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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 とりあえず、11日と12日は実家の前でお祭りでした。
 …サイト更新やろうやろうと思っても、今年は来客が随分と
長くいる形になったので気づいたら二日終わっていたよ、うん(汗)

 香坂の実家の前っていうのは歩いて30秒の処に神社が
目の前にあるおかげで…この日は毎年、賑やかになります。
 うちの駐車場スペースにも屋台が二つ、出ている形になりますしね。
 この日は毎年、楽しみだったりします。

 今年初めて出た屋台の中で目を引いたのが…たこ焼きならぬ
ピザボールなる物を扱っている店が一軒あったのと、それと…
宮崎名物「肉巻きおにぎり」を扱った処があった事ですね。
 此処のお祭りだけは子供の頃からずっと毎年顔を出しているので
その移り変わりみたいなのを良く覚えているんですが。
 毎年、色んなものを良く考えるなぁと感心しつつ…新しい屋台を
チェックしているんですが、毎年香坂が良く顔を出す屋台は
もうほぼ決まっています。

かちわり屋、トロピカルジュース屋、クレープ屋、やきとり屋、かき氷屋、
あんず飴の屋台…。

 これくらいですかねぇ。
 子供の頃から可愛がってくれているおばちゃんと一緒に回った時に
B級グルメの鳥皮焼きと、肉巻きおにぎりを買って貰ったのでその辺は
食べましたが…自分のお金で買って回るのはこの辺の店ぐらいです。
 焼き鳥屋では10歳の頃から、自分の金でナンコツ買い続ています。
 何故なら両親や祖父母はずっと家の近くの焼鳥屋でお祭りの日は一日一回は
20~30本買いに来るんですが…ナンコツはその対象に入ってないから。

10歳の頃からナンコツ買い続けているガキというのも珍しいですが

 香坂はぼんぼちとかなんこつとか、タンとかカシラとかちょっと変わった部位を
好む傾向にあります。同時にどっかに必ずMY焼き鳥屋作る女です。
 毎年顔を出しているもんだから屋台の人達に顔を覚えられています。
 何だかんだ言いつつ、この実家の前でやるお祭りが一年の内で私の楽しみの
一つになっているんですよね。
 ただちょっと今年後悔しているのは…ピザボール、買って食べておけば
良かったかなぁという点。

 来年も出ていたら買います。悔いはそれくらいですかねぇ。
 とりとめない日記で御免なさい。
 月曜日の夜にはまた連載アップ出来るようにします~。ではでは!
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※7月25日からの新連載です。
今回は「恋人関係」について掘り下げた内容になっております。
眼鏡が意地悪で、ノマは不安定で弱々しい場面も途中出てくる
可能性が大です。
 他のカップリング要素を含む場面も展開上出てくる場合があります。
 それを承知の上で目を通して下さるよう、お願い申し上げます。

 恋人の条件                       10 
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―どんな苦しみを感じても、眠っていれば良かった。親友に裏切られた
痛みも自分なんていなくなってしまえば良いという絶望の感情も…
もう一人の自分に押し付けて自分は寝ていれば、それで良かったのだから…

 本多の家を出てから、眼鏡は己の胸を押さえていた。
 感情に任せて、相手を痛めつけてしまった苦い思いが胸の中に
広がっていく。
 気が向くままに歩いている内に二駅分ぐらいの距離を気づいたら
歩いてしまっていた。
 何かに導かれるように、蟻が蜜の匂いに誘われてしまうかのように…
見えない何かに、引き寄せられている事をまだ知らずに…。

「くそっ…俺は一体、何をしているんだ…。どうして、あんな真似を…」

 自分でも先程の本多への振る舞いは、理不尽極まりない事を
理解していた。
 けれどあの時は、どうしても抑える事が出来なくなっていた。
 もう一人の自分に…克哉に、二日前に本多が激しく迫っていた事を
思いだした途端、どうしても…耐えられなくなった。

(俺はおかしくなってしまったのか…?)

 そう自問自答しながら、深い溜息を吐いていった。
 あんな風に感情のタガが外れてしまうなど…滅多にない事だったので
自分でも混乱せざる得なかった。
 彼は、知らなかった。
 人の感情は無理に抑え込んでしまえば、暴走してしまう事を。
 抱いている内に…克哉の想いを感じ取っている度に、少しずつ…
もう一人の自分への気持ちは無意識の領域で蓄積していた。
 それが昼間に克哉を抱いた時に、発芽してしまっていた事を…
彼は薄々気づきながら、直視しようとしなかった。
 その自分の気持ちに嘘をついた結果、本多は被害者になって
しまった。

(せめてあいつに、謝らなければ…。先程のはあまりに…幾ら
本多だからと言っても…酷過ぎたからな…)

 人に頭を下げるなど基本的に自尊心が邪魔をしてなかなか出来ない
性分の眼鏡でも、自分側にあまりに非がある時は例外もある。
 一言だけ相当に迷いながら…『先程はすまない』という実に簡潔な
メールを送信していくと、溜息を吐いていった。
 どういう理屈かは知らないが、いつの間には自分が着ているスーツの
内側に克哉が使っている物と全く同じデザインの携帯電話が入っていた。
 だが、微妙に番号とメールアドレスが違う。
 普段克哉が使っているものとほぼ同一なのだが…どちらのアドレスも
最後の数字が違っていたり、文末に『・』が追加されていたり…微妙に
異なっていた。
 いつの間にこんな物が存在していたのか判らないが、この十日間…
現実を生きるなら、これはあった方がいざという時に助かるものだ。
 そうして…メールだけでも本多に謝っていくと、深い溜息を吐いた。

(…俺はいつから、こんな風に甘い思考回路を持つようになったんだ…?)

 謝った後、ふとそんな事を思った。
 自分は本来…もっとひどい、欲望に忠実で迷いのない人間の筈では
なかったのか。
 本多だって、何度かこちらの方からチョッカイを掛けている。
 これよりも酷い仕打ちをした事だってあった筈だ。
 あの時は…胸の痛みなど、覚えなかったのに…こんな風に相手に謝ろうなどと
考えた事もなかったのに、一体自分は何をやっているのだと思った。

「変わってしまったのか…俺は…。あのお人好しで弱い、もう一人の
オレに接している内に…」

 ようやく、眼鏡はその事実に気づいていく。
 もう一人の自分と…克哉と過ごしている内に、暖かいモヤのようなものが
心の中に広がっているのを何となく感じていた。
 それが知らない間に彼の心を変質させて、少しずつ影響を受けていたのだろう。
 そうして迷っている内に夜空は曇天に覆われて、雨の気配を感じさせていった。

「これから…俺は…何処に行けば、良いんだ…?」

 惑いながら、小さく呟いていく。
 本来なら、本当にお金を節約したいなら…拠点となる場所を求めるなら
『佐伯克哉』の自宅が一番最適な事は判っていた。
 だが、薄々と気づいてしまった感情にまだ戸惑いを覚えて…今は
克哉に顔を会わせたくなかった。
 肌に湿気を感じて、雨の気配が徐々に濃厚になっていく。

「…っ!」

 何処に行こうか考えている内に…眼鏡は一人の人物の影を
発見して、目を瞠っていった。
 見えざる意図に動かされて、その場所に彼は招かれていた。

「どうして、あいつが此処に…?」

 そう呟きながらも、眼鏡は…知らず、相手の追跡を始めてしまっていた。
 克哉への、強い感情に無自覚に突き動かされてしまいながら―


 
※7月25日からの新連載です。
今回は「恋人関係」について掘り下げた内容になっております。
眼鏡が意地悪で、ノマは不安定で弱々しい場面も途中出てくる
可能性が大です。
 他のカップリング要素を含む場面も展開上出てくる場合があります。
 それを承知の上で目を通して下さるよう、お願い申し上げます。

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 いきなり、夜遅くに自由の身になったとしても行く場所などすぐに
思いつかなかった。
 当面の軍資金は10万ほど手渡されていたが、普通にしていたら宿泊代と
食費であっと言う間に使い果たしてしまいそうだった。
 眼鏡を掛けた佐伯克哉は都会の雑踏の中を歩き回っていきながら
思案していった。
 
(たった10万程度で何をしろというんだ…。着替え等などを購入する費用も
入れたら、寝る場所と食事代を確保するだけで終わってしまうだろうに…)
 
 普通の人間の感覚だったら、十万もポンと渡されたら驚いて感謝するが、
眼鏡は大いに不満だった。
 質素で地味に生きている克哉に比べて、眼鏡は金に余裕があればブランド
スーツや、高額の費用が掛かるレジャーの類にあっという間に使い果たして
しまう部分がある。
 ようするにもの凄い浪費家の一面を持っているだけに、こうして現実に身を
置くようになったら…この金額程度ではとてもやりたいことをするには
足りないと感じてしまっていた。
 手っとり早く株などで元手を増やしてと考えたが、会社勤めをしていたり自宅
という拠点がある時期ならともかく、自分が自由に使えるPCすら持っていない
状態では情報収集もままならない。
 漫画喫茶等を使えば、ネットをするぐらいは可能だが…十日という
時間がネックとなってしまう。
 下手な事に手を出せば、本来の目的に何も着手出来ないまま…
資金稼ぎだけで期日を迎えてしまいそうだ。
 
(全く、100万ぐらい渡しておけば良いものを…。そうすればこの十日ぐらい
何の不自由もなく過ごせたんだがな…)
 
 そんな身勝手な事を考えていきながら、一度足を止めて雑踏の
流れに身を任せていく。
 これから自分は、どうしたいのか。
 何を望んでいるかを…掘り起こす為に。
 幾つかの見知った顔が脳裏に浮かんでは消えていく。
 そして最後に…もう一人の自分の顔が鮮明に浮かんで、そして幻のように
遠くなっていった。
 もう一人の自分を潜在的に想っている人間たちの顔を浮かべている内に
一つの名案が浮かんでいった。
 
「…ふむ、そうだな。どうせならあいつの所に行こう…」
 
 資金面の不安もあるし、出来るなら衣服等にその予算をある程度つぎこんだら、
とても全てをホテル暮らしにしては賄いきれなくなる。
 それなら、拠点となる場所を快く提供してくれた上に…関係者の一人を牽制する
事が可能な場所に身を移すべきだ。
 
(それにあいつなら…俺なら難なく御する事が可能だからな…)
 
 とそう考えて…眼鏡は、良く知っている人物の自宅へと電車を乗り継いで
向かい始めていったのだった―
 
 
                       *
 
 
 思い立ってから30分後。
 眼鏡は本多の家に顔を出していた。
 一昨日、Mr.Rが克哉に例の媚薬を飲ませた時に真っ先にその影響を
受けた…長年の彼の親友であり、同僚でもある男。
 しかし今現在の眼鏡の顔には、そんな友情や好意の類は全く見受けられず…
険しい顔をして扉の前に立っていた。
 
―ムカムカムカムカ…!
 
 胸の中に訳の判らない苛立ちが広がっている。
 本多の家に厄介になるのが一番、資金面的には最良だと判っているのに…
その件に関して頭を下げるのに対して、非常に腹立たしいものを感じていった。
 
(何で俺はこんなにイライラしているんだ…? ただ、本多を利用しに
来ただけだろう…? それなのにどうして、こんなに俺は憤りを
覚えてしまっているんだ…?)
 
 当の本人は、其れが嫉妬故に起こっている事に気付かない。
 否、本心から必死に目を逸らそうとしていた。
 彼のプライド的に…あんなに自分よりも弱くて、色んな面で劣っている
もう一人の自分に心を寄せ始めている事実は…認められないものだったからだ。
 だが、他の相手にちょっかいを掛けられて腹を立てたり…独占欲を覚えていくのは
むしろ恋愛しているのなら当然の感情だ。
 其れを自覚するのを拒むかのように…荒っぽい動作で本多の家のインターフォンを
鳴らしていくと、相手が部屋の中から開けてくれるのを待つ前に…ドアノブに手を掛けて
眼鏡は家の中に入っていった。
 
ドカドカドカ!
 
 しかも靴を履いたまま玄関に入り込むと、その靴音がうるさいぐらいの勢いで
中に踏み入れていった。
 
「どわっ! 何だよ克哉! いきなり人の家に押しかけて…! って、
何をするんだ! うわぁぁぁ! ぐお!」
 
 本多が風呂上がりで肩にバスタオル、そして右手にフルーツ牛乳を
持っている状態で玄関に向かっている最中…眼鏡は容赦なく間合いを
詰めて相手に頭突きをくらわしていった。
 殆ど八つ当たりに近い行動だが、やられた方はたまったもんじゃない。
 体格的には本多の方が圧倒的に勝っているが不意打ちされた上に、
勢いで押されたものだから…頭突きを顎に食らって、大きく跳ね飛ばされていった。
 
「克哉ぁ! 何するんだよ! 人の家にこんな時間にいきなり押しかけたかと
思いきや…いきなり頭突きをくらわすなんてひどすぎだろう!」
 
「うるさい、黙れ…。一昨日の夕暮れにお前が…『オレ』に対して何をしたか、
胸に手を当ててよ~く思いだすんだな…」
 
「一昨日の夕方…って、あっ…!」
 
 思いだした瞬間、本多の顔が一気に青ざめていった。
 そう、其れは…薬に感情を煽られて…眼鏡を掛けていない方の佐伯克哉に
対して迫ってしまった時の事を指しているとすぐに気付いて…本多は言葉を失っていく。
 
「あれは、その…御免! けど、俺…お前に本気だから…うごっ!」
 
 熱い想いを語ろうとした瞬間、本多の腹に容赦ない蹴りを
食らわしていった。
 何故、こんなに突き上げられるような怒りを覚えているのか…自分でも
良く判らない。
 だが、眼鏡は克哉の深層意識の中で…普段は眠りについているから、
知っている。
 本多がどんな風に克哉に触れたか、迫ったのかを…其れが、脳裏に断片的に
浮かんでいくせいで…凶暴な感情が、止まらなくなっていく。
 
「うるさい、合意なく…あんな行動を一方的にすればレイプだ。だから…
お前に反論する資格はない!」

「うぐ…!」
 
 眼鏡はこの時、初めて…自分でも制御できないぐらいの激しい感情を…
嫉妬と呼ばれるものを自覚する羽目になった。
 本多が、克哉にとって大切な友人である事など判っている。
 だがそれでも…先程、克哉をこの腕に抱いたせいで…その感触や匂いを
良く覚えているからこそ、許せなくなってしまっている。
 
(この感情は…一体、何なんだ! どうして、俺は…!)
 
 何度かケリを食らわしている内に、一撃ごとに鋭さが増していった。
 だが、眼鏡の剣幕に押されて…本多はただ、黙ってこちらの攻撃を
受け続けていった。
 本来なら自分は、この男に暫く置いてくれと頼み込む筈だった。
 金銭の余裕を作る為にもそれが最良だと判っているのに…理性が、
利かなくなっている。
 理屈も損得も、吹き飛んでしまっている。
 本多が憎くて、怒りをぶつけないと済まないぐらいに激しい感情が胸の奥から
湧き上がってくるのを感じていった。
 
―おやめ下さい! そのまま勢いでご友人に大怪我や後遺症に残るような
傷を負わせてしまうつもりですか…!
 
 眼鏡の中に、殺意にも似た気持ちが宿った瞬間…其れを諭すようにMr.Rの
声が鮮明に脳裏に響き渡っていった。
 其れが聞こえた瞬間、冷や水をいきなり浴びせられたかのように…
冷静な思考が蘇っていく。
 
(俺は一体…何をしているんだ…?)
 
 こんなにも、感情に突き動かされて制御が効かなくなる事は初めてだった。
 本多を、そして問答無用に克哉を一昨日の夜に犯した御堂の顔が浮かんで…
止まらなくなっていった。
 馬鹿げていると、きっと誰もが思うだろう。
 そして冷静さを取り戻すと…口の端を切って、血を口元にうっすらと浮かべている
本多の姿にやっと気付く事が出来た。
 満身創痍と呼ぶに相応しい傷の在り方だった。
 
「なあ…克哉。気が…済んだか…?」
 
「………………」
 
 眼鏡は、答えられなかった。
 無言のまま相手を凝視していく。
 正直な話、顔を見ているだけで相手を壊したくなるような衝動を覚えた。
 己の中に、得体の知れない怪物がいるような気分だった。
 
「…帰る、邪魔をしたな…」
 
 そして暫くの無言の時間が過ぎていく。
 金を取るなら…ここで頭を下げれば良い。
 だが、今の眼鏡にはそれがどうしてもできなかった。
 これは立派に暴力沙汰と呼べるレベルの行動である自覚はあった。
 それでも謝ればお人好しである友人はこちらを許すだろう。
 
―だが、其れが判っても…謝って何もなかった事にして…こちらを泊めて欲しい
など口が裂けても言える訳がなかった
 
 だからそのまま、本多から目を背けていく。
 お互いの間に重苦しい空気が満ち溢れていた。
 バタン、と本多の部屋の扉を閉めて…眼鏡は近くの壁に凭れ掛かって
頭を抱えていった。
 これは意地を無意味に張っただけの意味のない行為に限りなく近かった。
 それでも…其処まで考えた時に、深い溜息を一つ吐いていった。
 
「俺は…一体、どうしてしまったんだ…?」
 
 そしてエレベーターに乗り込んでいきながら苦渋の顔でそう呟き…
眼鏡は、彷徨い人へとなっていったのだった―
 

 

 とりあえず土曜日に里子に出したPCが
本日戻って来ました!
 一週間ぐらい掛かるの覚悟していたので、予想よりも
早く戻って来て嬉しいです。
 何と言うか一つ前の、親に3万円で譲ったパソコンを時々借りて
ネット閲覧したりしていましたけど…やっぱり借り物なので常に
借りられる訳じゃなかったので、多少不便さを覚えていましたが…
やっとそれが終わったよ!!

 メーカーとかに修理に出すって2~3週間は掛かるものだと
思っていたから、意外にあっさり戻って来た事にびっくりです。
 そして今回の一件でつくづく実感したのは…。

 ご近所のPC修理ショップ、マジで信用出来ない

 という事でした。
 最初に其処で見て貰った時は不具合は確認出来ないわ…システムの
エラーの場合は保証が効かなくて、一万幾ら云々~と言われていたんですが
本日、戻って来たPCに添付されていた資料を見ると今回のエラーは
システムボードが故障していたから発生していたとの事。
 物理的な物だったらしいので、そっちのPCショップでシステムを入れ直してと
いう修理を受けていたら何の意味もなかった可能性があったので…何日か
掛かっても、購入したPCを作っている処に修理を出した方が良いなという
のが今回の件の教訓でした。

まあ、二十代前半の頃は…PCを一日でも使えなくなるのが嫌で故障→
即新しいの買い替えとかやっていたけど、いい加減それやるとPCが無制限で
増えていくし…直して使えるもんなら、特に保証期間内ならメーカー修理に出した
方が絶対良いですね。
 キーボードの方もゴミ取りとかやってくれたようですし…有り難いことです(なむ~)
 とりあえずボチボリ、更新速度を戻して参ります。
 後、今回の件の幸いだった事は…システムボードのエラーだったので
Cドライブとかは全然問題なかったので、インストールしたソフトとか…データ―が
ちゃんと残っていてくれた事ですね。
 結構使用しているプリンターや画像ソフト、ゲームソフト等を一から入れ直すの
結構手間がかかるのでそれをやらないで済んだだけでも有り難かったです。
 後、バックアップは出来るだけマメに取ろうと実感しました。
 今回は、最初にエラーが起こった時に最後に外付けのHDにバックアップを
取ったのが確か5月くらいだったので、三か月分ぐらいのデータ―が
無くなっていたかもですし。
 面倒くさがらずに、それくらいの作業はマメにやっておかなきゃな…と
実感しました。
 自分の作品とか、作った物が消えうせてしまうのって凄く切ない
ですからね…(グッスン)

 とりあえずPCに関しての報告は以上です。
 8日の夜には一本はアップ出来るように頑張ります。ムン!
 9月5日、友人の売り子をする為に東京で開かれた忍たま
オンリーにちょっくら顔を出してきました。
 以前は同じジャンルで活動していたけれど…今はメインが
別ジャンルになってて。
 けど、年に何度かは皆で集まっている長い付き合いの友人と
八月に会った時に、お互いにオンリーイベントで売り子の当てがないよ
どうしようって言っていたので…なら、お互いに売り子をやりあう
形にしよう! って流れになったので…行って来ました。

 正直、何年も原作も読んでない、アニメも見ていない奴が売り子やって
大丈夫かなぁ…という気持ちがありましたが。
 中高生の頃、確か1~30巻ぐらいまでは単行本買って読んでいたことも
あるんだから大丈夫だろ、と考え直して…いざ、出陣しました。
 香坂は京浜急行沿線に住んでいるので、会場にアクセスする地図に
書かれている「平和島」という駅から目指したんですよ。
 地図上では徒歩五分、と書かれていたので…開場するのが11時なら
10時10分に最寄り駅につけばきっと大丈夫と踏んでいたんですが…。

 実際の徒歩距離が30分超えた上で、現地で迷子になった為に
微妙に遅刻する羽目になりました(泣)

…ん~とね、歩いたらねぇ…徒歩五分と書かれた距離が、20~30分
ぐらいのボリュームありましてぇ…。
 そして平和島からだと、裏手から入る形になったので…会場の近くにあった
流通センターの裏のトラック搬入口辺りで、どっから入るんだ~! とやる
羽目になり…10時40分にはどうにか着いていたのにさぁ。
 会場になっている建物がどこか判らなくて入れたのが11時超えたという
お馬鹿なことになりました。グッスン!

 自分の方向音痴っぷりが遺憾なく発揮されてしまいました…

 まあ、幸い会場から10分程度の圏内で合流出来たから…そんなに
迷惑掛けないで済んだけど、オイラは平謝りしました。
 ちくしょう、ビックサイト関連だったらこんな展開には絶対にならないのに…(涙)
 それで忍たまオンリーでの初売り子を体験することになったんですが、
結論言えば、すぐお隣さんの人達が良い方たちだったので…肩身狭い思いを
することなく楽しく過ごすことが出来ました。

 運が良かったのは、開始直後に座っていた隣の売り子さんも…サークル主ではなく
私と同じ立場で、友人に頼まれたから来ていたという方で。
 幾つか話題のキッカケになりそうな話を展開していたら…ほぼ同じ年齢ぐらいで
「炎の蜃気楼」に中学生時代の頃にリアルタイムでハマっていたという共通項目を
発見したので、ミラージュの話で盛り上がっておりました。
 おかげで最初の一時間、退屈しないで過ごせました。
 ご本人がここを見ることはないでしょうが、こっそり感謝を記しておきます。
 結構仲良くなったので、お近づきの印に…背後霊をさせて頂いて、
肩や首の周辺をマッサージさせて頂きました。

あぁ、香坂…三歳の頃からマッサージやっているのでそれなりに上手いのです

 一応それで感謝して頂きました。
 うん、こっちにある程度好意を持ってくれている人相手なら…肩を触らせて
貰えば丁度いい力加減が大体判るのでそれで。
 反対側のお隣さんも、凄い絵が綺麗な方で…スケッチブックを描いている処を
生で見せて頂けて眼福でした。おかげで結構楽しかったです。
 そうしている間に、帰り間際に友人の先輩と一緒に三人で帰る形になり…
執事喫茶に顔を出すまでの移動時間、三人で色々話しながら過ごさせて
貰う形になりました。
 その移動中に、以前から探していたリリエンタールの単行本を発見して
兄上へのお土産に1~3巻をゲットしました!
 4巻だけは一足先に手に入れていたんですが…それを買ってきたときの
反応から見て、その三冊も絶対に欲しがるだろうと踏んで…新宿の紀伊国屋に
行ったときにチェックしたらあったので迷わず購入しました。
 とりあえず兄貴にはそれで喜んで貰えたので良かったです。

 その後、友人の先輩と別れて…17時からは池袋で二人で執事喫茶に
顔を出しました。
 今月はその子の誕生月であったので、誕生日特典有にして…こっそりと
アニバーサリーケーキを注文しておきました。 
 3月にお互いの共通の友人が上京した時、彼女と私ともう一人の友人が
資金を出し合ってその子に贈るということを提案してやったので。
 先月皆で顔を合わせた時に、Kちゃんに同じように贈り返そうと
提案したので予約した時に追加で注文しておきました。
 とりあえず、喜んで貰えたみたいで良かったです。
 今月のデザートプレート二つとも、どっちも美味しかったなぁ…(ポエ~ン)

 とこれが昨日の大雑把なレポですが…充実した一日を過ごせました。
 Kちゃん、ありがとうございます。
 んじゃ9月5日分の更新はこのくらいにして…夜に、一本書き下ろせたら
また顔を出すことにします。それではでは~!
7月25日からの新連載です。
今回は「恋人関係」について掘り下げた内容になっております。
眼鏡が意地悪で、ノマは不安定で弱々しい場面も途中出てくる
可能性が大です。
 他のカップリング要素を含む場面も展開上出てくる場合があります。
 それを承知の上で目を通して下さるよう、お願い申し上げます。

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―克哉を抱いた後も、眼鏡の身体は何故か今回は現実に残り続けていた
 
抱き終わった直後、克哉は力尽きるように意識を失ってしまったので…
眼鏡は簡単に後処理を済ませると、その部屋を出て…マンションの屋上に
足を向けていた。
克哉が現在、住んでいるマンションは屋上は住民の立ち入りが許されている。
其処で一人立ちながら…煙草に火を点けて吸い始めていく。
 
(…一体どうなってしまっているんだ…?何故、俺はいつものように
消えてないんだ…?)
 
自分の存在が仮初めのものである事を彼は自覚している。
だからいつも行為が済めば…ようするに当面の要件が済めば、
彼は眠りについて…静かに消える筈だった。
それが彼にとっての当たり前であり、特に不満がある訳でもなかった。
なのにどうして今夜に限ってはいつもと同じようにならないのか、疑問を
覚えていきながらも眼鏡は一人、黄昏ていた。
視線の先には無数の光が地上に輝いていた。
住宅街であるせいか、夜景の名所とされている処から見える光景に
比べれは控えめな灯りばかりが輝いている。
いつの間にか夕暮れ時を迎えているせいで…空も鮮やかな茜色の部分と、
紺碧の帳が緩やかに混ざり合い…複雑な色合いを生みだしていた。
 其れを見て、眼鏡は自嘲的に笑っていく。
 
―様々な人間の想いが交差して、予想も付かない未来を生み出していく。
この複雑な色合いはまるで…もう一人の自分の心のようだと感じていった
 
その渦中にいるのは紛れもなく自分の半身、佐伯克哉その人だった。
Mr.Rが彼に飲ませた薬は、あくまでキッカケに過ぎなかった。
どれだけ佐伯克哉という人間が無自覚に周囲の人間を惹きつけていたのか…
例の媚薬はそれを明らかにしただけだった。
 はっきりした境界が存在しないから、他の色をも容易く受け入れる。
 そして混ざり合った部分から…予想もしない一面を覗かせ、そしてこの空の
ように様々な色合いを見せていくのだ。
 もう一人の自分は弱く、情けない存在だが…確固とした信念を持たないが故に
…そのような可能性を同時に秘めていた。
 
―お前という存在はタチが悪い…御堂も、太一も、本多も…皆、潜在的に
お前を特別に想っていた。だが…当の本人であるお前はずっとその事実を
認めようとしなかった。だから今のお前の状況は…それを受け入れなかったが
故に起こった事だぞ…
 
眼鏡を掛けた方の克哉は心の中でもう一人の自分を静かな糾弾していきながら…
紫煙を燻らせていった。
一本、二本と立て続けに吸っていく内に少しずつモヤモヤした気持ちが
一時だけでも晴れていくような気がした。
 ほんの気休め程度にしかならない平穏である事など、良く判っている。
 それでも彼は…この心地よい一人の時間に身を委ねていくと唐突に、
その一時は終わりを告げていった。
 
『こんばんは、少しお話させて頂いて宜しいでしょうか…?』
 
 歌うように話す人物の声が、耳の中に滑り込んでくる。
 その方向を何気なく眺めていくと…其処には、黒衣の男が妖しい笑みを
浮かべて立っていた。
 
「…お前か。別に構わない…俺も少々、暇を持て余しているからな…」
 
『おや、それは随分とお優しい言葉ですね。なら少々…貴方と話をさせて
頂く事にしましょうか…』
 
 そうしてMr.Rは愉快そうに微笑みながらまるで幽霊か何かのように
気配を消して…眼鏡の傍らに立っていった。
 軽く目を瞠っていくが、それしきの事で今更眼鏡も驚かなかった。
 そもそも自分をこうやって現実に具現化させるような真似を平然と
やってのける男だ。
 こいつのすることでイチイチ驚いていたら身が持たないと割り切ることにして…
眼鏡の方から切り出していった。

「それで…一体何の用だ? お前が自ら…こうやって俺の前に
現れてくるって事はそれなりに重大なことなのだろう…?」

『ふふ…その通りですよ。貴方にお伝えしたいことは二点あります…。
一つ目は、貴方は暫くの間…己の肉体を伴ってこの世界に存在し続けます。
期日は今日より十日間。その間に…もう一人のご自分との関係を
どうされるか答えを出して下さい…』

「何だと…?」

 だが、切り出された内容は眼鏡の予想を超える代物だったので
一瞬我が耳を疑って凍り付いていく。
 しかし黒衣の男はそんな彼の様子を面白そうに眺めるだけだった。

『いつも用が終われば…幻のように消えて、もう一人のご自分の
中に還ってしまう。そういう風に生きている限り…貴方に責任など
何も発生せず、全てを放棄することが可能になります。
それでは…何も変わらないでしょう? ですから…ここに最低限の
資金はお渡ししますから、十日間をこちらの世界で過ごして下さい。
十万程度あれば、充分それくらの期間は生きられるでしょう…?』

 そうして男は黒革のシンプルなデザインの財布を眼鏡に
手渡してくる。
 眼鏡は其れを手に取って受け取っていった。

「…どうしてこんな真似をする? その意図は何だ?」

『簡単なことですよ。ただ…関係がゆっくりと変化しつつある貴方達
二人の行く末を見届けたいだけですよ…。本来なら、佐伯克哉さんは
貴方に会う資格など失ってしまった。けれど…そんなご自分の半身の前に
現れたのは紛れもなく貴方自身の意思。私の思惑とは違った行動を取って
強引にこの世界に現れたことで…貴方の存在は、それまでとは変質を
してしまいました。…ですから、その十日の間に考えて下さい。
貴方は…どのような在り方を望むのかをね…』

「…俺の、在り方…」

 そう呟いて考え込むと同時に目の前の男の姿がゆっくりと透けていき…
そして瞬きする間に、あっという間に濃くなった闇の中に溶けていった。
 その間際に、男は二つ目の伝えたい事柄を鮮明に声に出していく。

―後、克哉さんに害を成そうとしている男は…かつての貴方の親友だった存在です。
彼はこれから弱みを握って、御堂孝典さんと克哉さんを脅かすことでしょう…。
貴方が望むなら、彼の元にいつでも連れてって差し上げます。それも…
そちらのお心のままに決めて下さい…

 そしてその言葉を残し、完全に黒衣の男の姿は消えていった。
 確かに男の意図を振り切って、自分は克哉の前に現れた。
 其れがこのような事態を招いたのならば…自分は果たして、克哉と
どのような関係を自分は構築するのを望むのだろうか。
 まだ、その答えは彼の中には浮かんでいない。
 だが…とりあえず降りかかる火の粉は払わないといけないと感じていた。

「仕方ない…。あいつの尻拭いなど面倒なことだが、そのまま放置して
おく訳にもいかない…。まずは、火消しに動くとするか…」

 そう深く溜息を吐きながら…彼は頭の中で、今後の方針を
物凄い速さで固めていったのだった―



 
 
 
 

 PCが上手く立ちあがらず、真っ黒の画面しか表示されないぜ
あんちくしょう…な症状が今朝も発生しましたので、もうメーカーの
保証期間内でもあるし、今…メインで使っているパソコンをメーカー
修理に出す事にしました。

PCを持つようになって今年で九年目ですが、メーカーに
出すのは今回が初めてです。
 とりあえず親のPCをその期間は借りる事になったので
更新速度は恐らく変わらない程度にはアップしていけると
思います。
 …しかし良くPCを壊す奴だと自分でもつくづく思います。
 冷静に数えてみたら、今のPCで六台目だった。
 九年間で6台買っているって、どれだけお前壊しているんだよって
すげぇツッコミ入れたい…。
 私絶対、何か変な電波を発生させているような気がします…(涙)

 後、最近の近況としては…ファイアーエムブレム無事にクリアしました!
 新・暗黒竜と光の剣を遊んですぐに、新・紋章の謎 光と影の英雄を
プレイしたんですが…暗黒竜の方は追加要素が、仲間をザクザク殺して
常に隊を15人にしておかないと見れなかったので、私は敢えて全員を
生かしてクリアする事にしましたが…追加キャラ達にも興味があったので
少々切ないものを感じておりました。
 その点の不満点を改善してくれた第二部の『光と影の英雄』は
戦闘に出すように選択したユニットとは仲良くなって支援会話が発生する
ようにしただけでなく…前作では隠れキャラ扱いだった追加キャラ達を
堂々とメインに使えるようになったのは有り難かったです。

 後、8月中旬ぐらいから『絆の雫』というアイテムがダウンロード
コンテンツに追加されたので…これで当面、兄も私も使う予定にない
キャラクター達の支援会話を集めて、無事に会話コンプリートを
果たしました。
 結構、今作は…本来リストラされていなかったキャラ、敵側に回って
殺すしかなかったキャラ、前作では仲間を殺さないと出て来なかったキャラや
リメイクされた事で追加されたキャラなど、スーパーファミコンで出た
時よりも格段に人数が増えています。
 本来なら日が当たる事のなかった地味キャラでさえ…最低三つは会話が
用意されているというのは実に嬉しい仕様です。
 そしてアホらしい内容の代物が多いので、私的には好みでした。

 これが終わった後、ひょっこりと以前買おうと思って保留にしていた
限定版セットを見掛けたので、ついに購入しました!
 二年前に発売していた「東京魔人学園 DS版」を!
 いや~十年ぐらい前に遊んで結構やりこんだゲームなんですが…
当時はメインキャラの一人である京一が好きで好きで仕方なくて。

クリスマスを一緒に過ごすのはお前に決めた!

 という感じで女性キャラなどあまり眼中になく京一だけに愛を
注ぎまくっておりました。
 朧綺譚が出た当初も攻略本を片手に外伝全話を見ようと
当時は頑張ったものです。
 という訳で懐かしく思いながら…こちらはまったりプレイしております。
 そして十年経ってもひいきするのは主人公と京一である部分は全く
変わっておりませんでした。
 …人の好みってなかなか変わらないものですねぇ。

 ちなみに現在、九話目。
 現時点で仲間になっているキャラでお気に入りは裏密ミサちゃん。
 何気に彼女は強くて応用効くのでお気に入りですV
  本日の近況はこんな感じですね。
 次回はうちに出入りしている猫達のその後でも軽く書くとします。

…次回の近況までに、子猫のもうちょいマシな写真を撮影
出来ますように~(むに~)
※7月25日からの新連載です。
今回は「恋人関係」について掘り下げた内容になっております。
眼鏡が意地悪で、ノマは不安定で弱々しい場面も途中出てくる
可能性が大です。
 他のカップリング要素を含む場面も展開上出てくる場合があります。
 それを承知の上で目を通して下さるよう、お願い申し上げます。

 恋人の条件                       10 
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 御堂のある一日は、電話の向こうで克哉の喘ぎ声を聞いたせいで
本当にグチャグチャになってしまっていた。
 同じ日に、あれだけ激しく求めたにも関わらず…克哉が他の
相手に抱かれていたという事実は、御堂を打ちのめして…結果
その日の仕事内容は散々なものになってしまっていた。
 当然、他の人間が見ても表面上は其処までガタガタとは思わないだろうし、
仕事に大きな穴が空いてしまう程、大きなミスの類は犯していない。
 当然、御堂とて機械的にこなしたと言っても…大きな不備の類を出しては
いなかったが、普段ならこなしている間に大体の事を頭の中に入れて
今後、どのように対処していくか。
 次の手を意識しながら業務を常にこなすようにしているのに…本日に
限っていえば、その次の手を考えるだけの心の余裕を失っていた。

「くそっ…私とした事が…!」

 御堂はその夜も、夜遅くまで会社に残って大量の仕事を片づけていた。
 正直、克哉の元にすぐにでも駆けつけて事の真偽を確かめたかったが…
あの後、キクチ本社に問い合わせてみたところ…本日は佐伯克哉は体調不良で
欠勤していると言われて…二の足を踏む結果になってしまっていた。
 営業八課の方に問い合わせたのは克哉の自宅の住所を聞く為だったが、
彼がいるかどうかを尋ねた時、即座に欠勤している事実を片桐から
告げられてしまった事と…さしたる理由もなく、一時同じ仕事をしていたぐらいの
間柄の人間が自宅を聞くという行為をするのに、他の人間と会話して
理性が戻って出来なくなってしまったのだ。

―結果、御堂は悶々としながら夜を迎えていた

 午後十時を回れば、社内に残っている人間など一握りしかいない。
 御堂が現在手掛けているプロジェクトに関わっている人間以外はとっくに
帰宅をしている頃だろう。
 事実、自分の部下である藤田もすでに帰ってしまっている。
 克哉の事を頭の中から追い払いたくて、必死になって業務をこなしていたが…
そろそろ良い時間であるし、区切りもついたので帰った方が良さそうだった。

(だが今日は帰った処で…恐らく、寝酒でも煽らなければ眠れないだろうがな…)

 その事実に苦笑していきながら、御堂は苦り切った息を吐いていく。
 この感情を自覚したのは、昨晩克哉とバッタリ顔を合わせた時からだ。
 なのにたった一日でその恋の芽は大きく育って…御堂の心の中を猛烈な
勢いで浸食し始めていた。
 狂おしい想いが、ただ息をしているだけでも溢れてくるのが判る。
 何故、こんなにも激しい感情がたった一日にして芽生えてしまったのか
彼にも判らない。
 昨日、克哉を前にした時…脳髄が蕩けてしまうぐらいに甘い匂いを
感じていき。
 それから自分は、かなりおかしくなってしまっているようだった。

(克哉…君の事を考えるだけで、気が狂いそうになる…!)

 あの電話の向こうから聞こえた、克哉の甘い声が気を抜くと頭の
中で再生されて、強い焦燥感を覚えていった。
 仕事をしている間は必死になって追い払っていた事実が…
ジワジワと彼の心を蝕んでいった。

―一体君は誰と、ベッドを共にしていたんだ…?

 あの通話からは、克哉の声しか聞こえなかった。
 こちらが聞いているとは克哉は露ほども気づいている様子はなかった。
 その点で、あの時…短い時間だけ通話ボタンを押した人物には明らかな
意図が感じられた。
 まるでこちらの事など見透かしているように…『こいつは俺のものだ』と
自己主張をしているように御堂には受け取られた。
 声も聞こえないその相手に対しての強烈な嫉妬が、御堂の中に
湧き上がっていく。
 せめてどこの誰なのか、それだけでも判ったら。もしくは特定するヒント
さえあれば良いのにそれすらもない事実が…更に御堂を追いこんでいく。
 胸の中に湧き上がる嫉妬の感情の矛先をどこに向ければいいのか、
正直持て余している。
 克哉にぶつける事も、その相手に叩きつけることもできない事が…
大きな苛立ちと憤怒を生み出すキッカケになった。

「今夜は我ながら…荒れているな…」

 小さく呟きながら、胸の中のモヤモヤを少しでも追い出す為に
深い溜息を吐いていった。
 このままでは帰った処で眠れはしない。
 そのせいで一瞬、帰宅することを躊躇った御堂の元に一本の
電話が掛けられていった。

ジリリリリリン、ジリリリリリン…

 それが静寂をたたえた御堂の執務室に不気味なぐらい木霊していった。
 
(こんな時間に、電話が…?)

 御堂は一瞬、今関係しているプロジェクトに海外の企業があったか
どうかを考えていった。
 海外とは基本的に時差がある。
 だから相当におかしな時間帯に電話があっても海外と密接に連絡を
取り合っている時期は当たり前のことなのだが、今はそういうのも落ち着いている
時期の筈だ。
 怪訝に思いながら手に取っていくと…御堂は通話ボタンを押して応対
していった。
 いつも通り、自分の肩書きを相手に伝えていった途端…御堂の顔色は
急速に変わっていった。

「なっ…君は、一体…!」

 開口一番に言われた発言に、御堂は虚を突かれて…動揺を
示してしまっていた。 
 それが、御堂にとっては地獄の釜を開いてしまったに等しい
致命的なミスだった。

―そして相手は、電話の向こうでほくそ笑んでいく

 緩やかに今…佐伯克哉を中心に、彼を取り巻く男たちの間で
大きな嵐が吹き荒れようとしていたのだった―

ちょっと諸事情により30日分の日記を31日夜にアップします。

 だってさ、またPC調子悪くなって一日更新作業等が
出来なくなっていたんだもん!(涙)

 せっかく更新しようと体調整えてスタンバイしていたら…画面が
真黒になってさ! ウンともスンとも言わなくなっていたしさ!
 おかげで丸一日、何にも出来なかったさ…!
 それで親に頼んでPCの修理を専門に扱っている店に持って行ったら
ハードディスクの交換しなきゃいけないって言われて、また3万円
飛ぶのか~! と思いつつ…一応画面だけは点いたらしいので
ドキュメントのデータ―のバックアップだけでも取れれば良いと
思ってその店に直接向かったら。

 店に向かうまでの間にエラーが自然に直ったらしいし!

…何と言うかお店の人まで狐につままれたような顔をして
こっちにパソコン返してくれたらしいんですが、一体このエラーは
なんだったのか。
 …親にこの話をしましたら…。

霊の仕業に違いない!!

 何て面白がられてしまったんですが。
 …良く、PCの調子が悪くなる管理人ですみません。
 本当に1~2年に一回のペースでノートPCが変わっている奴なので…
時々、こういう事が起こります。
 まあ今回は幸いすぐに回復したので…31日夜から、9月1日朝までに
掛けて一本は書き下ろせるように頑張ります。

…しかし今回のエラー、本当に何が原因だったんだろう。
 本当に謎だ。ご先祖様の霊でも本当に絡んでいるんだろうか…(汗)

※7月25日からの新連載です。
今回は「恋人関係」について掘り下げた内容になっております。
眼鏡が意地悪で、ノマは不安定で弱々しい場面も途中出てくる
可能性が大です。
 他のカップリング要素を含む場面も展開上出てくる場合があります。
 それを承知の上で目を通して下さるよう、お願い申し上げます。

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 御堂が嫉妬に苦しみ、克哉がもう一人の自分との甘い時間に
浸っているのと同じ日の夜。
 澤村紀次は、自室にて…昨晩撮影した映像を確認する為に
眺めていた。
 大画面のワイドTVを見ながらソファの上で寛ぎながら…其れを
確認している男の口元には、邪悪な笑みが刻み込まれていた。

(全く…良く分からない電話に呼び出されて半信半疑だったが、
まさかこんな画が撮れるとは予想外だったよ…)

 昨晩、彼の元に謎のメールが送信されていた。
 最初は迷惑メールか、悪戯のどちらかと思いさっさと
削除しようとした。
 だが、そのメールのタイトルが「MGNのある重役について」と
いうものであった為に、好奇心に負けて…中身だけ確認して
しまったのだ。
 現在、澤村はMGNの子会社の一つをターゲットに定めて
ここ数カ月、情報収集をしていた。
 だが、その会社の実権を握る為の有力な手札になりそうなものが
殆ど得られていない事から…多少の焦りを覚えている時期でもあった。
 クリスタルトラストは、相手先の会社の弱みを握る事で操作したり、
脅したりして…自社に取って都合の良い条件を作り出していく。
 そういう違法スレスレの行為をする事で成り立っている会社だった。
 どんな処でも大抵は探せば、ホコリが出てくるものだが…ターゲットに
している会社は少なくとも澤村の調査では、圧倒的優位に立てるだけの
弱みが存在していなかった。
 だからこそ…途方に暮れていた訳だが、まさかこんな形で鴨がネギを
背負ってやってくるとは予想もしていなかった。

(悪戯かも知れないと思いながらも…実際に行ってみたら、まさか…
克哉君と、MGNの部長とのあんなシーンを撮影出来るとはね…。
正直、暗視カメラで撮った訳じゃないから画像もボヤけているし…
そのままじゃ人物の特定も出来ないけれど、声だけはばっちりだし。
当人に脅す材料としてはこれでも充分過ぎるぐらいだね…)

 そう、夜でもキチンと撮影出来る用の器具までは用意していなかったので
あの公園内に設置されている街灯の明かりだけを頼りにそれは
撮影されていた。
 そのせいで顔とか細かい特徴は正直言って殆ど判らなかったが…
息遣いや、物音によって男同士が『セックス』をしているという事だけは
はっきりと伝わってくるレベルだった。

(これで動揺してくれれば…こっちの有利なように交渉を持って
いけると思うけど。…MGNの部長、御堂氏がどれほどの肝っ玉を
持った人物によるかに掛かっているね…。けど、一緒に映っている
男はやっぱり、克哉君だよね…。まさか、こんな形でかつての同級生の
濡れ場に立ち会う事になるとは考えてもみなかったけれど…)

 恐らく、メール内に御堂孝典氏と佐伯克哉氏の…という一文が
なかったら澤村自身もこのビデオで撮影した二人が、彼らだと
正直判らなかっただろう。
 同時に、そうはっきりと名指しをしていた事で…悪戯覚悟でも
足を向けてみる価値はあると判断したのだ。
 佐伯克哉は、すでに接点を失ってから13~4年程度の月日が
流れている。
 だがそれだけの時間が過ぎていても…澤村にとっては深い意味を
持つ人物だった。

(さあ…これを君に見せたら、どんな反応を見せてくれるのかな…?)

 そう想像出来るだけで、愉快だった。
 だが…その気持ちとは全くベクトルが違う感情も同時に覚えていたが、
今の彼は敢えて…それに気付かない振りをしていった。
 その感情を自覚すれば、これから彼が行おうとしている事は出来なく
なってしまうから。
 このクリスタルトラストに身を置くようになってから呼吸をするように
当然の行為となりつつある、脅迫行為。
 其れを…好意だの、情だと言った感情を抱いてしまっては…とても
出来なくなってしまうから。
 だから彼はこの画像を見て、克哉の甘い声を延々と聞いていて
湧き上がる…奇妙な疼きや衝動を自覚しないようにしていた。

「はっ…暑いな、今夜は…」

 だが、聴覚を刺激されているせいで身体は自然と熱くなってきている。
 何とも形容しがたい感情が、ゆっくりと競り上がってくるのが判る。
 しかしそれでも…澤村は自覚しないようにしていった。

―Mr.Rが克哉に飲ませた媚薬は、効果はたった一日程度しか持続しない。
だが、潜在的に佐伯克哉に対して強い感情を抱いている人間には近くにいる
だけでも強烈に作用してしまう力を持っていた

 「はっ…はっ…」

 確認の為に見ているだけだ。
 そう理性では判っている。
 だが…克哉の喘ぎ声を聞いている内に、身体はこちらの意思とは
関係なく反応してしまっている。
 そしてついに勃起をしてしまう…その瀬戸際に、ビデオの再生を止めて
大急ぎで立ちあがっていく。

「…ちっ、今夜はきっと疲れているんだね。冷たいシャワーでも浴びれば
きっと冷静になるだろう。…取引材料に使う予定のもので、こんな風に
反応してしまうとは…全く、男のサガって奴は厄介だね。男同士の
声だけしか聞き取れないものでこんな風に反応しちゃうんだから…」

 そう呟いて、大急ぎで浴室に向かって手早くシャワーを浴びていく。
 だが…この日、彼の心の奥底で宿った想いが、後に大きな騒動を巻き起こす
新たな火種になる事を…彼自身もまた、自覚することはなかったのだった―

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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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