鬼畜眼鏡の小説を一日一話ペースで書いてますv
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現在連載中のお話のログ
※7月25日からの新連載です。
今回は「恋人関係」について掘り下げた内容になっております。
眼鏡が意地悪で、ノマは不安定で弱々しい場面も途中出てくる
可能性が大です。
他のカップリング要素を含む場面も展開上出てくる場合があります。
それを承知の上で目を通して下さるよう、お願い申し上げます。
恋人の条件 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
41 42 43 44 45
Mr.Rの腕の中で御堂孝典は目覚めていく。
克哉の発言は、夢うつつにぼんやりと聞いていた。
それを認めたくない気持ちと、何とも言えない虚しさと切なさを
御堂は覚えていた。
頭の芯はぼうっとして…身体の自由が殆ど効かない中、それでも
少しでも伝えたくて…抗いたくて、言葉を絞りだしていった。
「…今の話は、本当なのか…。それが、君の本心…なのか…?」
「…はい、そうです。オレはそういう身勝手な奴なんですよ…御堂さん…」
「そ、んな…」
決して認めたくない事を儚い笑顔を浮かべながら肯定されてしまって
御堂は言葉を失っていく。
けれどそんな彼に対して…克哉は慈しみすら感じられる表情を浮かべながら
言葉を続けていった。
「…貴方にとってとても残酷な事を言っている自覚はあります。…けれど、
オレは…貴方に愛されたいと思う以上に、すでに独占して誰にも渡したくないと
思う存在がすでにいますから…。だからこんなオレの事は忘れて下さい…。
貴方の想いを真っすぐに享受出来ず、むしろ嫉妬してしまうような…そんなオレを
好きになっても、貴方はこの先不幸になるだけでしょうから…」
「…嫌だ、それでも…私は、忘れたくない…! 君を、愛しているんだ…克哉!」
「………ごめん、なさい…」
御堂は必死になって訴えかけていく。
そんな彼と対峙して、自然と克哉の目も潤み始めていた。
自分で覚悟した事なのに…それでも相手に告げる事に対してどうしようも
ない痛みを覚えていった。
「…きっと、胸の中に誰も存在していない状態で貴方に愛されたのなら…
オレはその幸福を受け止めて、決して貴方の手を離す事はなかったでしょう…。
けれど、貴方に愛された時…オレには、すでに胸の中に想う存在がいましたから…。
そしてどれだけ愛されたとしても、オレの中で貴方の存在が一番になる日は
きっと来ないと思いますから…。一番欲しい物は決して得られない、そんな生殺しを
貴方に味あわせたくないから…。だから、この三日の事は…全て夢の中の
事だと割り切って、もう忘れて下さい…。貴方を、苦しませたくないんです…。
オレも貴方に抱かれた事で、憎からず想う気持ちが生まれてしまったから…。
好きだからこそ、楽になって欲しいし…解放されて、欲しいんです…」
克哉は切々と、涙を流しながら訴えていった。
そんな二人のやり取りをRと眼鏡は、今はただ黙って見守っていく。
「…君は、本当に…残酷、だな…。優しすぎて、罪なぐらいだ…」
御堂もまた、克哉の方に手を伸ばしながらうっすらと瞳を潤ませていく。
少しでも克哉の顔を…愛しい存在の事を、自分の心に刻み込んで運命に
抗おうとするかのように…。
そんな伸ばされた手を克哉は両手で包み込み、優しく口づけていった。
「…御堂さん、貴方の事を好きでした。けど…愛しているからこそ、どうか…
自由になって下さい…。それが、オレの…願いです…」
「そう、か…それが、君の…答え、なのか…」
「はい…」
其処に、愛があると判ったから。
労わりと慈しみを込めての決断だと、ようやく認めて受け入れたから…
御堂は達観したようなそんな表情を浮かべていく。
忘れたくなかった、胸の中にあるたった三日間とは言え…真剣に克哉を
想った事を。
けれど…克哉は、自分はきっと一番に御堂を愛する事はないと告げた。
其れは真摯にこちらと向き合ってくれたから出した結論なのだと…御堂は
ようやく認めたのだ。
「…判った、それが君の答えならば…受け入れよう…。ほんの少しでも、
君の中に私を想う気持ちが生まれてくれたのならばそれで良いと…
こちらも、割り切る事にする…」
其れは御堂にとって、苦渋の決断だった。
苦しくて胸が詰まりそうなぐらい、軋んでいった。
けれど…御堂もまた、克哉を愛しているからこそ…身を引く決断を
固めていった。
「…せめて、最後にもう一度だけ…君と、キスしたい…。その願いだけ…
叶えて、欲しい…」
「…はい」
そう迷いない表情で答えた後、一瞬だけ眼鏡の方を向き直っていった。
けれど眼鏡は一回だけしっかりと頷いて行った。
―構わない。それぐらいの願いは叶えてやれ…
そう、表情で確かに伝えていた。
そして克哉は…御堂の方に歩み寄って、顔を寄せていく。
Mr.Rの腕に抱かれてという不安定な状態だったが…消え入りそうな意識を
繋ぎ止めて、克哉との最後の口づけを交わしていった。
深く、唇を重ね合い舌を絡ませあっていく。
少しでも克哉を感じ取りたかったから。
受ける方もまた…せめて全力で向き合って、応えていく。
そうして長い口づけが終わっていくと…優しく御堂の頬を撫ぜて
静かに告げていった。
「…さようなら御堂さん。貴方が幸せになる事を…心から祈っていますから…。
それをどうか、忘れないで下さい…」
ポロポロと透明な涙を零していきながら、克哉は慈愛を込めてそう
告げていった。
とても綺麗で、胸に染みいる顔だった。
…せめてそれだけでも忘れないように意識が途切れる寸前まで食い入るように
御堂は克哉を見つめ続けていき…そして、完全に意識を失っていった。
―克哉…
最後に、そう一言だけ愛しい存在の名を呟いていった。
それと同時に…部屋全体にモヤが掛かっていき、Mr.Rと御堂の二人の
姿が瞬く間に遠いものになっていく。
―私が御堂様の事は責任持って送り届けて…この三日間の事を忘れるように
暗示を掛けておきます…。暫し、お二人で話し合って下さい…。それによって…
貴方達二人が幸福になれるかどうかの可能性を与えるかどうかを決める
事に致しますから…
最後に、そう告げて…そして、部屋の中にいるのは二人だけになった。
そして涙を流していきながら…克哉は、真っすぐに…もう一人の自分を
見つめて対峙していったのだった―
※7月25日からの新連載です。
今回は「恋人関係」について掘り下げた内容になっております。
眼鏡が意地悪で、ノマは不安定で弱々しい場面も途中出てくる
可能性が大です。
他のカップリング要素を含む場面も展開上出てくる場合があります。
それを承知の上で目を通して下さるよう、お願い申し上げます。
恋人の条件 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
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31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
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Mr.Rの腕の中で御堂孝典は目覚めていく。
克哉の発言は、夢うつつにぼんやりと聞いていた。
それを認めたくない気持ちと、何とも言えない虚しさと切なさを
御堂は覚えていた。
頭の芯はぼうっとして…身体の自由が殆ど効かない中、それでも
少しでも伝えたくて…抗いたくて、言葉を絞りだしていった。
「…今の話は、本当なのか…。それが、君の本心…なのか…?」
「…はい、そうです。オレはそういう身勝手な奴なんですよ…御堂さん…」
「そ、んな…」
決して認めたくない事を儚い笑顔を浮かべながら肯定されてしまって
御堂は言葉を失っていく。
けれどそんな彼に対して…克哉は慈しみすら感じられる表情を浮かべながら
言葉を続けていった。
「…貴方にとってとても残酷な事を言っている自覚はあります。…けれど、
オレは…貴方に愛されたいと思う以上に、すでに独占して誰にも渡したくないと
思う存在がすでにいますから…。だからこんなオレの事は忘れて下さい…。
貴方の想いを真っすぐに享受出来ず、むしろ嫉妬してしまうような…そんなオレを
好きになっても、貴方はこの先不幸になるだけでしょうから…」
「…嫌だ、それでも…私は、忘れたくない…! 君を、愛しているんだ…克哉!」
「………ごめん、なさい…」
御堂は必死になって訴えかけていく。
そんな彼と対峙して、自然と克哉の目も潤み始めていた。
自分で覚悟した事なのに…それでも相手に告げる事に対してどうしようも
ない痛みを覚えていった。
「…きっと、胸の中に誰も存在していない状態で貴方に愛されたのなら…
オレはその幸福を受け止めて、決して貴方の手を離す事はなかったでしょう…。
けれど、貴方に愛された時…オレには、すでに胸の中に想う存在がいましたから…。
そしてどれだけ愛されたとしても、オレの中で貴方の存在が一番になる日は
きっと来ないと思いますから…。一番欲しい物は決して得られない、そんな生殺しを
貴方に味あわせたくないから…。だから、この三日の事は…全て夢の中の
事だと割り切って、もう忘れて下さい…。貴方を、苦しませたくないんです…。
オレも貴方に抱かれた事で、憎からず想う気持ちが生まれてしまったから…。
好きだからこそ、楽になって欲しいし…解放されて、欲しいんです…」
克哉は切々と、涙を流しながら訴えていった。
そんな二人のやり取りをRと眼鏡は、今はただ黙って見守っていく。
「…君は、本当に…残酷、だな…。優しすぎて、罪なぐらいだ…」
御堂もまた、克哉の方に手を伸ばしながらうっすらと瞳を潤ませていく。
少しでも克哉の顔を…愛しい存在の事を、自分の心に刻み込んで運命に
抗おうとするかのように…。
そんな伸ばされた手を克哉は両手で包み込み、優しく口づけていった。
「…御堂さん、貴方の事を好きでした。けど…愛しているからこそ、どうか…
自由になって下さい…。それが、オレの…願いです…」
「そう、か…それが、君の…答え、なのか…」
「はい…」
其処に、愛があると判ったから。
労わりと慈しみを込めての決断だと、ようやく認めて受け入れたから…
御堂は達観したようなそんな表情を浮かべていく。
忘れたくなかった、胸の中にあるたった三日間とは言え…真剣に克哉を
想った事を。
けれど…克哉は、自分はきっと一番に御堂を愛する事はないと告げた。
其れは真摯にこちらと向き合ってくれたから出した結論なのだと…御堂は
ようやく認めたのだ。
「…判った、それが君の答えならば…受け入れよう…。ほんの少しでも、
君の中に私を想う気持ちが生まれてくれたのならばそれで良いと…
こちらも、割り切る事にする…」
其れは御堂にとって、苦渋の決断だった。
苦しくて胸が詰まりそうなぐらい、軋んでいった。
けれど…御堂もまた、克哉を愛しているからこそ…身を引く決断を
固めていった。
「…せめて、最後にもう一度だけ…君と、キスしたい…。その願いだけ…
叶えて、欲しい…」
「…はい」
そう迷いない表情で答えた後、一瞬だけ眼鏡の方を向き直っていった。
けれど眼鏡は一回だけしっかりと頷いて行った。
―構わない。それぐらいの願いは叶えてやれ…
そう、表情で確かに伝えていた。
そして克哉は…御堂の方に歩み寄って、顔を寄せていく。
Mr.Rの腕に抱かれてという不安定な状態だったが…消え入りそうな意識を
繋ぎ止めて、克哉との最後の口づけを交わしていった。
深く、唇を重ね合い舌を絡ませあっていく。
少しでも克哉を感じ取りたかったから。
受ける方もまた…せめて全力で向き合って、応えていく。
そうして長い口づけが終わっていくと…優しく御堂の頬を撫ぜて
静かに告げていった。
「…さようなら御堂さん。貴方が幸せになる事を…心から祈っていますから…。
それをどうか、忘れないで下さい…」
ポロポロと透明な涙を零していきながら、克哉は慈愛を込めてそう
告げていった。
とても綺麗で、胸に染みいる顔だった。
…せめてそれだけでも忘れないように意識が途切れる寸前まで食い入るように
御堂は克哉を見つめ続けていき…そして、完全に意識を失っていった。
―克哉…
最後に、そう一言だけ愛しい存在の名を呟いていった。
それと同時に…部屋全体にモヤが掛かっていき、Mr.Rと御堂の二人の
姿が瞬く間に遠いものになっていく。
―私が御堂様の事は責任持って送り届けて…この三日間の事を忘れるように
暗示を掛けておきます…。暫し、お二人で話し合って下さい…。それによって…
貴方達二人が幸福になれるかどうかの可能性を与えるかどうかを決める
事に致しますから…
最後に、そう告げて…そして、部屋の中にいるのは二人だけになった。
そして涙を流していきながら…克哉は、真っすぐに…もう一人の自分を
見つめて対峙していったのだった―
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HN:
香坂
性別:
女性
職業:
派遣社員
趣味:
小説書く事。マッサージ。ゲームを遊ぶ事
自己紹介:
鬼畜眼鏡にハマり込みました。
当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
当ブログサイトへのリンク方法
URL=http://yukio0201.blog.shinobi.jp/
リンクは同ジャンルの方はフリーです。気軽に切り貼りどうぞ。
…一言報告して貰えると凄く嬉しいです。
当面は、一日一話ぐらいのペースで
小説を書いていく予定。
とりあえず読んでくれる人がいるのを
励みに頑張っていきますので宜しくです。
一応2月1日生まれのみずがめ座のB型。相性の判断辺りにでもどうぞv(待てぃ)
当ブログサイトへのリンク方法
URL=http://yukio0201.blog.shinobi.jp/
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