく、ホロリと来る感じに仕上がると思います。

  どうせなら良い話を作ろうと…ちょっと鬼畜眼鏡の音楽を聴きながら
一万歩ぐらい歩きまわって、ウンウン唸りながら想い浮かべた話
だったりします(マテ)
 …まあ、病院に入っていると色々制限がありましてねぇ。
 平日はカリキュラムがあるんで、土日祭日に家に帰ってやらんと
あかんので…今回は〆切が4月30日になります。
  その日までに少なくとも全部コピー本の印刷を終えて荷物を
会場までに発送しなきゃいけないので現在、ワタワタ状態です。
 
 それでも、ちょいと頑張って土日中には本文仕上げられるように
頑張ります。
 んで、近日中にイベント・インフォーメーションも掲載しますので
ちょっとお待ち下さい。ではでは!

P.S  現在は原稿に追われてあまり余裕ないので、『はじめに』のページに
書いた作品のリンクを貼れないままになっていますが、イベントが終了して
落ち着いた頃に貼り損ねていたものを収録したり、すでに完結して結構な
年月が経過している作品等を過去作品倉庫の方に纏める事にします。
 その辺は少しお待ち下さいませ(ペコリ)
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 勢いで書いた、タイガー&バニーの二作目。
 こうちょっと色々グルグルしているオジサンが
何か好きです。
  迷ったり、戸惑ったりしながら手探りで歩み寄っていくのが
虎と兎には良く似合っていると思う。
   そういう趣味全開で書いた話です。
   少しでも楽しんで貰えれば幸い。

―自分の相棒に対して、特別な感情を持っていると自覚してしまった後
…一体俺はどうすれば良いんだろうか?
 その答えが未だに出来ないまま、一応大人なりに…正しい道から
外れないようにしようと、あれこれ思案を重ねている。
 
 虎徹の目の前に、無防備な寝顔がある。
 シュテルンビルドの街の命運を掛けたジェイクとヒーロー達とのセブンマッチ。
 その戦いに、バーナビーが勝利してからすでに一カ月が経過しようとしていた。
 虎徹、バーナビー、キース、アントニオ、イワンの男性陣はほぼ…重傷を
負っていたが、一カ月が経過する頃には全員が退院していた。
 そして…本日はその全快祝いに、バーナビーの部屋で二人で祝杯を
挙げていたのだ。
 ビール、ワイン、焼酎、ウィスキー…一通りの酒を揃えて、思う存分…
今夜は飲み明かした。
 そして二人して、酒を飲みながらいつの間にか眠ってしまっていた訳だが…
一足先に目覚めた虎徹は、すぐ間近にあるバーナビーの顔を見つめながら
…深い溜息を吐いていった。
 
(あ~あ…随分と無防備な姿を見せてるよな…。そんな隙だらけだと…
オジサン、バニーちゃんが寝ている間に…色々イタズラしちゃうかも知れないぜ…?)
 
 どうも寝ている間に、お互いに寝返りを打っている間に…身体が密着して
しまっていたらしい。
 お互いの体温や、息遣いが感じられる程近くに…バーナビーの身体があった。
 伏せられた金色の睫毛に、つい視線が奪われてしまう。
 
(こうして見ると…やっぱりバニーって…顔立ち整っているよな。悔しいけど、
周りがキャーキャー言うのも少し判る気するわ…。憎まれ口さえ叩いて
可愛げない処を除けば、こいつは確かに…非の打ち処のないヒーローな訳だしな…)
 
 先日、ジェイクを倒した後…初めて、虎徹さんと相手から呼ばれた。
 今までずっと「オジサン」と呼ばれていたので…そうやって名前で呼んで
貰ったのが嬉しくて…仕方なくて。
 そのせいで…彼の中では、大きく気持ちが変化してしまっているのも
また事実だった。
 まあ…この一ヶ月間で呼ばれたのは、まだあの一回だけなのだが。
 
「あ~あ…コイツ、熟睡しているな…」
 
 目の前のバーナビーはすっかり安心しきった様子で眠りこけているようだった。
 しかも…寝返りを打った瞬間、虎徹の胸元に頭を擦りつけてくる。
 普段、クールな青年に…こんな風に甘えられるような仕草をされると…
何となく胸にズンと響くものがあった。
 
「…ん、虎徹…さん…」
 
 そうして、自分の名前を呼びながら…目の前の青年は、幸せそうに微笑んでいた。
 それを見た瞬間…猛烈に、相手を可愛いと思う感情が湧いていく。
 
(ヤバイな…俺…。何を血迷ったか…コイツの事、可愛いとか…抱きしめたいとか、
キスしたいとか…そんな事、考え始めている…?)
 
 人に対して、そういった気持ちを抱いたのは…亡くなった妻以来だ。
 こちらの胸にバーナビーが、顔を埋めてくる様子を細めで見つめていきながら…
どうしたら良いのか、暫く思案する羽目になった。
 この衝動のままに行動しても良いか、大人としての理性を働かせて
やり過ごした方が良いかを考えていき…。
 
(…大人なら、我慢した方が良いな…)
 
 そういってやり過ごそうとした途端…バーナビーが胸に顔を埋めた
体勢のまま、いきなり顔を上げて来た。
 途端に、こちらの顔との距離が近くなり…虎徹はぎょっとなった。
 いきなり心拍数が上がって、動悸がしてくる。
 
(バ、バニーちゃん…顔、近すぎ! 無防備過ぎ! 睫毛とか凄く長いし…
妙に色っぽいし…無自覚にこっちを誘わないでくれっ!)
 
 本人は恐らく、こっちを誘っている自覚などないんだろうが…自分も眠って
いればこんな風にドキドキなどせずに済んだのだろうが…一度、こうやって
意識をしてしまうと、改めて寝る事など出来やしない。
 
(けど…キスとかして、もしその最中で目覚められたら…俺、コイツに
殴られる処じゃ済まないよな…)
 
 その光景が目に浮かぶと、こう…理性という名のスイッチが掛かって
くれるような気がして…ちょっとだけ冷静になっていく。
 その隙にゆっくりと相手から身体を離して、気を落ちつけようとしていった。
 
「ん…虎徹、さん…」
 
「えっ…?」
 
 突然、再び寝言で自分の名前を呼ばれて…硬直してしまう。
 バーナビーはずっと、つい最近までこちらの事を「オジサン」と呼んでいた。
 色んな事があって、心理的な距離は縮んでいるのだと実感出来ていても…
ジェイクとの戦いが終わった後に初めて、こっちの名前を呼んでくれた時は
我が耳を疑ったが…それ以上に嬉しくて仕方なくて。
 けれど、まだ彼の方にも照れがあるのか…なかなか、その呼び方をして
くれないで少し焦れていた部分があるのだが…不意打ちのように寝言という
形でまた、こちらの名前を呼ばれて…また、心臓がドキンとなっていった。
 …一回、虎徹さんと呼ばれる度にその度に…嬉しくて、相手への感情が
高まっていくようで…余計にヤバいと、危機感すら覚えてしまっていた。
 
(バニーちゃん…それ、不意打ち過ぎなんだけど…。せっかくオジサン、
理性働かせてお前から身体を離そうとしていたのに…離れがたく
なっちまったじゃないか…)
 
 そう心の中で毒突いていると、金髪の青年は…こちらの胸の中で、
ギュっとこちらの肩に腕を回してしがみついてきた。
 余計に…身体が密着して、変な気持ちがジワリと湧き上がってくる。
 自覚したばかりのこの気持ちを…しがらみが多い大人としては戸惑いを感じていった。
 
(若い頃みたいに…自分の気持ちだけで、一時の衝動だけで行動に
移せたら…すんげー楽なんだろうけどな…)
 
 きっと、もし…バーナビーと同じぐらいの年齢の頃であったなら、きっとこんな
葛藤などせずにストレートに行動に移せているだろう。
 けれど…今の自分は三十代後半という年に差し掛かっていて、色々と
守らないといけないものも数多く抱えている。
 キスしたいとか、相手を抱きしめたいとか…セックスしたいとか、そういう
気持ちが湧きあがって来ても…なかなか、正直に行動に移せない。
 コンビを組んでから、間近でずっとバーナビーを見て来た。
 きっとこの青年に…中途半端な気持ちで、そういう真似をしてはいけないって
判っている。だから…考えた末に、虎徹はただ…自分の胸の中で安らかな顔を
して眠る相手に対して…優しく髪や頬を撫ぜていった。
 
(…この年になると、ずるくなるな…。言い訳が効きそうな…そういう範囲でしか、
いつの間にか動けなくなっちまっているな…)
 
 そう、この範囲までなら…コンビを組んでいるから、とか…この気持ちを
言わずに誤魔化せるから。
 けれどそれでも目を覚まさない相手に対して…もう少し、触れたいという
気持ちが湧いていってしまう。
 
(目元とか…ほっぺにキス程度までなら…寝ぼけていたで、誤魔化せるかね…)
 
 ほんの少し、行動に移すかどうか…迷った。
 けれど…相手が、熟睡をしているという絶好のチャンスでもあったので…
暫く逡巡した後に、意を決して…ゆっくりと顔を寄せていった―
  とりあえず生活習慣改善入院をしてから16日目、
本日は中間検査みたいなものをやりました。
  入院した当初も、6分間で何メートルぐらい歩けるかとか
30秒間で何回椅子から立ち上がったり座ったりを繰り返せるかとか
握力とか、前屈テストとか片足立ちを何秒ぐらい出来るかとか
色々調べたんですけどね。
 
 それがこの二週間のトレーニングの結果、どれくらいの成果が
出たかというのを調べる為の中間検査です。
 大きく変わったのが、片足立ち出来る時間。
 30代女性だと、29秒前後が標準なのに対して入院当初は
20~21秒くらいしか出来なかったのが、本日は両足とも
30~31秒ぐらい出来るように変わっていました。

 後、6分間で歩くテストは初回500メートルに対して今回は
555メートルと若干増えてました。
 後…筋肉が800グラム程度増えて、純粋に体脂肪が2キロ
前後落ちているらしい。(残り1.5はどうやら水分だった模様)
現時点で落ちたのは、3.5キロ程度です。

 今日は栄養士の先生と一時間程度面談したんですが…
とりあえず自宅に帰ってからも体重を減らしたいのなら、
糖分か油分のどっちかは意識して減らしていかないと
ダメと言われました。
 塩分もちょっとは減らす努力しないと、身体に水分を溜めて
しまうのでそれも意識して欲しいと。

  本日、そういった健康食品とか医療食品等のカタログを
貰ったんだけど…野菜とかたっぷり食べる為にはこれに
載っているドレッシングとかを購入して取り入れるのも
良いなと素直に思った。
  同時に、食生活を変えるっていうのも…意識すると
案外大変なんだなっていうの話を聞く度に実感する。
  んで、栄養士さんに強く言われた言葉。

「痩せたかったら野菜は友達だと思って下さいね。
毎食、必ず食べるように意識していく。それだけで身体の
体調は整えられるし、肉や魚を減らして野菜を食べるように
すればカロリーも抑えられるから痩せられますよ」

 はい、その通り…ごもっともです。
 そこら辺のバランスが狂っていたから体重が落ちなかったり
太ったりしていた訳ですから。
 栄養士さんの部屋に、脂肪1キロ分の模型みたいなのが置いて
あったのでそれを手に取ってみたんですが…結構大きいし、
重みもある。
  これだけ頑張ってまだ2キロかよ、と思ったんですが…その
模型を手に取ってみると…これ二個分が身体から消えたと思うと
結構頑張ったんだなと実感していく。
 けどその模型の横にあった札に書かれた単語。

「脂肪1キロを純粋に運動だけで消費した場合、水泳6時間、
歩行37・5時間、ジョギング17時間」というの見た時…
1キロにつき、7200カロリーを消費するっていうのはかなり
大変である事を思い知る。
  …まあ、実際は代謝とかそういうのが関係しているから其処まで
やらなきゃ落ちないって訳でもないらしいけどね。
  けど、一日1400カロリーで過ごしていて、運動と基礎代謝含めて
現在の私は一日2000カロリー前後消費している計算になるんだけど…
それでも、一週間に1キロとか、1.5キロ程度脂肪を落とすのが
精一杯な訳ですから…本当に、脂肪を落とすというのは大変な
事なのを入院して思い知りましたよ(汗)

 とりあえず入院は5月11~12日まで延ばす事にしましたし、
目標は体重を5~6キロ落とした上で、筋肉をつけて運動出来る
身体を作り上げる事。
  一応、当面の目標は10キロ前後落として…3Lを問題なく
着れる体型に持っていく事ですが…それまでの道のりは
結構長そうです。
 けど頑張ります。がお。
 
※これは久しぶりに鬼畜眼鏡のキャラソングを聞いて
思いついた話です。
 ストーリーのその後の事をつい妄想して書いた話なんで
ご了承下さい。
 リハビリを兼ねた、軽いノリの話なんで宜しく。

お前に歌を      

 
―低く掠れた声で、もう一人の自分が歌っている

 その声に合わせて、自分のパートを歌いあげた時…何とも言えない
高揚を確かに克哉は覚えていた。
  声を出しながら、相手と息を合わせて一つの曲を歌い上げる。
 今までそんな経験した事なくて、戸惑いながらも…どうにかぶっつけ本番で
ありながら満足いくレベルで終える事が出来た時、確かに…自分の
胸は変な風にドキドキしていたように思う。

(何で、あいつの歌っている姿がこんなに…脳裏に焼き付いているんだよ…。
これじゃ、まるで…恋、しているみたいじゃないか…もう一人の俺に…)
 
  そんな自分の気持ちが信じられなくて、必死になってベッドの上で
頭を振り続けていく。
 けれど…グチャグチャしたこちらの思惑も、葛藤も全てを吹き飛ばしかねない
勢いで…もう一人の自分が腰を打ち付けて来た。
  相手の熱い塊が、こちらの前立腺を容赦なく刺激し続けていき…
体温が強引に上げられていく。

「ほら…口を開けよ、『オレ』…。お前の口の中も、存分に犯してやる…」

「はっ…あっ…やぁ…」

  快楽で意識が蕩けてくると、抵抗も返答も満足に出来なくなる。
 トロンとした目を浮かべていきながら…相手のなすがままになり、
唇を深く重ねられていきながら…深い場所を抉られ続けていく。

「ふっ…ううっ…んっ…」

  口の端からくぐもった声が漏れていく。
  気づけば足は大きく開かされ、繋がっている個所からは淫猥な音が
大きく響き続けていた。
  自分の身体を通して、音が奏でられていくのを感じていく。

「やだ…なんか、音が…いつもより、淫らに聞こえて…」

「何を嫌なんだ? さっきと同じだろうに…お前と俺が協力しあって…
音を作り出しているんじゃないか…?」

「そんな事…言うなよ…はっ…あっ…」

「こんなにイイ声で啼いている癖に、何を意地を張っているんだ…?
まるで歌っているかのように…俺の腕の下で啼いているじゃないか…」

「んんっ…あぁ…あっー!」

 確かに、高い声が喉の奥からひっきりなしに迸り続けていた。
 相手の刻むリズムに合わせて、奏でられるそれは…確かに克哉自身が
生みだしている音であり、メロディとも言いかえられるものだった。
  快感が溢れて、止まらなくなる。
  絶頂の瞬間が、恐ろしく勢いを持って迫ってくるのが感じられていった。

 「あっ…はっ…もう…イク…うぁ…!」
 
「ああ、イケよ…『オレ』…俺も、お前の中に…注ぎ込んでやるから…」
 
「あっ…ふっ…」
 
 相手の熱がこちらの中で弾けて、精が注がれる感覚を期待した瞬間…克哉の
全身が歓喜でブルリと震えた。
 どれだけ表面上嫌がっていても、抵抗しても…既に何度も教え込まれてしまった
快感に抗う術はない。
  相手の背中に必死になって縋りつき、強烈に襲いかかってくるであろう感覚に
克哉は必死になって備えていく。
 
「ふっ…ああっ…あー!」
 
 そして、一際甲高い声を上げていきながら…克哉は絶頂に達していった。
 
「…イイぞ、その調子で…俺のをもっと搾り取るんだ…」
 
「やっ…あっ…判ったよ、『俺』…」
 
 頭が朦朧とする中、コクンと頷いて…繋がっている個所に力を込めていくと…
残滓までも自分の内部に注ぎこまれていく感覚を味わっていった。
 
―さっき、オレは…お前と一緒に歌えて…嬉しかったんだな…
 
 ようやく、その本音にふと気づいていく。
 もう一人の自分の隣に立ち、一緒の歌を歌い…その声に合わせて歌っていく。
 それは相手と呼吸を合わせて、シンクロ出来たような気になっていて…
だから、それで拍手を貰って…接待が成功した時に本当に嬉しくて。
 
(けど、コイツがあまりにいつも通りの反応しかしなかったから…だから、
つい素直になれなかったんだよな…)
 
 荒い呼吸を整えていきながら、克哉は…自分の中の本音に気付いていく。
 
―ああ、オレは…一緒に上手く歌えた事の喜びを、お前と共感したかったんだな…
 
 その本心に気付くと同時に、意識がゆっくりと遠くなっていく感覚を克哉は
味わっていった。
 ただでさえ今夜は、夜遅くまで接待をしてて酷く疲れていた。
 そんな中で…こんなに強烈な快感が伴うセックスなんてしたら、身体が持つ
訳がなかった。
 
「おやすみ…『オレ』…」
 
 意識を手放す寸前、もう一人の自分が珍しくどこか優しい口調でそう言ったのが
聞こえてくる。
 同じ言葉を返そうと試みるが…それは叶う事なく、間もなく克哉の意識は
深い闇の中へと落ちていった。
 
 
 とりあえず病院に入って早二週間。
 現在の時点では3キロばかり体重が減りました。
 
 私と同じ週に入った人は他に女性二人、男性一人いまして…
合計4人で毎日、日中はカリキュラムをこなしています。
 4月23日には、また一人男性が追加されました。

 …自分一人になっても良いから、という覚悟で
入院したんですが…何か結構、賑やかな感じになっています。
 
 とりあえず午前中に二時間みっちりストレッチと全身の筋肉トレーニングを
やって、午後は週三回は晴れている場合は屋外ウォーキング、週一回は
近くの体育館を借りて身体を動かし、週一回は担当の先生や、
運動療法の担当の先生、または栄養士の講義を聴くというのが基本の流れ。
 土日は先生たちもお休みを取っているので自主トレになります。

 現在の私は、一日1400カロリー。塩分はトータルで5グラムの食事を
食べてせっせと運動する毎日を送っています。
 一緒に入った人が5キロとかすでに落ちていると聞いて少し焦る気持ちも
ありますが…二週間運動したら、体感的に…大きくそれ以前と変化が
出て来ております。

 何て言うか、運動が出来る身体に徐々に戻って来ているんですよ

 二年ぐらい前から何気に左膝を痛めて以来…それが悪化しないように
騙しだまし暮らしていたんですよ。
 あんまり歩きすぎると膝が痛むから…それを繰り返している内に以前に
比べて歩かなくなってしまっていたんですよね。
 ここに入院した当初は、一日5000歩歩くのがやっとでした。

 ところがここに入院して2日目に、私の膝が痛んでいる理由を運動療法の
先生に詳しく説明して貰った事があったんですね。
  それで大まかに言えば、太股は外に向かって力が入っていて…
足先の方は内側に向かって力が入ってしまっている。
  太股と足で、全く正反対の方に力を掛けてしまっているから…その中間に
ある膝でねじれが発生してしまい、それが常に起こっているので膝に
痛みが走っていると…そう教えて貰ったんですよ。

 それで感覚的に、出来るだけ重心が中心に来るように意識を向けて…
色々試行錯誤して、膝にねじれが起こらないで済む歩き方を模索して…
それを意識づけて歩くようにしたら、沢山歩いてもそれまでと違ってすぐに
痛くてヒーヒー言うという事はなくなりました。

 完全に痛みが消失した訳じゃないし、時々違和感は覚えますけど…
一日1~2万程度の歩数を歩いて、2~3時間ぐらい運動しても大丈夫な
感じにはなってきた。
 
 後は、筋肉が少しずつだけどついてきたな…という手ごたえは感じています。
 まだちょっと全体的にすっきりして来たかな…という程度で、見た目に大きな
変化はないんですが…たるんでいた身体がちょっと引きしまってきたかなと
いう程度にはなってきています。
 
 当初は5月1日だった退院を少し延ばして、5月11~12日までここで
過ごす事にしました。
 理由は、この病院が後二年半でなくなってしまい…親病院と合併して
しまうそうで。そして合併後にこの「生活習慣改善入院」というカリキュラムが
残るか消えてしまうか判らない…という状態なんで、次…また入院出来る
保証がない訳です。
 
  同室の人が、体重的には私と同じぐらいなんだけど…年齢は
10歳ぐらい上で、色んな病気が出てしまっていたり…せっかく入院したのに
腰骨が大きく歪んでしまっていて講義を一時間受けている時に、ずっと
椅子に座っていたらぎっくり腰になってしまった…というのを見て、
この体重や食生活を改善しなかったら、10年後には同じ事になっているかも
知れない…と凄くこの二週間で危機感みたいなものを抱いて、本気で
ここで幾つかの習慣を直していくのを考えた方が良いと…そういう
気持ちになってきました。

 その同室の人とは友達になったけど、「××ちゃん、私と同じようになっちゃ
ダメだよ。ぎっくり腰なんてやらないでね。この痛みを経験しちゃ駄目だよ」と
言われた時、それを真摯に受け止めなきゃな…と思った。

 それにね。今…入院している病院は、脳溢血を起こした人達が
言語機能や運動機能などを回復させる事を目的にしている処なんで、
ここに入院している人達は皆、生活習慣病か…または脳溢血で
倒れたかなんでね。
 そういう人達から、高血圧や糖尿病を放っておいたらどうなるか…て
話を間近で毎日聞く訳ですよ。

 …今はまだ、病気ない状態でも…放置しておけば私も同じ道を
辿る可能性が高いなって本気で身につまされている日々です。
  八年ぶりに入院して、以前よりも…その辺を深く考えさせられるように
なってきました。
  なのでちょいと…今回は真剣に、どうやって改善して痩せれるように
持っていくかというのを考えています。

 現在の香坂の近況としてはこんな感じです。
 二週間病院で過ごすと、本当に…考えさせられるものは沢山あります。
 とりあえず当面、10キロ減を目標にして…頑張っていく事にします。
 ではでは(ペコリ)
  とりあえず4月22日に、ちょいと色々動いて…
病院でもネット繋げる環境整いました。
  一応、その数日前からかなり限定された条件下でなら
ネット繋げるようになったけど…やっぱり自分がやる気に
なった時に出来る環境を整えた方が良いな、と。

 後、一応…5月4日のスパコミ2日目に出るんで…
現在、王レベと鬼畜眼鏡の新刊原稿をそれぞれ
執筆を始めています。
  …んで、そっちに集中していると今はそれに精一杯
なんで…ちょっと原稿期間中は病院内の出来ごとを
書く割合を多くする事にします。

 結構何気に、毎日…ネタに書かない日々を
送っている訳だしね。
 ちょっと原稿期間だけ路線変更します。

 創作系は、今週は各ジャンル一本ずつにして…
日記とか、病院内であった事とかの割合を少し
大目に掲載します。

  何かネット繋げなくなったり、予想外の事が幾つか
起こってグダグダになりがちだけど…出来るだけ更新する
ようにすると決めたので、ボチボチやっていきますわ。
  
 とりあえず現在、イベントに向けて色々頑張り中。
 更新も出来るだけ、頑張ります(ムン)
※この話は過去に書いた王レベの話を
改めて大雑把に編集してこのブログに掲載
させて貰ったものです。
 興味ある方だけどうぞ~。

 セレストH LV1      



その翌日、朝からカナンは原因不明の発熱と筋肉痛を起こしていた。
 無事にレイブンとユーリの謀略を跳ね除けた程の実力を持った二人だったが、
これだけはどうしようも無かったようだ。
 カナンの私室で、すでに日が傾いて夜が訪れても甲斐甲斐しくセレストは
カナンの看病を続けていた。
ベッドに横たわる主の顔は、今もなお熱で真っ赤に染まっていた。

「うー…こんなにHが身体に負担掛かるものだなんて知らなかったぞ。
これなら白色破壊光線を立て続けに放った方がまだマシかも…」

「城内ではなさらないでくださいね。危険ですから…」

 泣きそうな顔になりながら、セレストが諌める言葉を吐いた。
  明らかにカナンはムッとしたようだった。

「お前、僕を何だと思っているんだ? そのくらいの思慮分別くらいは僕にだってあるぞ」

「判っていますよ…」

 ニコリと優しく微笑みながら、セレストはカナンの為にリンゴの皮を剥き始めた。
リンゴを皿の上に並べられて、手渡される。キレイに八等分に切り分けられていた。
 熱はあるが、食欲までなくなった訳ではない。
  一つを手にとって食べ始めた。

 カナンの体調が悪くなると、いつもこうしてセレストは側にいてくれた。
けれど…昨日の事があってから、変に意識をしてしまっている。
 それは目の前の青年も同様のようだ。
 カナンがリンゴを食べている間、沈黙が訪れる。
 心なしか重い雰囲気だった。
 その何とも言えない空気が、余計にカナンの気に触った。

「セレスト、もっと近くに寄ってくれ」

「えっ…近くに、ですか?」

「そうだ、早くしろ」

 すでにカナンのベッドに腰を掛けているのに、これ以上近くにと言われれば、
密着せざるを得ない。
 しかしカナンの言葉には逆らえない。
 セレストは少しだけカナンに近づいた。

「っ!」

 次の瞬間、柔らかな感触が自分の唇に触れる。
そしてカナンの舌が、セレストの舌を捕らえていた。

「んー! んー!」

 突然の状況に、セレストの頭は混乱を起こしていた。
昨日自分との行為のせいでカナンが体調を崩したというのに、
このまま続けられたらまた歯止めが効かなくなってしまう。

「な、何をなさるんですか! カナン様!」

 どうにかカナンを引き剥がし、セレストは目の前の少年に訴えた。

「お前こそ! 何をそんなに気にしているんだ!」

 カナンはそう叫びながら、セレストの胸に顔を埋めた。

「…お前の態度を見てれば判る…昨日の事を気にしているって事はな…。
けど、まだ判らないのか、セレスト」

「な、何がですか…?」

「僕はそうやってお前に気を使われる事の方がイヤだって事…」

「カナン様…」

 胸元を掴む少年の手の力は思いのほか強くて、その気持ちを青年に伝える。

「もう…キスもしてくれないのか…ただの従者でいるつもりなのか…」

「そんな事…」

 出来る訳がない。
 こうして触れ合っているだけで、抑えが効かなくなりそうなのに…。

「昨日言っただろう? 僕はお前が初めてで嬉しかったって…。お前が下手でも良い。
冒険を始めた頃のように、これから二人で経験値を稼いでいけば良いんだから…」

 下手でも、という言葉にセレストは多いに傷ついていたが、カナンの
その気持ちは凄く嬉しかった。
腕の中にいるカナンの背中をそっと撫ぜながら、問い掛けた。

「私で…本当に良いんですか?」

「お前じゃなきゃ…イヤなんだ…」

 二人は、相手の目を逸らさずに見つめる。
昨日何度も、気持ちを確かめる為にした行為。

「私も…カナン様じゃなきゃ駄目です…」

 そうして二人は抱き合いながら、口付けを交わした。
ベッドに横たわり、セレストに包み込まれるような体勢になる。

「側にいてくれるか…セレスト」

「…はい、いくらでも…」

 優しく微笑みながら、セレストは答えた。
 その後セレストはカナンの体調を慮って、今日はその先の行動には進めなかった。
 しかしその腕の中にいるカナンに幾度もキスを繰り返し、その金色の髪を撫ぜ、
自分の温もりを大事な人に分け与えた。
 カナンの気持ちもそうされる事で、次第に落ち着いていく。

「大好きだぞ…セレスト」

 眠りに落ちる寸前、カナンはポツリと呟いた。
「私もですよ…」

 その言葉が耳に届いたのか、届かないのか…。
 すぐに安らかな寝息が聞こえ始めた。
 その穏かで幸せそうな寝顔を見ている内に、セレストの決意は次第に強まっていく。

(俺は…この人を守っていきたい)

 そして、こうしてずっと二人で歩んでいきたい…。
 昨日の事を、なかった事になど出来ない。自分はこの人が愛おしい。

「カナン様…俺はずっと、貴方の側にいますから…」

 そうして、唇に一つキスを落とす。

「ずっと…」

 カナンの手をそっと掴んで、その寝顔を見ている内に自分にも睡魔が襲ってきた。
 セレストはその衝動に逆らわずに、身を委ねた。
 大事な存在をいま、一人になどしたくはないから…。
間もなく眠りの淵にセレストの意識は落ちて行った…。
 こうしてこの夜、二人の優しい時間は紡がれたのだった。


 とりあえず、4月20日になってやっと…入院先から
再びネットが繋げるようになったので、軽く描き込んで
おきますね。
 ちょっと諸事情により、限られた時間しか繋げないので
本日は軽く状況説明だけになりますが。

 …入院先で、パソコンの講師をやっているオジサンと
知り合ってスカイプとか、パソコンに関しての知識とか
色んなものを合間に教えて貰っていたんですが…
14日に日記書いた後、ちょっと困った事が起きました。

 何故か私のパソコンからもネット繋げるようにした途端に、
ネット繋ぐ為の端末が不調になりましてねぇ。
 持ち主であるオジサンが、自分のパソコンに繋いでも不安定に
なるという状態になりまして…。
 それで暫く、復旧したり他の手段を探しまくったりして…
まあ、ちょっと裏技に近い方法で本日からやっと夜の限られた
条件下でだけネットワークに繋ぐ事が可能になったという感じです。

 …まあ、本格的にブログ更新を開始するなら…やっぱり割高に
なっても自分で一か月程度、ネットを入院先でも繋げるように
した方が良いと実感したので…21~22日は一時帰宅をするので、
その間にちょっと契約してこようかと思っています。

 後、入院期間をちょっと10日程延長するのも考えていたり。
 結構入院先で同室になった人達が、良い人達だったし…この病院が
後2~3年程しかなく、後は親病院に合併吸収されてしまい…その際に
この生活習慣改善入院というカリキュラムもなくなってしまう可能性が
あるらしくてねぇ。
 そうなると、今回の入院が最後になるかも知れなくて。
 それなら…スパコミの周辺はかなり慌ただしくなるけど、3日と4日だけ
GW中は同人の方の友人達と過ごして…5月12日まで滞在しようかなと
考えています。
 正直、親が許してくれるか判らないんですが…ちょっと一時帰宅の
際に話を持ちかけて説得してみようかと。

 とりあえず、本日はこの近況だけ知らせるのが精一杯なので…
作品の方の掲載は、また21日の午後に帰宅してからになりますがね。

 一先ず現時点で3キロ程、体重は落ちました。
 当面の目標は、3Lの制服を問題なく着れる体型にまで数カ月以内に
持っていくです。

 本日は近況のみですみません。
 ではでは~。
※この話は過去に書いた王レベの話を
改めて大雑把に編集してこのブログに掲載
させて貰ったものです。
 興味ある方だけどうぞ~。

 セレストH LV1   

カナンの望み通り、幾度も触れるだけの口付けを繰り返した。
 しかし二人とも唇が触れ合う度に、相手に触れ、慈しみたいという気持ちは
収まるどころかどんどん強まっていくのを感じていた。

 五回目のキスで、初めてセレストはカナンの口腔に舌を忍び込ませた。
少年は一瞬身体を強張らせたが、やがてぎこちなく応え始めた。
 互いの舌を貪る、湿った音が嫌でも耳に届く。
カナンの背筋には電撃でも浴びせられたような衝撃が走っていた。
 好きな相手とするキスが、こんなに気持ち良いとは考えた事もなかった。

 セレストも同様で、ただ夢中に深い口付けを二人は交わし続けていた。
 しかしカナンの身体に手を滑らし始めようとするセレストの手が、一瞬止まった。

(どうしよう…)

 完全に自分は今、歯止めが効かなくなってしまっていた。
 いや、もう自分もカナンの心も決まっている。
彼が心配していたのはもっと別の事だった。そう根本的な問題…。

(俺も…初めてなんだよな…)

 まさか年上の自分がカナンに組み敷かれるのもどうかと思うし、一応自分にだって
そういった知識の類はある。
リードは…出来ない訳じゃないと思う。

 おまけに不本意ながら白鳳に言い寄られて以来、男同士は一体どうやるのだろうかと
好奇心を出してしまったせいでやり方も知ってしまっている。

(あぁ確か男同士って、男女以上に上手いか下手かが重要になるんだよな…
俺に果たして上手く出来るのだろうか…)

 一応キスくらいは経験していたが、それ以上の展開はセレストにとっても
未知の世界である。
このまま続ければ、カナンを傷つけてしまうかも知れない。それでも…。

「あの…本当によろしいのですか?」

 そっと愛しい人に耳元で伺いを立ててみた。

「…当たり前だ。却ってここで止めるといったら、僕は怒るからな…」

 カナンはその深い碧の瞳で、こちらを見据えていた。
例えキスの余韻で顔が上気していても、どんな事があっても退かない
強い意思が感じられた。

「判りました…」

 セレストは溜め息一つ突くと、止めていた手をカナンの身体に滑らせた。
そして、装備を外しに掛かった。
お互い自分の分の装備だけを外し、残りの部分は相手の手によって次第に
脱がされていく。

「セレスト…もうちょっと丁寧に脱がせてくれ…ちょっと痛いぞ」

「も、申し訳ございません! カナン様」

 二人とも緊張していたが、より緊張していたのはセレストの方だった。
けれどたまに引っ掛かっていたが、こうして相手の服を脱がすのは意外に
楽しい行為だった。

「たまにお前に服を着るのを手伝ってもらうが、脱がされたり、お前を脱がす日が
来るなんて考えた事もなかったな…」

「それは私も同感です…」

 自分だってこんな展開、まったく予想していなかった。
 そうやって言葉を交わしながら、二人はお互いを全裸にした。
相手に肌を晒した事くらい温泉や風呂とかで何度かあるが、こういった形では
初めてだった。
 否応無しに、特に組み敷かれているカナンは激しい羞恥を感じていた。

「…あまり見るな…恥ずかしい…」

 自分だって、今カナンの前で全てを晒している。恥ずかしいのは同じだ。

「心配しなくても、カナン様はどこもキレイですよ…」

 それは本心からの言葉だった。
今自分の下に在るカナンの身体は、まるで若木のようにしなやかで均整の取れた
ラインを描いていた。

「お前だって…その…しっかりした筋肉とか…キレイだと思う…」

 セレストの身体は細身ながら全身に筋肉がキチンとついて、こちらも均整の取れた
健康そうな裸体をしていた。
 しかしカナンが少年のラインなら、彼の方は青年…大人の男の身体だ。

 普段の態度や優しげな顔立ちからは想像出来ないくらい、しっかりとした体格だった。
 二人とも相手の顔と身体を交互に見比べながら、少し硬直していた。
  お互いに羞恥心で何とも言いがたい気持ちを感じていた。
 しかしこのまま先に進まぬ訳にもいかない。

「あの…失礼致します…」

「う…ん…」

 セレストがカナンの首筋に唇を這わせながら、胸の頂きに触れる。

「痛っ!」

 カナンの顔が、苦痛に歪んだ。どうやら指先に少し力を入れすぎたらしい。

「セレスト…もう少し優しく…してくれ…痛い」

「す、すいません…」

 そう言いながら、今度は壊れ物に触れるように愛撫を始めた。
こんな微妙な触れ方で感じるのだろうか疑問があったが、全身敏感になってる
カナンにはこっちの方が感じるらしかった。
 今度は、触れるごとにカナンの身体が反応を返し始める。
 首筋から鎖骨、そして胸の頂きの片方を口に含み、もう片方は手で愛撫を続けた。
すでにツンと尖っていて、コリッとしたそこを弄ぶのはかなり興奮した。

「やっ…一緒にするな…ヘンな気持ちになる…」

「ヘンな気持ちになっているんじゃないですか、今…」

 確かにその通りなのだが、他者から与えられる刺激に慣れていないカナンには、
快楽は心地よいものというより、未知の恐怖を伴うものだった。
 セレストが相手じゃなければ…多分、怖くて逃げ出したいくらいだ。

「あっ…ふっ…」

 喘ぎ声が思わず洩れた次の瞬間、空いていたセレストの手が下肢に伸びて
いくのを感じた。
思わず、叫び声を上げてしまった。

「お前! どこを触って…うっ…」

 カナンの口からうめき声が零れる。

セレストはカナンのモノに触れ、そして自身の身体も少しカナンの下肢の方にズラした。

「私にお任せ下さい」

 とリードしたのは良いが、はっきり言ってどうすれば良いのだろうか…。
 試しに自分で行うように、まず余った皮の部分を上下に動かす。
 するとカナンの顔の赤らみが一層濃くなる。
 どうやら感じるポイントは誰でもそうは変わらぬものらしい。

「…やっ…」

 微かに洩れる、カナンの少し鼻に掛かった声が余計にセレストを興奮させていく。

「お目を…閉じて下さい…」

 そうして、カナンのモノを口に含んだ。
 不思議と嫌悪感はまったくなかった。
 相手がカナンでなければ、そうはいかなかっただろうが…。

「お前…どこを…」

 カナンが慌てて引き剥がそうとするが、力で彼がセレストに敵う訳が無い。
 唇と舌で嬲られる度に、弓なりにカナンの背が反り返った。
 今までとは比較にならない感覚だ。
 だがどんなに恥ずかしくても、セレストの言う通りに目を瞑るのは何か癪だった。

「僕は…見てるぞ。最後まで見てるからな…」

「どうぞいくらでも…」

 唇を外し、セレストが応える。
 こんな所がカナンらしいとセレストは思った。
頬を赤らめる彼も可愛いと思うが、こうした気丈な所も青年は好ましく思っていた。
 引き剥がそうと力を込めていた手が、セレストの青い髪を優しく撫ぜるように
動作を変えていた。
強い、碧の双眸が自分の方に向けられているのが判る。

「アァァァ!」

そして間もなく少年はセレストの手で絶頂を迎えさせられていた。
 カナンは顔を真っ赤にしながら、セレストに対して膨大な文句をぶつけていた。
絶対に仕返ししてやるという言葉は青年の背筋をひやりとさせていたが…。

(この人なら…カナン様なら絶対にやる…)

 そんな刺激が強すぎる現実は、出来れば遠慮したい…と言い切れない自分が悲しい。

「勘弁して下さい…刺激が強すぎます…」

 その言葉に、少年の顔は複雑そうな色を称えていた。

「けれど…これで刺激が強いなら、この先はどうするんだ?」
 
 その言葉に、セレストは迷いを隠せなかった。
 確かにカナンを抱きたいという気持ちは自分の中にはある。
 だが、まだ主を傷つけるかも知れない…その恐れも同時に感じていた。

「この先があるんだろう。僕を最後まで抱かないつもりか?」

 あまりにストレートな言葉に、セレストの方が恥ずかしくなる。

「本当によろしいんですか?」

「僕はLV18の冒険者だぞ」

「なら私は、この件に関してはLV1も同然ですよ。それでも構いませんか?」

 その言葉に、カナンの目が大きく見開かれた。予想もしてなかった返答らしい。

「LV1って…セレスト、もしかして今まで誰とも…」

「23にもなって恥ずかしながら…今回が初めてです…」

 カナン以上に顔を真紅に染めながら、セレストはその事実を告白した。
 一応恋人が今までにいなかった訳ではなかったが、彼女とキスをして間もなく、
彼女と約束してた日にカナンが風邪で熱を出してしまった。
 風邪ひいて辛そうで、自分に側にいて欲しいとぐずる主を置いていく事など
当然彼には出来ず、カナンを優先した結果、振られてしまったのだ。

「それじゃ本当に…あのキス以外に白鳳とは何もなかったんだな…」

「する訳がないでしょう。カナン様がいるのに…」

 セレストがこんな事で嘘をつく人間じゃない事を、カナンは良く知っている。
彼は青年のその言葉に安堵と喜びを覚えていた。
 カナンにとってセレストは一番側にいながら、どこか遠くにいる存在だった。

 実力も国で二番目と言われて自分よりずっと強くて、年も結構離れていて…
年齢の分だけ積まれた経験だけはどうやっても自分に追いつく事は出来なかった。
 だから一緒に冒険にしようと思いついた時、あの呪いの足輪をつけたのだ。

そうしなければ自分はただ彼に守られるだけになってしまう事は、
容易に予測出来たから。
 今回こうやって肌を重ねた時も、以前にもこうやってセレストが
触れた人間がいるのだろうか…そんな不安がカナンの中にあった。
 けれど、今の言葉でそんな事はどうでも良くなった。

「僕は…嬉しいぞ、セレスト…」

「えっ…! カナン、様…?」

 主のこの言葉もまた、彼にとって予想外の言葉だった。

「僕だって初めてなんだ…あの時みたいに無理やりじゃなくて… お前にも
LV1同然の事があって…それで共に歩んでいける事があるんだ…嬉しくない訳ないだろう」

 その言葉に、セレストの胸が熱くなる。
両手でカナンの顔を包み込んで、互いの瞳を覗き込んだ。
 迷いのない、毅然とした眼差しだった。

「カナン様…出来る限り、貴方に負担を掛けないように致します。だから…
先に進んで宜しいですか?」

「うん…いいぞ」

 そして、再び深い口付けを交わし始めた。
 少しでもカナンの不安を取り除くように、自分の心が彼に伝わるように…。
 キスを続けながら、カナンの双丘に手を伸ばして手探りで後口を解し始める。
やはりセレストにそこを触られると、少年の身体は強張りを隠せなかった。

「怖いですか…?」

「僕は大丈夫だからな…」

「はい…」

 強がりを言いながらも、傍から見て判るくらいにガチガチになっている。
しかし一つになる為にも、少しでもカナンの負担を減らす為にも解さない
訳にはいかないだろう。

「うー…。何かヘンな感じだ。ゾワゾワしてきた…」

 やはりあまり愛撫が上手くないセレストの手では、感じるまではいかないようだ。
セレストだって未経験なのだから、どこに触れれば感じるか何か判らない。

「あの…苦しいですか?」

「セレスト…もう良いから、その…最後まで…」

 カナンの大胆な発言に、セレストは一瞬頭が真っ白になった。

「このまんまそこを触られ続けても…何か覚悟が鈍ってくるような気がするから…
頼むから最後までやってくれ…」

 青年は主を諌めようとしたが、相変らずその眼光は揺らぐ気配がない。
こうなった時のカナンは絶対に退かない。
今日何度も思い知らされているが、改めて思った。

 とことんこの少年の強情は、筋金入りなのだと…。

 セレストもまた覚悟を決めた。
カナンの上に覆い被さり、自分のモノをカナンの後口にあてがった。

「いきますよ…力を抜いていて下さい…」

「わかった」

 セレストの言葉に、唾をゴクリと呑んでカナンは挿入を待ち構えた。
少しずつまだ堅い、カナンの入り口に自分のモノを押し進めていく。

「……っ!」

 押し込められた瞬間、セレストの熱い鼓動が嫌でも伝わってくる。
 先っぽが引っ掛かっただけで、入り口が裂けてしまいそうだった。

「カナン様! 大丈夫ですか」

 一旦押し進めるのを中断して、セレストが声を掛ける。

「良いから早く! ここで止めたら許さないからな!」

 身体を退こうとするセレストの背を、両腕でしっかり捕まえていた。
これでは止める事など出来はしない。
 自分も快感を感じる所ではない。
キツいカナンの中では、まだ痛みを伴うだけだった。
やはり慣らしが足りなかったようだ。しかしカナンが自分を放す気配はない。

「判りました…」

 セレストは観念して、カナンの最奥まで自分のモノを侵入させる。
すると、どこか出血したらしく最初は乾いていた中が、湿り気を帯びたようになっていた。

「痛…痛い…」

 涙目になりながら、カナンが自分にしがみ付いてくる。
「なら…」

「絶対に嫌だ!」

 セレストが提案をする前に、カナンは叫んだ。

「カナン様!」

 けれどセレストも簡単に譲る事は出来ない。
カナンが大切だからこそ、傷つけたくなどないのだ。
これ以上進めれば、彼に苦痛を与えてしまうだろう。

 だが、涙で濡れた目でカナンはこちらを捕らえる。逸らす事など許されない光だった。

「…嫌だぞ。ここで止めたら、お前はもう二度と僕を気遣って触れない気がする…
そんなのは嫌だ…」

「………」

 そうかも知れない。
こんなに痛々しげなカナンを見てまで、自分の欲望を優先させる事など
セレストに出来はしない。

「僕はお前をもっと感じたい…僕だけ気持ち良くして終わるなんて…
そんなのは不公平だ。痛くったって良いんだ。最後までしてくれなきゃ…駄目だ」

「ですが…」

「僕はお前を好きだ。お前もそうじゃないのか?ただ僕を弄んでるだけなのか!」

「そんな事、ある訳ないでしょう!」

 セレストもまた、叫んだ。
こんな事…中途半端な気持ちで何かで出来やしない。特に大事過ぎる相手に…。
 それ以上の言葉を塞ぐように、唇でカナンの口を封じた。

「私はカナン様を愛しています…それだけは信じて下さい…」

「判ってる…」

 苦痛を与えられる事よりも、カナンにとって一番怖い事は、このまま
二度とセレストと触れ合えなくなる事だ。
それがようやく理解出来た青年は、覚悟を決めた。

 カナンの両手に自分の手を重ねて、セレストは律動を開始させた。
そしてカナンの瞼や額、頬や鼻筋にキスの雨を降らせていく。
 少しでも自分の想いが伝わるように…カナンの心を解すように…。

 セレストが中で動く度に、快楽ではない感覚で少年の身体は激しく反応していた。
 しかし何度か律動を繰り返すと、最初よりかはスムーズに出し入れが
出来るようになった。
リズムも、少しずつだが一致していくようになる。

「アッ…」

 初めて、苦痛以外の色が込もった声がカナンの口から漏れた。

「カナン様…」

 痛みに耐えてでも自分を受け入れようとしてくれてるカナンが、
どうしようもなく愛しい。
少しでも苦痛が和らぐように、キスと胸の頂きの愛撫を繰り返す。

「好きです…お慕いしています…」

「…セレスト…僕だって…」

 その相手の言葉に、二人は至上の喜びを感じていた。
  今はただお互いに、相手を想うしかなかった。
 その気持ちが、最初は苦痛しか齎さなかった行為を変えていく。
 初めはただキツく痛みしか感じなかったカナンの中が、しっとりとその熱で
セレスト自身を包み込んでいく。
 カナンもまた、少しずつだが痛み以外の感覚を感じ始めていた。

「何か…お前が僕の中にいるのって…悪くないな…」

 ポツリと呟いた言葉は、セレストには届いたのだろうか…。
 セレストもまた、限界を感じていた。セレストの動きも鼓動も息も激しさを増し、
頂点を目指して動き続ける。

『愛してます…』

『僕も…』

 そうその耳元で囁いたのと同時に、カナンは小さく応えた。
 そしてその直後、セレストはカナンの中で果てたのだった…。


※これは久しぶりに鬼畜眼鏡のキャラソングを聞いて
思いついた話です。
 ストーリーのその後の事をつい妄想して書いた話なんで
ご了承下さい。
 リハビリを兼ねた、軽いノリの話なんで宜しく。

お前に歌を   

 相手の手で強引に絶頂を与えられて、克哉は荒い呼吸を
何度も繰り返していた。
 胸の中にグルグルと、様々な想いが渦巻いている。
 
 久しぶりに会えて嬉しいという気持ちと。
 気まぐれにしか顔を見せない事に対しての苛立ちと。
 こちらの気持ちなどお構いなしに行為に毎回及んでくる
傲慢さに対しての憤りと。
 先程、自分と一緒に歌った時に見せた…色んな顔や
掠れた低い声などが頭の中に浮かんで…訳が判らなくなる。

(何で、オレの頭の中…こんなにグチャグチャなんだろう…。
どうして、コイツが絡んでくると…ペースが乱されてしまうんだろう…)

「どうした? 久しぶりに俺に弄られて…そんなに良かったか?」

「…どうして、お前は…いつだって、そういう物言いしか
しないんだよ! もう少しぐらい…優しくしてくれたって良い…だろ?」

「ほほう? お前は俺に優しくして貰いたいのか…?」

「…そうだよ! 悪いかよ…!」

 普段、本音を滅多に口にしない…人との衝突を避ける傾向にある
克哉にしては珍しく、声を荒げて言い返していった。
 
「…お前に、もう一人の俺に…そんな風に優しくして貰いたいとか、
愛して貰いたいとか、そんな風に思っちゃ…いけないのかよ!」

 少し泣きそうな顔をして、克哉は普段言えない本音を口に出していく。

(ああ、そういえばさっき…ちょっとお酒を飲んだな。一応、宴会だった
訳だし…オレ、酔っているのかな…。何か頭がグルグルして、感情が
溢れて…抑えられなくなってる…)

 さっきの自分と一緒に歌ってくれた、もう一人の自分の姿が…
何度も何度も、思い浮かんでいく。
 頭の中でその映像がリピートされる度に、何となく胸が落ち着かなく
なるような気分を味わう羽目になった。

(認めたくない…こいつの事を、さっき…凄くカッコイイとか思って
しまったなんて…そんなの、信じたくない…)

 何度も、こうやって身体を強引に重ねられている内に…自分は
おかしくなってしまったのだろうか?
 相手の手で強引に快感を与えられて、本心を暴かれて…無理やり
犯される。
 
「…どうした? 何故俺から目をそらすんだ…?」

「べ、別に良いだろう…そんな事は、どうだって…!」

 眼鏡の手が、克哉の顎にそっと延ばされていく。
 たったそれだけの刺激に胸がドキドキして、止まらなくなってしまい
そうだった。
 相手の顔が一気に寄せられて、澄み切ったアイスブルーの瞳が
こちらを射るように見据えてくる。

「そんな目で…見ないでくれよ、『俺』…」

 その双眸に見つめられるだけで、ゾクゾクして…冷静でなんて
いられなくなりそうだった。
 背筋から妙な痺れが競り上がってきて、ゾワゾワするような
もどかしさが身体の奥に湧き上がってくる。
 もう一人の自分が、体重を掛けて圧し掛かってくる。
 強引に足を開かれ、その間に身体を割り込ませてくると…期待と、
恐怖が同時に湧き上がってくる。
 無理やり、服を全部剥がれて…瞳の呪縛に囚われてしまっている克哉には
すでに抗う術など存在しない。

「いいや、お前の全てを見ていてやろう…。俺に貫かれて浅ましく腰を
自ら振る様も…快感を貪欲に貪ろうとする姿も…全部、俺が
見届けてやろう…」

「あっ…はぁ!」

 その言葉に、ゾクリと感じた途端…相手のペニスがこちらの身体の
中に強引に押し込まれていって、克哉は息を詰めていった。
 息が詰まるぐらいに熱い塊が、こちらを蹂躙し…満たしてくるのを
感じて、克哉は悲鳴を迸らせていく。

―その瞬間、克哉の中に…先程のもう一人の自分が歌っていた
時の姿が、鮮明に思い出されていったのだった―

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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