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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 現在、明日持って行く原稿執筆中です。
 一応、某出版社の「書き方講座」に持って行く用なんですが…。
 完成原稿あればそれを…と案内には書いてあるんですが、香坂の場合…
最後にオリジナル作品書いたの七年前で…ここ7~8年は二次創作
ばっかり書いていたので、ひーこら言いながら書いております。

 …二次創作作品、150~200本ぐらい書いていたってこういう時には
持って行けないだろ、やっぱり(汗)
 とりあえず…現在書いているのは、12年前…高校時代に書いた
自分のオリジナルファンタジー作品の第一話に当たる話かな。
 先日、人様に語ったら…読みたいと言って貰えたのでそれでこれを
今の自分の文章に直して持って行くことにしました。
 …といっても当時はワープロで打ったものだから元原稿のデーターは
PCの中に存在していないので、記憶を頼りに一から書き直して
いる最中なんですけどね。

 当時で全部で17Pぐらいのボリュームの作品だからすぐに
書けるだろとタカくくっていたら、やっぱりあの頃とは表現力が違うので
P数がかさむかさむ(滝汗)
 一応、完成原稿を持っていきたいので今晩、頑張ります!

 …10年以上前に必死になって書いた設定資料とか、自分で描いた
キャラクターのイラストを見て、懐かしいなと思いながら書いております。
 後、こっちの背中押してくれたHよさん。
 そして早速こちらに励ましメールを送ってくれたAさん、拍手の方にメッセージを
くれたMさん、どうもありがとうございます。
 ここにこっそり、お礼の言葉を記しておきます。
 非常に勇気づけられましたです(^^)

 もう一本…この原稿終わったら、六月初旬までに仕上げて持ち込む
予定の物があるし、ノマ受けオンリーにも参加する予定なので…サイトの
方はその間、更新速度下がりますが良ければ付き合ってやって下さいませ。
 ではでは、作業に戻ります。

 
 
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 4月24日からの新連載です。
 無印の眼鏡×御堂ルートのED.NO「因果応報」を前提にした話です。
 シリアスで、ちょっとサスペンス風味の強い話です。
 眼鏡×御堂ルート前提ですが、眼鏡なしの克哉も色々と出張ります。
 それでも良い、という方だけ付き合ってやって下さいませ。

(納得行かず一回書き直ししたので、予定より掲載時間遅れました。すみません
ついでにいうと…R×克哉要素も今回若干混じっているので苦手な方は
注意して下さいませ)

 
 咎人の夢(眼鏡×御堂×克哉)                            10
                                                        11  12  13  14  15 16

 ―ステージ上には、目隠しをされた佐伯克哉が十字架に括りつけられて
ライトアップされて…闇の中に浮かび上がっていた

「…どうして、彼が…?」

 白い布地に目元を覆われているので、100%本人だという確証はない。
 けれど…ほぼ、間違いないという気持ちもあった。
 舞台の袖から…こんな妖しい場所で開催されるステージに彼が
参加している事を目の当たりにして、御堂は衝撃を隠せなかった。
 とても…こんな世界に関わりがあるような人種には見えなかったからだ。

「…今夜だけの特別ゲストですよ。あの人の望みを叶えて差し上げた対価と
して今宵…当店の他のお客様を愉しませて貰うようにお願いしましたので…。
 ですが、とても綺麗でしょう? あの人は本当に良い素材ですので…
幻想的な演出を施させて頂きました…」

「あれが、幻想的だと…?」

「えぇ、様々な色の光に照らされて…あの均整の取れた白い肢体が
闇の中に浮かび上がる。そして…覆われた目元と、幾重にも張り巡らされた
鎖は…束縛と従順をイメージしております。まさに天界に住まう…穢れを
知らない天使のようではありませんか? 己に課された運命の全てを知らず
目の前の言葉を疑うことなく受け入れて…そして、翻弄されていく。
そういったイメージで…今宵のセッティングをさせて頂きました…」

「…実に悪趣味だな」

 男が歌うようにうっとりと言葉を紡いでいくのに対して…御堂は明らかに
嫌悪感を相手に覚えていく。
 だが…淡い赤、青、緑の三色の光に照らされ…オーロラのように折り重なる
中に浮かび上がる佐伯克哉の姿は…確かに、美しかった。
 十字架に括りつけられている姿は、まるで多くの教会に設置されている
神の子の姿のようだ。
 聖なるものと、妖しい色気が同意する姿に知らず…目が釘付けになっていく。

「随分な謂われようですね…では、少々時間を差し上げますから…その間に
ステージに上がられるかどうかを決めて下さい。…これから始まるショーが
終わるまでの間に…参加を決めて下さらない場合は…当店の他のスタッフが
あの人を存分に可愛がる事になります…」

「…本当に、そちらの正気を疑う処だな…。いきなり、こんな場所に招いて…
衆人監視の中で、舞台の上でセックスをしろなんていう非常識な人間が
この世にいるとは思わなかった…」

 とびっきりの皮肉と悪意を込めながら言葉を紡いでいくが…黒衣の男は
ニッコリと笑うだけだった。

「…それは褒め言葉と受けとっておきますよ…」

 そう言い捨てながら…男は自ら舞台に上がっていく。
 瞬間…ザワっと空気が変わっていく。
 だが、安っぽいストリップ劇場の観客達のように…安易にはやし立てたり
ヤジを飛ばしたりはしなかった。
 
「こんばんは…今夜は当店、クラブRにお越しに頂いてありがとうございます…。
これより、今宵限定の特別なショーとして…一人のこの純粋そうな青年が
深い快楽によって闇に堕ちていく様を皆様にお見せしたいと思います…」

 そうして…ミスターRが克哉の後ろに静かに立っていく。
 黒い服を着た男が…銀色の盆の上に豪奢な細工が施された三又の蜀台を
そっと差し出していった。
 其処から一本、赤い蝋燭を引き抜いていくと…ミスターRはそっと佐伯克哉の
胸元を炙っていき…。

「うっ…あっ…」

 その熱気に耐えきれず、佐伯克哉はうめき声を漏らしていった。

「…今宵のショーは…死からの再生をイメージしております…。それでは
皆様、存分に楽しんで下さいませ…」

 そうして…ミスターRの手が克哉の下肢にねっとりと絡まっていきながら…
胸元に熱い蝋がポタリ、と垂らされていく。
 赤い蝋は、彼の白い肌に落とされると…血のように固まっていく。
 奇妙に…扇情的な光景だった。

「ひっ…あっ…!」

 熱い蝋と、黒い革手袋に包みこまれた男の掌の感触が交互に佐伯克哉に
襲いかかっていく。
 胸の突起に、中心に…ポタポタ、と血のように赤い蝋が落とされて…
皮膚の上で固まっていく。
 徐々に近づけられているせいで、克哉の身体はビクビクと大きく震えて…
その熱さに必死に耐えているようだ。
 手の中に収められている彼のペニスが…熱いぐらいに張り詰めていき…
怒張しているのが舞台の袖から見ていても十分に判る。 

「…見て下さい。この…厭らしい身体を…。熱い蝋を落とされて、こうして
皆様に見られているだけで…こんなにも浅ましく己の欲望を滾らせて
いらっしゃる…。ほら、もっと彼の媚態を眺めてやって…下さいませ…
皆様に見られれば見られるだけ、己を解放して…どこまでも深い
悦楽に堕ちていかれる事でしょうから…」

 男がそう舞台で述べていくのと同時に…さらに場の空気は濃密で
妖しさを増していった。
 いつしか、静寂に包まれたその空間には…観客達の荒い息使いと
佐伯克哉のあえぎ声、そして…彼の性器から零れる淫靡な水音
だけが響き渡っていった。

「あっ…ああっ! ふっ…やっ…!」

「実にイイ声を上げられますね…こういった舞台に立つのが初めてとは
思えないぐらいですよ…。ほら、こんなにも厭らしく私の手の中で…
蜜を零されて…。本当に淫乱な身体をなさっておりますね…」

「ひっ…やっ…い、言わないで…下さい…!」

「駄目ですよ…貴方のその欲望に忠実な、浅ましい姿で…この場にいる
全てのものを魅了して下さいませ…」

「やっ…あぁぁー!!」

 男の手が一層、淫猥に克哉のペニスへと絡みついていくと…
彼は耐え切れずに、ビクビクビクと全身を痙攣させていく。
 胸元の赤い蝋の塊はいつしか、赤い十字架のように広がり…
中心に刻みこまれていた。
 蝋燭は最初の頃は30センチぐらいの距離だったのに対して、
気づけば10~15センチぐらいの間近に迫っている。
 蝋燭を肌に落とす場合は、30センチ以上離すのが確かセオリー
だった筈だ。あまり近い距離で蝋を落とすと火傷する可能性が
極めて高くなるからだ。
 そうしている間に…演出の光は、時々妖しく点滅を始めて…
舞台の上は闇の中にうっすらと浮かび上がる感じに仕上がっていた。
 周囲が薄暗くなった分だけ…白く輝く佐伯克哉の存在だけが
くっきりと強調されていくようだ。

―気づけば御堂は、その舞台に釘付けになってしまっていた

 佐伯克哉が身悶え、切羽詰まった声を漏らしていく度に御堂の心の
奥底に眠っていた嗜虐心が呼び覚まされていくようだった。
 心臓は妙に荒く脈動を繰り返し…呼吸も忙しいものになっていく。
 アドレナリンが、興奮して大量に分泌されていくような感覚。
 ドクドクドク…と米神が、頸動脈が…手のひらが荒く波打っていくのが
自分でも判ってしまう。

「ひっ…いぁ! あぁ…ああぁ、あっー!」

 そして、グチャグチャという水音が一層濃くなっていくのと同時に
一際大きく、佐伯克哉は啼いていった。
 その瞬間、ペニスから勢いよく白濁が放たれ…胸の中心に赤い
蝋燭をジュっと押し付けられていく。

「ひぃあーー!!」

 耐えきれずに、あられもなく佐伯克哉は高い声で叫んでいく。
 哀れな獲物が追い詰められて、断末魔を発しているようなその光景に…
御堂の雄は、酷く刺激されていった。
 元々…御堂の中には強い嗜虐心が眠っている。
 エリートとして日中、過ごしている彼からは排除されている部分。 
 それが…今、目の前で繰り広げられているショーをキッカケに…
呼び覚まされていった。
 頭がクラクラして、眩暈がする。
 この店の中に充満している…エキゾチックで蟲惑的な香りが…
こちらの理性を、奪ってしまっているのかも知れない。
 身体全体が、欲情して熱くなっていた。
 
「…何を、馬鹿げた事を…!」

 だが、ギリギリの処で欲望を抑えていく。
 あんな男の言いなりになって…他の人間が見ている前で同性を
犯すなど…もし、外部に知られてしまえば…今までの社会生命を
脅かす程のスキャンダルにもなりかねない。
 だから…必死になって欲望を抑えて、この場から立ち去ろうとした。
 しかし…男が言った一言がどうしても気になってしまう。
 自分が抱かなければ、何人もの男に犯されると。
 そのセリフを思い出した瞬間に…ザワザワと心が落ち着かなくなっていく。
 
―私を………した、男が……など、自業自得…だ…

「えっ…?」

 自分の無意識が、何かを呟いていった。
 それは普段の日常では潜んで隠されてしまっている御堂の無意識の部分。
 奥に潜んで、見失いがちになる…本音。
 己の中に、暗い目をした自分が浮かび上がる。本気で佐伯克哉を憎んでいる自分。
 
―良いザマだ…そんな、扱いこそ…あの男には…相応しい…

 それは、もう一人の御堂の姿だった。
 本気であの男を憎み…殺したい程までに思い詰めている闇の部分。
 それが唐突に目の前に現われて…御堂は言葉を呑んでいった。
 今の彼からは消されてしまった記憶の断片。だが深層意識に沈んでも…
どれだけ強い暗示を施されても…憎悪は、完全に消えることはない。

―あいつが、私の全てを奪ったんだからな…! 長年築き上げてきたものも、
周りの信頼も、私自身の命すら全部…! だからあんな男はどうなろうが…
知った事か…!

「お前、は…」

 目の前に、もう一人の御堂がいた。
 実体はない、恐らく自分だけにしか見えていない存在。
 だがその瞳に、恐ろしくて目を背けたいぐらいの激しい憎悪が宿っている。
 あまりの光景に、言葉を失う。

―これは一体、何だ…?

 爛々と瞳だけが、憎しみで輝いている己の姿に…恐怖すら覚えた。
 御堂が何も言えず、茫然と立ち尽くしていると…憎悪の塊となっている
もう一人の自分は、ふと何かを考え付いたものだった。

―だが、あの男に…一度ぐらい、私が受けた屈辱を与えてやるのも…
悪くないかもな。何人もの男にグチャグチャにされるというのも愉快だが…
復讐、というのも…悪くはない…

「何を、言っている…?」

 あまりにも恐ろしい顔で、もう一人の自分が言うものだから…御堂は
蒼白になりながら、呟いていく。

―お前は、忘れられて幸せだな…。あれほどの目にあって、平凡な日常を
変わらず送れているそのおめでたさが逆に羨ましくもある。
 だが…私は、決して忘れられない…。お前が忘れても、命すらも奪われた
私は…この憎しみを消すことなど出来ない…。
 あの男さえいなければ、私はこんな目に遭うことも…死ぬことすら
なかった筈なのだからな…!

 激情のままに、もう一人の御堂が叫んでいく!
 頭の芯が、電流に打ち抜かれたような衝撃が走っていった。
 半透明の、恐らく自分にしか見えていないであろう…憎悪の化身となった
御堂の身体が自分に重なると同時に…それが、御堂の全てを乗っ取っていった。

―私の気の済むままにさせて貰おう…これは、私の正当な権利であり…
復讐だからな…!

 そうして、自分の心の中でもう一人の御堂は嗤っていく。
 まるで気が触れたように、正気など失ってしまったかのように。
 あまりのどす黒い心に、吐き気すら覚える。
 剥き出しの憎悪がこれほどまでにおぞましく…恐怖を覚えるものである
事を…思い知らされた気がした。

「や、めろ…!」

 必死になって、御堂は叫んでいく。 
 だがもう…激しい負の感情に支配された方の彼には、その声は
届くことがなかった。

―そうして、御堂の意識は闇に呑まれていく

 そして彼は…朦朧としながら、これから広げられる一幕を前に…
傍観者という立場となってしまったのだった―




  本日、若干体調が優れないので休ませて頂きます。
  明後日には遠出するので、一応大事を取って…という事で。
  暇を見て、15日分はキチンと書きますのでご了承下さい。

  とりあえず体重を落とそうと色々やって3キロ落ちたは良いが…
そのせいで温度差にメッチャ敏感になっております。
 就職活動用にちょっとスーツを買ったので、せめてそれが格好良く
着れるぐらいまでには身体絞りたいです。
 現在、体質改善中。

 …と気持ちは前向きなのに、身体がまだついてってないのが…
切ないんですけどね(苦笑)
 少なくとも就職活動期間中に、家にいる時間が長いからと言ってこれ以上
太るのだけは断固阻止! というのが今回の目標。
 現在の香坂の変化は、毎日一緒にいる家族には気づかれないけど
何週間ぶりに会う人だと、「ちょっと痩せたかな?」と思われる程度です。
 出来ればそれを維持するか、もうワンランク下げるたいっす…。

 後、ちょっとした近況。
 やっとフォトショップを色々弄って、トーンを貼ったり…レイヤーの構造を
理解して色塗りがキチンと出来るようになって来ました…。
 以下に、ここ最近で…私が作業したものをちょこっと貼っておきます。
 別ジャンルの絵(PC持っていない友人の絵を香坂が代わりに
色塗りしたり、加工したもの)と香坂が自分で描いたイベント用のカットです。
 興味ある方だけ、「つづきはこちら」で見てやって下され。
4月24日からの新連載です。
 無印の眼鏡×御堂ルートのED.NO「因果応報」を前提にした話です。
 シリアスで、ちょっとサスペンス風味の強い話です。
 眼鏡×御堂ルート前提ですが、眼鏡なしの克哉も色々と出張ります。
 それでも良い、という方だけ付き合ってやって下さいませ。
 
 【咎人の夢 過去ログ】                     10  
                 11

 
 ―佐伯克哉は、もう一人の自分の手を強く強く握り締めていた

 克哉にとって酷く長い一日が終わった後…もう一人の自分の容体が
どうなっているか気になって…クラブRの扉を潜っていった。
 その奥にある一室に…もう一人の自分は横たわっていた。
 克哉が彼の元を訪れたのは15分程前の事だ。
 酷くうなされている様子だったので…つい、傍らの赤いベルベットのような布地で
覆われた椅子に腰かけながら…その手を握り締めた。
 
(何でオレ…こいつの手なんて、握り締めているんだろう…)

 今の克哉は眼鏡を外して、髪型もいつものものに戻している。
 ここでは…彼を演じる必要性などまったくないからだ。
 手を握って暫く経ってから…もう一人の自分の様子が落ち着いていったので
少し安堵しながら、溜息を突いていく。
 ふと…服の裾から覗く、自分の腕を眺めて…つくづく、Mr.Rという存在は
人外の存在である事を思い知らされた。
 現実に有り得ないような望みでも、実際に叶えてしまうだけの力。
 恐らく普通に暮らしたいと望むなら、決して近づけてはいけない人物だろう。
 けれど…今の克哉には、彼の力を借りるしか…自分の望みを叶える
術は存在しなかった。

「…どうして、こんな事をしているんだろう…」

 自分でも、そう考えてしまう。
 …彼と御堂を救ったって、もうすでに…どちらの事件が起こった時にはすでに
現実に克哉の居場所など、なくなりつつあったのに。
 こんな真似をしても…誰も褒めてくれる事も、認めて貰える訳でもない。
 なのにどうして…自分はこんな真似をしているのだろうと…昨晩の出来事を
思い出して、疑問に思ってしまった。

―雨が降る中、必死になってRに訴えかける自分の姿が酷く遠く感じられた

 全てが他人事のように感じられてしまう。
 確かに現実にいるのに…自分の存在だけ、其処から浮き上がって
しまっているような乖離(かいり)を覚えていく。
 けれど…こうしてもう一人の自分の手を握り締めていると…その温もりだけが
はっきりと強く感じられてしまった。

「ねえ…『俺』…どうして、オレはお前も助けたいと…思ってしまったんだろうな…。
お前が、オレの事なんて…どうでも良いって思っているの知っているのにな…」

 そう思った瞬間…繋がっている手から、何かが流れて来た。
 
「っ…!」

 とっさに手を離そうと思った時にはすでに遅かった。
 もう一人の自分がたった今…見ていた夢の残滓が、奥底に秘めていた
感情が…堰を切ったように勢い良くこちらに流れてくる。
 それはあまりに強過ぎる、感情の奔流。
 本人でさえも自覚していない…想い。
 
―それが瞬間的に溢れて、伝わってきて…気づけば克哉は泣いていた

 シンクロ、というものかも知れなかった。
 本来なら自分たちが…こうして個別の身体を持って同時に存在するなど
あの謎の男性の力がなければ有り得ないことだから。
 そして克哉は…力なく、呟いていた。

「…お前って、本当に不器用で…バカ…だよな…」

 きっとこんな現象が起こった理由は、一つだけしか考えられなかった。
 この身体もまた…彼のものであるからだ。
 だから…記憶と感情が、短い間だけ繋がってしまったのだろう。
 双子には時々、そういった科学では説明出来ないような現象が起こるという
説をどこかで見かけたような気がするが…自分たちは厳密に双子ではないが、
それに近い存在だから…こんな奇妙なことが起こったのだろうか。

(というか…Mr.Rと知り合ってから、有り得ないことばかりが起こり続けているけどね…)

 きっと御堂は、色々と混乱しているに違いない。
 大体の裏側を知っている自分ですらも…あの男に願ってしまったばかりに
予想もつかないぐらいに沢山の糸を張り巡らされてしまって、とんでもない
事になってしまったと思っているのだから。
 確かに…こうする以外に、罪を犯した彼を救う方法はなかったと思う。
 けれどあまりに荒唐無稽な話。
 説明されたからと言って、容易に信じられることではなかった。
 今朝の時点では克哉とて…半信半疑だったが…。
 けれど今は、実際にあの男はそれをやって…御堂を救ったのだという
事実を認めざるを得なかった。

「…あの人は一体、何者なんだろう…」

 今回の一件を経て、克哉の中でその疑問が膨らんでいった。
 そして…目の前にいる、もう一人の自分も…。

「今晩は…ここにいらっしゃっていたんですね…。貴方が自ら、当店に
足を運んで下さるとは…嬉しいものですね」

「わあっ!」

 いきなり、背後に気配を感じて振り向こうとした時には…すでにMr.Rは
其処に存在していた。
 足跡も、何も感じられなかったのに…いきなり其処に降って湧いたような
そんな感じだった。

「い、いつの間に其処にいたんですか…!」

「嗚呼、失礼。貴方が私のテリトリーにいると気づいたら…少々焦って
しまいました」

(そういう問題なのか!?)

 ニッコリと笑いながら、相変わらず意味不明なことをのたまうこの男性の
存在に本気で頭を抱えたくなってしまう。
 何というか…同じ日本語を話しているのに、意志の疎通がまったく目の前の
相手と出来ていないような…そんな気分になってくる。

「それはさておき…私と昨晩、交わした約束…覚えていらっしゃいますか…?」

「っ…! は、はい…」

 悠然と笑いながら、男がその件を口にした瞬間…克哉の顔が引きつっていった。
 だが彼はまったく克哉の態度など気にする様子もなく言葉を続けていく。

「…明日の晩に、舞台をセッティングしておきました。そうですね…貴方のお仕事が
定時に終わったら、そのまま当店に足を運んで下さいませ…。其れが今回の
件に関して…私が払った労力に対しての…貴方に支払ってもらう代価です。
…宜しいですね」

「…えぇ、それが…約束…ですから…」

 そう言いつつも、克哉の表情には苦いものが浮かんでいた。
 そんな彼の両頬をそっと包み込むと、男は…綺麗に微笑んでいく。

「…おやおや、これでも…随分と私にしては代価を安く設定して差し上げたんですよ…?
たった一度、私どもの店で…こちらを存分に楽しませて頂ければ、これほどの
大がかりな舞台を紡ぎあげた事に対する対価となるのですから…。
 もう、すでに私は貴方の願いを叶えています…ですから、決してこれから
逃れようとは思わないで下さい…。それが果たされた後ならば、貴方がこの世界で
これからどう生きようとも…私は決して、干渉致しませんから…」

「はい…判って、います…。オレも、逃げる気は…ありませんから…」

 そう口にしながらも、克哉は不安で…顔を白くさせていく。
 けれど全てはこの男の言う通りなのだ。
 自分の願いは、確かに叶えて貰っている。
 ならば…自分は相手の出す要求を跳ねつける権利など、すでになくなっていた。
 だから怯えながらも頷いていくと…。

「それで結構です」

 と…男は満足そうに笑いながら、克哉の頬に…そっとキスを落としていく。
 それは…克哉にとっては、決してこちらが逃げる事を許さない…契約の
キスのように感じられてしまった―
 5月9日は…咎人の夢の修正と、初めにのページに
説明書きを書いた時点で力つきました(汗)

 何だかんだ言いつつ、トータルで5~10P分くらい
書き加えたので。
 とりあえず一話完結の話に関しては、読み切りの部屋に
移動して…去年暮れから、現在までの間に連載していた
話のみ、「はじめに」のページに説明文つきで掲載
してあります。

 これで地雷踏む率、読み手さんにとって減ることを
祈ります。
 …説明書く為に、一通り連載作全てを最初からざっと目を通して…
とやっていた為、作業が亀のように遅くてマジで申し訳ありませぬ…。
 咎人の夢に関しては、複線の貼り直しと…場面転換を少しスムーズに
切り替えたり、気になる箇所を相当加筆修正しました。
 とりあえず九日分に関してはこんな感じで。
 十日分はキチンと掲載します。少々お待ち下さいませ。
 とりあえず、現在連載中の話…自分自身でもやっと、
話の全体像が自分の組み上がって、見通せる状態になってきたので
7日分はこれから今まで書いた話の調整に費やす形にして、
八日に改めて掲載します。

 慣れない方式を試みているので、現時点では拙い部分…整合性が
取れていない部分がある話ですが、やっとどこをどうすれば良いのか…
話作りの勘が戻って、見えるようになって来ました。
 手探りでやっている実験作なので、お見苦しい部分もあると思います。
 それでも付き合って下さっている方…どうもありがとうございました。

 精一杯やりますので、良ければお付き合いして頂けたら幸いです。
 これから過去の話にもメス入れて、整えて参ります。
 とりあえず以前の話の修正は、八日の昼までには終わらせる予定。
 
 それでは…これからちょいと、直しに行って来ます。ではでは…。

(今夜~明日未明に掛けて、既に掲載済みの1~9話全部に多少なりとも
修正を入れますのでご了解くださいませ)
 とりあえずこのブログ運営して一年半。
 投降した記事数が、1000を超えました。
 毎日毎日、最初の頃は一話ずつ。途中からは一日一個分は
何かしら投稿しよう…と頑張ったら、この数まで達することが
出来ました。
読んで下さっている方々、どうもありがとうございますv

 後、色々と考える事があったので…一口メモみたいなページを
本日、リンクから外しました。
 私自身が今、考えたり悩んだり落ち込んだり立ち直ったりを繰り返していて
内容が暗いものを書きがちなので…それぐらいならいっそ
削除した方が良いだろう。
 それで言い訳めいた内容を書いたり何だりするより…スパっと消して
その分のエネルギーを創作に回した方が健全な気がしたので…
こうする事にしました。
 日記書いてウダウダしているよりも、それでオリジナルの一本でも書き上げて
どっかに投稿する方が生活の足しになる可能性があるだけマシな気がするし。

 とりあえず暇見て、作品掲載ページの説明文をつけることと…例のおまけのURL
配信作業やらせて頂きます。
 それでは、今夜はこの辺で失礼します~。
 
※この記事は投稿したのは四日の夜ですが、連載作品を
四日分でアップするので、こちらは昨日の日付で掲載させて頂きます。


 こんにちは香坂です。皆様、スパコミお疲れ様でした。
 そしてこちらのスペースを探し当てて、買いに来て下さった方…
どうもありがとうございます。
 本当に今回はこっそり参加だったので、さぞ見つけにくかっただろうと
思います。それでも本を手に取って下さった方、感謝致します。

 今回、スランプが酷くて…別ジャンルの原稿と、今回の新刊のネタが
やっと浮かんだのが5月入ってからで。
 その時点で、原稿二本分…どっち途中まで書いていたけど、それ以前に
書いた文が何かしっくり来ない状況で…。

 いいや、一から作り直そう!

 と決意して1日に別ジャンルのゲスト原稿一本分を完成させて相手に送信して。
 2日は朝五時から起床して夜中三時半まで作業して…本文と表紙を
仕上げて、製本まで仕上げて持って行きました。
 …おかげで頭がピヨって携帯電話すら忘れる始末さ…ふっ…(遠い目)
 ほんっきで寝不足だったので、目付き悪かったりハイになって異様なテンションに
なっておりました。
 誰も来なかったらどうしよう…って本気で怖かったんですが、何人かは探し当てて
くれた方がいたみたいでほっとしました。
 本気で今回のイベントでは影が薄くて申し訳ございません(汗)

 けど…久しぶりに一日で本を仕上げたり、前ジャンルの方のスペースに座って
古い馴染みの人達と色々話したら…少し初心に戻れました。
 ちょっと自分の原点を思い出して、あぁ…昔はこういう気持ちで本気で同人を
やっておったんやな~と。
 そういうのを思い出せた分だけ、勇気を出して参加して良かったと
思っております。
 そして昨日は、こちらの会話に色々と付き合ってくれた方々…ありがとうございました!

 …そして、お礼記事とか連載とかの掲載遅れてすみません。
 何か1日&2日、ムチャしたせいで…その反動で四日は殆ど寝ているか
ボーとしているかで一日終わっておりました。
 良い子はこんな無茶苦茶な事はやっちゃ駄目だよ!(やった人間が言うな!)
 まあ…私の場合、それでもやり遂げたいからやったんですがね・・・・

 香坂の場合、同人始めた時から…二つだけ決めている事があって。

・自分がやっているジャンルのオンリーイベントは、東京&大阪の行ける範囲で
開催されている場合は出来るだけ参加する(運悪く落選する時もありますが…)

・自分がイベント参加する時は、薄い無料配布一冊だろうと新刊を用意する

 一応…この二つだけは、同人活動十年やってて…ほぼ守り続けていた事なので。
 ちょっと諸事情で弱気になってて、本気で本を出すか今回悩んでしまったんですよ。
 けど…十年守り続けていた事を、これで崩すの嫌やな~と…その意地は守りたくて
その一心で今回の本は出したので…例え何人かであったとしても、手に取って
下さる方がいて嬉しかったです。

 四日分の執筆はこれからになります。
 日付ギリギリになるか、もしくは超えるかも知れませんがこれから書いて来ます。
 スパコミに参加されたサークル様、一般参加の方…お疲れ様でした。
 本日はこれにて失礼致します(ペコリ)

 
 こんにちは、現在、絶賛…原稿執筆中の香坂です。
  本日20時半の時点で、無事に本文の打ち込み&編集が
終わりました。
 …ワード文書の1P40文字×36行の設定で…23P分
ぐらいのボリュームになりました。
 これを二段組で編集して…中身の総P数が20Pの
本となります。はい…。
 タイトルは『聖痕』 眼鏡×御堂もので…鬼畜眼鏡RのEDNO.2
『絶妙のタイミング』のその後を妄想して作ったお話です!

 値段は200円ですので、良ければ当日手に取ってやって
下さると嬉しいです。
 明日、東5ホール…ね58bの処にコソっといますので…。
 足を伸ばして、買いに来てくれる人がいると良いなぁ(超弱気)

 そして表紙ですが、本文が予定よりも若干手間取ったので
ちょいとフルカラーは厳しそうです。
 とりあえず今から色々と頑張りますが、単色刷りのものに
なるかも知れません…。
 とりあえず、コピー機でガシャガシャ本文印刷している間
(2~3時間程度)の間に、足掻いて見ますけどね・・・(汗)

 ただ、相当に進行状況は一杯一杯なんで…本日は
明日発行の眼鏡×御堂本の冒頭部分をサンプルにアップ
させてもらう形にさせて貰います。
 
 とりあえず…冒頭の1~5Pまでの掲載となります。
 タイトルは、現時点では…正式に決定しておりません。
 幾つか候補があるんですが、どれが良いのか決めかねているので
タイトルは未定で。決まったらちょっと手直しして記述しておきます。

 興味ある方だけ、「つづきはこちら」をクリックして
読んでやって下さいませ。では…また修羅場の海を漂って参ります~。
 明日、笑って会場行けるように頑張りま~す!

 
 ちょっと読み手の方に要望があったのと…自分自身でも
その意見を聞いて、確かに過去作品の詳細とか説明不足だな~と
思いましたので、まず過去に連載した作品が収められている
「連載作品倉庫」のページだけ、作品に簡単な説明文を添えさせて
頂きました。

 …香坂の話、別の人が絡んでくる話が多いので・・・人によっては
見たいCP以外の要素が混じるのは地雷な場合もあるよな~と
その意見聞いて確かに思ったので直してみた。
 時間見て、一話完結の部屋と…サイトトップの奴も直していくので
ちょっと時間下さいませ。
 
 …書いてから結構時間経っていると、詳細忘れている話あるし…
先を読む楽しみ奪わないで、内容説明するのって結構難しいので
3分の1しか出来ませんでした。ああああ~!
 自分自身が、別に読む分には大抵のCPが大丈夫で地雷があんまり
ないので・・・そこら辺の配慮足りなかったな~と納得したから
ちょっと作業してみました。
 全部、説明添えるまでは少々お待ち下さい。では…。
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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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 …一言報告して貰えると凄く嬉しいです。
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