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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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  ※4月1日からの新連載です。
それぞれ異なる結末を迎えた御堂と克哉が様々な
謎を孕んだまま出会う話です。
 彼らがどんな結末を辿った末に巡り合ったのかを
推測しながら読んでください。
 途中経過、結構ダークな展開も出て来ます。
 それらを了承の上でお読み下さいませ。

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  さっきまで確かに御堂の寝室で、強く抱き合い…そして結ばれる
直前だった筈だった。
 だが、唐突にMr.Rの声が二人の脳裏に響き渡った途端に
彼らの意識は揃って赤い天幕に覆われた部屋へと招かれていった。
 エキゾチックな香の匂いが部屋中に充満していた。
 さっきまで確かに自分の身体の上に存在していた御堂の身体は
まるで煙のように消えうせていた。
 革張りのソファの上に気づけばうつ伏せで克哉は横たわっていた。
 
「ここ、は…? 一体…?」

克哉はフラフラになりながら周囲を見渡していった。
 ここが赤い天幕で覆われているのは仄かに灯っている明かりのおかげで
辛うじて分かるが…どこか薄暗いせいか、詳細まではっきり室内の様子を
把握することは出来ない。
 だが、この場所には彼には確かに見覚えがあった。
 ここはMr.Rが運営している店の一角であり…本来自分がいた世界では
消滅寸前だった彼が…一番最初に目覚めた場所でもあった。

「ど、どうして俺はここに…! さっきまで確かに御堂さんと抱き合っていた筈なのに…!」

 濃厚な香の匂いに頭の芯からクラクラしそうだった。
 体中に力がはいらずに、この場で力尽きてまどろみの中に浸って
いたい欲求が猛烈に湧き上がってくる。
 周囲を見渡せば何人かの人間の息遣いがしっかり耳に届いている。 
 それが一層、こちらの緊張を高めていき…さっきまで胸の中を満たしていた
幸福感は瞬く間に消え失せてしまった。

「一体…何が、起こったんだよ…! それに御堂さんはどこに行ってしまったんだよ…。
なんであの人の姿が見えなくて…オレ一人だけがここにいるんだ…!」

 そう呟いて、徐々に意識が覚醒していき…克哉はベッドから慌てて起き上がって
愛しい人の姿を探そうとしていった。
 だが、身体を大きく動かした途端に…思考がぼやけていた時は気づかなかった
物の存在に気づいていく。

 ジャラ…

 金属の擦れ合う音が、耳に届いて一気に顔色が蒼白になっていく。

「何かに、繋がれてる…?」

 そう、克哉の手首には手錠が掛けられて…両手の自由が奪われて
しまっていた。
 手先は確かに動かせるのだが、手錠の真ん中にある鎖の長さは
短く…これではかなり行動が制限されてしまうだろう。
 いつの間にこんな物を掛けられてしまったのか。
 早くどうにかしようと思って、鍵を探し始めるのと同時に…ほんのりと
灯っていた明かりが一斉に落とされていく。
 瞬間、室内に充満していた香の匂いが更に濃密なものへと
変わっていくような錯覚を覚えていく。

「っ…!」

 そして、闇の中に蠢く二つの人影に…克哉は一気に組み敷かれていった。

「な、何が…起こっているんだ…! うわっ…!」

 克哉が困惑していると同時に、二人の人物の手によって羽交い絞めに
されていく。
 手足が拘束されているというハンデがあるのとまだ身体の自由が効かないせいで
満足に抵抗することすら出来ない。
 最初は誰に組み敷かれたのか把握出来なかった。
 だが…彼らが口々にこちらの名前を呼んでいくと同時に、その二人が誰なのかを
克哉は一気に悟っていく。

「克哉ぁ…ああ、本物だ…お前が、確かにいる、ぜ…」

「克、哉さ…ん…ああ、眼鏡…掛けてない方の克哉さんだ…すっげ…
懐かしくて、涙出そう…」

「本多っ…! それに…太一…? 何で、そんな…格好…! ああっ…!」

 ようやく目が慣れて来て、二人の姿をおぼろげながらに見えてくると…
克哉は驚愕の声を漏らしていく。
 彼らは裸に限りなく近い姿で、辛うじて局部だけが隠されている際どい
ボンテージの服を身にまとっていた。
 身体のあちこちには鞭か何かで打たれたらしい傷跡がいくつも刻み
こまれていて痛々しい程だった。
 だが…克哉が彼らの様子に気づくよりも早く…二人の手はこちらの胸の
突起や下肢に伸ばされていて、的確に快楽を引きずり出し始めていった。

「待って、くれよ…! こんな、の…んんっ…!」

 克哉が問いかけるよりも早く太一の唇がこちらの言葉を強引に
塞いでいった。
 熱い舌先が忍び込んで、思考が早くも溶けそうになっていく。

(…何で、こんな事に…! あいつは…そして御堂さんは! 一体…
どうなってしまっているんだよ…!)

 心の中でその疑問を渦巻かせていきながら、克哉は彼らの手管に
翻弄されていく。
 そして…挿入こそはされなかったが…四本の手が執拗にこちらの
敏感な箇所を攻め立て続けていた。
 そして…二人同時の攻めは、克哉が一度達してしまうまで執拗に
繰り返され…克哉はベッドの上で腰をくねらせる他、今は術がなかった―

 
 
 

 

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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