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鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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 ※7月25日からの新連載です。
今回は「恋人関係」について掘り下げた内容になっております。
眼鏡が意地悪で、ノマは不安定で弱々しい場面も途中出てくる
可能性が大です。
 他のカップリング要素を含む場面も展開上出てくる場合があります。
 それを承知の上で目を通して下さるよう、お願い申し上げます。

 恋人の条件                       10 
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―目覚めれば何故か太一がいて、いつの間にか組み敷かれている
状況に克哉は半ばパニックに陥っていた

 思わず動揺して本音が漏れてしまったのも、目の前の状況が
全く想定外の事だったからだ。
 先程まで見ていたもう一人の自分に抱かれていたのだって…
何となく覚えのある腰のだるさと中に残されているものから
現実だった事を察して、混乱仕掛けているというのに…自室への
太一の乱入で、余計に其れに拍手が掛かっていった。

(な、何でこんな事になっているんだ~! 何で太一がオレの部屋に
いつの間に上がりこんでいるんだよ~! 想いを自覚して以来…
本当にとんでもない事が起こりっ放しだ…!)

 本多に迫られ、御堂に犯されて。
 そして太一にまで部屋に夜這いに来られてしまったら…自分の
周りにいる人間に三人とも迫られてしまった事になる。
 その事実にどうしたら良いか、必死になって考えていくが…
荒々しくこちらの身体を愛撫されて、快楽を引きだされていく事で
思考の纏まりが奪われていってしまった。

「やっ…! 太一、お願いだから…やめて、くれ…あっ!」

「…嫌だ! 俺の想いがどれだけ強いか…克哉さんに
思い知らせてあげるよ…! 絶対に、許せない…貴方が他の
男にすでに触れられていたなんて…そんな事実はね…!」

「そ、そんな…あうっ…!」

 克哉は、裸のままでベッドに横たわって布団に包まった状態で
眠り続けていた。
 一糸纏わぬ姿だったせいで、こうやって襲われてしまったら
防御する為のものが何もない。
 太一の手が胸元に這われて、少し乱暴に薄い胸板を揉みしだくように
して突起を刺激していく。
 たったそれだけの刺激で胸の突起は赤く充血して…腰に何とも言い難い
疼きを齎していった。

(そんな処…もう一人の『俺』に抱かれるまでは感じる場所だって…
意識した事さえ、なかった筈なのに…!)

 唇をキュっと噛みしめていきながら、克哉は与えられた感覚に
必死に抗うように腰をしきりに捩り始めていった。
 だが…寝起きで頭の中がまだ霞みかかった状態であるせいか
その抵抗もどこか弱々しいものだった。

「太一…お願い、だから…止めて! ああっ…! 駄目…だ、駄目…!」

「そんなに駄目だなんて言わないでくれよ…! 俺は克哉さんが好きなんだ!
今…抱きたくて、抱きたくてしょうがない状態なんだ! お願いだから…
其れを判ってよ! 克哉さん…!」

 耳元で、熱っぽい吐息を吹き込んでいかれながら…必死の形相で
そう訴えかけられていく。
 克哉は一瞬、その想いに流されそうになってしまう。
 ふと顔を見上げれば、其処に真摯な眼差しを浮かべながらこっちを
見つめて来ている太一の顔があったから…。
 御堂に結局、抵抗しきれなかったように…もしかしたら、太一にも
流されて身体を許してしまったかも知れない。
 太一の手が克哉のペニスに静かに伸びていく。
 けれど必死になってその手を押し止めて…相手を真剣に
見つめ返していった。

「…太一の気持ちは、充分過ぎるくらいにもう…伝わっているよ。
けど、オレ…好きな人がいるから…! 太一の事…友達としては
凄く大好き、だよ…! けど、どれだけ大事な友達であっても…
オレは、もう…そいつ以外に、抱かれたく…ないんだ!」

 其れは、御堂に嵐のように激しく襲いかかられた時には
言えなかった拒絶の言葉だった。
 あの時点では…克哉は、もう一人の自分への想いを口にして良いのか
憚られてしまっていたから。
 自分自身に、恋しているなんておかしいと思ったから…だから
どうしても御堂に抱かれてしまった時点では、そういって拒む
事が出来なかった。

―けど、さっきまでのあの時間が現実であったなら…。もう他の
人間に身体など許したくなかったのだ。それで友情に亀裂が入って
しまっても…何でも、もう一人の自分の事を好きなのは…もう
紛れもない事実なのだから…

 その言葉を発した時、太一は絶望したような表情を浮かべていった。
 自分の想いを、本人に否定されれば…誰だって苦しくなる。
 好きな人に気持ちを伝える行為は、必ずどこかで相手と上手く行って欲しいと
いう願いを抱くものだ。
 どれだけ低い確率であっても…奇跡が起こって、想い人と両思いに
なって欲しい…。
 そう願って、勇気を振り絞って人は告白するものなのだ。
 その苦しそうに歪む顔を見て…克哉は胸の痛みを覚えていく。
 今はこの部屋が真っ暗で、少し助かったかも知れない。
 闇に慣れて来たおかげで多少目が慣れた状態だからこそ少し離れた
距離の様子や密着している相手の表情を見るぐらいの事は出来て
いるが…これが、せめて明るい光の下でなくて良かったと心底思った。

(オレの言葉は…太一を傷つけてしまったかも知れない…。
けれど、これで良いんだ…! あいつを好きだと思うならば…誰を
傷つける事になっても筋を通すべきなんだ…! あいつを好きと言いながら
安易に他の人間に身体を許してしまったら、その想いを疑われて
しまっても仕方ない事なんだから…!)

 ジクジクと、胸の痛みを覚えていきながらも…今度こそ土壇場で
克哉はその真実に気づいていく。
 息が詰まるような…重苦しい時間が、睨みあいが暫く続いていった。
 けれど真剣な想いをこちらにぶつけてくれている太一からせめて
目をそらさないように…逃げ出さないように、克哉もまた真摯な眼差しを
浮かべていきながら…夜の闇の中で、相手に向き合っていったのだった―

 


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プロフィール
HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
 鬼畜眼鏡にハマり込みました。
 当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
 とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)

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