鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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※御克ルート前提の、鬼畜眼鏡R内で判明した澤村や
ノーマル克哉の大学時代の過去が絡む話です。
RのED後から一年後の春…という設定の話なので
ご了承くださいませ。
当分、鬼畜眼鏡側はこの連載に専念しますので宜しくです。
桜の回想 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
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ノーマル克哉の大学時代の過去が絡む話です。
RのED後から一年後の春…という設定の話なので
ご了承くださいませ。
当分、鬼畜眼鏡側はこの連載に専念しますので宜しくです。
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御堂と克哉が桜を二人で見に行き、帰宅した時に派手に部屋を
荒らされてしまったその翌日。
荒らされてしまったその翌日。
就業時間を迎えて、これから残業時間に差し掛かる頃くらいに
克哉の元に一通の電話が鳴り響いた。
克哉の元に一通の電話が鳴り響いた。
ついさっきまで御堂と一緒に本日の業務をこなしていたのだが…
商品開発部の方に直接打ち合わせに行くと一言残して、ついさっき御堂は
部屋の外に出た直後のことだった
商品開発部の方に直接打ち合わせに行くと一言残して、ついさっき御堂は
部屋の外に出た直後のことだった
昨晩の出来事に対して、まだショックが尾を引いていないといったら
嘘になるが…私事で業務に支障を出すのは社会人として失格なので、
勤務中は悩み事は頭の隅に追いやって目の前のことをこなすのに
専念していた。
嘘になるが…私事で業務に支障を出すのは社会人として失格なので、
勤務中は悩み事は頭の隅に追いやって目の前のことをこなすのに
専念していた。
だが、そんな彼を嘲笑うかのような驚愕の事実が電話の主から
告げられようとしていた。
告げられようとしていた。
ツゥルルルルル…ツゥルルルル…
定時を迎えているせいか、会社全体がどこか静かで…その分、
電話のベルの音が大きく感じられる。
電話のベルの音が大きく感じられる。
十回程度、呼し出し音を聞いてから克哉が受話器を取ると…
相手は、本多だった。
相手は、本多だった。
「はい、もしもし…こちらMGNの製品企画開発室ですが
どういったご用件でしょうか…?」
どういったご用件でしょうか…?」
「……克哉か?」
」
「…えっ、もしかして本多か?」
「ああ、そうだよ。さっきからずっとお前の携帯の方に呼び出していたのに…
通じないからよ。本気で焦ったぞ…。仕方ないかた
通じないからよ。本気で焦ったぞ…。仕方ないかた
「あ、うん…ちょっと事情があって…今日は、会社で使っている方の携帯は
繋がらないんだ。その…バッテリーの部分がおかしくなっちゃってさ。まだ
代替え機も用意されていないから…」
繋がらないんだ。その…バッテリーの部分がおかしくなっちゃってさ。まだ
代替え機も用意されていないから…」
「えっ…? 嗚呼、そうだったのか…? なら仕方ないな。何かあったのかと
思っちまったよ。バッテリーがイカれちまっているなら通じなくても
不思議はないよな…」
思っちまったよ。バッテリーがイカれちまっているなら通じなくても
不思議はないよな…」
「う、うん…」
と頷きつつも克哉の様子は歯切れが悪かった。
本多に今、説明したのは半分事実だが…残り半分は嘘だったからだ。
実際にMGN本社内で働いている時は会社から支給されている方の
携帯を克哉はメインに使用している。
携帯を克哉はメインに使用している。
だが、部屋から写真が消えてしまったように…本日、出社してから
気づいたのだが…克哉のそちらの方の携帯はロッカーから
紛失していたのだ。
気づいたのだが…克哉のそちらの方の携帯はロッカーから
紛失していたのだ。
だからそちらの携帯を克哉が今、使うことは出来ないというのは事実
だったが…誰かに取られたと言うよりもバッテリー云々で使用不可能
という方が人を心配させないので、御堂に対しても本日…そう言い訳した。
だったが…誰かに取られたと言うよりもバッテリー云々で使用不可能
という方が人を心配させないので、御堂に対しても本日…そう言い訳した。
だが、一体誰が自分の携帯を盗んだのか見当がつかない。
写真に関してはもう一人の自分が犯人であることはまず間違いない。
だが、携帯に関しては…まったく判らない。どういった意図で克哉の
携帯を盗んだのか…それが読めなかった。
携帯を盗んだのか…それが読めなかった。
「あれ? けど…おかしいな。今日の昼頃…片桐さん、その会社の方での
お前の携帯から着信があったって言っていたぜ…?」
お前の携帯から着信があったって言っていたぜ…?」
「えっ…?」
その一言に克哉はぎょっとなった。
今朝の時点でその携帯に関しては朝の時点で紛失を確認している。
だから、その電話は自分以外の人間が掛けたものである事は間違いなかった。
だがここですぐに事実を明かしてしまうのは早計過ぎる気がした。
だがここですぐに事実を明かしてしまうのは早計過ぎる気がした。
「…嗚呼、オレ…プライベートで使っている方の電話で片桐さんに昼、
電話を掛けたから…間違いじゃないのか?」
電話を掛けたから…間違いじゃないのか?」
「…何だと?」
その一言を言った途端、本多の声のトーンが一気に低くなった。
何かを押し殺しているような、そんな響きだった。
(しまった…本多はこの発言が嘘である事を察してしまったみたいだ…)
「…克哉、俺に嘘をつくんじゃねえよ…。片桐さんは間違いなくお前の
会社の方の携帯から掛かって来た電話を取って…それで出掛けていったんだ。
たまたま、着信している時に番号は俺…傍に立っていたから見ていたんだ。
それは間違いないからな…」
会社の方の携帯から掛かって来た電話を取って…それで出掛けていったんだ。
たまたま、着信している時に番号は俺…傍に立っていたから見ていたんだ。
それは間違いないからな…」
「あっ…」
なら、今の自分は致命的な間違いを犯してしまったことになる。
それなら克哉の発言が事実でないことの裏づけを最初から本多は
知っていたことになる。
知っていたことになる。
冷や汗がジワっと背筋に伝っていく感覚がしていった。
だが…ここで適当な事を言って電話を切ったりしたら、余計に本多の
疑惑を深めてしまうだけだろう。
疑惑を深めてしまうだけだろう。
それは判っていたが…克哉は半ばパニックになりかけていた。
何も言えないまま、克哉は黙っていく。電話を通してお互いの間に
重い空気が流れていくのを感じていった。
重い空気が流れていくのを感じていった。
「……ちぇっ、お前…何か事情ありそうだな。良いよ…今はお前の嘘は
置いておくことにする。それより本題にそろそろ行かせて貰うぜ…。
お前、片桐さんの行方を知らないか…?」
置いておくことにする。それより本題にそろそろ行かせて貰うぜ…。
お前、片桐さんの行方を知らないか…?」
「な、何…? どうして片桐さんの事が出てくるんだ…?」
「…そんなの俺の方が聞きてぇよ。だから片桐さん、お前の携帯からの
電話を取ってすぐに俺達に出掛けると告げていってから…オフィスを出てな。
それから行方不明なんだよ。連絡しても一向に出る様子もないし…就業時間を
迎えたのに戻って来てもいない。あの律儀な人が連絡もなしに…直帰する
訳ないし、他の人に片桐さんの家の方にも向かって確認してもらったけど…
自宅にもまだ帰ってないんだとよ…」
電話を取ってすぐに俺達に出掛けると告げていってから…オフィスを出てな。
それから行方不明なんだよ。連絡しても一向に出る様子もないし…就業時間を
迎えたのに戻って来てもいない。あの律儀な人が連絡もなしに…直帰する
訳ないし、他の人に片桐さんの家の方にも向かって確認してもらったけど…
自宅にもまだ帰ってないんだとよ…」
「…嘘、だろ…?」
あまりにショッキングな事を聞かされて、克哉は驚愕を隠せなかった。
どうして片桐が前触れもなく失踪してしまったのか…理解が出来なかった。
今では克哉はMGNに所属している身で…キクチ時代の仲間たちは
元同僚という位置づけでしかない。
元同僚という位置づけでしかない。
だが…今でも飲み会や忘年会の類は呼ばれるので参加させて貰っているし、
大切な存在であることは間違いなかった。
大切な存在であることは間違いなかった。
特に片桐は今では結構親しくなって、何かあった時に話を聞いてもらったり…
たまに相談に乗って貰っている存在だった。
たまに相談に乗って貰っている存在だった。
その人が忽然と足取りを消してしまっている事実を聞かされて…克哉は
言葉を失いかけて、顔が青ざめ始めていった。
言葉を失いかけて、顔が青ざめ始めていった。
「…わりぃ、さっきお前が嘘をついた事で…片桐さんの件、もしかしたら
お前が関わっているんじゃないかって一瞬疑っちまった。けど…お前も
本当に驚いていたみたいだからな。そんな事…ある訳ないよな…」
お前が関わっているんじゃないかって一瞬疑っちまった。けど…お前も
本当に驚いていたみたいだからな。そんな事…ある訳ないよな…」
「嘘、ついたことに関しては御免…。実はオレ、そっちの携帯…盗まれて
しまっていて。それで…本多に心配掛けたくなかったからとっさに嘘を
ついてしまっただけなんだ…。だからその件に関してはオレも、知らない…」
しまっていて。それで…本多に心配掛けたくなかったからとっさに嘘を
ついてしまっただけなんだ…。だからその件に関してはオレも、知らない…」
克哉は仕方なく、その事情を正直に打ち明けることにした。
本多は長い付き合いである…大切な友人だ。
こんな事で亀裂や溝を作りたくなかったから…嘘偽りなく事実を伝えていく。
その説明を聞いて本多は納得がいったが…どこかさびしそうに答えていった。
「…そう、だったのか。なら克哉は無関係だな…。悪いな、俺も心配だから
ちょっと疑心暗鬼になっちまっていた…御免な」
ちょっと疑心暗鬼になっちまっていた…御免な」
「ううん、オレも嘘をついてしまって御免…」
「いや、気にしなくて良いぜ。少なくともお前が悪意や、俺を騙そうとして
嘘ついたわけじゃないって事は判ったから…。けど、片桐さんの足取りが
判らなくて…八課の全員が心配しているし…不安に思っている。もし手がかり
らしきものでも掴んだらすぐにこちらに連絡して貰えるか?」
嘘ついたわけじゃないって事は判ったから…。けど、片桐さんの足取りが
判らなくて…八課の全員が心配しているし…不安に思っている。もし手がかり
らしきものでも掴んだらすぐにこちらに連絡して貰えるか?」
「う、うん…判った。何か判ったらすぐに連絡するよ!」
「嗚呼、頼むぜ。それじゃあ…俺なりに今から色々と動いてみることにする。
ジっとして黙って待っていたって事態は好転しねぇだろうしな…。それじゃ
克哉、そろそろ切るぜ?」
ジっとして黙って待っていたって事態は好転しねぇだろうしな…。それじゃ
克哉、そろそろ切るぜ?」
「うん、本多も気をつけてな…」
最後に克哉がそう告げると、電話は静かに切れていった。
あまりに予想外の事が昨晩から起こり続けて、克哉は
混乱しかけていた。
混乱しかけていた。
明らかに自分の周りが大きく動き始めている。
だがその全貌を未だに掴むことが出来なくて…克哉はどうすれば
良いのか迷い始めていった。
良いのか迷い始めていった。
その直後、もう一度…電話がけたたましくなり響いていった。
「あっ…また、電話が鳴ってる…?」
その瞬間、克哉の背筋に猛烈な悪寒が走り抜けていく。
そして散々迷った末に、受話器を取っていき…そして克哉は衝撃的な
事実を再びその電話口の相手から突きつけられることになったのだった―
事実を再びその電話口の相手から突きつけられることになったのだった―
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香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
鬼畜眼鏡にハマり込みました。
当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
当ブログサイトへのリンク方法
URL=http://yukio0201.blog.shinobi.jp/
リンクは同ジャンルの方はフリーです。気軽に切り貼りどうぞ。
…一言報告して貰えると凄く嬉しいです。
当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
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